※2020年5月19日更新~2020年の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
このところコムテックのドライブレコーダーが人気の為か、駐車監視の仕様に関わる部分でのご質問が増えてまいりました。
コムテックの駐車監視の仕様は、モデル別に使用するケーブルが異なり、操作方法・機能面でも若干異なります。
ドライブレコーダーを使い慣れた私でもかなり分かりにくく辟易していますので、これからドライブレコーダーを購入される方にとっては更に分かりにくく感じるかと思います。(いつの間にか仕様変更しているものもありますし)
そこでこのページでは現行モデルのコムテックドライブレコーダーの駐車監視の仕様についてご説明します。
使用する常時電源ケーブルの違いと録画方式
コムテックのドライブレコーダーは使用するハードウェア、ソフトウェアともにモデルよって細かい部分が異なり、最凶のユーザー泣かせの分かりにくさであると感じています。
細かい仕様の違いは後ほど説明するとして、モデルごとに異なるポイントを列記します。
常時電源ケーブルの違い
2016~2020年モデルのコムテックのドライブレコーダーで駐車監視を行う為には、以下の3種類の常時電源ケーブルのうちの一つが必要となり、それぞれプラグの形状が異なる為に互換性はありません。
それぞれの対応モデル、端子形状、機能面が異なり、ざっくり表にまとめると以下の通りになります。
HDROP-05 | HDROP-09 | HDROP-14 | |
---|---|---|---|
対応ドラレコ | ZDR-012 HDR-351/2系 | ZDR-013 ZDR-014 ZDR-015 ZDR-022 ZDR-024 | ZDR025 ZDR026 ZDR035 ZDR037 HDR-951GW HDR963GW HDR360G HDR360GW HDR103/203G HDR-751G HDR752G HDR852G |
タイマー等の設定 | ディップスイッチ | ドラレコ側のメニュー | |
衝撃センサー | ケーブルに搭載 | ドラレコ側のセンサー依存 | |
端子形状 | DCプラグ | 3PINカプラー |
録画方式と設定感度の違い
駐車監視モードの録画方式については、「常時録画+衝撃録画」がベースとなりますが、細かい部分はモデルによって異なります。
録画方式 | Gセンサー感度 | タイマー設定方法 | 駐車監視モード | |
---|---|---|---|---|
ZDR-012 | 走行時のままで常時録画+衝撃録画 | 走行時のままで0.1G~1.0G | ディップスイッチ | 無し |
HDR-351/352系 | 常時録画+衝撃録画 | 専用に低・中・高 | 有り | |
ZDR-013 | 衝撃録画/常時録画+衝撃録画/タイムラプス | ドラレコメニュー | ||
ZDR-014 | 専用に0.03G~0.15G | |||
ZDR-015 | ||||
ZDR037 | 衝撃クイック録画/常時録画+衝撃録画/タイムラプス | 専用に0.02G~0.3G | ||
ZDR035 | 衝撃クイック録画/常時録画+衝撃録画/タイムラプス | |||
ZDR025 | 専用に0.03G~0.15G | |||
ZDR026 | ||||
ZDR-022/024 | 専用に低・中・高 | |||
HDR-751G HDR752G | 常時録画+衝撃録画/タイムラプス | |||
HDR103/203G | 衝撃録画/常時録画+衝撃録画/タイムラプス | |||
HDR852G | ||||
HDR-951GW | ||||
HDR963GW | ||||
HDR360G | 5fpsの常時録画+衝撃録画 | |||
HDR360GW |
キャンセルタイマーの設定
コムテックのドライブレコーダーには乗車・降車時の衝撃イベント録画をキャンセルするタイマーがあり、製品により設定できる時間が異なります。
復帰時イベント告知 | 降車時キャンセル | 乗車時キャンセル | |
---|---|---|---|
ZDR-015 | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
ZDR025 | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
ZDR035 | あり | 1分/3分/5分 | 1分/3分/5分 |
ZDR037 | あり | 1分/3分/5分 | 1分/3分/5分 |
ZDR026 | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
HDR-951GW | あり | 1分/2分 | 1分 |
HDR963GW | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
ZDR-012 | - | 2分 | - |
ZDR-013 | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
ZDR-014 | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
ZDR-022/024 | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
HDR103/203G | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
HDR-351/352系 | - | 2分 | - |
HDR-751G | あり | 1分/2分 | 1分/2分 |
HDR752G | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
HDR852G | あり | 1分/3分 | 1分/3分 |
HDR360G | - | - | - |
HDR360GW | - | - | - |
衝撃録画と衝撃クイック録画の違い
現行モデルでは①衝撃録画、②常時録画を+衝撃録画、③タイムラプスの3つから選択できるモデルと、①の衝撃録画が「衝撃クイック録画」に変更されているモデルがあります。
この「衝撃クイック録画」は、比較的新しい「ZDR022/025/026」の3機種に実装されている機能ですが、衝撃録画との違いは以下の通りとなります。
衝撃録画 | 衝撃クイック録画 | |
---|---|---|
micrroSDに録画開始 | 衝撃の15秒以上前 | 衝撃の数秒後 |
録画時の消費電力 | 大 | 大 |
待機時の消費電力 | 大 | 極小 |
待機時の動作 | 内部メモリに常時書き込み | Gセンサーのみがアクティブ |
「衝撃録画」の場合
駐車監視モードの「衝撃録画」の設定では、microSDカードへの録画は行わないものの常に内部のメモリーに一時データを展開していますので走行時の録画モードと大して変わらない電力を消費します。
ただし、このモードでは常に内部のメモリーに一時データを展開してる事の恩恵で、衝撃の15秒以上前の録画データを内部メモリーから取り出してmicroSDに書き込む事が出来ますので、当て逃げの際の前後の録画データを保存する事が可能です。
「常時録画」+「衝撃録画」を選択した場合には、駐車監視中に合わせて「常時録画」も行います。
「衝撃クイック録画」の場合
「衝撃クイック録画」は駐車監視中の電力消費を抑える為に「ZDR022/025/026」の3つの製品に実装されている機能です。
通常の「衝撃録画」とは異なり、待機中はGセンサー以外の部分をスリープ状態にしておき、Gセンサーが衝撃を検知した際にスリープを解除し、録画を行います。
衝撃から録画開始までの時間は2~3秒程と短めになっていますが、衝撃前の様子が映らないのが弱点です。
コムテックの駐車監視機能のまとめ
コムテックのモデルごとの駐車監視の仕様の違いについて解説しました。
コムテックのドライブレコーダーは他社に比べると消費電力が大きい為、バッテリーへの負荷が気になるところですので、場合によっては「衝撃クイック録画」を上手く活用するか、またはドラレコ用外部電源などを使用する事で安心して長時間の監視が実施できるようになります。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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