ケンウッドのドライブレコーダー 各モデルの違いとおすすめモデル【2025年版】

※2025年8月20日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。

こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。

ケンウッドがドライブレコーダー市場に参入したのは2014年。これはコムテックやユピテル、セルスターといった競合他社よりも後発でした。

ただし、カーナビやカーオーディオで高い知名度を誇る同社にとって、ドラレコ市場への参入は新たな挑戦でした。

参入当初は、そのブランド力を武器にトップシェアを獲得していた時期もあります。

現在ではコムテックには及ばないものの、ユピテルやセルスターと並んで高いシェアを維持しています。

これは製品の性能だけでなく、長年のオーディオ・ナビ分野で築いてきた信頼とブランドイメージによるところが大きいでしょう。

このようにケンウッドは、ドライブレコーダー市場でも非常に認知度の高いメーカーのひとつです。

そのため、購入時に「ケンウッド製」と決め打ちで選ぶユーザーも少なくないと考えられます。

この記事では、そんなケンウッドの2025年最新おすすめモデルをご紹介し、それぞれの特徴や選び方のポイントを解説していきます。

おすすめは2カメラ以上、360°タイプが最も安心

これからドラレコを初導入、または機種変更でケンウッド製品を選ばれる方を前提にご説明しますが、1カメラのドラレコは前方の限られた範囲しか撮影出来ず、後方からの衝突や煽り運転に対しては力を発揮出来ません。

また、このような理由から現在主流になっている2カメラドラレコも、側方からの衝突や幅寄せが録画範囲から外れてしまうケースもあります。

そのようなケースは割り切って捨てる心づもりであれば2カメラモデルで問題ありませんが、特に条件なしの場合には360°対応モデルが安心です。

従ってここからは360°対応モデル→2カメラモデル→デジタルミラー型モデルの順に説明を進めて行きます。

360°型の2カメラモデル

ケンウッドの360°モデルは、フロント筐体部分が360°カメラ+リアガラスに貼り付けるタイプのリアカメラが付属する以下のモデルとなっています。

「DRV-G60CW」の特徴

従来までの360°ドライブレコーダーは、一般的なドライブレコーダーよりも録画範囲が3~4倍程度広くなる事から、横方向も含めた全方位の状況を記録できるメリットがあります。

一方でその広い録画視野角を限られた画素数(200~400万画素程度)に無理矢理収めてしまう弊害として、ナンバーの認識精度が低くなると言うデメリットがあります。

コムテックやカーメイト、VANTRUEなどのメーカーは、この弱点を克服する為にフロントの360°カメラ部分の画素数が800万画素以上にバージョンアップ、または個別にナンバー認識用に個別に狭い範囲を録画したファイルを生成する仕組みを採用しています。

残念ながら、「DRV-G60CW」は360°モデルとしては低解像度の344万画素相当ですので、ナンバー認識精度については全く期待ができません。

※以下画像は「DRV-G60CW」の先代モデルである「DRV-C770R」のものですが、画質面では「DRV-G60CW」と同等。従って以下画像は全て先代の「DRV-C770R」のものを提示して解説します。

また、夜間の録画能力に関してはそれほど高くなく、明るい市街地はともかく光源が少ない場所では真っ暗に映ってしまう点が弱点となります。

夜間の暗い場所でもある程度明るく録画したい方の場合には、日本メーカーの製品ではカーメイトの「DC4000R」がおすすめです。

また、日本メーカー製にこだわらない場合には、VANTRUEの「N5S」、「E360」が性能的には2025年時点で最高と言えるかも知れません。

スタンダード型の2カメラモデル

事故の際の証拠能力の高さを考えると、360°モデルの方が好ましいと考えられますが、ナンバー認識精度を優先したいと言う方には、スタンダード型の2カメラモデルを選ぶと言う選択肢もあります。

ここではケンウッドのスタンダード型の2カメラモデルについて、以下2機種をご紹介します。

  • DRV-G50W
  • DRV-MR570

「DRV-G50W」の特徴

「DRV-G50W」は2024年11月に発売されたケンウッドの前後2カメラドライブレコーダーで、日本製かつ3年保証付きの安心モデルです。

この記事を書いている2025年8月時点では、実売価格は3万円台前半で販売されており、同価格帯では性能・機能のバランスに優れた製品となっています。

特徴としては、前後ともにフルHDの高感度CMOSセンサー「STARVIS」を採用し、HDRとの組み合わせで昼夜問わず鮮明な映像を記録できる点が挙げられます。

駐車監視機能も充実しており、衝撃検知と動体検知の両方に対応。

「DRV-G50W」の駐車監視のおすすめ設定方法について解説
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オプションの常時電源コード「CA-DR100」を使用すれば最長24時間の監視が可能です。

LaBoon!!ではすでに実機レビューを行っており、高画質&広角122°など実用性の高さが評価されています。

同価格帯で信頼性の高い2カメラドラレコを探している方におすすめできるモデルです。(視野角の広さでZDR055の方が高い評価)

「DRV-G50W」の実機レビューと評価 ケンウッドの2025年向け2カメラドライブレコーダー
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「DRV-MR570」の特徴

「DRV-MR570」は2022年1月に発売されたケンウッドの前後2カメラモデルで、同社のスタンダードクラスに位置する製品です。

発売から時間が経っているものの、この記事を書いている2025年8月時点でも現行ラインナップに残っており、価格・性能のバランスに優れたモデルとして根強い人気があります。

特徴としては、前後ともにフルHD解像度の高感度イメージセンサー「STARVIS」を搭載し、HDRとの組み合わせで昼夜を問わず鮮明な映像を記録できる点が挙げられます。

特にリアカメラはスモークガラスにも対応できる明るさ調整機能を備え、後方視界の暗さを補正可能です。

また、駐車監視機能は衝撃検知方式を採用し、衝撃の前後(前5秒+後15秒)の映像を記録します。常時録画型ではないものの、必要十分な当て逃げ対策が可能です。

「DRV-MR570/MR575」の駐車監視の仕組みと使い方について解説
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本機はLaBoon!!でも実機レビューが行っており、広角撮影性能や映像のバランス面で高評価を獲得しています。

最新スペックではないものの、安定した画質と使い勝手の良さから、コストを抑えつつ信頼性の高い2カメラドラレコを求めるユーザーにおすすめできるモデルです。

実機レビュー 「DRV-MR570/575C」ケンウッドの人気2カメラドラレコの評価
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ただし、保証期間が1年かと思いますので、品質・保証の面では、同社の「DRV-G50W」、コムテックやセルスター、ユピテルなどの製品には劣る可能性が高いと考えられます。

デジタルミラー型の2カメラモデル

最後に純然たるドラレコではありませんが、デジタルミラー型の2カメラドラレコについても触れておきます。

ケンウッドのの現行モデルは「DRV-EM4800」「DRV-EMN5700」の2機種での展開となりますが、後者はケンウッドの彩速ナビ連動の専用モデルとなりますので、ここでは「DRV-EM4800」のみのご紹介とします。

「DRV-EM4800」の特徴

「DRV-EM4800」は、2023年モデルとしてケンウッドから発売されたデジタルインナーミラー搭載の前後2カメラドライブレコーダーです。

この記事を書いている2025年8月時点では、すでに市場に広く流通しています。

特徴としては、12インチIPS液晶デジタルインナーミラーを採用し、リアルタイムでの後方確認に優れた視認性を備えています。

さらに、前後カメラに高感度PureCel PlusセンサーとHDR機能を搭載し、昼夜問わず鮮明かつ実用性の高い映像を実現。

録画視野角は前後とも水平133°と超広角で、広範囲を逃さず撮影します。

トンネルや逆光、夜間など明暗差が激しいシーンでも安定した描写が可能で、先代の課題だった画質や映像のカクつきも解消されています。

とはいえ、保証期間は1年と短めであり、同クラスの他社製品が3年保証を提供している点は考慮が必要です。

実機レビュー「DRV-EM4800」の評価 ケンウッドの2023年モデルスマートミラー
※2023年11月14日更新:実機レビューを終了しました。こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。ケンウッドから2023年向けの新型スマートミラー「DRV-EM4800」が発表されています。同社のスマート...

まとめ

今回ご紹介したように、ケンウッドのドライブレコーダーは360°対応型からスタンダードな2カメラ型、デジタルインナーミラー型まで幅広いラインナップがあります。

360°モデルは全方位の記録が可能という強みがある一方で、本記事で取り上げた「DRV-G60CW」は解像度や夜間性能の面で弱点があり、評価は低めです。

一方、スタンダードな2カメラモデルはナンバー認識や安定した画質を重視する方に適しており、コストパフォーマンスの面でも有力な選択肢です。

また、デジタルインナーミラー型は後方視界の確保や車内の見た目を重視するユーザーにおすすめできます。

ただし、保証期間や夜間性能にはメーカー・機種ごとの違いがありますので、購入時は用途と重視ポイントを明確にした上で選ぶことが重要です。

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コメント

  1. 無線太郎 より:

    初めまして、いつも楽しく読ませていただいております。現在、3年前よりケンウッドのKNA-DR350を使っておりますが、昨今のあおり運転等でリアにもカメラを付けたいと思っています。現在の使用方法はUSB⇔microーbコードを使い走行中は車側から、駐車監視にはモバイルバッテリーを使い分けています。
    通勤で走行する場所に街灯等が全くない農道を走りますが、ライトがあたる部分しか映らないのが不満で夜間特化のモデルを物色しています。昨日23日にケンウッドからDRV-MR745 が発売されると記事で見ました。興味があるのでこれのレビューをお願いできないでしょうか?面倒な事をしないので電源供給方法は今のままのつもりでいます。ユピテル製も検討していますが、純正コード以外では電源が入らないとのレビューもあり躊躇しております。
    宜しくお願い申し上げます。

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 管理人Omi より:

      無線太郎様
      レビューの件、検討いたします。
      ただ、現時点でスケジュールの都合でサンプルを購入してテストしてない製品がかなり存在し、スポット的に外部からの依頼も入りますので、テストは早くても12月以降になります。

    • 福井 より:

      こんにちは、いつも楽しく読ませていただいてます。
      不偏不党な立場や、使用者目線の評価がとても参考になり、表現も私のような素人でも分かりやすく参考にさせていただいています。
      さて、この数日でバタバタとケンウッドのDRV-EM4700、DRV-MR760が発売になりました。私も買い換えを目論んでいたところで大変気になっています。そもそもミラー型は2カメラ型と比べドラレコ機能としてどうか、またミラーの代替として運転時どうか。その上で両機の機能性の評価をしていただけるとありがたく存じます。
      お願いばかりで恐縮でございますが、宜しくお願いいたします

  2. 福井 より:

    レビューは投票できるんですね、早速入れさせて頂きました。
    宜しくお願いします。また迅速なリプありがとうございます。

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