カーナビ・オーディオユニットの社外品への換装が出来ない車種が増えて、業界再編がまだまだ進みそうな予感

こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。

トヨタの新車では純正のディスプレイオーディオに対応する車が増えており、昨年までに発売された一部の車種では、社外ナビへの換装が不可となっていましたが、2022年に発売されているノア・ヴォクシーもこれに当てはまる事から、今後発売を控えている新型アルファードでも同様の方向となる事が予測されます。

アル・ヴェル・ノア・ヴォクと言えば、アフターパーツのカーナビメーカーにとっては、かつてはドル箱のような素材だった筈ですので、今後はますます厳しい状況になる事でしょう。

ここ数年の流れでは、クラリオンがアフターパーツのカーナビ事業から撤退、イクリプスは富士通テンからデンソー傘下に、パイオニアは香港ファンドの傘下に、アルパインはアルプス電気と経営統合されるなど、大規模な業界の再編が進んでいますが、現状のナビ業界の動向を見る限り、今後もこの流れが続きそうな気がします。

私個人としては、今後のナビ需要の縮小を考えると、現状のカーナビメーカーとブランドの数は多過ぎて、業界全体で品揃えの選択と集中が必要になるだろうと見ています。

そこでこの記事では、現状日本でアフターパーツのカーナビを展開してるパイオニア・ケンウッド・アルパイン・パナソニックの4社のブランドの特徴を考慮しながら、これらのメーカーの製品がどうなっていくかを勝手に予測します。

※イクリプスは2年位前に新製品の開発をやめてしまったように見えますので、ここでは触れません。

パイオニアのサイバーナビと楽ナビ

パイオニアは従来からハイエンドクラスのサイバーナビと、スタンダードクラスの楽ナビの2つのグレードのカーナビを展開してきました。

楽ナビが万人向けの癖のないシリーズであるのに対して、サイバーナビは業界初の新しい試みを積極的に取り入れて来た、先鋭的ともいえる同社のフラッグシップモデルです。

このような方向性の違いから、数年前まで楽ナビとサイバーナビの間には明確な違いがありました。

ところが、ナビ業界全体の流れが自動車メーカー純正ナビも含めて「通信機能の充実」という方向に傾いた事で、従来はサイバーナビだけの差別化機能だったものが、楽ナビでもサポートされるようになりました。

具体的にはWiFiアクセスポイント機能の事ですが、ドコモ回線セットの汎用の車載ルーター「DCT-WR100D」の登場により、これが楽ナビにも実装された形となり、楽ナビ自体のフルモデルチェンジによるインタフェース周りの全面改修とも重なって、サイバーナビと楽ナビの特性が非常に近いものとなっています。

※もちろん、オーディオとしてグレード面では差はありますが、シリーズを分けて並列で展開すべきほどのものかどうかは疑問。

また、同社はこの2つのシリーズ以外にも、ナビソフトを搭載しないオーディオユニットとして、CarPlay・Android Autoに対応したディスプレイオーディオも積極展開しています。

このような同社の品揃えの背景と、今後の市場の変化を考えると、私としては楽ナビとサイバーナビ、ディスプレイオーディオを統合して、新シリーズとして展開するのもアリではないかと考えています。

例えば、以前2022年モデルの楽ナビの紹介記事に書いているような、このような方式です。

 ラインAラインBラインC
ナビ機能-
CarPlay・Android Auto-

そこで私がパイオニアに期待したいのが、現状のカーナビのグレードを縦割りではなく横割りにして、一方のラインではエントリーからハイエンドまでCarPlay・Android Auto対応とする方法です。

つまりはディスプレイオーディオとカーナビの統合とも言えますね。

トヨタの純正カーナビなどは、カーナビベースにCarPlay・Android Autoが追加されていたり、または純正ディスプレイオーディオにカーナビソフトを追加できるような構成になっています。

または、純正ディスプレイオーディオ以外の選択肢がない車種もありますね。

そこでパイオニアの次期モデルには、このようなライン分けの試みを期待したいのです。

これは私がユーザーとして、このような構成なら買うよ!という意思表示でもありますが、これが出来るのは現状ではパイオニアだけだと考えていますし、他の3社がアフターパーツのナビ事業から撤退したとしても、パイオニアだけは残って欲しいと考えるくらい、同社のマーケティング能力とユーザーの希望に応える姿勢には期待しています。

アルパインのBIG X

アルパインは、ここ数年では車種別専用設計の大画面ナビ「BIG X」シリーズを中心にハイエンドナビを展開して来ました。

これらの製品のセールスポイントは、車種専用設計とする事による車両との一体感となりますが、かつてはドル箱であったアル・ヴェル・ノア・ヴォクなどの主力車種でのアフターパーツの換装が不可になる事で、最も深刻な打撃を受けるのが同社だと考えられます。

このような流れから、同社では汎用性を高める為に従来はパナソニックの独壇場であった取り付けの汎用性が高いフローティングタイプの構成を上げており、ディスプレイ筐体部分を共通の企画、台座だけを車種別とする方向に舵を切っています。

ただし、フローティングタイプになると、車種別取り付けキットなどが存在しないパナソニック製品でも違和感なく取り付けが可能ですし、アルパインは11型の超大型のディスプレイだけで差別化していると言え、これは特別な技術が必要なものではないので、他社による再現性が高く、立場は危ういと言えるでしょう。

アルパインでなければならない理由が必要ですが、固定ファン層以外の視点から見た場合、それが何であるかが分かりにくいと感じます。

仮にアルパインが撤退したとしても、その製品がよそのメーカーでも作れるようなものであれば、そのような製品では今後の生き残りが難しくなると予測します。

パナソニック Strada

パナソニックは従前からStrardaというブランドでインダッシュナビを展開して来ましたが、数年前からフローティングタイプの大画面ナビ、Fシリーズをそのラインナップに追加し、2022年現在ではそちらのFシリーズの方が主力となっています。

この大画面フローティングという手法は、もともと従来は業界全体の品揃えが薄かった軽自動車やコンパクトカーにも取り付けが可能な「汎用性が高い大画面ナビ」として、打ち出されており、2022年現在では470車種以上をサポートしています。

この汎用性の高さから、おそらく初期のFシリーズはそこそこ好調であった筈で、そのような結果を踏まえて現在ではインダッシュではなくフローティングのFシリーズを主力に据えていると考えられます。

現在では他社もこの方式をマネて、フローティングモデルとを投入しており、それが先ほどのアルパインのフローティングBIG Xです。

※本来汎用性が高いフローティングモデルに対して、車種別取り付けキットで云々というアルパインの売り方はいかがなものか?と私は感じでいます。そもそもパナソニックの二番煎じですし。

ここ数年の流れとしては、各社がフローティングモデルを投入して来た事により、パナソニックとしても何か差別化をしなければならず、2021年モデルからは家電メーカーらしく有機ELディスプレイを搭載した製品を最上位モデルとして投入して来ました。

※私としてはそこまで車内の動画メディアの画質を追求するユーザーは多くないのでは?と感じています。

アルパインと同様に、仮にパナソニックがカーナビ事業から撤退したとしても、他社が生産出来る製品しか販売していないように見受けられますので、今後の一手に注目したいところです。

ケンウッド彩速ナビ

ケンウッドの彩速ナビは、ある時期から同社がドラレコ事業にリソースを集中させた事から、同社発の新しい機能や特性が追加されないまま、10年近くが経過しています。

2022年現在では7型インダッシュモデルに加えて、大画面のインダッシュ、フローティングモデルも展開していますが、過去数年で同社がカーナビ事業で取り組んで来たのは、既存規格モデルのマイナーな機能ブラッシュアップと、他社の二番煎じ、そして他社よりも実勢価格を少し下げる、地図更新費用を抑えるなどの、極めて泥臭い手法でした。(それはそれで分かり易い差別化ポイントだったと思います)

ただし、パイオニアも地図更新費用を同程度まで抑えていますし、これは他社も容易に追随が可能な企画面・技術面での優位性が必要のない部分です。

因みに私は2015年モデルの彩速ナビの当時の最上位モデルを7年間使い続けていますが、正直なところ何の不満もありません。

※CarPlay、Android Auto機能は欲しいですが(地デジやCD/DVDドライブは要らない)

かと言ってここ数年で同社の製品は画面サイズ以外の面ではほとんど変わっていませんし、そのような代わり映えのない製品を選ぼうとは思えません。

1社だけ残るならどこが良い?

今後の数年間でアフターパーツのカーナビの市場規模は物凄い勢いで縮小すると考えられます。

ここまでの数年間で、クラリオンが撤退し、イクリプスは新製品の開発をストップしてるようですが、ここから更に需要が半減した時に今の4社の構成は市場規模に見合わないメーカー、ブランド数の多さとなりそうです。

そのような状況になった場合、現在のように各社に売上が分散してしまうと、どこも新製品の開発すら、ままならなくなるかも知れません。

そのような状況になった時に、ユーザー目線で考えて1社だけ残るならどこが良いか?と問われれば、私はパイオニアと答えます。

理由は他の3社よりも、新しい事にチャレンジする姿勢が強いと感じられるからです。

次回のサイバーナビ、楽ナビのフルモデルチェンジに期待したいですね。

コメント

  1. M より:

    Omi様
    『1社だけ残るならどこが良いか?と問われれば、私はパイオニアと答えます。』⇒同感です!!!
    私ず~っとサイバーナビユーザーだったのですが現車にはインスール不可・・・
    しかたなくメーカーオプションの楽ナビ(メーカーオプション品がパイオニア製品だっただけマシ
    でしたが)を設置してます(> <)
    が、通信機能がドコモ3G回線停波のため2025/3月で利用停止⇒メーカーオプションの楽ナビの
    仕様が古いのでにっちもさっちも&車のメーカーは代替案無なのでNP1etcfパイオニアには
    がんばって貰いたいです☆☆☆

    • ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣 管理人Omi より:

      M様
      好みの問題もありますが、使いやすさは慣れもありますし、この辺りは各社横並びになってきているので、他社にはマネ出来ない差別化ポイントは必要ですよね。
      それが時には黒歴史になる事もありますが(笑)

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