2015年にグローバル市場で、およそ100万台のドライブレコーダーの販売実績を誇る、パパゴの「GoSafe 381」を使用してみましたので評価と感想を述べます。
「GoSafe 381」は、2015年7月に発売された、ミラーの裏に取り付け可能なスライド液晶のドライブレコーダーです。
ドライブレコーダーが付いてる事をアピールして、防犯効果を期待するなら別ですが、フロントガラスにドライブレコーダーが鎮座するのはあまりスマートではありません。
管理人個人的には、内緒でドライブレコーダーを購入した事を家族に知られたくないという理由で、ルームミラーにすっぽり隠れるものを使用していた事がありますが、これは液晶なしのタイプでしたので設定にスマホとのWi-Fi通信が必要で、やや面倒と思う事もありました。
パパゴ「GoSafe 381」はドライレコーダーを目立たせたくない人向けのミラー取り付け型、スライド式のドライブレコーダーです。
「GoSafe 381」の見るべきポイントはいくつかありますが、代表的なものは以下の通りです。
- ミラー裏に設置出来て、液晶がスライド式なので目立たない
- 高性能CMOSセンサーで映像が綺麗に見える
- 安全運転支援機能が充実
- 駐車監視機能は30fpsと1fpsのモードがあり、守備力が高い(要常時電源ケーブル)
GoSafe 381のスペック
GoSafe 381 |
---|
15.07発売 |
1920×1080/30fps |
水平不明 対角140° |
付属microSD8GB |
microSD最大32GB |
GPSはOP PAPAGOドライブレコーダー専用GPSアンテナ |
安全運転支援 |
駐車監視機能 |
動体検知 タイムラプス |
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ミラー裏に設置すれば全く目立たない
このモデルの1番の特徴は、やはりミラー裏に設置する事でドライバーの視界を遮らず、かつ車内インテリアをすっきりまとめる事が出来る点でしょう。
本体の重量はメーカーサイトに記載がありませんが、一般的なドライブレコーダーに比べるとやや軽いです。
80g程度だと思います。(一般的なものは90g程度)
ミラー取り付け型だと、ミラーとの共振が心配なところですが、2ℓ直4ターボ車でエンジンの振動がかなりある足回りが固い車(ランエボX)で試したところ、特に問題なしです。
高性能CMOSで、HDR・WDRに対抗
最近の高性能ドライブレコーダーは、逆光対策として使われている技術としては、「HDR」・「WDR」で補正すると言ったものが主流になっているのですが、パパゴのドライブレコーダーは「HDR」・「WDR」を使用しているモデルが少ないのが特徴です。
そうなる当然「パパゴのドライブレコーダーって逆光対策どうなの?」と考える訳なのですが、実はその点については、ドライブレコーダーの映像を最も左右するパーツであるCMOSセンサーを高性能化する事で解決しています。
各社、どのCMOSセンサーを使用しているか公表している訳ではないので、なかなかスペックの比較が難しいのですが、とりあえずKEWOODの「KNA-DR350」との比較動画を見てみましょう。
※右下の矢印のアイコンで、再生解像度を1080HDにすると綺麗に見えます。スマホの場合は画質は通信速度に依存します。
「HDR」を使用していなくても逆光対策については大きな差は見られず、「GoSafe 381」の方がノイズが少ないです。
ノイズに関しては、このサイズだと分かりづらい思いますので、前半「KNA-DR350」、後半「GoSafe 381」で比較してみました。
※最大画質で再生して、全画面表示にすると違いが良く分かります。
安全運転支援の警報が実用的
また、ドライブレコーダーは事故の際の証拠能力として導入する人が多いと思いますが、「GoSafe 381」には事故を防止する補助機能がいくつか搭載されています。
下の動画は「GoSafe S30」の物ですが、大体こんな感じです。
まあ、見えにくい速度標識は拾えない事もありますし、夜間はほとんど拾いませんが、それでも結構実用的な機能だと思います。
動画再生ソフトが見易い
「GoSafe 381」のGPSユニットはオプション扱いになりますが、専用の再生ソフトの動画部分と地図の大きさの部分のバランスが良く、かなり見易いです。
【映像自体は同社 GoSafe S30ので撮影したものです】
パソコンのデスクトップのキャプチャリングですので、カクカクしてますが、実際の動画はカクつきは有りません。
例えばケンウッドの場合は、地図が画面下に細長く表示されて見にくいです。
地図のみ全画面表示は可能ですが、動画を見ながら地図も見る場合にはやや見にくいと感じます。
駐車監視モードは30fpsの通常モードと1fpsのタイムラプス
「GoSafe 381」の駐車監視モードは、常時給電ケーブルを使用して車のバッテリーから給電を行いますので、長時間の録画が可能です。
また、フレームレートを1fpsに落とすタイムラプスモードがありますので、少ないmicroSDカードの容量でも長時間録画が出来ます。
駐車監視モードの使い方
※こちらの記事からの引用 パパゴのドライブレコーダー
モーションセンサーによる駐車監視を行うモデルのうち、「GoSafe 350」以外のモデルは全て専用ケーブルA-JP-RVC-1による常時給電が必要になります。
このケーブルは車のバッテリーの残量が減り、電圧が一定以下に下がると自動で給電を停止してバッテリー上がりを防止する機能を持っています。
また、電源はヒューズボックスから取る形になりますが、使用するヒューズスロットの形状に合わせて、このようなヒューズ型給電ケーブルが必要になります。
エーモン E512 ミニ平型ヒューズ電源 15Aヒューズ交換用
常時給電ケーブルの接続手順
では、常時電源ケーブルの接続手順について、流れに沿って説明します。
ヒューズボックスを探す
まず最初に、ドライブレコーダーを設置する車の説明書を用意して、メンテナンス系のヒューズ交換についての項目を探します。
ヒューズボックスの位置と、各スロットルに刺さっているヒューズの役割とアンペア数が記載されている表がある筈です。
では実際にヒューズボックスを探してみて下さい。(説明書通りに)
実際のヒューズボックスはこのようなものです。
どの回路から電源をとるか決める
次に、説明書の表を見ながら常時通電している回路を探します。(車にキーを挿さなくても通電している回路)
この場合は「ラジオ/ルームランプ」「ホーン/非常点滅等」などがそれに当たります。
どちらから取っても良いのですが、ハザードランプを点滅させた時にそれに合わせて電圧が変化するとドライブレコーダーの映像にノイズが入りそうですので、今回は「ラジオ/ルームランプ」から給電する事にします。
ヒューズを抜いてアンペア数と種類を確認する
では「ラジオ/ルームランプ」の系統のヒューズを抜いてみましょう。
場所は説明書とヒューズボックスを見比べて確認します。
この場合は17番なのでここです。
ヒューズボックスには、ヒューズを抜く為の専用のクリップが備え付けられている筈ですが、見つからなければラジオペンチなどでも全く問題ありません。
この形のヒューズはミニ平型と呼ばれています。
「15Aのミニ平型」ですね。
アンペア数は説明書とヒューズ本体に掛かれていますが、これ以外にも「平型」「低背」の2タイプがあります。
ミニ平型 平型 低背 ヒューズの形 ヒューズ電源10A
ミニ平型ヒューズ電源 10A 平型ヒューズ電源 10A
低背ヒューズ電源 10A
ヒューズ電源15A
ミニ平型ヒューズ電源 15A 平型ヒューズ電源 15A 低背ヒューズ電源15A ヒューズ電源20A
ミニ平型ヒューズ電源 20A 平型ヒューズ電源 20A 低背ヒューズ電源 20A 必要になるのは、抜いた物と同じ形で同じアンペア数のヒューズ電源です。
ヒューズ電源を挿してボディーアースする
手配したヒューズ電源を挿したら、常時電源ケーブルの赤い方のプラスの端子をヒューズ電源に接続します。
次にマイナス側を車の金属部分にアースします。
ボディーアースは、車のボディに刺さっているボルトならどれもOKです。
【ボディアースの例】
本体に接続して動作確認
パパゴのドライブレコーダーの駐車監視モードは、常時通電している状態から手動で設定画面から「防犯検知機能」⇒30fpsの「動体検知」、1fpsの「タイムラプス」を起動させます。
通常録画に戻す時には設定画面から、「防犯検知機能」をオフにします。
機種によってボタンの配置やメニューの順番が違いますが、基本操作はほとんど共通です。
GoSafe 381の総評
GPSユニットと常時ケーブルをOP扱いにしているので、価格はこのクラスにしては割安感があります。
他社のモデルと被らない特徴が、ミラー裏に隠せる事、充実した安全運転支援機能、タイムラプスモードの搭載、この3点です。
自力での取り付けはやや敷居が高い感じはありますが、内蔵バッテリータイプの駐車監視モードの駆動時間は30分足らずである事を考えると、防犯面に重きを置く人向けのモデルと言えそうです。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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