※2021年6月20日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
Googleの検索エンジンで「ドライブレコーダー」+「エンジン」+「停止」+「録画」などのキーワードで検索されている方がそこそこいらっしゃるようですのでお答えします。
ズバリ簡潔にお答えすると、ドライブレコーダーはエンジンが停止した状態でも録画を継続します。
古いドライブレコーダーでは、アイドリングストップなどで停車中に車両の電圧が下がった時にシャットダウンしてしまう事もありましたが、最近のドライブレコーダーではこれはまずありません。
エンジンOFF後に駐車中にも録画を行う「駐車監視」
なお、エンジンOFFが停車中のものではなく、駐車中のものを指す場合にはこの限りではないですが、駐車中にも録画を継続する方法は存在し、これを「駐車監視」と呼びます。
駐車監視については、ドラレコに小容量の内蔵バッテリーを搭載するタイプはほとんど絶滅寸前の状況となっており、現在の主流は車のバッテリーから駐車中も電力を貰うタイプが主流となっています。
また、その中には
など、様々な製品があります。
いずれの方式にもこのようにメリット、デメリットがありますので、一概にどの方式が優れているとは言い切れません。
駐車中に常時録画を行うもの
コムテックの主要モデルがこの方式を採用しており、駐車監視中に常時録画を行いながら、走行中の録画モードよりも衝撃感度を上げて当て逃げの際の衝撃イベント録画を行います。
常時録画データと合わせて衝撃イベント録画も残りますので、長時間の駐車監視で衝突時の常時録画データが上書きされてしまっても、衝撃イベント録画データが残る仕組みです。
ただし、車に衝撃が加わらないイタズラに対しては衝撃を検知する事が出来ませんので、当て逃げ対策としては充分ですが、イタズラ対策には向いていません。

また、電力の消費が大きいと言うデメリットもあります。
動体を検知した時だけ録画を行うもの
ケンウッドの主力モデル、ユピテルとセルスターの一部のモデル、VANTRUE、VIOFO、パパゴのモデルには画面の動きを検知して「動体検知」による録画を行うドラレコがあります。
動体検知対応モデルでは、当て逃げの際の衝突前の状況から撮影できる可能性が高く、画面に映っている範囲内で車にイタズラをされた場合にはこの証拠も残せる上、microSDカード容量も節約できるので証拠の動画が上書きされにくいと言うメリットがあります。
常時録画と比べた際のデメリットとしては、周囲の環境によっては小さい動きが検知出来ない為、確実性が下がる点が挙げられます。

電力消費については常時録画よりも若干少ないものの、常に内部メモリ内に録画データを一時展開しながら、動体を検知した時だけそのデータをmicroSDカードに書き込むと言う処理を行いますので、それほど省電力性は高くありません。
衝撃を検知した時だけ録画を行うもの
こちらはコムテック、ケンウッド、セルスター、中国系のメーカーのスマートミラーなどで採用されている録画方式です。
この方式ではドライブレコーダーの衝撃センサー以外の機能を全停止させ、微電力で待機する衝撃センサーが衝撃を検知してからドラレコ機能を起動させます。
このタイプのメリットとしては省電力性が圧倒的に高い点が挙げられますが、衝撃を検知してからの録画開始となる為、当て逃げの際の衝突の瞬間、下手をすればナンバーも映らない可能性があると言うデメリットもあります。
録画フレームレートを落としてタイムラプス撮影を行うもの
最後にご紹介するタイムラプスと言う録画方式は、通常は1秒に27~30回のシャッター回数を1~10回程度に落としてコマ数を減らした常時録画を行うものです。
※通常の場合には撮影コマ数はフレームレート、fpsで表現されます。1fpsは1秒1コマ撮影
メリットは常時録画を行っているので、衝突の瞬間の取り逃がしが少ない点が挙げられますが、1秒1コマの1fps撮影では衝突、イタズラの瞬間を詳細に捉えるには心許ないと感じる部分がありますので、3fps/5fps/10fpsなどとフレームレートが調整できる製品があらゆる面で強いと言えます。
VANTRUE、VIOFOの製品はフレームレートの調整が可能です。


なお、このタイプも常時録画を行っている事には変わりませんので、駐車監視中の消費電力はそこそこ高いものとなります。
まとめ
以上、エンジンが切れている状態でもドラレコで録画を行う方法、即ち「駐車監視」についてご紹介しました。
「駐車監視」は考えれば考えるほど奥が深い機能ですので、興味のある方はこちらの記事もご参照下さい。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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