※2023年12月25日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
日本でドライブレコーダーの一般化が始まってからそろそろ7年が経とうとしていますが、ほとんどの方がドラレコを設置する目的として①事故の際の証拠の確保と、②煽り運転などの交通トラブルによる被害に遭った際の証拠の確保を挙げています。
ドライブレコーダーは2017年以降には後方も撮影できる2カメラタイプや、全方位が撮影できる360°タイプが注目を集めましたが、後方の状況を詳細に撮影できる従来型の2カメラタイプは横方向に弱く、一方で全方位の撮影に強い360°タイプはナンバー認識に致命的な弱点を抱えていますので、どちらも一長一短と言え、これで完璧だと言えるような製品は存在しませんでした。
ところが、これらの問題を克服すべくここ2~3年くらいでドラレコ市場の新しい流れとして次の2つのカテゴリーが出てきています。
・4カメラドライブレコーダー
そこでこの記事では、2024年向けに事故や煽り運転の被害に遭ったの際の状況証拠、ナンバー認識精度のどちらにも優れた万能型のドライブレコーダーを11機種ご紹介します。
4カメラドライブレコーダー
VANTRUE「N5」
VANTRUE「N5」は、総合力では2023~2024年の最強モデルと言える4カメラモデルです。
前後2カメラを装備したフロントカメラと、セパレート型の後方撮影用リアカメラ、そしてリアガラスに前向きに貼り付ける前提のインナーカメラの3カメラ構成により、死角の少ない全方位の録画を実現しつつ、2.5Kの高解像度録画によるナンバー認識精度の高さがセールスポイントとなる製品です。
フロントカメラのイメージセンサーには、SONY製のドラレコ用イメージセンサーとしては最新世代に当たるSTARVIS 2技術に対応した、IMX675/500万画素を採用し、2.5Kの高解像度録画で先行車のナンバーをしっかり押さえます。
また、そのナンバー認識精度の高さ、全体把握能力の高さから、駐車監視においても抜群に高い能力を発揮してくれるでしょう。
GARMIN「47Z」
GARMINは言わずと知れたアメリカのGPSメーカーでガジェットメーカーとしては抜群の信頼性を誇ります。
同社の「47Z」は2019年6月に発売された、WiFiとBluetoothでネットワークを構築する2カメラドライブレコーダー「46Z」の2021年向けの後継機ですが、このネットワークリアカメラ相当の単品モデル「mini2」を2台まで追加する事で、最大で4台の構成が出来ます。
3台構成の場合には3台目を車内向きに、4台構成なら左右のクォーターガラスに外向きに取り付けるなど方法でユーザーの要望に合わせて撮影範囲を調整する事が可能です。
本機はSTARVISセンサーを採用している訳ではありませんが、ソフトウェアによるチューニング技術が優れており、昼間の白飛びを抑えながら夜間も比較的明るく撮影できるのが特徴です。
AKEEYO「AKY-Z3GT」
AKEEYOの「AKY-Z3GT」は現在市販されている個人向けのドラレコとしては珍しい最大4カメラ録画に対応した最新モデルです。
5.5型の大型液晶にセパレート型の4つのカメラを接続する事でフルハイビジョン×4カメラでの録画に対応していおり、それぞれのカメラの逆光補正能力やナンバー読み取り精度、夜間の明るさのいずれの面でも、ドラレコとしての必要な水準は余裕でクリアしています。
走行中の事故や煽り運転に遭った際の状況証拠を残すという目的においては現行機としては最強の性能と言えるでしょう。
サイドカメラを車外に取り付ける為、証拠能力では最高と言えますが、取り付け難易度が高いのが問題点です。
TCL「WHSR-1040」
TCL「WHSR-1040」も「AKY-Z3GT」と同様に4つのカメラで全方位録画を行うタイプのドラレコです。
「AKY-Z3GT」との最大の違いは、サイドカメラを車内に取り付ける点です。
また、液晶タッチパネル操作に加えて、WiFiにも対応していますので操作性や使い勝手に優れた特性となっています。
3カメラドライブレコーダー
カーメイト ダクション360D「DC4000R」
カーメイトのダクション360Dは、筐体中央の360°カメラに前方を撮影するフロントカメラ、後方を撮影するリアカメラを追加した、360°+2カメラのハイエンドモデルです。
従来の360°ドラレコは、一般的な2カメラドラレコと比べると広範囲の録画が可能な為に事故の際の状況証拠を捉える目的では有利でしたが、ナンバーの認識能力が致命的に低い点が弱点でした。
本製品では筐体下部の400万画素カメラで360°の全方位の録画を行った上で、前後は200万画素のカメラでフルハイビジョン録画を行うという理想的な仕様となっています。
駐車監視モードにはやや癖がありますが、その他は万人向けの特性ですので駐車監視をしないユーザーはまずこの製品を検討すると良いでしょう。
VANTRUE「N4 Pro」
VANTRUEの「N4 Pro」は、時代を先読みしてヒット商品となった「N4」の進化上位版モデルです。
本機はフロントカメラに4KのSONYのSTARVIS 2センサーを搭載しており、フロントカメラのナンバー認識精度、ダイナミックレンジの広さ、明るさと言う面では、他の製品に対して大きなアドバンテージを持っています。
従って3カメラ現行の3カメラモデルの中では最もおすすめ出来る製品の一つと言えますが、4カメラの「N5」の方がサイド方向の視野角の広さで勝っていますので、特に条件を設けなければ「N5」、次点で「N4 Pro」のおすすめ順位となります。
VANTRUE「Element 3」
VANTRUEの「Element 3」は「N4」のWiFi対応の後継モデルと言った位置付けのモデルです。
本機はセンサーや録画仕様、駐車監視の仕様は「N4」とほぼ同等で、デザイン面やWiFi・リモコン・音声コマンドなどの操作性などの面で「N4」を改善したような特性のモデルです。
デザインのコンパクトさやWiFiアプリの利便性などの面では、確実に「Element 3」にアドバンテージがありますので、この部分にメリットを感じるなら「Element 3」を選びましょう。
VIOFO「A139 3CH」
VIOFOの「A139」は2021年に発売されたWiFi対応の液晶なし3カメラドライブレコーダーです。
3カメラともにSONYの夜間特化型STARVISセンサーを搭載し、フロントカメラは2.5Kの高解像度とVANTRUEの「N4」によく似た仕様で、全体の状況認識、ナンバーの認識精度とも非常に高めとなっています。
※「N4」は2ピースセパレートだが、「A139」は3ピースセパレート構造なので、フロントカメラの設置の汎用性はこちらの方が高い。
VANTRUEのPCビュワーの性能を考えると、ドラレコとしての実用性で「N4」を上回る事は難しいと考えていますが、VIOFOのドラレコには景色撮影能力が高い製品が多いので、美しく綺麗な映像を撮影した方向けの製品になりそうです。
VIOFO「A139 Pro 3CH」
「A139 Pro」は、2023年以降のVIOFOのフラッグシップモデルとなるフロント4K録画に対応した3CHモデルです。
4Kモデルはその解像度の高さによる精細感ばかりが注目されがちですが、フルハイビジョンセンサーと比べると光を取り込む能力が大きく劣りますので、夜間の撮影能力に問題が出る事が多いのですが、本機に関してはイメージセンサーを1/1.8インチ(標準的なドラレコの2.4倍程度の大きさ)としています。
これにより、従来の4Kモデルの弱点であった、夜間撮影能力の低さを克服しており、加えて3CH対応と言う事で、広範囲の状況証拠を捉える能力も高くなっていますので、総合力では2023年の最高評価となります。
NEOTOKYO ミラーカム2「MRC-3023」
NEOTOKYO「ミラーカムPro2 MRC-3023」は、3カメラタイプの日本メーカーのスマートミラーです。
車内側を撮影するインナーカメラが付属している事から、走行中の全方位録画だけでなく、ドアパンチやイタズラ対策にも有効な特性となっています。
また、類似機種としては次に紹介するのVANTRUE「M3」が挙げられますが、「M3」よりも本機の方がインナーカメラの視野角が広い為、駐車監視目的で価格を度外視するならば「MRC-3023」をおすすめします。
VANTRUE「M3」
VANTRUEは中国のドラレコ専業メーカーとしては最大規模のメーカーで、「N4」などの3カメラモデルが人気となっていますが、同社はこれまでスマートミラーにはさほど力を入れて来ませんでした。
数年前に「M1」という製品の発売以降、同社のラインナップからスマートミラーが消えていましたが、2021年末に久々にミラー貼り付けタイプの二代目のスマートミラーである「M2」が発売、2023年の最新モデルは3カメラの「M3」となっています。
スマートミラー画質は、NEOTOKYOのミラーカムPro2「MRC-3023」と全く同一ですので、おそらく生産背景の大部分を同社と共有しているように考えられます。
画質の面ではケンウッド、セルスター、コムテックの製品よりも優れており、スマートミラーとしては高評価の「MRC-3023」と同画質、保証期間も製品登録を行う事で1年半に延長されますので、画質・機能・保証とも高いレベルでまとまっていると言えます。
なお、本機のドラレコ機能はNEOTOKYOの「ミラーカムPro2」とよく似たものではありますが、インナーカメラの視野角が「ミラーカムPro2」よりも狭い為、駐車監視目的で価格を度外視するならば「MRC-3023」をおすすめします。
まとめ
以上、3カメラ以上のドライブレコーダーについて11機種をご紹介しました。
マルチカメラ構成はナンバー認識精度を犠牲にせずに広範囲の録画を行う事が可能な点が魅力ですが、マルチカメラモデルと並行して360°+リアカメラのモデルも徐々に性能が上がって来ていますのでどちらを選ぶべきかの判断が難しいところですね。
コメント
女性が扱いやすい。高性能で操作が簡単なのは
オススメはどれになりますか?
おばーん様
高性能で操作が簡単は両立しません。
・性能で選ぶならVANTRUE「N5」
・扱いやすさならTCL「WHSR-1040」
ですね。
VIOFOからA229PlusやProが発売になっていますね。
A139系からの進化はあるのか気になりますが
日本向け販売はVANTRUEに比べると静かですね。
かなりアプリなど改善されたのですが。
VIOFOは個人的には良いものを作っていると思いますが、日本でのプロモーション歴がVANTRUEよりも5~6年短く、ユーザーを絞る、よりこだわりが強い仕様なので売れていないようです。
ZDR048の購入を検討しているのですが、調べてもレビューや口コミが少ないので悩んでいます。
LaBoon様のご意見を聞かせてください。
宜しくお願いします。、
レビューしてないので何とも言えないですね。
https://car-accessory-news.com/zdr048/
今の段階ではケンウッド「DRV-EM4800」の方が良いと予測しています。
https://car-accessory-news.com/drv-em4800/