※2024年4月10日更新:「COCCHi」と相性の良いディスプレイオーディオについて追記しました。
ディスプレイオーディオを使用している、またはこれから導入しようと検討しているユーザーは、是非一度お試し下さい。(このようなサービスが不採算により継続出来なくなる事は、我々にとって好ましくないと考えています)
こんにちは!LaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
ここ数年で一気にCarPlay、Android Autoの知名度と普及率が上昇し、ナビ機能もGoogle MapやYahooカーナビに頼るユーザーが増えているようです。
一方でアフターパーツのナビ市場を見ると、パイオニア・パナソニック・ケンウッド・アルパインの各社とも、カーナビの機能面でのモデル更新を実質的に停止しており、更新は年次に合わせた地図のバージョンアップにとどめています。
私自身もかつてはクラリオン・ケンウッド・パイオニアのカーナビを使用していましたが、現状ではGoogle Map、Yahooカーナビを中心に使っており、メーカー製のナビソフトはもういらないかな?と言った考えに固まりつつあります。
ただし、Google MapやYahooカーナビともに、ルート探索の特徴や案内精度などの面で妥協している部分もあり、大いに改善の余地があるのですが、このような情勢の中でついにアフターパーツのナビ業界の雄であるパイオニアから、一般的なメーカー製のナビソフト以上の親切なルート案内を実装したアプリ「COCCHi」がリリースされました。
「COCCHi」は私自身も欲しいと思っていたアプリですので、早速パイオニアのディスプレイオーディオ「DMH-SF700」と合わせて使用してみました。
「COCCHi」の特徴
「COCCHi」の最大の特徴は、無料ナビアプリではサポートしきれていない、右左折時の親切なルート案内です。
CarPlay・Android Autoにも対応していますが、こちらは月額350円の有料プランへの登録が必要になります。
なお、「COCCHi」では右左折が必要な交差点付近での音声案内が充実している為、必ずしもCarPlay・Android Autoでの運用を必要とはしないと感じました。
ただし、パイオニアがこの無料サービスを維持継続し続けて行く為の原資としてサブスク収入が必要だと思いますので、私としては有料プランを推奨します。
目的地設定とルート探索
「COCCHi」ではこのような方法で目的地を検索する事が出来ます。
・自宅を設定
・履歴から選択
・お気に入りポイントから選択
・ジャンルから選択
目的地を選択すると、有料版の場合には複数のルートが表示されますので、そこから希望のルートを選びます。
Google Mapからの地点の共有
「COCCHi」ではGoogle Mapで選択した地点を共有する事も可能です。
従ってGoogle Mapで行先を探して、ナビは「COCCHi」を使用すると言う運用も簡単です。
ただし、経由地を指定したルートの転送には対応していませんので、こちらはどうにかして貰えると嬉しいですね。
立ち寄り地の追加と編集
立ち寄り地に関してもこのようにルート選択の画面で5つまで追加が可能です。
地点をドラッグする事で並べ替え、ペンのアイコンのタップで編集も可能です。
「COCCHi」がおすすめのユーザー
「COCCHi」は車を買い替えるなどして、従来のアフターパーツのカーナビからCarPlay・Android Auto対応のディスプレイオーディオに乗り替えざるを得なかったユーザーがメインターゲットのような気がします。
最近の新車ではディスプレイオーディオが純正搭載となっている車種も多く、更に多額の費用を負担してナビソフトを入れる事に抵抗があるユーザーも多いようです。
CarPlay・Android Autoに対応している「COCCHi」は、従来型のカーナビと同様に7型以上のサイズのディスプレイで案内を表示し、従来型のカーナビ以上に分かり易い音声案内でルート案内を行いますので、長く従来型のカーナビを使い続けて来たユーザーも、違和感なく使用出来るのではないかと感じています。
「COCCHi」の物足りない点
次に「COCCHi」の物足りない点です。
「COCCHi」は前述のように従来型のカーナビを使い続けて来たユーザーに対しては必要充分な機能を備えていますが、既にGoogle MapやYahooカーナビを使い慣れているユーザーに対しては、以下の面で不足する部分があります。
今後のバージョンアップで改善して貰いたいところですね。
首都高山手トンネル内での挙動について
Google MapやYahooカーナビの最大の問題点として、長いトンネル内で自社位置を見失ってしまう事がよく知られています。
現時点でLaBoon!!で確認出来ている、CarPlay上での挙動はディスプレイオーディオ筐体の仕様により、以下のパターンがある事が分かっています。
つまり、CarPlayとディスプレイオーディオ筐体、アプリの仕様はこのようになっていると言う事です。
Google Mapは車速センサーの反映に対応してはいるものの、リルートのアルゴリズムがポンコツ過ぎて自律走行が成り立たない状態と推察されます。
この推察が正しければ、ナビソフトの専門大手メーカーであるパイオニアの「COCCHi」は、車速センサーの吸出しに対応しているディスプレイオーディオと合わせて使用すれば、山手トンネル内でも自社位置を見失わずに、しっかりと自律走行が出来ると考えられます。
中華ディスプレイオーディオでのテスト結果
今回は車速センサー情報が吸える中華ディスプレイオーディオで山手トンネル内の走行テストを行いました…と言うより、たまたまその車で山手トンネルを走行して自律走行が出来ている事に気が付きました(笑)
今回は偶然「COCCHi」が自律航法に対応している事が分かっただけで、動画の撮影などはしていませんし、他の機種での挙動も分かりませんが、おそらくパイオニアのディスプレイオーディオでも同様の結果になるのではないかと予測します。
※Android Auto版ではシステムが自律走行に対応していないとの情報があります。
「COCCHi」と相性が良いディスプレイオーディオ
「COCCHi」では、車速センサーの情報を活用して精度の高い自律航法を実現していますが(CarPlayのみ)
当然の事ながら、ディスプレイオーディオ側が車速センサーの吸出しに対応していない場合、これは機能しません。
一部の中華メーカーの製品にも車速センサーの吸出しに対応している製品もありますが、品質面での不安がありますので、おすすめなのは、以下の日本メーカーの製品です。
パイオニアのディスプレイオーディオ
2024年時点で展開されているパイオニアのおすすめディスプレイオーディオは以下の通りです。
「DMH-SF500」
「DMH-SF500」はパイオニアの2023年モデルのディスプレイオーディオです。
9型100万画素のフローティング液晶と、2020年モデルの「DMH-SZ700」と見た目は変わりませんが、機能面ではYouTubeなどを直接再生出来るWebLink機能が追加され、HDMI入力端子が廃止されたのが大きな特徴です。
・USB
・ハイレゾ:USB/Bluetooth(LDAC)
・WiFi
・YouTubeブラウザ
・WebLink
・AV IN
・バックカメラIN
・有線CarPlay/有線Android Auto
アルパインの2022年モデル(第二世代)と比べると、無線CarPlayに対応していない、HDMI出力ポートを搭載しないなど、機能面で見劣りする部分もあります。
なお、私自身はかつては無線CarPlay&ワイヤレス充電にこだわっていた時期がありましたが、この組み合わせだとスマホが著しく発熱し、夏場は動作が不安定になる事がありましたので、現在ではCarPlayは有線接続の方が好ましいと考えています。
「DMH-SF700」「DMH-SZ700」
「DMH-SF700」「DMH-SZ700」はパイオニアの2020年モデルのディスプレイオーディオです。
「DMH-SZ700」はスタンダードな2DIN筐体の6.8型40万画素液晶、「DMH-SF700」は1DIN筐体と9型100万画素のフローティング液晶を組み合わせた上位モデルですが、機能面では同等品となっています。
・USB
・ハイレゾ:USB/Bluetooth(LDAC)
・WiFi
・WEBブラウザ
・HDMI IN
・AV IN
・バックカメラIN
・有線CarPlay/有線Android Auto
中華製品と比べると、地図アプリと音楽アプリの音量が個別に調整可能であったり、WiFi接続とWEBブラウザからの動画の再生に対応していたり、HDMI INポートを搭載している事からFire TV、ChromeCast、Apple TVなどのネット動画再生ガジェットをポン付け出来るというメリットがあります。
実際に使用してみたところ、過去数年に渡ってこのカテゴリーの製品を展開しているだけあって流石に完成度が高いと感じました。
アルパインの2022年モデル(第二世代)と比べると、無線CarPlayに対応していない、HDMI出力ポートを搭載しない、など、機能面で見劣りする部分もあります。
なお、私自身はかつては無線CarPlay&ワイヤレス充電にこだわっていた時期がありましたが、この組み合わせだとスマホが著しく発熱し、夏場は動作が不安定になる事がありましたので、現在ではCarPlayは有線接続の方が好ましいと考えています。
アルパインのディスプレイオーディオ
2024年時点で展開されているアルパインのおすすめディスプレイオーディオは以下の通りです。
「DAF11Z」「DAF9Z」「DA7Z」
アルパインは2020年モデルのBIG DAから、直販形態に限りCatPlay対応のディスプレイオーディオ市場に参入していますが、車速センサーの吸出しに対応しているのは、2022年モデルの第二世代「DAF11Z」「DAF9Z」「DA7Z」の3機種のみです。
概ねパイオニアの製品と同じような構成となっていますが、無線CarPlayに対応するなど、パイオニアよりも多機能となっています。
なお、私自身はかつては無線CarPlay&ワイヤレス充電にこだわっていた時期がありましたが、この組み合わせだとスマホが著しく発熱し、夏場は動作が不安定になる事がありましたので、現在ではCarPlayは有線接続の方が好ましいと考えています。
イクリプスのディスプレイオーディオ
2024年時点で展開されているイクリプスのおすすめディスプレイオーディオは以下の通りです。
「DAV-DS01F」
「DAV-DS01F」は10型ディスプレイ、100万画素の大画面ディスプレイオーディオです。
機能面は以下の通りです。
・ラジオ
・CD/DVD
・地デジ
・microSD
・HDMI IN/OUT
・USB
・Bluetooth
・車速センサー対応
なお、プロダクトページの記述を見る限りではCarPlayには対応しているものの、Android Autoには非対応のようです。
「DAV-DS01F」は、CDやDVD、地デジなどの従来型のカーナビに搭載されているメディア対応機能が絶対に外せないと言う方に、唯一おすすめ出来るディスプレイオーディオです。
コメント
「COCCHi」が発表された時点で自分のスマホにインストールしました。
地図はGoogleMapやYahooカーナビより見やすいと思いますね。
ちょうど買い替えた車(ルノーメガーヌRS)にはカーナビとか付いていなくて、OTTOCASTの「U2-GT」経由でYahooカーナビを使おうと思っていたので、良いタイミングでした。
試しに「U2-GT」にもインストールしましたが、地図の拡大・縮尺方法が画面のダブルタップじゃないとできない(これはGoogleMapでも同様だったので「U2-GT」の仕様なのでしょう)のと、地図画面が微妙に見づらかったので、「U2-GT」からスマホのAndroidAutoに切り替えたところ、ピンチイン・アウトで拡大縮尺できるようになり、地図も見やすくなりました。
スマホは車載専用として常に車に置きっぱなし・接続しっぱなしにしてありますが、もう1台のメインスマホでも同じアカウントにしておくと、「COCCHi」の設定は元より、目的地の履歴等もそのまま利用できるのが便利です。
ただ、スマホ側ではメニューアイコンや検索アイコンが表示されますが、車載モニター側では表示されないので、このあたりはちょっと不便ですね。
※設定にはそのような項目が無いので、仕様なのでしょうけど。
もちろん350円払ってます(笑)
個人的には一番あるべきアプリと考えていましたので、多くの方に使って欲しいです。
DAでナビアプリを利用する際によく言われる車速パルスを始めとした信号の車両からの提供と活用はなされていそうでしょうか?
少なくともカロDAでは信号は出力してるが、アプリ側で利用してるかは不明というのがカロの回答のようですが、謹製アプリとの組み合わせではどうなのかなと。
フローティングのサイバーが今年も出ず、しょーもないマイチェン続きでナビの買い換えを躊躇し続けてるので、信号を活用出来てるならカロDAもアリかなと。若干、会社の先行きが怪しくはあるんですが、やはりカロナビが好きなんで。
HIRO様
DMH-SF700は車速パルスを吸い出せていると思います。
Google Mapの自律航法のリルートがポンコツなんだと思います。
https://youtu.be/xfetYk0n8w0?si=T9EaClMqld_AAnLR&t=151
なのでCOCCHIで自律航法のリルートがしっかり出来るようなら、トンネル内でも適切に誘導してくれる可能性はあります。
パルスを吸えないATOTO製品では、自車位置が停車してました。
Android Autoは車速を拾うけどCarPlayでは車速を拾わないようです。
https://pioneer.tayori.com/q/cocchi-support/detail/551786/
ちなみに車速情報のないディスプレイオーディオでAndroid Autoを使用した場合、進入時の速度で出口まで進んでいきました。こっちは渋滞で止まっているのにw
私はAndroid AUtoは使わないのですが、CarPlayの方がより洗練されてるんですね。