※2022年12月11日更新:最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
ドライブレコーダーの中にはWiFi機能を搭載し、スマホアプリで録画中のリアルタイムのライブビューを視聴できる機種もありますが、このWiFi機能を使って駐車場に停めてる車からの映像を、家の中で視聴するような遠隔監視は可能なのでしょうか?
私もかつて自分の車への日常的なイタズラ被害に悩まされていた時にこの方法を検討した事があるのですが、1年前まではWiFiによる遠隔駐車監視に対応した製品はなかったものの、現在では限られた製品ではありますが、ユピテルからそのような製品が販売されています。
因みにWiFi対応ドラレコは星の数ほどあれど、その中でWiFiによる遠隔駐車監視に対応した製品はユピテルの1系統のみです。
そこでこの記事では、WiFiによる遠隔駐車監視に対応したユピテル製品を紹介した後、それ以外の遠隔監視方法について解説します。
史上初のWiFi遠隔監視ドラレコ
ユピテルの「ZQ-40si/Y-430SQd」「ZQ-40sim」は、ドラレコ筐体を共用する販路違い、セット内容違いの同系統モデルで、WiFiとBluetooth通信を使って、以下の一定の範囲のリアルタイム駐車監視が可能となっています。
それぞれのカバーエリアの表記が見当たらないのですが、WiFiエリアでは異常の告知とリアルタイム映像の視聴、Bluetoothエリアでは異常の告知のみが可能なようです。
上のイラストではBluetoothの方が広いエリアをカバーしているように描かれていますが、強力なWiFiルーターの中継機能を使えば、10~15mくらいはWiFiのエリアに入れる事も出来そうです。
なお、この機能は斬新ではありますが、当て逃げよりもイタズラ特化型です。(解像度を考えるとナンバー認識はきつそう)
従って当て逃げも対策も考慮する場合には、別途フロントに1カメラドラレコを設置した方が良いでしょう。
その他のWiFi対応のドラレコで遠隔駐車監視が出来ない理由
その他の一般的なWiFi対応のドラレコで遠隔駐車監視が出来ない理由としては、以下の3点が挙げられます。
厳密にはWiFi通信中も録画が可能であり、WiFi電波が届く製品であれば、無理矢理に遠隔監視をする事も出来るには出来ます。
ただし、この方法では四六時中ライブビュー映像を監視する必要がありますので、現実的な運用ではありません。
それでもクラウド対応ドラレコを使えば一発解決!
一般的なWiFi対応のドラレコでは遠隔駐車監視は出来ませんが、クラウド対応のドラレコを使う事でこれが可能になります。
現時点では日本国内で販売されているクラウド対応ドラレコのうち、遠隔駐車監視に対応しているのは、ガーミンの「47Z」、BlackVueの「DR750X」などですが、これらの機種のクラウド機能には微妙な差があります。
ガーミンの「47Z」のクラウド機能
ガーミンの「47Z」は液晶なしのドラレコ「mini2」を追加して最大で4カメラでの録画ができる製品です。
この製品でクラウド機能を使用する為には、別途WiFiアクセスポイントを用意する必要があり、このアクセスポイントを通じてインターネットに接続し、ライブビューや録画データをスマホのアプリで視聴する事が出来るようになります。
家の駐車場に家庭内のWiFiルーターの電波が届く場合にはモバイルルーターなどは必要ありません。
駐車監視中に異常を検知した場合には、スマホアプリに告知が行くようになっていますが、この製品は駐車監視中の動体検知には対応しておらず、衝撃検知のみに対応していますので、イタズラ対策には向いていません。
「47Z」のクラウド機能で出来る事をまとめるとこちらの通り。
逆にBlackVueなどの先行するクラウド対応ドラレコで実装されていて、「47Z」にはない機能はこちらの通りです。
BlackVue「DR750X Plus」のクラウド機能
BlackVueはドラレコ先進国の韓国から、グローバル向けにWiFi対応ドラレコを専門に販売している特化型メーカーです。(韓国内ではほとんど売っていない)
このうち「DR750X Plus」は、アクセスポイントを経由したクラウド遠隔操作・監視に対応しており、さらにOPのLTEモジュールやインナーカメラを追加する事で、3カメラでの録画とアクセスポイントなしでの遠隔監視もサポート可能になる、防犯・当て逃げ目的での駐車監視にも特化した製品です。
「DR750X Plus」のクラウド機能で出来る事をまとめるとこちらの通り。
・イベント録画などの各種通知の送信
BlackVueは何年も前からグローバル市場にこのような製品を展開していますので、クラウド系のモデルとしては最も機能が充実したメーカーと言えるでしょう。
まとめ
以上、WiFiによる遠隔駐車監視に対応した製品と、クラウドによる遠隔監視に対応した製品をご紹介しました。
クラウド系の製品はルーターやLTE通信を使いますので、車載バッテリーへの負荷も大きくなり、運用のハードルが高いのが問題点となります。
バッテリーへの負荷を気にされる場合には、合わせてドラレコ専用の駐車監視バッテリーの導入を検討されると良いでしょう。
コメント
いつも楽しく拝見させて頂いてます!
早速ですが、とうとうコムテックからもWiFi対応の「ZDR058」という機種が発売されているようです。駐車監視等、性能はどうでしょう?
ご教授下さい!
オデハイ乗り様
保険会社とかでやってるものを試しに作ってみた感じで、駐車監視機能はイマイチですね。
https://car-accessory-news.com/zdr058/#toc2
ご教授ありがとうございました!
オデハイ乗り様
何かありましたらまたご相談ください。
いつも詳しい検証楽しみに見ています。
現在3年ほど前にここの記事を拝見して気に入ったVantrueのN4を使用しているのですが
ユピテルの「ZQ-40si/Y-430SQd」「ZQ-40sim」
について少し気になることがあります。
Wifiを利用してのリアルタイム監視が可能かと思われますが、そのwifiで監視はドラレコとスマホが同一のネットワークである必要があるのでしょうか?
言い換えると、車載LANを用意した場合何時でもどこでもリアルタイム監視機能が使えるのかという事です。
ご存知であればご教授お願いいたします。
この機種は使っていませんが、スマートフォン通知[Bluetooth]と書いてあります。
WiFiは1対1の通信ではないでしょうか?
鈴木様
ご回答ありがとうございます。
所持されていないとの事承知しました。
これからもその記事を楽しみにさせていただきます。
ありがとうございました!