※2018年08月02日更新~パススルー、USB Type-Cの出入力に対応したジャンプスターターについて追記しました。

ジャンプスターターとは大型のモバイルバッテリーのようなものですが、スマホなどへの少量の電流の供給だけでなく、車のセルモーターを回せるほど大きな電流を供給出来る、携帯型のバッテリーです。

私も保険の為に2015年から車にジャンプスターターを搭載し始め、現在では3台の車に常備しています。

 

さて、最近のジャンプスターターを取り巻く情勢ですが、ジャンプスターターは過去にはそれほど一般的なガジェットではなかったかと思いますが、4~5年位前からamazonなどの通販サイトで急速に一般ユーザーに普及し始めていると感じています。

その推察の根拠であるamazonなどのレビュー数などを見ていると、相当数のユーザーがジャンプスターターを所有していると感じるのですが、ここでふと湧いてきたのがJAFの出動件数は減っているのだろうか?と言う疑問です。

と言うのは、JAFは出動件数とその内容を毎年公開しているのですが、その構成比がダントツで高いのがバッテリーの過放電(バッテリー上がり)となっています。

■ JAFって入った方が良いの?JAFで得する人と損する人

状況的には誰が見てもジャンプスターターは急速に普及しているであろうと受け取れる状況が続いていますので、普通に考えるとバッテリー上がりでの出動件数はかなり減少して然るべきですよね。

そこでジャンプスターターの普及により、JAFの出動件数は減少しているのかどうかを調査してみました。

JAFのバッテリー上がりによる出動件数の推移

調査したのは、ジャンプスターターの普及が目立ち始めた2014年から2017年までの4年間の数字です。

この間にJAFの会員数は1800万人から1900万に増加しています。

JAFの出動件数
バッテリー上がり764,626735,326
737,110
733,856
4輪車の総件数2,318,618
2,264,911
2,310,224
2,310,127
会員数18,164,238
18,460,928
18,805,902
19,018,337
バッテリー上がり率4.21%
3.98%
3.92%
3.86%

会員数は増加していますが、JAFの4輪車における出動総数は231.8万回から231.0万回に8千回減少しています。

一方でバッテリー上がりによる出動件数も、76.4万回から73.4万回に3万回減少していますので、ジャンプスターターの普及はバッテリー上がりのトラブル対応として、非常に有効である事は分かりますね。

なお、過去10年間のバッテリー上がりの出動件数をグラフ化してみると、2013年から2014年に掛けてがもっとも減少幅が大きくなっている事が分かります。

バッテリーそのものの性能が向上して出動件数が減っているという側面もあるかと思うのですが、私自身も過去1年の間に「バッテリー上がりなんてヘマは絶対やらない」と自負していながら、見事にバッテリー上がりに見舞われてジャンプスターターに救われたという経験がありますので、ジャンプスターターの普及は少なからずJAFの出動件数に影響を及ぼしていると見ても良いでしょう。

※ハイブリッド車の補器バッテリーは、そこまで負荷が高くないハイブリッドシステムの起動に使用され、負荷が高いエンジンの始動は駆動用のバッテリーで行いますので、ハイブリッド車の普及がバッテリー上がりの件数減少に影響を及ぼしている可能性もありますね。

■ 車のエンジンが掛からない時に疑わしい原因と対策

 

バッテリーが上がった時にはブースターケーブルでもリカバリーは可能であるが…

バッテリーが上がってしまったら、まず考えつくのが他の車とブースターケーブルで繋いで、相手の車から電流を供給してもらいながらセルを回してエンジンをかける方法ですよね。

ところが、自宅に車が2台以上あれば良いですが、1台しか無ければ近所の人にお願いするのも気が引けますし、それが早朝の忙しい時間帯ならなおさらです。

そうなると年会費4,000円を払ってJAFに加入しているのであれば、無料の出張サービスでエンジンをかけてくれますが、未加入であったば場合は時間帯によって8,230円~10,290円の出張費が掛かってしまいます。

■ JAFって入った方が良いの?JAFで得する人と損する人

よしんばJAFに加入していた場合であっても、忙しい朝の通勤時間帯では到着も遅くなってしまいますし、いつもの時間に車に乗ってエンジンをかけようとしたら掛からなかった、などといったケースの場合、会社への遅刻は免れません。

また、ブースターケーブルを常備している場合であっても、車の通りが少ない場所で運悪くバッテリーが上がってしまったら、他の車が通りがかるまで待ちぼうけです。

「バッテリーが上がるかも知れない」と常に意識していて、そういう場所には車を停めないように気を付けていれば大丈夫かも知れませんが、現実問題としてなかなかそうはいかない事もあると思います。

ジャンプスターターはドライブレコーダーの駐車監視の保険にも最適

最近では車の常時電源に接続して駐車監視を行うドライブレコーダーも増えてきましたし、そういったモデルはケーブル側にバッテリーの電圧が低下すると電源を落とす保護機能が搭載されているのですが、もし万が一「その保護機能が働かなかったら笑えねー!」と考えて常時ケーブルタイプのドライブレコーダーの購入に二の足を踏んでいる人も多いのではないかと思います。

価格を考えるとJAFを一回呼ぶよりも安いですし、何よりバッテリー上がりの恐怖から解放され、精神的にかなり楽になりますので、トランクに一つ常備してはいかがでしょう?

また、ドライブレコーダーの駐車監視を外部バッテリーで行うことでバッテリー上がりの危険を回避することも可能です。

■ ドライブレコーダー駐車監視用バッテリー ベセトジャパン「UPS300」が便利過ぎて泣けた

更に最近では充電しながら給電も可能なパススルータイプのジャンプスターターも出回り始めていますので、ジャンプスターターそのものをドラレコの外部電源として駐車監視で運用する事も可能となっています。

■ Oittm、パススルーUSB TypeC出入力対応ジャンプスターターのレビュー、評価

おすすめのジャンプスターターと選び方

ジャンプスターターは構造上はそれほど複雑ではなく、中国でも生産可能な工場が多い為、様々な工場やメーカーが市場に参入してきています。

その為、最近ではamazonなどの通販サイトのおいては、ジャンプスターターが飽和状態に近くなっており、新たなメーカーが参入→短期間で撤退する、と言う流れが顕著になっているように見受けられます。

製品としての差別難しい品種ですので、ブランドの信頼性や機能面での差別化が出来ていない製品に関しては厳しい状況になっている模様です。

過去には容量の大きさなどを売りにした製品が売れていた事もありますが、現在ではより価格重視の方向に市場が動いているようです。

このような情勢の中で、ジャンプスターターを選ぶ上でのポイントはいくつかありますが、このページでは以下のポイントに沿っておすすめのモデルをご紹介していきます。

  • 最低限の機能を搭載する価格重視のモデル
  • モバイルバッテリーとしての使い勝手に特化したモデル
  • パススルー機能を搭載したドラレコの駐車監視外部電源として向いているモデル
  • 圧倒的な大容量モデル

最低限の機能を搭載する価格重視のモデル

ジャンプスターターの本来の役割は、バッテリー上がりからの素早いリカバリーの1点に尽きます。

従ってそれほど大容量でなくても充分にその機能を果たす事が可能であり、バッテリー上がりからのリカバリーにしか使用しないのであれば、価格で選ぶのが賢い選択と言えそうです。

スマホやタブレットなどの充電も可能なUSBポートを1つ搭載していますし、容量が小さくモバイルバッテリーとしての携帯性にも優れているのが特徴です。

 

なお、ジャンプスターターもモバイルバッテリーと同様に3.7Vのリチウムイオン電池を使用しているものがほとんどかと思いますので、発火の可能性がないとは言えません。

信頼性を重視するのであれば有名メーカーの製品を選ぶようにしましょう。

 

ここで紹介するのは、ジャンプスターターとしては最低容量の8000mAhの以下のモデルとなります。

※8000mAhでも2000ccのランエボ10のエンジンを数回始動させてもまだ余裕がありました。

TENKERDBPOWERsuaoki
型番不明DJS40K12U3
8000mAh8000mAh8000mAh8000mAh
2500ccまで2500ccまで2500ccまで2500ccまで
出力ポート
USB 5V/2.1A×1USB 5V/2.1A×1USB 5V/2.1A×1USB 5V/2.4A×1
入力ポート
USB 5V/2AUSB 5V/2AUSB 5V/2AUSB 5V/2A

ほとんどどれも似たようなスペックですので、結論としてはどれを選んでも同じかと思うのですが、suaokiと言うブランドはバッテリーやハイエンドなソーラーチャージャーなどを専門的に開発しており、おそらくかつては欧米系のメーカーなどのOEM生産を行っていた工場を持つ会社ではないかと思います。

この界隈では有名ブランドですので、信頼性で選ぶのであればsuaokiのモデルがおすすめですね。

■ suaoki公式サイト

一方で価格で選ぶのであればTENKERの製品がおすすめになります。

過去にこのモデルをテストしてますが、ジャンプスターターとしての基本性能の面では必要充分であると感じました。

 

■ TENKER モバイルバッテリータイプ ジャンプスターターのレビュー、評価

ジャンプスターターとしてのみの使用が目的なのであれば、このクラスで充分だと思いますね。

なお、2500ccを超える排気量の車には対応していませんので、以降の項目を参照して下さい。(ディーゼルの場合にはさらに大きな容量が必要になるケースがあります)

モバイルバッテリーとしての使い勝手に特化したモデル

ここでは上で説明したジャンプスターターとしての基本性能に電池の容量とQC3.0やUSB Type-Cなどの急速充電規格をプラスし、モバイルバッテリーとそれほど変わらないコンパクトさを併せ持ったモデルを紹介します。

BeatitDBPOWERsuaokiArteck
B10型番不明P4型番不明
10800mAh10800mAh10800mAh12000mAh
3000ccまで3000ccまで5000ccまで4000ccまで
出力ポート
QC3.0(18W)×1
USB-C 5V/3.0A×1
USB 5V/2.1A×1
QC3.0(18W)×1
USB-C 5V/3.0A×1
USB 5V/2.1A×1
QC3.0(18W)×1
USB-C 5V/3.0A×1
USB 5V/2.1A×1
QC3.0(18W)×1
USB-C 5V/3.0A×1
USB 5V/2.1A×1
入力ポート
USB-C 5V/3.0A×1USB-C 5V/3.0A×1USB-C 5V/3.0A×1USB-C 5V/3.0A×1

スペック的にはどれもほぼ横並びと言った形になりますが、最も容量が大きいものは12000mAhのArteckの製品になります。

また、3000ccを超える車であればArteckとsuaokiのP4がそれぞれ5000cc、4000ccまでの対応となっていますね。

パススルー機能を搭載したデル

このカテゴリーは2018年の中頃に出始めたものかと思うのですが、通常のジャンプスターターは充電しながら給電する事は出来ません。

このパススルー機能を搭載したモデルは、充電しながら給電する事が可能となっていますので、原則としてminiUSBやmicroUSBなどの5Vタイプのドライブレコーダーであれば、別途汎用のケーブルを手配する事で駐車監視を行う際にケーブルを挿し替えずに運用が可能になります。

Oittm
容量3.7V*15600mAh=57.72Wh
最大電流12V*1500A=18Kw
対応エンジンガソリン/8000cc
ディーゼル/6500cc
LEDライト
入力ポートUSB Type-C×1(出入力)
出力ポートUSB Type-C×1(出入力)
QC3.0×1
USB 5V*2.1A×1
DC12V*6A×1

今のところ、このOittmのモデル意外にパススルー対応のジャンプスターターは見た事がないのですが、このモデルはパススルー機能だけでなく、①ガソリン車8000ccまで対応の瞬間的なパワーと、②15600mAhの大容量、③USB Type-Cの急速充電、④USB Type-C、QC3.0の急速給電にも対応した最新のハイエンドモデルとなっています。

セルの回り方も容量が小さいモデルと比較すると圧倒的な力強さを誇ります。

Oittm、パススルーUSB TypeC出入力対応ジャンプスターターのレビュー、評価

圧倒的な大容量モデル

もともと日本にジャンプスターターが普及し始めた時にはこちらの規格が主流でしたが、最近ではモバイルバッテリーの普及に伴い、ここまでで説明したようなモバイルバッテリー規格の製品がが増え、本来の「ザ・ジャンプスターター」的なモデルは減少しつつあるように思います。

ジャンプスターターと大容量モバイルバッテリーの機能を合わせて搭載すると、どうしてもサイズが大きくなり過ぎてしまうのが問題となり、イマイチ使い勝手の悪い事になってしまうのですが、このカテゴリーでは携帯性が悪い為に車載専用とはなってしまうものの、災害時の予備電力やキャンプなどのアウトドアにおすすめのゴツイ(笑)ジャンプスターターをご紹介します。

なお、このクラスではsuaokiのモデルが豊富な為、suaokiとそれ以外のメーカーに分けて紹介します。

suaokiの大容量ジャンプスターター

suaoki
P6U10HYA-5202型番不明
14595mAh20000mAh15600mAh24000mAh
6000ccまで5000ccまで6000ccまで6000ccまで
出力ポート
USB 5V/2.1A×2USB 5V/2.1A×25V/2.4A×15V/2.4A×1
入力ポート
DC 15V/1ADC 15V/1ADC 15V/1ADC 15V/2A
---24V車対応
--エアコンプレッサーエアコンプレッサー

ここで紹介しているモデルで、最もスタンダードなのが「U10」となり、このモデルの仕様がかつての「ザ・ジャンプスターター」と言えます。

特徴としては大容量のでUSBポートも2つ搭載してはいるものの、厚みがある為に通常のモバイルバッテリーと比べると携帯性に劣る点が挙げられます。

デザインがアウトドア向けなので、人がいる屋内での仕様はカッコ悪く見えるかも知れませんね。

 

一方で容量的には14595mAhと若干下回るものの、サイズ的にやや薄いように見える(17.4 x 8.2 x 3.3 cmです)のが「P6」で、このモデルは通常のモバイルバッテリーにデザインが似ている為、屋内での使用にもギリギリ適しているかも知れません。

 

その他の3つのモデルはジャンプスターターとエアコンプレッサーの2つの機能を併せ持った複合モデルで、上級モデルの方は24V車にも対応していますので、エアコンプレッサーの購入も合わせて検討している方におすすめです。

その他の大容量ジャンプスターター

suaoki以外の大容量ジャンプスターターで目ぼしいものは以下の4モデルとなります。

ロシヒCAR ROVER AbosiWIKOOL
型番不明60C型番不明型番不明
20000mAh14000mAh18000mAh26000mAh
2500ccまで6000ccまで6000ccまで6000ccまで
出力ポート
5V/2.0A×1USB 5V/2.1A×2
DC12V/16V/19V×1
QC3.0×2
DC12V/16V/19V×1
USB 5V/2.1A×2
DC12V/16V/19V×1
入力ポート
USB 5V/1ADC 15V/1ADC 15V/1ADC 15V/1A
-変換プラグセット変換プラグセット変換プラグセット
-ノートパソコン可ノートパソコン可ノートパソコン可

ロシヒ(ヒロシじゃないです)の20000mAhはこのカテゴリーではやや特殊で、通常のモバイルバッテリーにジャンプスターター機能を無理矢理搭載したような仕様となり、容量は大きいのですが最大出力電流が小さい為か2500ccまでの車にしか対応せず、入力が5V/1Aの為、本体の充電が遅いというデメリットがあります。

その分価格は安いのでジャンプスターター+災害用の予備電源として割り切る分にはコスパは高いかなと思います。

それ以外の3モデルに関しては出力側にノートパソコンの駆動が可能な12V/16V/19Vポートが搭載されており、外出先でノートパソコンの長時間の駆動をしたい人におすすめの仕様となっています。

コスパで考えるとWIKOOLの26000mAhが最も高いですね。

おすすめジャンプスターターのまとめ

以上、ジャンプスターターの選び方とおすすめモデルについて、目的別に16モデルを紹介しました。

冒頭でも説明したように、私もごく最近になってうっかりバッテリー上がりの憂き目を見てしまいましたし、JAFの出動件数の減少傾向を見ても分かるように、ジャンプスターターはバッテリー上がりの応急処置に対しては無類の強さを誇るガジェットです。

まだ搭載していない方は、この機会にご検討下さい。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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