こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
セルスターからスタンダードグレードの2カメラドライブレコーダー「CS-32FH」が発表されています。
最近テストを行った「CS-91FH」とはレンズ・イメージセンサーが異なる下位バージョンとなっていますが、タッチパネル操作、フォーマット不要機能・各種安全運転警報・GPS警報などのセルスター独自の機能については一通りサポートされていますので、価格帯によっては年配者向けのおすすめモデルになるかも知れません。
「CS-32FH」のスペック
「CS-32FH」のスペックは以下の表の通りです。
CS-32FH |
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20.07?発売 |
フロント:1920×1080/30fps/HDR リア:1920×1080/30fps |
全国LED信号対応不明 |
録画視野角 フロント:水平116° リア:水平124° |
microSD付属32GB/最大64GB |
GPS内蔵 |
フォーマット不要 |
駐車監視モード/自動起動 |
常時録画のみ 常時録画+衝撃検知 動体検知のみ 動体検知+衝撃検知 |
専用ケーブル GDO-10 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
「CS-91FH」とは前後のレンズ視野角が異なるだけで概ね同じ仕様となっています。
大きな違いは映像を取り込むカメラの命とも言えるイメージセンサーが、「CS-91FH」の方が200万画素STARVISとしては最新最上位のSONY「IMX327」であるのに対して、「CS-32FH」の方はドラレコ界に定着して3年くらい経つ一般廉価センサーのSONY「IMX323」となっている点です。
なお、「CS-32FH」はHDR対応と書かれていますが「IMX323」はHDRには非対応のセンサーです。
型番 | サイズ | 画素数 | SNR1s値(低照度対応) | STARVIS/STARVS 2 | HDR | セルサイズ |
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IMX323 | 1/2.9 | 2.19M | 0.60lx | - | - | 2.80㎛ |
IMX290 | 1/2.8 | 2.13M | 0.23lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
IMX291 | 1/2.8 | 2.13M | 0.23lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
IMX307 | 1/2.8 | 2.07M | 0.24lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
IMX327 | 1/2.8 | 2.07M | 0.18lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
IMX462 | 1/2.8 | 2.07M | 0.18lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
IMX662 | 1/2.8 | 2.18M | 0.18lx | STARVIS 2 | 〇 | 2.90㎛ |
IMX335 | 1/2.8 | 5.0M | 0.59lx | STARVIS | 〇 | 2.00㎛ |
IMX675 | 1/2.8 | 5.0M | 0.30lx | STARVS 2 | 〇 | 2.00㎛ |
IMX317 | 1/2.5 | 8.51M | 未確認 | - | 〇 | 1.62㎛ |
IMX415 | 1/2.8 | 8.4M | 0.79lx | STARVIS | 〇 | 1.45㎛ |
IMX678 | 1/1.8 | 8.2M | 0.29lx | STARVS 2 | 〇 | 2.00㎛ |
私が見る限り、セルスターが言うところのHDRは本来はWDRと表現すべきものです。(本物のHDRはコムテックやケンウッドの一部の機種で採用)
イメージセンサーの性能が大きく異なるので、おそらく「CS-91FH」と比べると夜間の撮影能力と逆光補正能力がそこそこ落ちるのではないか?と予測します。
安全運転支援機能について
「CS-32FH」にはこちらの3つの安全運転支援機能が搭載されています。
①前車発車警告~前の車が発車した情報をお知らせします。
②車線逸脱警告~設定した速度以上で走行時、車線を逸脱すると警告します。
③車間距離保持警告~設定した速度以上で走行時、前車との適正距離を保持するよう警告します。
最上位の「CS-91FH」にはこれ以外にも以下の機能があります。
フォーマット不要機能
最近のセルスターのドラレコには全搭載されていますが、ファイルの断片化を防ぐ録画方式で定期的なmicroSDカードのフォーマットを必要としない、年配の方やガジェットの操作が苦手な方におすすめの機能です。
オービス・事故ポイントアナウンス機能
こちらは従来のセルスターハイエンドドラレコに一律で実装されている機能ですが、GPSに登録されたオービス・事故ポイント・逆走注意ポイントなどを警報してくれます。
レーダー探知機を搭載していない車ならオマケとしてあって損はしない機能かと思います。
駐車監視機能について
「CS-32FH」の駐車監視機能を使用する為には他の同社のモデルと同様に以下のタイマーケーブルユニットが必要になります。
エンジンのON/OFFに駐車監視モードが連動し、駐車監視モードの録画方式は以下の4通りからの選択式となります。
①常時録画のみ
②常時録画+衝撃検知
③動体検知のみ
④動体検知+衝撃検知
衝撃検知の感度は、駐車監視専用に本機のメニュー画面から10段階での調整が可能ですが、タイマーとカットオフ電圧は専用の タイマーケーブルユニットのディップスイッチから設定を行います。
①タイマー設定は0/1/2/4/6/8/12時間(12時間を超える監視は不可)
②カットオフ電圧は11.5/11.8/23.5/23.7/24.0V
なかなか多機能なようですが、実は本機は駐車監視には向いていないドライブレコーダーです。
何故かというと、同社の他の製品と同様に駐車監視モードに入ると強制的に30万画素の低画質モードにされるからです。
①200万画素→30万画素の低画質
②録画視野角が狭くなる
まとめ
以上、「CS-32FH」の特徴について解説しました。上位機種の「CS-91FH」の完全なる下位互換的な特性の製品ですのでやはり気になるのは価格ですね。
2万円くらいまでなら良いかなと。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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