※2023年6月8日更新:手振れ補正について追記しました。
こんにちは!LaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
先日、アクションカムのGoPro HERO 11 Blackの実機レビューを行いましたが、景色は過去にないレベルで綺麗に撮影できるものの、排熱の問題で長時間の撮影には難があると言う結果になりました。
そこで次回は、GoProと双璧をなす中国のドローン・アクションカムの大手メーカー、DJIのOsmo Action3を試してみたい意向です。
実機レビューは年明け以降になるかも知れませんが、先行してOsmo Action3のスペックをまとめておきます。
「Osmo Action3」のスペックと特徴
公式サイトから読み取れる仕様はこちらの通りです。(使用しながら追記予定)
HERO11 | Action3 | |
---|---|---|
センサーサイズ | 1/1.9型 | 1/1.7型 |
レンズ視野角 | 未確認 | 対角155° |
録画解像度 | 5.3K/60fps | - |
4K/120fps/60fps | 4K/120fps/60fps | |
2.7K/240fps/120fps/60fps | 2.7K/120fps/60fps | |
1080P/240fps/120fps/60fps | 1080P/240fps/120fps/60fps | |
最大ビットレート | 120Mbps | 130Mbps |
バッテリー容量 | 1720mAh | 1770 mAh |
解像度やフレームレートから見るスペックは、HERO11よりも若干下回る印象です。
ただし、5.3K/60fpsや240fpsのスローモーションは車載では必要のないモードですし、センサーサイズとビットレートの方はOsmo Action3の方が若干高めです。
従って実用域での画質はほとんど同じ、またはOsmo Action3の方にアドバンテージがある可能性もあるかと思っています。
HERO11は手振れ補正が超優秀ですが、これもフロントガラスに固定する場合には必要のないものですし。
HERO11では20~30分で落ちてしまう事がある、4K/60fpsモードでの安定性が気になるところですね。
デザインとセット内容
「Osmo Action3」のセット内容はこちらの通りです。
・両面テープマウント
・バッテリー
・Type Cケーブル
・保護カバー
・取扱説明書
マウント、アタッチメント類は最小限しか入っていませんので、必要に応じて買い足しましょう。
カメラ本体
カメラ本体はGoPro Hero11に比べるとやや小振りですが、アクションカム全体から見ると小さい方ではないでしょう。
前面にはレンズとサブディスプレイ、筐体下部にはマウントネジ穴はなく、マウントに接続するオリジナルタイプのアタッチメントアダプタとなっています。
手前側にはメインディスプレイ。上側面には録画ボタンが装備されています。
左側面には電源ボタン。カバーを開くとUSB C端子にアクセス出来ます。
右側面のカバー内にはバッテリーとmicroSDカードスロットが装備されています。
アタッチメント類
製品に付属しているのは両面テープタイプのこちらの一式のみです。
選択可能な録画モード
録画視野角を最大の超広角に設定した場合、選択が可能な録画モードはこのようになっています。
解像度 | 視野角 | MAXフレームレート | MAXビットレート |
---|---|---|---|
4K | 超広角 | 60fps | 130Mbps? |
4K | 広角 | 120fps | 130Mbps? |
2.7K | 超広角 | 60fps | 130Mbps? |
2.7K | 広角 | 120fps | 130Mbps? |
1080P | 超広角 | 60fps | 130Mbps? |
1080P | 広角 | 240fps | 130Mbps? |
視野角によって最大フレームレートが変わりますが、最大視野角の超広角モードでも4K/60fpsの撮影モードがサポートされていますので、スローモーション撮影以外の実用域では全く問題はないでしょう。
車載前提では4K/60fpsの超広角モードをメインに使って行く事になりそうです。
ディスプレイに映っている映像を見比べると、16:9のアスペクト比での水平視野角はGoPro Hero11よりも若干広い様に感じました。
アクションカメラとしての画質の比較
本製品の手振れ補正は、以下の4通りの設定となっています。
ロックステディプラスに設定すると、視野角が極端に狭くなる為、今回は車載では標準のロックステディを使用してテストします。
※歩行時のみロックステディ+でテスト予定
アクションカム的な車載動画の比較
今回はロードスターのロールバーに取り付けて以下の画質を比較しました。
・前向きに取り付けてクローズド走行時
・後ろ向きに取り付けてオープン走行
※いずれも4K/60fps/視野角は最大の設定。
前向きに取り付けてオープン走行
前向きに取り付けてオープン走行した際の比較では、明るさの変化に乏しいようなシチュエーションでは、一見すると画質に大きな差は見られませんでした。
が…しかし、これは私も予想していなかったのですが、路面や周囲の景色の情報を詳細に表現しているGoProに対して、Actio 3は何か大味な印象を受けました。
これを見て違いがお分かり頂けますか?
GoProは車の左側のアスファルト部分の凹凸をしっかり表現出来ていますが、Actio 3はのっぺらぼう状態…。
こちらも、左側の落ち葉の繊細な表現に大きな差が見られました。
元動画の拡大図です。
また、ダイナミックレンジの広さの面でもGoProには明らかに劣っており、明暗を激しく繰り返すようなシーンではGoProよりも強く白飛びが出ています。
後ろ向きに取り付けてオープン走行
次にカメラを後向きに取り付けてオープン走行した際の比較です。
こちらも状況によっては画質に大きな差は見られませんでしたが…
逆光のシーンになると、GoProよりも白飛び、黒潰れが目立ちました。
前向きに取り付けてクローズド走行時
次にカメラを前向きに取り付けた状態で幌のクローズド走行を行いました。
こちらはどちらも白飛びが強く出てアウトな感じの影像になってしまいました。(GoProの方が少しマシ)
クローズドで撮影する場合には、カメラをもっと前に出してガラスに付近づけた方が白飛びが抑えられると思います。
手振れ補正について
手振れ補正については、GoPro HERO11とランニング状態で比較しました。
この比較の方法では、見え方に差は出なかったものの、やはりダイナミックレンジの広さと精細感では値段なりの差があるように感じました。
Osmo Action3の総評
これら2機種の比較では、GoProよりも最大解像度、フレームレートで劣るけれどもコスパは高いと評価されている事が多い様ですが、私の評価は全く異なります。
最大解像度とフレームレートの違い以前に、フルハイビジョン/60fpsモードですら、GoPro HERO11と比較するとダイナミックレンジが狭く、白飛び・黒潰れが出易い特性となっています。
また、同一解像度における精細感に関しても、明らかにGoPrp>ACTION3です。
現状では両者の価格差はそれほど大きくありませんので、この2機種ならおすすめは間違いなくGoPro HERO 11です。
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