新車で購入した車が4~5万キロ走行した頃になると、エンジンのシリンダー内にカーボンが溜まって燃焼効率が悪化し、燃費や加速の面で少なからず性能が悪化する事があります。
車は出来るだけお金を掛けずに維持して、10万キロくらいで売ってしまえばいいや…と考えている人にはあまり関係ない話かと思いますが、好きな車を中古で購入したり、今乗っている車が気に入っていて長く乗りたいと考えている人は、エンジン内のスラッジやシリンダー・バルブのカーボンの溜まり具合が気になるところですよね。
今回は最近購入した16万キロ走行のコペンのシリンダー内のカーボンの溜まり具合をスコープを使って点検してみました。
因みにただ点検する為だけではなく、後日ガソリン添加剤もろもろでカーボンを吹っ飛ばす予定があるのですが、その効果の検証の事前チェックという意味合いもあります。
使用したのは200万画素、1280×720の解像度のスコープ
この手のスコープは結構種類が多いのですがなるべく解像度が高く、WiFi通信が可能でiOS・androidのスマホやタブレットでの録画・静止画の撮影が可能なものを選びました。
「AMZtronics」というブランド…聞いたことがありませんが、おそらく中国製品かと思います。
こちらのスコープですが、6つのLEDライトが前面に搭載されており、真っ暗な場所でも2~10cm程度の焦点距離に関してはかなり明るく照射されます。
2cmの距離で雑誌「るるぶ」を撮影するとこんな感じで綺麗に撮れますので、焦点距離の方が重要で解像度の方は充分かと思います。
標準+3つのアタッチメント付き
このスコープにはデフォルトでセットされているアタッチメントのほかに、側壁を撮影する為のミラー、内部の組織を掻き出す為の爪、内部の液体をくみ上げるカップのついた3つのアタッチメントがあります。
シリンダー内部を点検する際には、デフォルトのものとミラーのついてアタッチメントを使用します。
ミラーのアタッチメントは45°の角度でミラーがついていますので、カメラの先端に対して垂直方向の側壁が撮影可能です。
「AMZtronics」スコープの使い方
「AMZtronics」スコープは、本体・カメラ・ケーブルというパーツの構成で、本体にはオン/オフのスイッチ・LEDの明るさを調整するダイヤル・内蔵バッテリーの充電ポートが搭載されています。
説明書に記載されている専用アプリをインストールし、スマホとWiFi接続する事でアプリを介して動画と静止画の撮影&保存が出来るようになります。(説明書には日本語の部分もありますので使用方法が分からないという事なないと思います)
エンジンのシリンダーを撮影する手順
「AMZtronics」スコープを使用してエンジンのシリンダー内部を撮影する為には、プラグを外す必要があります。
車種によって外し方は異なりますが、昔と違って最近の車はプラグを外すのが結構面倒くさいようです(笑)
簡単に抜ける車は良いですが、コペンは結構面倒でした。
邪魔になる配管を全て外してカプラーやディストリビュータを抜きます。
後はプラグレンチでプラグを抜くだけです。
「AMZtronics」スコープをプラグホールに挿す
プラグを抜くとカメラをシリンダー内に通す穴が見えますので、その穴に「AMZtronics」スコープのカメラ部分を通してシリンダー内部を撮影する事が可能です。
録画する場合にはスマホで録画ボタンをタップ、静止画は静止画ボタンのタップで撮影が可能となっています。
今までは車のシリンダーの中を簡単に撮影出来ませんでしたが、最近は便利になりましたね。
愛車の健康状態を知りたい、添加剤などの効果を検証したいなどの目的を持っている人におすすめのスコープです。
上手く使えばジャッキアップしないで下回りのチェックなどにも使えるかも知れませんね。
最近ではさらに高解像度の内視鏡も販売されています。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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