ダクション360D「DC3600R」の駐車監視の仕組みと使い方について解説

こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。

カーメイトの「DC3600R」は、従来の360°ドライブレコーダーのフロントカメラ・リアカメラを追加し、その弱点を悉く克服した現行の最強ドラレコと言える「DC4000R」の廉価版と呼ぶべき製品です。

廉価版とは言え、ナンバー認識精度も一般的な2カメラドラレコに準ずる高さであり、サイドのドアパンチも映せる上、駐車監視の利便性も高いので、駐車監視を目的に購入を検討されているユーザーが多い事と思います。

そこで今回は「DC3600R」の駐車監視の仕組みと使い方について解説します。

■DC3600R 説明書

「DC3600R」の駐車監視モードの仕組み

「DC3600R」の駐車監視モードは、エンジンがOFFになると自動で1分後に予め設定しておいた録画モードに切り替わるものです。

これが少々ややこしく、仕様としては「DC4000R」ではなく、「DC5000」と同等となっており、以下の3つのモードを組み合わせる形となります。(動体検知モードがないので、ドアパンチ対策としては微妙

①常時録画モード:最大30分間、常時録画を行う。合わせて衝撃検知時には衝撃前10秒、衝撃後10秒を含む映像を録画する。
②前後録画モード:最大16時間動作。衝撃の検知前10秒と、検知後30秒の影像を録画する
③後録画モード:最大2週間動作。衝撃検知の2秒後から30秒間の録画を行う

駐車監視モード時のフレームレートは、温度や環境によって13.75fps/5.2fpsのいずれかが自動で適用される模様です。

「DC3600R」の駐車監視モードを使う為に必要な手順

「DC3600R」で駐車監視モードを使用する為には、こちらのOPのの駐車監視用3芯ケーブル「DC204」が必要です。

このケーブルを使用する事で、エンジンをOFFにすると自動で駐車監視モードが起動し、エンジンをONにすると駐車監視モードが終了するようになります。

それぞれのケーブルの役割はこちらの通りです。

・黄:ドライブレコーダーの駆動用電流を流す
・青:エンジンのON/OFFを検知する為にACC信号を流す
・黒:車体の金属部分に接続して、バッテリーのマイナス極に電流を戻す

ドライブレコーダー側は駐車中も走行中も常に黄線から電力を貰えるような状態になっており、エンジンに連動する青線の通電状況によって、①走行録画、②駐車監視モード、③シャットダウンの制御を行っているという塩梅です。

3芯ケーブルの取り付け方法

このケーブルの根元はの3色のケーブルに分岐していますが、これをこちらのようなヒューズ電源取り出しケーブルなどを使ってヒューズボックス内のヒューズに接続します。

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・黄色:BATT、常時電源系統のヒューズ
・青:ACC(アクセサリー)系統のヒューズ
・黒:GND、ボディアース(車体の金属剥きだし部分に固定されているボルト)

ドライブレコーダーの駐車監視の配線方法について解説
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このケーブルを使った上で駐車監視の設定をONにしておくと、エンジンのON/OFFに連動して自動で駐車監視に入り、常時録画モードに戻ります。

駐車監視の設定項目

「DC3600R」には、録画方式以外にも駐車監視に関する設定項目があります。

説明書を見る限り、本体側に駐車監視のON/OFF設定はありません。

駐車監視用のOPケーブル「DC204」を使用して「DC3600R」を取り付けた場合、エンジンがOFFになると自動で1分後に予め設定しておいた録画モードに切り替わます。

駐車監視をせずに電源を落としたい場合には、「DC204」のスイッチをOFFにする必要があります。

このスイッチ操作を忘れると自宅駐車場でも延々と駐車監視を行い、無駄にバッテリーを傷める事になります。

その都度電源ボタン長押しによるシャットダウン操作が面倒だ、という方には、こちらの「iZONE」との併用がおすすめです。

「iZONE」に自宅などの駐車監視が必要ない場所を登録しておくと、「DC3600R」の駐車監視用OPケーブル「DC204」を使用していても、登録ポイントではエンジンをOFFにすると自動的に電源が落ちるようになります。

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駐車監視衝撃感度

・駐車監視衝撃感度:高/中/低

「DC3600R」では駐車監視の際の衝撃感度を3段階で調整する事が出来ます。

ドアパンチなどの小さい衝撃も検知したい場合には、最高感度がおすすめですが、雨や風などであまりにも無駄な検知が多い場合には徐々に感度を落としましょう。

※最高感度でドアパンチを確実に検知出来るという保証はありません。従って本製品の駐車監視モードはドアパンチ向けではありません。

降車時非起動時間

降車時非起動時間:1分/5分/10分

こちらは降車時のドアの開閉や動きを検知しないようにする為のタイマー設定です。

録画モード

録画モード:常時録画/前後録画/後録画

駐車監視モードの仕組みの項目で説明した、録画モードの組合せを選択します。

・常時録画:以下①常時録画モード→②前後録画モード→③後録画モードの順に動作
・前後録画:以下②前後録画モード→③後録画モードの順に動作
・後録画:以下③後録画モードの順に動作
①常時録画モード:最大30分間、常時録画を行う。合わせて衝撃検知時には衝撃前10秒、衝撃後10秒を含む映像を録画する。
②前後録画モード:最大16時間動作。衝撃の検知前10秒と、検知後30秒の影像を録画する
③後録画モード:最大2週間動作。衝撃検知の2秒後から30秒間の録画を行う

駐車監視カットオフ電圧

・駐車監視カットオフ電圧:11.8V~12.4V

こちらは車のバッテリーの充電量が減った事で電圧が下がった時に、バッテリー保護の為に強制的に電源をOFFにする機能で、駐車監視用OPケーブル「DC204」のディップスイッチで設定します。

通常の場合には11.8V設定でもそうそうバッテリーが上がる事はないですが、車種や環境次第では100%上がらないとは言い切れません。

バッテリーの寿命が気になる方は、12.4Vに設定した方が良いでしょう。

高い電圧でカットオフすると駐車監視時間が短くなるというデメリットもありますので、バッテリーを傷めずに長時間の駐車監視をしたい方は、ドラレコ駐車監視専用の外部バッテリーを検討すると良いでしょう。

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なお、本機では駐車監視を行った後にエンジンをONにすると、駐車監視録画を行った旨のアナウンスを行います。

駐車監視の消費電力と外部電源を使用した駐車監視

次に「DC3600R」の駐車監視モードの消費電力ですが、こちらは未テスト品の為不明です。

仕様表には最大消費電力480mA/12V/5.76Wと表記されていますので、駐車監視モード(常時録画モード・前後録画モード)では3.8Wと仮定します。

この場合、ドラレコ専用の急速充電バッテリー「iCELL」ではこちらのような駆動時間の予測となっています。

型番B6AB12AB40A
容量76Wh153Wh422Wh
駆動時間18時間36時間100時間
満充電50分100分150分

※これは3.8Wでの理論上の最大駆動時間であり、実際にはドラレコ側の制限でこちらが最大駆動時間になります。

・常時録画:①常時録画モード→②前後録画モード→③後録画モードの順に動作、計16.5時間(62.7Whを消費)
・前後録画:②前後録画モード→③後録画モードの順に動作、計16時間(60.8Whを消費)
・後録画:③後録画モードの順に動作(ほとんど電力を消費せず)

ikeep「iCELL B6A/B12A」

ikeep「iCELL B40A」

iCELLと「DC3600R」との取り付け方法はこちらの3芯ケーブルパターンです。

まとめ

以上、「DC3600R」の駐車監視モードの使い方、取り付け・設定方法について解説しました。

「DC3600R」のレビュー本編についてはこちらの記事をご参照下さい。

「DC3600R」360°ドラレコのコスパ重視モデルか?カーメイトからデュアルレック対応の2023年モデル発表
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