こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
ユピテルのドライブレコーダーには、中国生産の系統、韓国生産の系統の2系党の異なるソフトウェアの製品がありますが、駐車監視向けの製品は韓国生産の系統です。
型番が非常に多い為、分かりにくいのですが、2022年7月時点ではこの系統の2カメラドライブレコーダーはこちらの通りとなっており、全て共通した駐車監視の仕様となっています。
・SN-TW9900d
・SN-TW9800d
・Y-300C
・Y-300dp
・Y-300R
・Y-210R
・SN-TW99c
・SN-TW84d
・SN-TW71d
・Y-240Rd
・Z84DR
ユピテルのドライブレコーダーの中では駐車監視の利便性に優れた系統ですので、この記事では「Y-300R」「Y-240Rd」他の駐車監視の仕組みについて解説します。
「Y-300R」「Y-240Rd」の駐車監視モードの仕組み
「Y-300R」「Y-240Rd」の駐車監視モードには、次の二つの録画モードがあります。
※動体検知、衝撃検知は検知前の20秒+検知後の20秒を記録
いずれもエンジンOFFで開始されず、予め駐車監視モードとしてどちらかを選択しておいた状態でOKボタンを長押しする事で開始・終了させる仕様です。
駐車監視の終了時にはこのようにアナウンスが行われ、一定時間放置すると常時録画モードが開始されます。
「Y-300R」「Y-240Rd」の駐車監視モードを使う為に必要な手順
「Y-300R」「Y-240Rd」で駐車監視モードを使用する為には、こちらのOPの黄・赤・黒の駐車監視用3芯ケーブルが必要です。(外部バッテリーを使わない場合)
このケーブルのボックス部分には電源スイッチの他に8つのディップスイッチがありますので、ディップスイッチでカットオフ電圧とタイマーの設定を行い、駐車監視を行う場合には電源スイッチをONにしておきます。
このケーブルを使用する事で、エンジンをOFFにすると自動で駐車監視モードが起動し、エンジンをONにすると駐車監視モードが終了するようになります。
それぞれのケーブルの役割はこちらの通りです。
エンジンのON/OFFに関わらず、このスイッチの部分までは常に黄線から電力が貰えている状態です。
エンジンがOFFになるとディップスイッチで設定した、タイマーとカットオフ電圧による制御がスタートします。
OP-VMU01の取り付け方法
OP-VMU01の車両側は黄・赤・黒の3色のケーブルに分岐していますが、これをこちらのようなヒューズ電源取り出しケーブルなどを使ってヒューズボックス内のヒューズに接続します。
ドラレコ側は、ボックス部分の出力側の赤・黒線をドラレコ側ケーブルの赤・黒線に繋ぎます。
これでこのボックス部分とドライブレコーダーとは、+と-の2芯ケーブルで接続され、電力のみを供給している状態になります。
従ってドラレコ側は、エンジンのON/OFFの状態をACC信号から検出する事が出来ませんので、駐車監視に入る場合にはOKボタンを長押しする必要が出てきます。
スイッチのON/OFFによる動作の違い
OP-VMU01のスイッチのON/OFF状態でのドラレコの動作はこちらの通りです。
自宅の駐車場では、駐車監視をしないケースでの実際の運用手順はこちらの通り。
または、このような運用方法もあります。
いずれの方法でも、外出ごとに操作が必要になりますが「この操作が面倒だ」という方には、こちらの「iZONE」との併用がおすすめです。
「iZONE」に自宅などの駐車監視が必要ない場所を登録しておくと、「Y-300R」「Y-240Rd」の駐車監視の設定がONであっても、その場所ではエンジンをOFFにすると自動的に電源が落ちるようになります。
駐車監視のドラレコ側の設定
「Y-300R」「Y-240Rd」本体側で変更できる駐車監視の設定はこちらの通りです。
※ドアパンチなどの小さい衝撃を検知したい場合には、衝撃検知の感度は最高、動体検知感度も最高を推奨します。(動体検知感度を最高に設定しても、ドアパンチは検知しませんでした)
※動画ではドアの開閉が映っており、20秒辺りで検知音がなっていますが、これは検知の前後20秒を録画する仕様なので検知の手前20秒も映っています。ドアパンチの後に人が降りてきて検知する可能性はあります。
OP-VMU01側の設定
ユピテルのドライブレコーダーでは、駐車監視のタイマー設定はドラレコ側ではなくOP-VMU01側で行います。
タイマー機能は便利ですが、OP-VMU01では最大でも12時間までの駐車監視しか出来ない点が問題点として挙げられます。
※OP-VMU01の設定詳細はこちらの記事をご参照ください。
駐車監視の消費電力と外部電源を使用した駐車監視
「Y-300R」「Y-240Rd」の駐車監視の駆動電力はこちらの通りです。
「OP-MB4000」を使用しての駐車監視
ユピテルのドライブレコーダーは、OPの駐車監視ケーブル「OP-VMU01」を使用する以外にもOPの外部バッテリー「OP-MB4000」と組み合わせて駐車監視を行う事も出来ます。
この場合には駐車監視ケーブル「OP-VMU01」は使わず、「OP-MB4000」に付属のケーブルと「Y-300R」「Y-240Rd」付属のケーブルを組み合わせます。
「OP-MB4000」と組み合わせて使用する事で、エンジンがOFFになると「OP-MB4000」からの給電に切り替わり、最大で以下の時間の録画モードを継続します。
なお、「OP-MB4000」は満充電に3時間程度掛かります。
充分な走行時間と必要な駐車監視時間が確保できない方には、次のiCELLをおすすめします。
「iCELL」を使用しての駐車監視
大容量の急速充電バッテリー「iCELL」では、4.3Wのタイムラプスモードの運用を前提とすると、こちらのような駆動時間の予測となります。
iCELL | B6A | B12A | B40A |
---|---|---|---|
容量 | 76Wh | 153Wh | 422Wh |
駆動時間 | 16時間 | 32時間 | 79時間 |
満充電 | 50分 | 100分 | 150分 |
iCELLと「Y-300R」「Y-240Rd」との取り付け方法はこちらの2芯ケーブルパターンが該当しますが、OPのケーブル「OP-VMU01」は必要ありません。
上図の⑱を「Y-300R」「Y-240Rd」の付属の2芯ケーブルに見立ててギボシ接続します。
iCELLを使用する際のOP-VMU01の必要性の有無について
外部バッテリーを組み合わせて使う場合、本来「OP-VMU01」は必要ではありませんが、タイマーを設定したいのであれば、「OP-VMU01」を使います。
私の考え方的には、駐車監視でタイマーを設定するのは、タイマー外の時間に当て逃げに遭った場合に悲しい事になるので、外部バッテリーを組み合わせて使う場合にはタイマーの使用は推奨しません。
まとめ
以上、「Y-300R」「Y-240Rd」の駐車監視モードの使い方、取り付け・設定方法について解説しました。
「Y-300R」「Y-240Rd」のレビュー本編についてはこちらの記事をご参照下さい。
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