※2018年3月15日~最新の状況に合わせて内容を見直しました。
ユピテルはレーダー探知機、ポータブルナビ、ドライブレコーダーなどのカーエレクトロニクスの総合メーカーです。
車好きな方やカーエレクトロニクスに興味がある方にとっては知らない人はいないくらいに有名なメーカーですが、ドライブレコーダーに関しては2014年頃まではおそらく国内でトップシェアのメーカーあったと思われます。
2014年後半にケンウッドのドライブレコーダー市場への参入した事、2015年には各社が西日本LED信号対応モデルを発売する中でユピテルは対応が遅れていた事、同様に駐車監視対応モデルについても本格的な対応が2016年半ばにずれ込んだ事により、ドライブレコーダーのシェアを落としていたように見受けられます。
2017年には「DRY-FH200」のバッテリー破裂事故に対するリコール報道でマイナスイメージが強くなってしまった方もいるかと思いますが、おそらく西日本LED信号・駐車監視への対応が遅れたのはこの「DRY-FH200」の問題が根本にあったのではないかと推察されます。
あくまでも「推察される」だけであって、真相はユピテルさんには聞いていませんし、聞いてしまったら逆にこのような事は書けなくなりますね。
ただし、この件を以てユピテルのドライブレコーダーは買わない方が良いと考えるのは自由ですが、今度同様の事故が発生した場合にはとてつもなく大きな企業のイメージダウンに繋がる事は想像に難くないですし、2度と同様の事故が起きないようにする為にどうすれば良いか…と言う事を考えて大幅に方向を転換した為に、2015~2016年のモデルの諸々の機能面での見直しが遅れてしまったのであろう…と私は考えています。
現行モデルでは「DRY-FH200」で破裂したリチウム電池ではなく、キャパシタを使用しているように見受けられますし(使用用にはキャパシタともバッテリーとも書いていないが、過去のバッテリー搭載モデルはバッテリーと書いてあったかと思います)、駐車監視用のマルチバッテリーにも発火・破裂しにくいニッケル水素電池が用いられています。
従って私はユピテルのドライブレコーダーは買わない方が良いとは思いません。
2017年半ば以降は私自身が管理しているデータ以外にも業界内の話としてユピテルのドライブレコーダーが売れているという評判も多いですし、最近の商品構成を見ていても2018年に関してはシェアNo.1のメーカーになりそうな予感がしています。
もくじ(クリック・タップで移動できます)
ユピテルのドライブレコーダーはとにかく種類が多い
前振りが長くなってしまいましたが、ユピテルのドライブレコーダーは一般店・量販店向けモデル、その他カスタムショップ向けの指定店舗モデルがかなり多いです。
全体的な傾向として現行モデルの全型番が他社の中では「コンパクトサイズ」に該当するのが特徴となります。
メーカーとしての基本スタンスは、ケンウッドなどのようにモデルを絞って同じものを大量販売すると言う方向性と180°異なり、細かいユーザーの需要を拾って多品種を少ないロットで販売していくという様なもののように見受けらます。
私の見る限り「このグレードのこの商品は上と下の商品を売る為の見せ球に使われている」と言うようなものもありますので、ここでは一般店・量販店向けのモデルで見せ球以外の人気商品について紹介します。
それでも数がかなり多いので、大きく括り分けて「円筒型モデル」、「箱型モデル」の2つに分けてご紹介します。
円筒型のドライブレコーダー
国内のメーカーではほぼこの手の円筒型のドライブレコダーは販売していませんが、円筒型の主なメリットは本体が目立たない点、レンズがフロントガラスに近くなるために映り込みが軽減される点の2つです。
この手の形状のドライブレコーダーは、基盤やケースの大きさが制約される上に、中にはGPSやWiFiモジュールを搭載しているものも多く、なかなか高性能化が難しい部分があります。
ある程度以上のスペックの物になると他社が容易にマネが出来ない為、このカテゴリー自体はほぼ国内ではユピテルが独占している状況です。(エントリー~スタンダードグレードまでは海外メーカーの製品もある)
ユピテル | ||
---|---|---|
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 | ||
DRY-WiFiV3c![]() | DRY-V2![]() | SN-SV70c |
16.03発売 | 16.08発売 | 18.03発売 |
参考価格 18.03.15 | ||
14,000円 | 10,400円 | 28,080円 |
Amazon 楽天市場 ![]() | Amazon 楽天市場 ![]() | Amazon 楽天市場 ![]() |
Amazonを頻繁に使うなら、是非とも作っておくべきカード | ||
1920×1080/30fps | ||
全国LED信号 | ||
録画視野角 水平100° | 録画視野角 水平132° | |
HDR | ||
付属16GB | 付属16GB | |
最大64GB | 最大32GB | |
64GB~128GBのmicroSDカードを使用する裏技 | ||
GPS内蔵 | GPS非対応 | GPS内蔵 |
駐車監視モード | ||
常時録画+衝撃検知 | ||
自動起動 | ||
専用ケーブル OP-E487 OP-VMU01 最大12時間 | 専用ケーブル OP-E1060 OP-VMU01 |
|
モバイルバッテリーから給電・充電出来るドライブレコーダー | ||
※スペックは誤りがある可能性もありますので、念の為メーカーサイトでもご確認下さい。 |
「SN-SV70c」
2018年3月に発売された「SN-SV70c」は、円筒型のコンパクトWiFiモデルでは難しいと考えられていた、他社の最上位モデルに対する対抗馬です。
ユピテル 夜間特化型ドライブレコーダー 200万画素 GPS 衝撃センサー WiFi HDR 超広画角対角174° SN-SV70c
売り上げランキング: 3,143
夜間の撮影に特化したSTARVIS対応の裏面照射型SONY Exmor Rを搭載し、超広角レンズで水平録画視野角132°を確保している事から、2018年最上位ドライブレコーダーのコムテック「HDR-751G」、ケンウッド「DRV-830」と激戦を繰り広げる事になろうかと思います。(勝負の行方は私にも全く予測がつきません)
これらのモデルとの比較は以下のページで実施しています。
■ ユピテル WiFi対応 スーパーナイトビジョンドラレコ「SN-SV70c」のレビュー、評価
「DRY-WiFiV3c」
2016年モデルの「DRY-WiFiV3c」は、スタンダードはフルハイビジョンでWiFi対応・GPS内蔵・駐車監視に対応しているモデルです。
※駐車監視には別途専用ケーブルかマルチバッテリーが必要
売り上げランキング: 77
2018年現在でも円筒型のWiFiモデルのスタンダードの位置付けですが、録画視野角や画質が大幅に改善された、同社の2017年以降の「箱型」モデルよりも視野角・画質は劣ります。
円筒型で省スペース+WiFi対応の2点がセールスポイントのモデルですね。
■ ユピテルWiFi対応ドライブレコーダー DRY-WiFiV3c発売
「DRY-V2」
「DRY-V2」は前述の「DRY-WiFiV3c」からWiFi通信機能・GPSを外したモデルで、クラス的にはエントリーとなります。
ユピテル ドライブレコーダー DRY-V2 200万画素 HDR/衝撃記録機能搭載 スマートビューモデル 東西LED式信号機対応 8GB microSD付属
売り上げランキング: 112
視野角・画質的には同社の2017年モデルには劣りますが、デザイン的な部分では他社の代替品が少なく、リアにも設置しやすいモデルかと思います。
■ ユピテル エントリークラスドライブレコーダー「DRY-V2」のレビュー、評価
スタンダードな箱型のドライブレコーダー
ユピテルは2016年モデルでは西日本LED・駐車監視対応モデルを試験的に販売していたように見受けられますが、それで準備が整ったのか2017年初頭から続々と新モデルを発売しています。
エントリー・スタンダードクラス
ここではGPSなしをエントリー、GPS内蔵をスタンダードとして紹介します。
ユピテル | |||
---|---|---|---|
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 | |||
DRY-ST1500c | DRY-ST3000c | DRY-ST3000p | DRY-ST5000c |
17.04発売 | 17.03発売 | 不明 | 17.11?発売 |
参考価格 17.10.31 | |||
15,200円 | 15,200円 | 10,980円 | 19,400円 |
Amazon 楽天市場 ![]() | Amazon 楽天市場 ![]() | Amazon 楽天市場 ![]() | Amazon 楽天市場 ![]() |
Amazonを頻繁に使うなら、是非とも作っておくべきカード | |||
1920×1080 | |||
全国LED信号 | |||
30fps | |||
水平108° | |||
HDR | |||
付属8GB | |||
最大32GB | |||
64GB~128GBのmicroSDカードを使用する裏技 | |||
GPS非対応 | GPS内蔵 | ||
駐車監視モード | |||
常時録画or動体検知 | |||
手動 | |||
専用ケーブル OP-E487 OP-VMU01 |
|||
モバイルバッテリーから給電・充電出来るドライブレコーダー | |||
※スペックは誤りがある可能性もありますので、念の為メーカーサイトでもご確認下さい。 |
上記の4つのモデルに関してはGPSの有無以外はハードウェア的には同等品です。
価格帯的に上のグレードのものが安くなっていますので今の段階では「DRY-ST1500c」は外して考えましょう。
「DRY-ST3000c」と「DRY-ST3000p」は説明書が紙のものが付属するか、ネットで閲覧・ダウンロードするかの違いです。
なお、「DRY-ST5000c」は「DRY-ST3000c/p」にワンタッチフォーマット機能を付けたものなのでほぼ同等品とみて良いでしょう。
ファームウェアのバージョン違い程度の差しかありませんので、今後他のモデルでも対応して欲しいところです。
従ってユピテルの箱型エントリースタンダードクラスは「DRY-ST3000p」一択で良いと思います。
ユピテル ドライブレコーダー 300万画素 Full HD/GPS/衝撃センサー/HDR/対角148° DRY-ST3000P
売り上げランキング: 6
2017年モデルでユピテルは全クラスの画質が大幅に向上しており、「DRY-ST3000p」の特徴は水平視野角が108°と比較的広めで景色の撮影や逆光補正についても格段にレベルアップしています。
価格帯的にも1万円を少し超えるくらいですので、GPS内蔵のスタンダードモデルとしてはおそらく現行品で最もコストパフォーマンスが高いのではないかと感じます。
■ ユピテル「DRY-ST3000c/3000p」のレビュー、評価
ハイエンドモデル
ユピテルドライブレコーダーのハイエンドモデルは、高精細のナンパー認識特化型「DRY-ST7000c」、SONY Exmorイメージセンサー搭載で駐車監視の利便性に特化した「DRY-6000d」の2系統に分かれています。
ユピテル | |
---|---|
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 | |
DRY-ST7000c | DRY-ST6000d |
17.01発売 | 17.01発売 |
参考価格 17.01.05 | |
17,200円 | 26,200円 |
Amazon 楽天市場 ![]() | Amazon 楽天市場 ![]() |
Amazonを頻繁に使うなら、是非とも作っておくべきカード | |
2560×1440 1920×1080 | 1920×1080 |
全国LED信号 | |
30fps | |
水平120° | |
HDR | |
付属16GB | |
最大32GB | |
64GB~128GBのmicroSDカードを使用する裏技 | |
GPS内蔵 | |
安全運転支援 | - |
駐車監視モード | |
動体検知 | 常時録画 衝撃録画 |
手動起動 | 自動起動 |
専用ケーブル OP-E487 OP-VMU01 | 専用ケーブル OP-CB5R マルチバッテリー OP-MB4000 |
モバイルバッテリーから給電・充電出来るドライブレコーダー | |
※スペックは誤りがある可能性もありますので、念の為メーカーサイトでもご確認下さい。 |
「DRY-ST7000c」
「DRY-ST7000c」は国内メーカーとしては初の「2560×1440」の高解像度に対応した超高精細モデルです。
売り上げランキング: 467
水平視野角も120°とかなり広めで、精細感も飛びぬけて高く、更に本体がコンパクトなのが特徴です。
駐車監視については手動で動体検知を作動させますが(駐車中の衝撃検知はなし)、別途専用ケーブル、またはマルチバッテリーが必要です。
※色目は後述の「DRY-6000d」の方が全然綺麗です。
「DRY-ST6000d」
「DRY-ST6000d」は解像度はフルハイビジョンですが、SONYのExmorイメージセンサーを搭載しており、景色の撮影もかなり綺麗ですが、最大のセールスポイントは駐車監視の利便性を極限まで追求している点です。
売り上げランキング: 22,887
同じ2017年モデルと比べても色の表現が格別に良いですね。
また、駐車監視については専用のマルチバッテリーと合わせて運用する事で、GPSで登録したポイントでは自動的に駐車監視モードをキャンセルしますので(GPSが受信できる場所)、自宅などでの駐車監視の手動キャンセルの作業が不要になります。
家族で共用する車での装着におすすめのモデルですね。
ユピテルのドライブレコーダーのまとめ
ユピテルのドライブレコーダーは非常に種類が多いですが、ここで紹介しているモデルが主要モデルとなります。
逆にここで紹介していないモデルに関しては視野角が狭かったり、コストパフォーマンスの点で微妙ですので他は考えなくても良いと思います。
各カテゴリーともに一芸に秀でたモデルが多いので、自分に合うモデルが見つけやすいのではないでしょうか?
なお、レーダー探知機とのセットモデルは指定店舗専用品として「Z810DR」と言うモデルも発売されていますので、レーダー探知機も合わせて設置・入れ替えを検討している方には以下の記事もおすすめです。
■ ユピテル ドラレコ+レーダー探知機2017年セットモデル「Z810DR」のレビュー、評価
ユピテルの各ドライブレコーダーの駐車監視の仕様や運用面の違いについては以下の記事でまとめています。
■ ユピテルのドライブレコーダーの駐車監視の仕様について解説!!
(編集長 Omi)
■「便利なスタンダードクラス」おすすめドライブレコーダー7選
■「高画質なハイエンドクラス」おすすめドライブレコーダー6選
■「駐車監視に特化したハイエンドクラス」おすすめドライブレコーダー7選
この記事が気に入ったらいいね!しよう
報道で問題になってる発火現象ですが 2016年2月10日購入のユピテルDRY-AS350GSを弊社トラックに装着してます この機種は 発火機種に該当しますか? ご回答願います。 取締役会長 高野善男
高野様
消費者庁の発表を見る限り過去のユピテルドライブレコーダーの発火事例は「DRY-FH200」のみとなっているようです。
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/consumer_safety_release_170904_0001.pdf
その後に発売されている製品に関しては、以下の記事のカスタム様とのやり取りに記述されている内容が私の見解です。(メーカーには敢えて事実関係は確認はしていません)
http://car-accessory-news.com/drive-recorder-kougasitu/
指定店専用モデルになりますが、円筒型でWiFi付きのハイエンドモデル「DRY-SV8100d」が発売される(された?)みたいですね。
https://www.yupiteru.co.jp/products/drive_recorder/dry-sv8100d/
水平記録画角118度、解像度2560×1440(30fps)らしいので、スペック的にはST7000cとほぼ同等ですね。
この解像度でST6000dの駐車監視キャンセルエリア機能がついていれば即買いなんですが…。
(駐車監視機能もST7000c同様のようです)
もぐり様
円筒型は最近更新が止まっていますが、売れているみたいなので続けて新モデルの発表を期待したいところですね。
ただ、サイズの問題からこの手のデザインのドラレコに機能を詰め込み過ぎるのは難しい気もしますが(笑)
いつも楽しく拝見しております。車の納車待ちで色々と検討しています。購入検討をしている機種は、駐車監視は必要なく、いざというときの状況証拠と高解像度、コンパクト、価格を優先しDRY-ST7000cかDRY-ST7000Pの購入を考えています。ドラレコ初心者なのでいくつか教えてください。①取り付けは、車のシガーを使用したくないので、裏取りの直結配線をしますが、別売りの配線を購入しなくても、付属のシガー配線で、エーモンの配線キットを購入すれば、価格も抑えられて、裏取りで車のシガーを使用せず、直結で取り付けられると聞きました。そのようにしたい場合は、エーモンの何という商品を購入すればよいのでしょうか。よろしければ、商品名と型番等を教えていただけると嬉しいです。あと、②私が購入を検討しているコンセプトで、このメーカーの商品もお勧めという物がありましたら、是非教えてください。どうぞよろしくおねがいします。
ma-i様
①についてはTA-011C同様に以下のもので問題ないかと思います。(7000c/pは電圧の下降に弱いのでケーブルを延長し過ぎると再起動を繰り返すかもしれませんが)
https://amzn.to/2udp9Q9
②1440Pの解像度の製品は海外メーカーからの発売が増えていますが、おそらくそう言ったものは機械に詳しくない方は扱いづらいと思います。
また、7000c/pは水平120°の録画視野角がありますが、1440Pの解像度で同程度の録画視野角があるものはアーキサイトの「X-RUN M7」くらしか見あたりません。(全然コンパクトではないです)
http://car-accessory-news.com/x-runm7/
従って価格的な部分が許容出来るなら、7000c/pが最もベストに近い選択ではないかと思いますよ。
的確な情報ありがとうございます。又、何かありましたら質問などさせてください。よろしくお願いします。
すみません。お礼をしておきながら、気づいたことがあり、もうひとつ教えてください。ユピテルDRY-ST7000cかDRY-ST7000Pの裏取り、直結配線は、エーモンのシガー取り付けタイプかユピテル 電源直結コード OP-E755どちらがよろしいでしょうか。又、OP-E755のユニットが大きいように感じますが、ピラー内に収まりますでしょうか。(エーモンも含めて)。ピラー内に収まらないとしたら、みなさんどのあたりに設置しているのでしょうか。以上、お手数おかけします。よろしくお願いします。
ma-i様
①エーモンのシガー取り付けタイプかユピテル 電源直結コード OP-E755どちらがよろしいでしょうか。
どちらが良いかはユーザーの考え方によりますね。
OP-E755+ST7000cかDRY-ST7000P…メーカーサポート範囲内
それ以外の組み合わせ…状況によります。
不具合があった際にスムーズなのはOP-E755+ST7000cかDRY-ST7000Pの組み合わせです。
②OP-E755のユニットが大きいように感じますが、ピラー内に収まりますでしょうか。(エーモンも含めて)
ソケットやユニット部分は通常はピラー裏ではなく、グローブボックス裏やマット下などに設置します。
ソケットやユニット部分からドラレコまでのケーブルの長さは3~4mあると思いますので足りなくなり事はあまりないかと思われます。
アドバイスありがとうございます。参考にさせていただきます。本当にありがとうございました。