HDMI対応の車載モニター・ディスプレイのまとめ

HDMI出力ポートを搭載したカーナビは比較的レアな存在であり、さらに通常の場合にはリアモニターはカーナビのメーカーに合わせる事が多いと思います。

かく言う私もパイオニアのサイバーナビのリアモニターには同社の製品を組み合わせて使用している訳なんですが、パイオニアやアルパインはともかく、ケンウッドやパナソニックの場合には現時点での正式ラインナップにHDMI対応のリアモニターが存在していなかったりする事情もあります。

また、最近ではamazonなどで中華メーカーの比較的高性能っぽいHDMI対応のモニターが安価で買えるようになって来ましたのでこの記事ではパイオニア・アルパインのリアモニターの特徴と、それらと比較する形で中華メーカーの製品についてご紹介します。

パイオニアのリアモニター

パイオニアのリアモニターはかなり種類が多く、大きく括り分けると以下の2つのタイプになります。

・ヘッドレスト固定タイプ

・フリップダウンタイプ

ヘッドレスト固定タイプ

ヘッドレスト固定タイプは以下の3機種となります。

TVM-PW1000TVM-PW910TVM-PW900
10.1型/1280×8009型/800×480
149ppi(精細度の指標)104ppi(精細度の指標)
ヘッドレスト下留めヘッドレスト上留め
HDMI入力×1
ヘッドホン端子×1
USBスマホ給電端子×1

このうち「TVM-PW900」のみがステー部分が本体上部に付いていますのでヘッドレストの下に液晶が下がりますが、他の2機種はヘッドレスト裏に液晶が配置されます。

なお、TVM-PW900/910は9型と通常のカーナビよりも液晶サイズが大きいものの、解像度がWVGA/40万画素弱しかありませんのでもともと解像度の低いDVDの再生であれば画質の劣化はありませんが、150万画素の地デジを視聴する際には本来の画質を活かす事が出来なくなります。

一方で10.1型の「TVM-PW1000」の方はXGA/100万画素の解像度になりますので、100%地デジの画質を活かせる訳ではありませんがそこそこ綺麗に映る筈です。(現状のリアモニターは100万画素が最高解像度)

なお、後述のフリップダウンタイプとの最大の相違点は、モニターとスマホが直接ミラーリング出来る点となり(正確にはフリップダウンでも可能だが)、スマホへの給電用のUSBポートとイヤホンジャックが装備されています。

従って後席モニターを完全にプライベート化したい場合におすすめとなります。

フリップダウンタイプ

フリップダウンタイプについても同様に40万画素のWVGAと100万画素のWXGA、FHDの3つの解像度の機種が存在します。

40万画素のWVGA機

40万画素のWVGA機はいずれも10.1型の以下の2機種となります。

TVM-FW1030TVM-FW1020
10.1型/800×480
92ppi(精細度の指標)
ルームランプ-
HDMI入力×1

このうちベースとなるのが「TVM-FW1020」、ルームランプ付きが「TVM-FW1030」となりますが、フリップダウンモニターの場合にはやや離れた位置から画面を見る事になる為、WVGAでもそれほど粗さは感じないかも知れませんが、私は100万画素のWXGA機を使用しています。(まぁ、そもそも自分は後席に座らないというオチもあるんで、気分でどうぞ!)

ドットの細かさの指標であるppiではWXGAは1.6倍くらいになるので、体感差はかなり出るとは思いますが…。

100万画素のWXGA機

100万画素のWXGA機は現行品は11.6型の1機種となりますが、ついでに私が使用している型落ちのレア品である10.1型のモデルも流通はしているので合わせてご紹介します。(11.6型は厳密にはWXGAでなくHD)

TVM-FW1100TVM-FW1040
11.6型/1366×76810.1型/1280×800
135ppi(精細度の指標)149ppi(精細度の指標)
ルームランプ
HDMI入力×1

10.1型の「TVM-FW1040」と11.6型の「TVM-FW1100」では液晶サイズ以外の機能面での差はなく、価格は1.5倍くらいの差がありますので、「TVM-FW1040」を選ぶものアリかな?とは思います。

しかもWVGA機の「TVM-FW1030」と同じくらいの価格ですし。(笑)

200万画素のFHD機

200万画素のFHD機は液晶サイズがどど~んと大きくなってなんと、13.3型になります!

TVM-FW1300
13.3型/1920×1080
166ppi(精細度の指標)
ルームランプ
HDMI入力×1

液晶もかなり大きくなった事で画面の細かさを表すppiは166とそこまで上昇してませんが、全機種の中でも最も高い数値となっており、液晶サイズと精細感ともに文字通りのハイエンドとなっています。

その分価格も超ハイエンドだ!

正直リアモニターで10万円越えはどうかと思いますが、どうなんだろう・・・。

アルパインのリアモニター

アルパインのHDMI対応のリアモニターもこれまたやたらと種類が多く、訳が分からなくなりそうな状態ですが、大きく括り分けると以下の2つのタイプになります。

・ヘッドレスト固定タイプ

・フリップダウンタイプ

ヘッドレスト固定タイプ

ヘッドレスト固定タイプでは以下のXGA100万画素の「SXH10T」(2台セットモデル)のみがHDMI対応となり、他機種はアナログ接続です。

SXH10T
10.1型/1280×720
145ppi(精細度の指標)
HDMI入力×2
ヘッドホン端子×1
USBスマホ給電端子×1

主なスペックはパイオニアも同グレードの製品と同じですが、本機はHDMIポートを2つ搭載している為、カーナビ経由での入力とスマホのミラーリングや外部プレイヤーとの映像の切り替えの際に物理的にケーブルの抜き差しが不要になる点が便利であると思われます。

その他、スマホのUSB充電ポートやイヤホンジャックなども搭載していますし、至れり尽くせりな仕様ではありますが価格が高いです!

また、リアモニター専用のスピーカーオプションのセットも用意されています。

フリップダウンタイプ

アルパインのフリップダウンタイプのモニターはプラズマクラスター搭載のWXGA機種への移行が進んでおり、現行品ではWSVGAが1機種、WXGAが4機種となります。

60万画素のWSVGA機

解像度の規格がやや面倒な感じになりますが、アルパインのWSVGA機は「1024×600」の解像度となり、通常のWVGAの1.5倍の画素数になります。

RSH10S-L
10.1型/1024×600
118ppi(精細度の指標)
HDMI入力×1

パイオニアのWVGA機とWXGA機の中間の画素数になりますので、コスパは悪くない感じですね。

100万画素のWXGA機

100万画素のWXGA機についてはサイズが4種とラインナップが豊富です。

PXH12X-RPXH11X-RPXH10S-RPXH9S-R
12.8型/1280×72011.5型/1280×72010.2型/1280×7209型/1280×720
115ppi(精細度の指標)128ppi(精細度の指標)144ppi(精細度の指標)163ppi(精細度の指標)
HDMI入力×1
プラズマクラスター

解像度とサイズに関してはパイオニアの13.3型の「1920×1080」に当たるグレードはありませんが、他のグレードはパイオニアよりも一格上の価格帯になります。

何れにしても高い…。

中華メーカーのHDMI対応リアモニター

中華メーカーのHDMI対応のリアモニターは、パイオニアやアルパインの同スペック品に比べると価格が1/4~1/5とかなり安さが目立ちますね。

まあ、故障や地デジへのノイズのリスクもあるので、価格だけで判断するものどうかと思いますが、自分で取り付けが出来るなら試してみる価値はあるように思います。

amazonなどの評判を見ていると故障や地デジへのノイズの報告がそこそこありますので、後1~2年経てば随分変わりそうな気もしますが、業者に取り付けを依頼すると不具合で痛い目を見るかも知れません。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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