以前から少し気になっていたのですが、液晶王国の2カメラドライブレコーダー「QD-203」についてご質問を頂いたのでご紹介します。
液晶王国については随分前からドライブレコーダーを販売している会社ですが、以前はそうでもなかったように感じますが、最近は「QD-203」や360°ドラレコ+バックカメラなどの特化型製品が増えており、注目しています。
「QD-203」のスペック
「QD-203」の主なスペックは以下の通りとなっています。
QD-203 |
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フロント:1920×1080/29.97fps リア:1280×720/25fps |
西日本LED信号対応状況不明 |
フロント:水平115°(レンズ) リア:不明 |
microSD付属16GB |
microSD最大32GB |
GPS非対応 |
駐車監視モード |
衝撃検知 |
自動起動 |
専用ケーブルなし |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
ハードウェア構成の詳細は公表されていないのですが、フロントカメラに関しては夜間特化型のSONYのCMOSセンサーが使用されているのではないかと予測されます。(STARVIS対応でなくても調整次第でかなり明るくなる)
ただし、この手の低照度カメラは昼間や夜間のナンバーのヘッドライトによる白飛びに弱く、HDR補正とのバランス調整でドライブレコーダーとしての味付けが大きく変わるという印象を持っています。
公式動画を見るとヘッドライトが当たっている部分は結構白飛びにしているように見えます。(低照度ドラレコ全般に言える)
また、リアカメラの映像はそれほど広角ではないようですし、公開されている動画を見る限りダイナミックレンジもそれほど広くなさそうなので、状況によっては白飛びが強く出るかも知れません。
西日本LED信号への対応状況は不明ですが、フレームレートが29.97fpsの為、何か対応しないと同期するパターンかと思います。
※電力周波数は+-0.2Hz程度の誤差があるので、西日本では29.8~30.2Hz程度かと思いますが、0.5fpsくらいずらさないと数秒間消灯する可能性があり、チカチカ点滅しない場合にはエリアや信号機の周波数の誤差によって消える場合があると考えた方が良いと思います。
駐車監視についてはリチウムポリマー電池を搭載している事から、衝撃検知後の起動になるかと思われます。
「QD-203」のまとめ
「QD-203」はフロントカメラは夜間特化型で注目すべき点はあるものの、リアカメラの性能が不確定過ぎますし、動画を見る限りはリアの視野角は狭そうです。
リア用のカメラをリアウィンドウに付けるタイプに比べると、スモークの影響を受けない分、夜間は明るく映り、後方の車両のナンバー認識精度も高くなる可能性があります。
反面、カメラが車両後端に設置される為、後方の撮影範囲は狭くなります。
「QD-203」は①「4.5インチの大型液晶を活かしたバックカメラ機能」というのがメインのセールスポイントで、バックカメラが搭載されていない車への設置はおすすめし易いかと思います。
ただし、バックカメラが既に搭載されている車をベースとして考えるなら、②2カメラドラレコとしては本体が大き過ぎる、③フロントカメラは夜間は優秀な気がするが録画視野角が不明である、④リアカメラは視野角が狭くダイナミックレンジが狭いように見える、などのマイナス点が見受けられます。
まあ、これらのマイナス点を許容できるのであれば価格帯を考えればアリかなとは思いますね。(地デジノイズに関しては結構強く出る可能性があります。
※ドライブレコーダー固有
テレビ・ラジオ・GPSなどの電波を送受信する製品がある場合
送受信感度に影響が出る可能性がございます。
こちらは製品の不具合ではありませんので、交換/返品の対象外となります。
予めご了承下さい。
※液晶王国の他のモデルを使用してみたところ、単に中国工場の汎用モデルをデフォルト日本語設定で販売している輸入業が中心という事が分かりました。日本向けのローカライズはほぼなし。
■ 液晶王国 スマートミラー型2カメラドラレコ「QD-M301」のレビュー、評価
この分だとamazonで販売されている中華系業者の類似製品と性能・機能面では変わらない気がします。ノイズの問題は既存の工場企画の製品なので、どうにもならないが、クレームが多い為に注意書きがあるのかと思います。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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