※2025年8月23日更新:実機レビューを追記
こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
先日、VANTRUEから2025年向けのドライブレコーダーが4機種が発表されていますが、今回はそのうち「N4 Pro S」について、後日レビューを前提に製品概要をお伝えします。
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「N4 Pro S」のスペックと特徴
「N4 Pro S」のスペックは以下の表の通りです。
N4 Pro S |
---|
25.07発売 |
フロント:3840×2160/30fps インナー:1920×1080/30fps リア:2560×1440/30fps |
LED信号対応 |
録画視野角 未確認 レンズ視野角 対角158°+対角165°+対角160° |
microSD付属なし/最大1TBGB |
GPSマウント内蔵 |
駐車監視モード |
タイムラプス/動体検知/衝撃検知 |
専用ケーブルはOP |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
最近のVANTRUEのNシリーズは、円筒型のコンパクトな筐体に3カメラ以上の録画に対応した製品がメインになった同社のハイエンドグレードですが、2025年7月時点では以下の序列となっています。
※旧品は今後廃盤になると思われます。
今回発表されている「N4 Pro S」は、3カメラドラレコの先駆けである「N4」の直系の後継モデル「N4S」の上位版ですが、更に上位機種である4カメラモデルの「N5」シリーズと比べると、視野角の広さの面で見劣りします。
一方でフロントカメラの録画解像度が「N5」シリーズでは2.7Kであるのに対して、「N4 Pro S」は4Kと、前方のナンバー認識精度が強化されています。
因みに通常の録画視野角であれば、2.5K程度の録画解像度であっても、チューニングでにじみを出さなければナンバー認識精度としては充分です。
中華メーカーの製品は日本メーカーに比べると、クリアでにじみが少ない画質の製品が多いため、私としては2.5K→4Kで視野角を狭くするよりは、全方位の録画に対応した「N5」シリーズを高く評価します。
セット内容とデザイン
今回はVANTRUEの提供サンプルにて実機テストを行いました。
セット内容は以下の通りとなります。
・フロント筐体(2カメラ)
・リアカメラ筐体
・GPSマウント
・リアカメラケーブル(6m)
・Type Cシガー電源ケーブル
・PC通信用Type Cケーブル
・取扱説明書
・ドラレコステッカー×2
・両面テープ
・取付部材
なお、今回は合わせてダッシュボードの映り込みを防止する為、OPの偏光フィルターを使用しました。(装着推奨)
フロントカメラ筐体
フロントカメラ筐体のデザインは、先代の「N4 Pro」とほとんど同じです。
液晶はドラレコとしてはイレギュラーな長方形の2.0型程度
筐体の下側面には4つの操作ボタン
左側面にはイベント録画/電源ボタンとmicroSDカードスロット
上側面にはリアカメラ端子が装備されています。
付属のマウントにはGPSアンテナが内蔵されています。
偏光フィルターを取り付ける際には、切り欠きが水平になるようにします。
リアカメラ筐体
リアカメラはTypeC接続の車内・車外兼用タイプです。
リアカメラケーブル
リアカメラケーブルは6mと短めですので、ミニバンなどでは配線の取り回しが難しいかも知れません。
必要な方はこちらのOPの9mケーブルを使いましょう。
電源ケーブル
電源ケーブルはType Cシガープラグタイプとなりますが、
駐車監視の運用には別途専用の常時電源ケーブルが必要です。

インターフェイスについて
電源ONから録画開始までの起動時間は十数秒程度と、3カメラドライブレコーダーとしては早めです。
メニューツリーは従来のVANTRUEドラレコと同系統ですので、使い勝手は悪くありません。
ただし、本機はWiFi対応機種ですので、操作系はWiFiアプリを使った方が良いでしょう。
WiFiアプリについて
WiFiアプリについてはこちらからダウンロードが可能です。
本機では、本体側からの操作の他に、「WiFiを開く」「WiFiを閉じる」の音声コマンドでWiFiポートの制御が可能となっています。
WiFiメニューでは本体のメニュー項目が全て網羅されており、使い勝手は非常に良いと感じました。
今回は5GHz帯での接続を行いました。
WiFiアプリでの動画のストリーミング再生は、カクツキなどは見られず、ストレスなく視聴する事が出来ました。
また、本来であればアプリにダウンロードした動画を再生した際にはGoogle Mapに走行軌跡が表示されますが、Google Mapへの走行履歴を反映させる為には、以下手順で再生する必要があります。
スマホへの動画のダウンロードは、他社製品と比べると速い方でした。(4K/28fps/5分の動画で130秒)
音声操作について
また、本機ではこちらの9つの音声操作にも対応しています。
WiFiポートの開放が音声コマンドに追加された事で、この手の製品としては扱いやすくなっています。
車内への取付けについて
今回は初期型のMR-Sに「N4 Pro S」の取り付けを行いました。
このタイプはインナーカメラのレンズがディスプレイ横に付いていますので、ミラー裏には隠せません。
以下手順を踏まないと、本体が脱落し易くなります。
一般的ドライブレコーダーの取り付け手順はこちらの記事で解説しています。

リアカメラについては、折角車外対応なのでリアスポイラー下に取り付けました。
コネクタがType C形状なので、リアスポに穴開けして配線を通すのに難儀しました。
ドライブレコーダーとしての画質について
画質については先代の「N4 Pro」と映像を比較しました。
比較ポイントはこちらの通りです。
・逆光補正能力
・ナンバー認識精度
・夜間の明るさ
なお、「N4 Pro」のリアカメラはリアガラスに貼り付け、「N4 Pro S」はリアスポ下に取り付けです。
※夜間のナンバー認識精度を上げるPlatePixは、どちらもタイマー設定で夜間のみオンとしています。
録画視野角について
「N4 Pro S」の録画視野角は、以下の通りでした。
リアカメラの視野角はおそらく「N4 Pro」と同等クラスかと思われますが、取り付け位置が異なる為見た目の視野角も大きく異なります。
逆光補正能力について
逆光補正については、特にインナーカメラにおいて大幅に進化し、「N4 Pro」よりも白飛びが効果的に抑えられています。
「Element 3」と比べるとインナーカメラも白飛びが効果的に抑えられているのが分かります。
ナンバー読み取り精度について
フロントカメラは何れも4Kの高解像度ですので、少し離れた距離からでもナンバー認識が可能でした。
リアカメラは「N4 Pro S」が2.5K、「N4 Pro」がフルハイビジョンですが、「MR-S」はミッドシップの為、リアガラスから車両後端までの距離が長く、リアスポ下取り付けの「N4 Pro S」が圧倒的に有利な状況です。
対向車のナンバー認識については、補正やシャッタースピードの影響からか、4Kモデルとしては低めでした。
【前】
【後】
夜間はいずれもPlatePIX機能の恩恵で、フロントのみはずば抜けたナンバー認識精度を発揮していました。(「N4 Pro S」の方が補正の精度が高い気がします)
夜間の明るさについて
夜間の映像については、素の動画の他にVANTRUE VIEWERで再生したものをキャプチャリングして比較しました。
市街地での明るさなドライブレコーダーとしては、ほぼ最上位のクラスとなっています。(VANTRUE VIEWERによる、補正ありきの話)。
なお、リアカメラについてはリアスポ下の高さが85cmと低い影響で、後続車のヘッドライトの白飛びが強くなるケースが出て来ます。
「N4 Pro」は110cm程度の高さですので、推奨は110cm以上の高さとなります。
フレームレートとLED信号の映り方について
「N4 Pro S」のフレームレートは28fpsとなっていますので、日本全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。

駐車監視について
「N4 Pro S」の駐車監視については別途専用ベージを作り、こちらで解説しています。(準備中)
■「N4 Pro S」の駐車監視の仕組みと使い方について解説

PCでの動画の再生について
PCでの動画の再生については以下の2つの方法をテストしました。
専用ビュワーでの再生について
PCの専用ビュワーは以下のページからダウンロード可能です。
こちらのビュワーは明るさ調整機能が実装されています。
その他の機能的には以下のようにドラレコのビュワーとしてはスタンダードなものでした。
・映像の拡大縮小~×
・地図への走行軌跡の表示~〇
・速度の表示~〇
・方位計の表示~×
・Gセンサーグラフの表示~〇
・再生速度調整~〇
・明るさの調整~〇
汎用ビュワーでの再生について
汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されている「フォト」「映画&テレビ」での再生も可能でした。
microSDでの録画時間について
microSDカードは最大で1TBまでがサポートされています。
なお、VANTRUEではサムスンやトランセンドなどのmicroSDカードは推奨しておらず、一部機種(N4 Pro S/E360)では書き込み速度エラー確認されました。
従ってmiroSDカードはVANTRUE純正品を使用した方が無難でしょう。
録画データのサイズは、それぞれ以下の通りとなります。
※データーサイズはファームアップデートごとに変更される事もあり得ます。
地デジへのノイズの影響について
「N4 Pro S」の単体使用では、アルファード+サイバーナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでした。
ラジオへのノイズの影響も確認出来ませんでしたが、車種やカーナビの種類、アンテナの位置で状況は変わる事がありますので結果は参考程度に捉えて下さい。

「N4 Pro S」の総評
最後に「N4 Pro S」の総評です。
先代の「N4 Pro」と比較すると、フロントカメラの補正が若干向上、インナーカメラは大きく向上、リアカメラは車内・車外兼用タイプとなっていますので、上位互換の正常進化と言えそうです。
ただし、録画視野角の面では「N5」「N5S」には及びませんので、オープンカーなどのリアガラスにリアカメラの取り付けが困難な車種におすすめの製品と言えそうです。
実は今までMR-Sには、ウィンドディフレクターに「N4 Pro」のリアカメラを取り付けていました。
この位置だと幌を開けている状態では問題ないですが、幌を閉めるとリアガラスまでの距離が長くなる為、映像が白飛びし易くなってました。
「N4 Pro S」のリアカメラをリアスポ下に付けた事で、後方画質は大幅に改善されています。
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