VICSのプローブ実証実験で従来のカーナビの渋滞回避能力が強化される

こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。

VICSが関東エリアで個人車両のプローブ情報を従来のVICSサービスに乗せて配信するサービス実証実験を4月から実施しています。

恥ずかしながら私がこの情報を知ったのがついさっきですのでこの実証実験に参加はしていませんが、VICS対応のカーナビをお持ちの方で、茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県の1都6県の道路を走行する機会がある方は新しいVICSを体感する事が出来るようですので、興味のある方は是非試してみて下さい。

■ VICS実証実験について

そもそもプローブ情報とは?

まずはプローブ情報についてご存じない方もいらっしゃると思いますので簡単に解説しておきます。

①プローブ情報とは実際に道路を走行している多数の車から吸い上げた交通情報の集積です。

②一方で従来のVICSによる渋滞情報は走行車両を感知する固定式の装置で収集した定点観測データです。

従って従来のVICSは、渋滞が発生している道路であっても観測装置が設置されていない場合にはその道路の渋滞情報を反映させる事が出来ず、そのカバー率は関東エリアであればの6万kmの道路のうちの30%に留まります。

今回の実証実験ではプローブ情報の活用により、道路のカバー率が70%まで上昇する見込みとの事です。

トヨタ・日産やパイオニアなど既存のプローブ情報を統合

実はVICSには以前から東京都内においてタクシーなどの業務用車両のプローブ情報を反映させる「VICS WIDE」というサービスがありますが、走行車両が少ない・展開エリアが狭いという問題点があります。

一方で個人車両のプローブ情報をカーナビのルート選択に反映させる仕組みとしては、自動車メーカーが純正のカーナビの通信機能を使って吸い上げた情報をVICSなどの情報と統合した上でアウトプットするようなものがあります。

また、カーナビメーカーとしてもパイオニアが自社カーナビの通信機能を使ってスマートループ渋滞情報というサービスを展開しています。

原則としては各社ともに自社で吸い上げたプローブ情報と従来のVICS、VICS WIDEの情報を統合しながら、ルート選択に反映させている状況です。

今回の実証実験ではこれらの企業が独自に吸い上げたプローブ情報を統合した上で、VICSに反映させた上でFM配信するようです。

それでも情報量ではGoogleには勝てないだろうけど?

今回の実証実験は非常に斬新で画期的なもののように思えますが、実はそんな事はGoogleがスマホのGPSによる位置情報を吸い上げでずっと前からやっている訳で、知っている人からすると「今頃そんな事やってんの?遅くね?」と感じられる事かも知れません。

また、最近のメーカー純正カーナビはプローブ対応のConnectタイプが増えたとは言え、アッパーグレードのナビのみでサポートするメーカーも多く、普及率はスマホには遠く及ばないように思います。

ただし、Google Mapは渋滞判定の精度が怪しく、信号待ちで一時的に2~3台の車が並んでいる状態を「渋滞」と認識してしまうような問題もありますので、単純に情報を吸い上げるだけでなく高い精度でカーナビ側にフィードバックするという面ではVICSの方に分があるのかも知れませんね。

いずれにしてもGoogleは海外企業ですし、オールジャパンの様相を呈している今回の「実証実験」を支持するぜ!って方も年齢層の高いLaBoon!!の読者様には多いと思いますので、関東エリアにお住まいの方は新しいVICSをお試しいただき、改善の為に感想や要望をフィードバックしてみてはいかがでしょうか?

■ VICS アンケート

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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