こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
ケンウッドからエントリークラスらしき2カメラドライブレコーダー「DRV-MR450」が発表されています。
本機は昨年11月に発売されている「DRV-MR745」のフロントカメラをコンパクトにしたような製品ですが、ざっくりとその特徴を見てみましょう。
「DRV-MR450」の特徴
スペックは以下の表の通りです。
DRV-MR450 |
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20.05?発売 |
フロント:1920×1080/27.5fps/HDR リア:1920×1080/27.5fps |
LED信号対応 |
フロント録画視野角:水平122° リア録画視野角:水平100° |
microSD付属16GB/最大32GB |
リアカメラケーブル8m |
GPS内蔵 |
駐車監視モード |
動体検知+衝撃検知/自動起動 |
専用ケーブル CA-DR350 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
「DRV-MR450」のリアカメラは「DRV-MR745」と同一デザインの同一スペック、フロントカメラはレンズのF値・視野角・イメージセンサーなどのハードウェアスペックは同一でコンパクトな筐体に2.0型の液晶を搭載しています。
「DRV-MR450」にはmicroSDカードのフォーマット不要機能が追加されてはいるものの、全く同じスペックの製品を半年遅れで発売してきた意味が全く分かりません。
しばらくはこの2つの製品を並行して販売して行く方向性なのでしょうか?
因みに「DRV-MR745」は他社の2カメラドライブレコーダーと画質を比較した結果、ほとんど最低評価となっていますので私が「DRV-MR450」をおすすめする事はまずないでしょう。
※あくまでも「DRV-MR745」と全く同じ画質という前提です。
国内大手の安心感・使い勝手を求めるなら、悪い事は言わないのでコムテックの「ZDR025」、セルスターの「CS-91FH」辺りにしておきましょう。
この2社の最近の製品もほぼ100%フォーマット不要機能対応です。
「DRV-MR450」をおすすめしない理由
2020年の彩速ナビのモデル更新に合わせて、ケンウッドはプロモーション動画の作りをふわっとしたイメージ先行型に変えてきました。
確かに大画面カーナビは今までのように地味に実用性をアピールするよりも、見た目のゴージャス感やブランドイメージでゴリ押しした方が売れるのではないかと思います。
ただし、ドラレコに関してはLaBoon!!では各社製品のガチ比較結果を元に性能を丸裸にしていますので、このようなプロモーション動画を見ると「嘘つけコノヤロー」とツッコミたくなる事が多くなる訳です。
「DRV-MR450」のアピールポイントにとことん突っ込む
ケンウッドの彩速ナビは私のお気に入りガジェットの一つですし、特にこのメーカーに対して恨みがある訳ではないのですが、「DRV-MR745」の実機テストの結果があまりにもグダグダ過ぎてこれはいかんだろ…と感じていますので、「DRV-MR450」の購入を検討されている方は以下のアピールポイントに騙されないようにしましょう。
リアスモークシースルー機能
ケンウッドの言うところのリアスモークシースルー機能は、あくまでも純正フィルム程度の濃さのスモークまでにしか対応していません…というか、他社のリアスモークシースルーなどのアピールをしていない製品と比べても暗すぎです。
HDR補正で黒潰れを抑える
プロモーション動画内では「HDR補正により白飛び・黒潰れを抑える」とアピールされていますが、そのシーンで思いっきり黒潰れしています。
ケンウッドのこの系統のHDRは露出を落とす事で白飛びを抑えているので、黒潰れが出にくいというのは嘘ですし、白飛びの制御もコムテックのHDRモデルに劣ります。
因みにケンウッドは「WDR」と「HDR」は全く同じ機能と大嘘を広めていますが、「WDR」と「HDR」は別物ですし、イメージセンサーが対応していなけれな「HDR」補正は掛けられません。
そうした弱点を克服するための技術が「WDR=HDR」です。明所と暗所、明暗差の激しい場所を同時に写せる「幅」を広げるのです。
「WDR」と「HDR」は別物ですので違いを知りたい方はこちらの記事もどうぞ。
F1.8の明るいレンズ
プロモーション動画内では「F1.8」の明るいレンズとアピールされていますが、ここ最近のドラレコのレンズのF値はF1.6~1.8辺りが主流です。(F1.4などもある)
実際の撮影動画も暗いです。
まとめ
以上、過去の「DRV-MR745」のテスト結果に基づき、「DRV-MR450」をおすすめしない理由をグダグダ解説しました。
国内大手の安心感・使い勝手を求めるなら、悪い事は言わないのでコムテックの「ZDR025」、セルスターの「CS-91FH」辺りにしておきましょう。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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