こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
先日VANTRUEから「Element 1/2」と言う、500万画素のSONY IMX335と言うセンサーを使ったWiFi対応の1カメラ/2カメラドラレコが発表されていますが、同じく中華の大手ドラレコ専業メーカーであるVIOFOからも、ほぼ同じ構成の製品が発表されています。
この2つのメーカーは、もともとは別の路線の製品を販売してきたのですが、最近は多カメラ化、高解像度化と、やる事がほとんど同じになって来ました。
いずれも私の好みの製品を作っているメーカーですが、似たような製品が多いもののこのような傾向があります。
今回は2カメラモデルのVIOFO「A229 Duo」の特徴について解説します。
「A229 Duo」のスペック特徴
「A229 Duo」のスペックはこちらの表の通りです。
A229Duo |
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22.?発売 |
前:2560×1440/30fps 後:2560×1440/30fps |
録画視野角 前:対角140° 後:対角160° |
microSD最大256GB |
WiFi対応 |
GPSはマウント内蔵 |
偏光フィルターはOP |
駐車監視機能 |
動体検知/自動起動 タイムラプス/自動起動 |
専用ケーブル 詳細不明 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
「A229 Duo」は、型番から判断するに、前後フルハイビジョンの「A129 Duo」の後継機の様にも見えますが、VIOFOはフルハイビジョンから4Kまで、既に旧世代から様々な製品を販売していますので、2.5Kの2カメラモデルである「A129 Plus Duo」と「A129 Duo」の統合後継モデルになるのかも知れません。
録画仕様は前後とも「2560×1440/30fps」となっている事から、前後のナンバー認識精度を重視した製品のように見受けらますが、今の日本の国内市場の情勢を考えると、この仕様はそれほど魅力的は感じられません。
これはVANTRUEの「Element 2」でも同様。
こちらは「Element 2」の記事で書いた内容ですが、自社ラインナップに2.5Kの3カメラ、4Kの2カメラモデルを抱えるVIOFOも全く同じ状況だと思います。
VANTRUEのWiFi対応2カメラドラレコとしては、既に4K+フルハイビジョンの「X4S」が販売されている事から、同じWiFi対応モデルなら、録画視野角が水平130°以上の超広角モデル、または3ピースセパレートの3カメラモデルの登場が望まれています。
「Element 2」の500万画素+500万画素=1000万画素は、「X4S」の800万画素+200万画素=1000万画素と、ハードウェア負荷は同等ですが、リアカメラにここまでの高解像度は必要ないですし、「X4S」との差別化要素を探すのが難しいと感じます。
おそらく、画質面の完成度は高いと予測していますが、日本向けにはアピールポイントに乏しい製品のように感じました。
※日本市場は世界の中では特殊で、広角化が好まれる傾向があり、一方で高解像度を求めるなら「X4S」ではなく、「Element 2」を選ぶ理由が見当たらない、と言ったところです。
2.5K/60fps撮影は出来るのか?
VIOFOのドラレコの最大の魅力は、何と言っても高解像度・高フレームレートの録画モードによる、景色撮影能力の高さです。
「A129 Pro」「A139」では、2.5K/60fpsと、他社では見られない高いビットレートが組み合わされて業界No.1、No.2の景色撮影能力を誇っています。
「A229 Duo」では、1カメラ撮影モードになったとしても、2.5K/60fpsを50Mbps以上の高ビットレートで録画できる仕様でれば、景色撮影特化モデルとしては期待できますね。
現状では500万画素の「A139」のフロントカメラが500万画素センサーで2.5K/60fpsの録画に対応し、「A129 Pro」のフロントカメラは800万画素センサーで2.5K/60fpsの録画に対応していますが、センサーの特性からか「A139」の方がダイナミックレンジは広いものの、チップセットの性能差からか、ビットレートは「A129 Pro」の80%程度に抑えられており、どちらも一長一短です。
「A229 Duo」には「A129 Pro」並み、またはそれを超えるビットレートでの録画を期待したいところです。
※「A229 Duo」は技適認証の問題もあるので、日本での発売はしばらく先になると予測しています。
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