最近のドラレコの画質がアクションカムに追いつかない理由

こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。

最近はアクションカムの性能が数年前に比べて劇的に向上しているようで、少し前までは車載動画に関してはまだハイエンドドラレコもアクションカムと張り合えるかな?と感じていたものの、最近では景色撮影能力に関しては、ドラレコとアクションカムにの間には大きな差が出来ています。(ドラレコ専門化としてはちょっと悔しい)

ドラレコの景色撮影能力の進化は停滞

私はドラレコが一般に普及する以前の2013年ごろから、ランエボ号の前後にWiFi対応のフルハイビジョンシングルドラレコを1つずつ取り付けていましたが、その目的は必ずしも事故の際の証拠動画の撮影であったとは言えず、どちらかと言えば景色を撮影したいなどの趣味的な要素が強く含まれていました。

ドラレコがマスアイテム化して久しい2022年現在では、このように趣味的な目的でドラレコを装着する方は少数派で、それゆえにメーカー側も景色撮影能力に重きを置いたドラレコを開発していません。

フルハイビジョンのシングルドラレコが一定のユーザーに普及した2017年頃までには、フルハイビジョンモデルとの差別化の為に、2.3~2.5Kの高解像度のシングルドラレコの登場が相次ぎましたが、マスメディアによる「煽り運転からの暴行事件」の報道が増えると、市場のニーズは一気に多カメラ化に向かう事になります。

・2.3~2.5Kまでの高解像度化(~2017年)
・2カメラ化(~2018年)
・3カメラ、360°化(~2022年)

最近では高解像度の多カメラ製品も増えつつあるものの、これらはドラレコとしての実用性を重視し、ナンバーの読み取りや、ダイナミックレンジの広さ、夜間の明るさを確保する為に、強いHDR/WDR補正が入っています。

その為に不自然な色味になってしまったり、LED信号の同期対策でフレームレートが調整されている事もあって、カクツキの目立つ、美麗とは言い難い画質である事が多いです。

ドラレコの足枷となる要素

このように市場の流れに合わせて多カメラ化が進んできた訳ですが、画像の圧縮やmicroSDカードへの書き込み機能は、フロント筐体で集約して行われる事から、シングルカメラが前提のアクションカムと比較すると、単純に負荷が2~3倍になります。

では、ドラレコ側も多カメラではなく、景色撮影に特化したシングルモデルを出してはどうか?という考え方もありますが、これを真面目に突き詰めて考えたところ、ドラレコには様々なハンデがある為、商品化は難しいのかな?という結論に至っています。

多カメラ化の制約から解放されたとしても、ドラレコとアクションカムは用途が異なる為に、ドラレコにはこのような配慮が必要になるからです。

・アクションカムと違って、毎日数時間の連続録画に耐えなければならない
・アクションカムと違って、真夏の炎天下でも録画を継続しなければならない
・アクションカムと違って、日本のメーカーが主役であるドラレコは、保証期間を長く設定しなければならない

機能の簡素化の面ではドラレコが有利

一方でアクションカムでは手振れ補正などのCPUに負荷が掛かるようなソフトウェア処理が必須ですが、ドラレコの場合には手振れ補正は不要です。

また、実用性重視の一般的なドラレコでは、CPUへの負荷が大きいHDR補正が必要ですが、景色撮影に特化したドラレコであればこれは不要です。

使い方を考えると、ドラレコである必要はない気が…

景色撮影専用のドラレコを完全に「専用品」として考える場合には、このドラレコと合わせて2カメラドラレコなどを装着しなければなりません。

そして、景色撮影をする時だけ、そこにプラスオンする形になりますが、このような使い方を想定するならば、それはもうドラレコである必要は全くなく、「アクションカムを付ければ良いに決まっている」と言う結論になりそうです。

製品化するならば、景色撮影専用ではなく、景色撮影向けにすべきであって、このような機能切り替えが必要になりそうです。

・景色撮影モードでは4K/60fps/弱WDR
・実用モードでは4K/30fps/強HDR

廃熱と耐久性の問題はありますが、どこかがチャレンジしないですかね(笑)

これに脱着機能などを追加して、アクションカムとして利用できるように…なんて事をすると、また中途半端な製品になってしまうので、高解像度+高フレームレート+高冷却性能を最優先し、その為にはデザイン性などは捨てる、などの割り切りが必要かも知れません。

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