※2021年1月30日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
トヨタの一部人気車種ではディスプレイオーディオが標準装備となっている為、社外品のカーナビを取り付けられないケースが増えてきました。
プラドについてもこのディスプレイオーディオに対応はしているものの、他の車種とは異なり「標準装備」ではなくOP扱いとなります。
従ってオーディオレスからの社外カーナビの取り付けという選択肢もあり、なかなか悩ましい状況となっているようです。(でも選択肢が少ないよりは遥かに良いですよね^^)
そこでこの記事では、ブラドで選べる純正オーディオ・カーナビと社外カーナビのそれぞれの特徴について解説します。
ランドクルーザープラドの購入を検討中で、カーナビの選択について迷っている方の参考になれば幸いです。
※全ての選択肢は紹介しきれませんので、要望が多かろうと考えられる9型以上に絞りました。
プラドの純正カーナビ
プラドの純正カーナビは他の車種とはやや構成が異なり、オーディオレスや7型のナビも選択可能ではありますが、9型以上では以下の2通りに絞られます。
・9型 T-Connectナビ
ディスプレイオーディオとT-Connectナビでは、液晶の解像度が違いますが、それ以外にも対応メディアの面でディスプレイオーディオの方は絞られている部分が多いのが特徴です。
T-Connectナビにあってディスプレイオーディオ+T-Connectナビキットにないものはこちらの通りです。
・ナビ本体盗難抑止機能
・フルセグ地デジ(OPならある)
・ハイレゾ再生
・CD/DVD再生・録音
・SDメディア再生
・雨滴除去機能付きバックモニター(OPでも不可)
・HDMI 入力ポート
・ETC車載器の連動
ポイントはディスプレイオーディオでは、CDの再生・録音が出来ないほか、最近需要が高まっているHDMIポート経由のスマホのミラーリング、またはFire TV、Choromecast、Apple TVなどのネット動画再生ガジェット類がアナログ変換前提という悲しい事になる、と言ったところでしょうか。
この辺りはユーザーによって嗜好が大きく異なる部分でしょうから、良し悪しは一概には判断出来ないところですね。
一方でT-Connectナビの方がディスプレイオーディオの機能を完全に包括しているかというと、実はそうでもないのが悩ましいところです(笑)
こちらはディスプレイオーディオ+T-Connectナビキットにしかない機能です。
アルファードやヴェルファイアの場合には、9型T-Connectナビの上にさらに上位の10型車種専用機種があるのですが、プラドの場合には汎用9型止まりなので、最上位システムはディスプレイオーディオの方に入れちゃった感じなのでしょうか?
※以前はプラドにも8型T-Connectナビ専用モデルがあり、そちらが14スピーカーのスーパーライブサウンドシステム、マルチテレインモニターをサポートしていたようですが、最新のカタログにはありません。
そもそも価格的には9型T-Connectナビが30万円~、ディスプレイオーディオ+T-Connectナビキットの方が地デジなしで46万円~ですので、ディスプレイオーディオの方が上位構成な訳ですね。
でも、その価格帯でありながら、30万円台の9型T-Connectナビにあるこれらの機能がないという男らしさ(笑)
・ナビ本体盗難抑止機能
・フルセグ地デジ(OPならある)
・ハイレゾ再生
・CD/DVD再生・録音
・SDメディア再生
・雨滴除去機能付きバックモニター(OPでも不可)
・HDMI 入力ポート
・ETC車載器の連動
T-Connect機能について
プラドはT-Connect機能についても他の車種とは構成が異なります。
無料で含まれる機能はディスプレイオーディオの方が少ないですが、OPも含めるとこちらの方が選択肢が多くなり、料金体系も無料期間が5年とトータルではお得になっている印象ですね。
盗難対策としてGPS追跡が可能なマイカーサーチなどを付けたい方も多いと考えられますが、ベース料金が安いので同じ予算内であればディスプレイオーディオの方が充実した構成を組めそうです。
…が、それでもお値段は46万円~なので、14スピーカーのスーパーライブサウンドシステム、マルチテレインモニターさえ必須でなければ、社外品を検討したいところですよね。
プラドの社外カーナビ
プラドの9型以上の社外カーナビには以下の5つの選択肢があります。
・パイオニアサイバーナビ 9型
・パイオニア楽ナビ 9型
・パナソニックフローティング液晶9型/有機EL 9型/10型
・ケンウッド彩速ナビ 9型
アルパイン BIGX 9型インダッシュ/11型フローティング
アルパインの大画面カーナビは、一部の車種を除いては共通する筐体を採用しており、化粧パネルなどの取付キットが車種別となっています。
また、ソフトウェアが車種別に最適化されており、車種別オープニング画面表示、音響チューニング、専用ガイド線、車両重量などを考慮したナビ案内、駐車場のサイズを考慮した検索機能などが利用できます。
メディア対応はハイレゾ再生、HDMI IN/OUT、リアの独立再生なども含めて全部あり、加えてナビシステムの音声操作、2021年モデルからはCarPlay・Android Auto・Alexaもサポートとなりました。
特に11型液晶は業界最大サイズですので、デカさは正義!と考える方にはアルパインがおすすめです。
ただし、アルファード・ヴェルファイアなどの一部車種で用意されているマルチカメラ(前後左右)はサポートされていないので、マルチテレインモニターの代替機能には期待出来ません。.
アルパインカーナビの詳細はこちらの記事で解説しています。
パイオニア サイバーナビ9型
パイオニアのサイバーナビの現行モデルは、車載WiFi機能を搭載する事でネット経由の動画再生や自宅の通信対応ブルーレイ、HDDプレイヤーなどに撮り溜めた動画を車内で再生可能な「オンラインナビ」と言ったような特性を持っています。
メディア対応はアルパインと同様にハイレゾ再生、HDMI IN/OUT、リアの独立再生なども含めて全部あり、CarPlay・Android Autoには非対応ですが、YouTubeブラウザやクラウドサーバーを使う「SUPERルート探索」がサポートされています。
ネットメディアとの親和性を考慮する場合にはサイバーナビがおすすめです。
サイバーナビの詳細はこちらの記事で解説しています。
パイオニア 楽ナビ 9型
2019年のフルモデルチェンジ以降の楽ナビは、サイバーナビとほとんど同じ方向性になったので基本機能の面ではかなり似たものとなっています。
メディア対応の面ではハイレゾ再生はサポートしないものの、アルパイン・サイバーナビと大きな差はなく、HDMI IN/OUT、リアの独立再生などもサポートされています。
カーナビとしてはベーシックな機能ではありますが、HDMI IN/OUTとリアの独立再生が揃った製品では最安値です。
通常の使い方であればこれで充分ですね。
楽ナビの詳細はこちらの記事で解説しています。
パナソニック フローティング 有機EL 9型/10型
パナソニックは9型以上の製品としては、40万画素フローティング液晶の9型を1機種、100万画素のフローティング有機ELの10型を2機種展開しており、いずれもプラドに適合可能です。
9型液晶タイプ「CN-F1D9VD」は楽ナビの9型と似たような特性ですが、以下のポイントで楽ナビの方が優れていますのでやめた方が良いでしょう。
・楽ナビはHDMI IN/OUTとリアの独立再生可
・楽ナビは車種別チューニングOPあり
10型有機ELの2機種は個人的には黒歴史になりそう?と感じる部分もありますが、動画の画質にこだわる方の一本釣りモデルだと思います。
ただし、真ん中の「CN-F1X10LD」はこの価格でHDMIのアウトなしなので、ちょっと中途半端感が否めないですね。
もともとパナソニックは車載ガジェットに対しての専門性が低く、ブランドイメージと汎用性の高さを生かして戦って来ているので、細かいユーザーのニーズを拾うマーケティングが苦手と感じます。
画質に拘る有機EL化を行いながら、自社のリアモニターも無い訳で…。軽自動車向けに9型とかならパナも良いかなぁと思った時期もありますけど、今は楽ナビがそこを押さえる特性になってますからね。
なので、プラドの場合には原則として最上位の全部ありモデル「CN-F1X10BLD」をおすすめします。
パナソニックカーナビの詳細はこちらの記事で解説しています。
ケンウッド彩速ナビ 9型インダッシュ/9型フローティング
ケンウッドの彩速ナビは9型インダッシュ、9型フローティングの2機種が適合します。
メディア対応は他社と同様にハイレゾ再生、HDMI IN/OUT、リアの独立再生なども含めて全部ありですが、大画面モデルとしてはパナソニック以上に特徴がありません。
価格以外の差別化ポイントがありませんので、インダッシュなら楽ナビ>彩速ナビ、フローティング9型なら彩速ナビ>パナという感じでしょうか。
ケンウッド彩速ナビの詳細はこちらの記事で解説しています。
オマケ パイオニアディスプレイオーディオ「DMH-SF700」
社外品のディスプレイオーディオにはカーナビソフトが入っておらず、Google Mapの案内はプラドの巨躯には向いていないかも知れませんが、カーナビソフトを搭載しないパイオイアのディスプレイオーディオ「DMH-SF700」を選択する方法もあるにはあります。
これはナビの使い方次第ですが、Google Mapの案内が許容出来るのであれば「DMH-SF700」を選択して大幅にコストを削減する事も可能になるかと思います。
まとめ
以上、プラドの純正ナビと社外ナビについて紹介してみました。
まとめると、T-Connectありきなら純正カーナビ、価格とAV機能重視なら社外カーナビと言った選び方になりますね。
社外カーナビも機能、価格帯がそこそこバラけている印象なので、目的にあった製品を選びやすいのではないでしょうか?
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
コメント
車は新車でプラドを購入しました。八月に納車です。
ナビは社外で考えてます、ネットでずっと調べていて、ラブーンさんの記事に出会いました。あまり車に詳しくなく、なかなか自分の希望に合ったナビがわからないです。
希望は、
1、なるべく金額を抑えたい
2、金額を抑えるために、地図はすべてiPhoneを連動させたい
3、CarPlayが搭載されている
4、音楽はSpotifyで再生したい
5、NetflixやHuluを流したい
以上です。
何かいいナビはありませんか?サイズはとくにこだわりはありません。
もし、7インチ以外の9や11を付けるとなれば、もちろんサイズが上がるので、値段は上がるのはわかっています。追加で部品の購入なども必要になりますか?
Remi様
条件を満たす製品はこちらの通りです。
カーナビソフトは搭載していませんので、製品としては「カーナビ」ではなく「ディスプレイオーディオ」の製品カテゴリーになります。
①カーナビソフト:スマホを使わないカーナビソフト
②ディスプレイオーディオ:①を搭載しないオーディオユニット(最近はCarPlay/Android対応)
1.HDMIミラーリング、CarPlay/Android対応のディスプレイオーディオ
パイオニア ディスプレイオーディオ
・DMH-SZ700:7型
・DMH-SF700:9型
https://car-accessory-news.com/dmh-sf700-review/
アルパイン ディスプレイオーディオ
・「DAF11Z」:フローティング11型ディスプレイ
・「DAF9Z」:フローティング9型ディスプレイ
・「DA7Z」:インダッシュ7型ディスプレイ
https://car-accessory-news.com/daf11z/
プラドへの適合と、フィットさせる為のOPパーツ類は、メーカー、販売店に確認して下さい。
2.HDMIミラーリングの方法
iPhoneアプリの動画を再生する場合には、どの機種でもHDMIケーブルとApple純正HDMIアダプタが必要です。
https://amzn.to/3781vs8
このアダプタに
・HDMIケーブル
・充電用USBライトニングケーブル
を挿し込みます。
※オーディオユニットによっては、HDMIケーブルが専用品になる事があります。
※オーディオユニットによっては、背面に充電用USBポートがあります。
また、各種動画配信アプリは、著作権などの問題でアプリやOSのバージョンによっては不可になる事もあります。(カーナビではなく、TVなどでテストすれば確認できます)
iPhoneの代わりにChrome Castや、Fire TVなどを使用すれば、大抵のアプリは再生出来ると思います。
親切にご返信ありがとうございます。
プラドにつけられるディスプレイオーディオの中で
金額を抑える+コスパがいいディスプレイオーディオはとして
おすすめしたいものは何ですか?
クロームキャストとFireTVを購入し、動画再生もできるようにして納車を楽しみに待ちたいと思います。
ありがとうございました。
Remi様
何かありましたらまたご相談ください
トータルで見て一番安いのは、どのディスプレイオーディオになりますか?
remi様
グレードが一番下なのは
・アルパイン「DA7Z」
・パイオニア「DMH-SZ700」
です。
※アルパイン「DA7Z」の方がBluetoothでのCarPlayに対応していますので、有線ミラーリングで動画を再生する場合には使い易いと思います。
パイオニア「DMH-SZ700」の場合には、動画を再生する際にCarPlayの有線ケーブルからの繋ぎ換えが必要です。
価格は半導体不足、為替、輸送費の高騰で安定していませんので、適合確認と合わせてオートバックスなどの販売店で見積もりを取って下さい。