コムテックのドライブレコーダー 各モデルの違いとおすすめモデル【2025年版】

※2025年6月3日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。

こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。

コムテックは長年に渡り、日本国内のドラレコシェア率がNo.1のトップメーカーの座をキープし続けていますし、私も従前から同社の製品を使用し、おすすめして来ました。

同社の製品が売れている理由としては、ケンウッドなどの大手ナビメーカーが市場に参入する以前から、私のような一部のマニア向けにドラレコを展開していた点、ケンウッドが参入した時点では先行者として、完成度の高い製品を展開していた点、古くから3年保証モデルを展開していた点、積極的にテレビCMなどで認知度を高めていた点などが挙げられます。

また、同社の製品の開発については、日本よりもドラレコの普及が5年以上早かった韓国の開発会社に委託する部分が多いように見受けられ、同じ日本メーカーでも台湾系・中国系の生産背景を使うメーカーよりも、完成度・耐久性などの面でアドバンテージがあったように思われます。

2025年時点においても、万人に受け入れられるであろう利便性や信頼度の高さは変わらず、トヨタ系のOP品としての実績も加わり、その地位は盤石なように見えます。

このようにドラレコ市場においては、非常に認知度が高いメーカーですので指名買いも多いのではないかと推察されます。

そこでこの記事では、2025年向けに同社のおすすめの現行モデルのドラレコについてご紹介、解説します。

おすすめは2カメラ以上、360°タイプが最も安心

これからドラレコを初導入、または機種変更でコムテック製品を選ばれる方を前提にご説明しますが、1カメラのドラレコは前方の限られた範囲しか撮影出来ず、後方からの衝突や煽り運転に対しては力を発揮出来ません。

また、このような理由から現在主流になっている2カメラドラレコも、側方からの衝突や幅寄せが録画範囲から外れてしまうケースもあります。

そのようなケースは割り切って捨てる心づもりであれば2カメラモデルで問題ありませんが、特に条件なしの場合には360°対応モデルが安心です。

従ってここからは360°対応モデル→2カメラモデル→デジタルミラー型モデルの順に説明を進めて行きます。

360°型の2カメラモデル

コムテックの360°モデルは、フロント筐体部分が360°カメラ+リアガラスに貼り付けるタイプのリアカメラが付属する2カメラモデルとなっていますが、そのうちおすすめ出来るのが以下2機種です。

  • ZDR037:800万画素の360°カメラ+リアカメラ
  • ZDR059:460万画素の360°カメラ+リアカメラ、通信対応モデル

ZDR059については通信対応モデルとなっていますが、私は必ずしも通信機能が必要とは考えていない為、万人向けのおすすめランキングでは「ZDR037」の方が上位となります。

「ZDR037」の特徴

従来までの360°ドライブレコーダーは、一般的なドライブレコーダーよりも録画範囲が3~4倍程度広くなる事から、横方向も含めた全方位の状況を記録できるメリットがあります。

一方でその広い録画視野角を限られた画素数(200~400万画素程度)に無理矢理収めてしまう弊害として、ナンバーの認識精度が低くなると言うデメリットがありました。

この弱点を克服する為に「ZDR037」では、フロントの360°カメラ部分の画素数が800万画素にバージョンアップされています。

以下4つのドラレコは、N4以外が360°カメラとなりますが、その中では「ZDR037」のナンバー認識精度が最も高い事が分かるでしょう。

なお、夜間の録画能力に関してはそれほど高くなく、明るい市街地はともかく光源が少ない場所では真っ暗に映ってしまう点が弱点となります。

夜間の暗い場所でもある程度明るく録画したい方の場合には、日本メーカーの製品ではカーメイトの「DC4000R」がおすすめです。

また、日本メーカー製にこだわらない場合には、VANTRUEの「N5」が性能的には2025年時点で最高と言えるかも知れません。

夜間の暗い場所での撮影能力はそれほどこだわらない方は「ZDR037」でも良いと思います。

※私は良いと思っていないので、「ZDR037」は使っていません。

実はこの機種は、2021年デビューなのでそろそろモデル更新がある可能性も考えられます。

360°モデルは良いのですが、モデル末期なのが気になるところですね。

実機レビュー「ZDR037」4K相当の360°+リアカメラドラレコの評価!
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「ZDR059」の特徴

「ZDR059」は録画解像度は従来機種と変わらない400万画素相当の360°フロントカメラ筐体に、リアガラスに貼り付けるタイプのフルハイビジョンのリアカメラがセットになった360°モデルです。

録画解像度が従来機種と変わらない事から、ナンバーの認識精度には大きな期待が出来ませんが、本機はスマホで使われているような通信用のSIMカードスロットを装備し、ネット通信が可能な点がセールスポイントとなっています。

この通信機能の概要は以下の通りとなります。

・走行時、駐車監視時のイベント録画をクラウドサーバーに自動保存し、アプリに通知
・専用アプリを使って遠隔地からドラレコと通話
・ドラレコの電源ON/OFFと位置情報をアプリで遠隔把握
・ドラレコが動作中にアプリから遠隔で静止・動画と位置情報をクラウド保存
・クラウドサーバーに保存されたイベント録画データをアプリで遠隔再生

主に車から離れた位置にいる家族などの第三者が、位置情報を把握し、事故の際の動画などを遠隔再生できる点が従来品とは異なるポイントです。(位置情報はリアルタイムではなく、一定時間で更新されるよう)

ドラレコ機能よりも、第三者から見て運転に不安が感じられる家族の安否が気になる方向けの製品と言えるでしょう。

なお、これらの通信機能については以下の料金が掛かります。

「ZDR059」コムテックからクラウド対応の360°ドラレコ発売
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スタンダード型の2カメラモデル

事故の際の証拠能力の高さを考えると、360°モデルの方が好ましいと考えられますが、ナンバー認識精度を優先したいと言う方には、スタンダード型の2カメラモデルを選ぶと言う選択肢もあります。

ここではLaBoon!!がおすすめするコムテックのスタンダード型の2カメラモデル以について、以下2機種をご紹介します。

  • ZDR065
  • ZDR055

「ZDR065」の特徴

「ZDR065」は2025年~2026年に掛けてのコムテックの2カメラモデルの最上位グレードに位置するフラッグシップモデルです。

この製品は5月下旬にリリースされたものの、この記事を書いている2025年6月上旬時点ではまだ市場に出回っていません。

特徴としては500万画素の高解像度センサーを使用し、ナンバー認識精度を強化したモデルとなりますが、従前のコムテックの高解像度モデルは一般的なフルハイビジョンクラスの製品と比べるとセンサーの露光面積が狭くなる為に、夜間の明るさの面ではやや物足りない面がありました。

本製品はドラレコ用の500万画素センサーとしては最新の夜間撮影に特化したSTARVIS 2センサー「IMX678」が搭載されていると考えられ、ナンバー認識だけでなく夜間の撮影能力も従来機よりも大幅に向上している可能性があります。

とは言っても、LaBoon!!としては未レビュー品ですので、実際の画質に対する評価は出来ません。

今後以下記事にてレ実機ビューを実施する予定ですので、気になる方はこまめにチェックして下さい。

「ZDR065」コムテックから2025年モデル高解像度ドラレコ発売
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「ZDR055」の特徴

「ZDR055」は現行世代のドラレコとしては、最も万人受けし易い高バランス型のフルハイビジョンモデルです。

本機は2024年の春デビューですが、200万画素センサーとしては最新の夜間撮影に特化したSTARVIS 2センサー「IMX672」が搭載されていると考えられ、コムテックのドライブレコーダーの中では最も夜間の撮影能力に優れている事が、実機テストの際に確認出来ました。

センサー自体の露光能力が桁違いに高い為、PCのフリーソフトで調整した際の暗視能力に関しては、まさに驚異的と呼べるレベルに達しています。

スタンダード型フルハイビジョンクラスの2カメラモデルであれば、この製品を選んでおけば間違いはないでしょう。(私はサイドが映らないスタンダード型2カメラは使いませんが…)

実機レビュー「ZDR055」の評価 コムテックから2023年向け2カメラドライブレコーダー
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デジタルミラー型の2カメラモデル

最後に純然たるドラレコではありませんが、デジタルミラー型の2カメラドラレコについても触れておきます。

コムテックの現行モデルは「ZDR048」の1機種のみです。

「ZDR048」の特徴

デジタルミラー型ドラレコは、ドラレコの機能面よりもデジタルミラーとしての見え方で選ぶ方が多いと思いますし、私もそうしています。

「ZDR048」はコムテックのデジタルミラー型ドラレコとしては第二世代の機種で、デビューは2024年3月です。

デジタルミラーとしての画質面では、現時点で市販されている国産モデルの中では夜間の明るさ・ヘッドライトの防眩能力のクオリティが高く、国産モデルのベンチマーク基準として私も一部車種にて使用しています。

ドラレコ機能に関しては最近のSTARVIS 2センサーモデルと比べると見劣りする部分はありますが、駐車監視等も含めて全体的にはバランスの取れた構成となっています。

ただし、デジタルミラー型ドラレコとしてはタッチパネル操作に対応しないなど、使い勝手の悪い面も見られますので、快適性はやや難アリと言えるでしょう。

実機レビュー「ZDR048」の評価 コムテックから第二世代のスマートミラー
※2024年3月16日更新:実機レビューを終了しました。こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。最近レビューしたケンウッドのスマートミラー型ドラレコ「DRV-EM4800」が思いの外高画質で、画質の面では...

本製品と同等の画質でタッチパネル操作に対応してい国産メーカー製品としては、ケンウッドの「DRV-EM4800」が挙げられます。

ただし、保証期間は「ZDR048」が3年に対して、「DRV-EM4800」は1年です。

その筋のルートの情報(コムテックからではない)では、「ZDR048」はハードウェアの発熱を抑える為に物理ボタンにしているそうです。

実機レビュー「DRV-EM4800」の評価 ケンウッドの2023年モデルスマートミラー
※2023年11月14日更新:実機レビューを終了しました。こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。ケンウッドから2023年向けの新型スマートミラー「DRV-EM4800」が発表されています。同社のスマート...

まとめ

以上、2025年6月時点の最新情報をもとに、コムテック製ドライブレコーダーの特徴やおすすめモデルをまとめました。

長年にわたりトップシェアを維持している同社の製品は、確かな信頼性と幅広いラインナップで、多くのユーザーに選ばれてきた理由がよくわかります。

360°モデル、スタンダード2カメラモデル、デジタルミラー型と用途に応じた選択肢が揃っていますので、ご自身の車両や利用シーンに合った機種を選ぶ参考にしていただければ幸いです。

今後の新モデルの動向にも注目しつつ、安心・快適なドライブをお楽しみください。

コメント

  1. Q50S より:

    コムテックからHDR801という機種が発売されるようです。1カメラタイプのHDR752Gを彷彿させる形状がフロントカメラの前後2カメラタイプでSONYセンサーではない技術ということで関心をもっています。こちらでレビューされるご予定はございますか?

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣 より:

      Q50S様
      こちらはイメージセンサーではなく、本体側のソフトウェア技術ですかね。
      時期は分かりませんが、そのうちテストすると思います。(秋になるかも知れません)

  2. 西岡 より:

    高齢者になり周囲の様子をできるだけ詳細に再確認したいと思えることがあり、前後左右を均等に高画質で記録できるドラレコを検討した中でコムテックZDR036の370万画素にひかれ、2セット購入し前後と、フロントに左右に向けてカメラをつけようかと考えています。画質が良くないなどの書き込みもあり、迷い始めました。別の製品を含めアドバイスをいただければありがたいです。

  3. じん より:

    ZDR059のレポートお願いします

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣 より:

      じん様
      記事は起こしていますが、クラウドモデルはまだまだニッチだと感じていますので優先順位は低いです。
      https://car-accessory-news.com/zdr059/

      当面、MDR-A002のサポートで忙しくなりそうですし、コムテック製品では他機種を優先したいと考えていますので早くても2023年1月以降になります。

  4. とら より:

    上にも出ているHDR801ですが、この機種とiZONE、外部バッテリーを併用して駐車監視(自宅では駐車監視モードは自動off)を実現する場合の配線について教えてください。オプションのCDOP-01Pを使うことでできますか。

  5. なお より:

    増車に伴いドラレコ購入するのでアドバイスお願いします。数年前こちらのレビューを元にドライブマンGP-1を購入し大変良かったのでドライブマンを基準に考えています。イベント録画時のお知らせ機能があるコムテックを第一候補に考えていますがナンバー精度に不安がありますがどうなんでしょうか?

  6. RIO より:

    今度購入するアウトランダーPHEVにドラレコを付ける予定なのですが、ドラレコとは別にデジタルミラーも付けたいと思っています。
    デジタルミラーとしてアルパインの12型デジタルミラー(ミラー型では一番大きいのかな?)とコムテックのZDR059(天球型+リアカメラ)のドライブレコーダーは同時に付けて干渉しないか分かりますでしょうか?
    映像範囲的な意味と、配線でどっちもリア側に線を回すのでノイズ的な意味で。

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

      RIO様
      電波干渉はやってみないと分からないですね。(多分大丈夫かとは思いますが)
      メーカーOPの場合には、めちゃくちゃコストを掛けてデバッグしますが、後付けのガジェットの組み合わせ次第でバランスが崩れると、何かの拍子に干渉する可能性があります。

      ノイズ干渉が出るなら、リアカメラのケーブルにアルミテープ巻くと良いですよ。

      • RIO より:

        お返事ありがとうございます。
        ノイズ干渉はアルミテープ巻きなど対策があるならいったん大丈夫そうですね。(実際つけてみないと確実なことは分からないですが)
        映像範囲の干渉については大型のデジタルミラーと天球型カメラだと車内方面の映像がミラーで隠れてしまう懸念をしているのですが、こちらは大丈夫そうでしょうか?
        フロントガラス上部20%の取付位置範囲で回避出来るのかな。。。

        • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

          RIO様
          360°レンズの位置を下げれば、問題のない視野は得られると思います。

          • RIO より:

            ありがとうございます、安心出来ました!

          • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

            RIO様
            また何かございましたらご相談下さい。

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