こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
今回は6月14日12:00放映分のABEMA的ニュースショーさんからの取材案件で2020年6月現在でのおすすめドライブレコーダーをご紹介する企画を頂きました。
番組内では時間が限られていましたのでかなり端折った説明になっていますし、編集の都合上カットされる部分もありました。
そこでこの記事では番組をご覧になられた方、またはそうでない方向けにも2020年6月時点での最新のトレンドを踏まえて次の5つの目的におすすめのドライブレコーダーをあまり長くなり過ぎない程度にちょっとだけ詳しくご紹介します。
①事故の際の状況証拠を撮影
②あおり運転にあった際のナンバーも撮影したい
③駐車中の当て逃げやイタズラの状況を撮影
④旅行やドライブの際の景色を撮影
⑤迷ったらコレ!スタンダードな2カメラ限定で一番おすすめの製品
事故の際の状況証拠の撮影に強いドライブレコーダー
ドライブレコーダーの購入を検討されている方の目的のうち、最も多いのが事故が起きた際の状況を撮影する事かと思います。
交通事故の7割以上が横方向、または後方への衝突と言われていますが、過失割合は自分と相手の動きによって決まりますので、衝突までの出来るだけ長い時間に渡って相手の車の動きを記録しておく事が重要です。
そこでおすすめしたいのが360°ドライブレコーダーですが、通常の360°ドラレコは後方の認識が苦手で後ろの車の動きや車間距離などが掴みにくいという欠点があります。
最近はこの問題を解決する為に360°ドライブレコーダーとリアカメラがセットになった2カメラドライブレコーダーが注目を集めています。
それがこちら2つの製品です。
①コムテック「HDR360GW」~スタンダード筐体
②AKEEYO「AKY-V360S」~スマートルームミラー型筐体
コムテック「HDR360GW」
コムテックは国内ドラレコ市場のシェアが最も大きい日本の有名メーカーですが、従来から同社が販売していた360°カメラだけの製品「HDR360G」の改良版で、リアカメラを合わせた2カメラ録画に対応している上、前後カメラともHDR補正に対応しています。
360°ドラレコは暗い室内から明るい車外を同時に撮影しますので、昼間にサイドガラスから映る外の景色が白く飛んでしまう事がありますが、この製品に関しては強いHDR補正が掛かっていますので360°ドラレコの弱点である飛びに非常に強く、リアカメラも高性能で夜間でも後方が明るく撮影できるのがおすすめのポイントです。
ただし、この製品は360°のフロントカメラの方が夜間撮影を苦手としており、次にご紹介する「AKY-V360S」の方が夜間の撮影能力は優れています。
AKEEYO「AKY-V360S」
AKEEYOの「AKY-V360S」はコムテックの製品と同様に360°カメラ+リアカメラの2カメラドラレコですが、こちらは2年くらい前からトレンドになっているスマートルームミラータイプでので、業界としては一番新しい最先端のカテゴリーになります。
この「AKY-V360S」という製品は特に夜の撮影能力に優れており、コムテックの製品では暗く映るような状況でも非常に明るく撮影できるのが最大の特徴となっています。
AKEEYOは中国のメーカーですが、10年近くイエローハットさんで販売されているカーエレクトロニクスをOEM生産しているメーカーですのでサポート面でも安心です。
アフターパーツのスマートルームミラーは全般的に純正ミラーと比べると後方の視野が4~5倍と随分と広いので、全体の状況はつかみ易いのですが、逆に後ろの車が小さく映るので距離感がつかみにくいというデメリットもあります。
この距離感が気になる方向けには、こちらは360°モデルではないですがMAXWINという大阪のメーカーから「MDR-A001」というミラーの映像を拡大縮小できる製品が販売されており、自動車メーカーの純正品のデジタルインナーミラーと同じような距離感に合わせる事も可能となっています。
なお、360°カメラとリアカメラがセットになった製品は全体の認識能力が非常に高いのですが、唯一前方の車のナンバーの読み取りが苦手という弱点があります。
バンパーがぶつかりそうな距離でようやくナンバーが映るかどうかという精度ですので、前方で蛇行するようなあおり運転をする車のナンバーは映りません。
あおり運転にあった際のナンバーの撮影も強化する場合
現行の製品であおり運転対策として最も有効なのが、フロント・リアと合わせて横方向も合わせて撮影する3カメラ以上の製品です。
VANTRUE「N4」
中国メーカーVANTRUEの「N4」は今年からトレンドになりつつある、3カメラタイプのドライブレコーダーです。
この製品は円筒型のフロントカメラの車内側に赤外線LEDを装備した一体型2カメラ筐体と、単体のリアカメラの2ピースセパレートの構造になります。
360°ドライブレコーダーに比べると左右斜め前の視野が狭くなりますが、フロントカメラが通常のドライブレコーダーの約2倍の解像度の400万画素弱になっていますので、事故の際の状況認識だけでなく例えば前方で蛇行運転をされたなどの煽り運転の被害にあった場合などには現行品としては最強の証拠能力が期待できます。
また、360°ドライブレコーダーでも相手のドライバーによるガラスや車のボディを叩くなどの暴力行為も記録できますが、場合によっては肝心の相手車両のナンバーが映らない可能性があります。
この製品はフロントカメラが400万画素弱、インナーとリアはスタンダードな200万画素のフルハイビジョンとなっている上に夜間でも車内が非常に明るく映りますのであらゆるシチュエーションでのナンバー認識にも強い製品と言えます。
さらにこの製品は動く物を検知すると自動で録画を開始する「動体検知」にも対応していますので、駐車中の当て逃げやイタズラ対策にも強く、通常の2カメラドライブレコーダーでは映らないドアパンチの瞬間も記録する事が出来ます。
暗視能力も高いので、懐中電灯がないと危ないような薄暗い場所でもこのように明るく撮影できますので、駐車監視でも超強力な証拠能力が期待できます。
なお、駐車監視を運用する場合には駐車中もカーバッテリーから電気を流す必要があります。
カーバッテリー保護の為の機能も備わっていますが、長時間の駐車監視を繰り返すとカーバッテリーの寿命が短くなる恐れがあり、中には新車のバッテリーを半年で交換する羽目になった事例もあります。
そこでおすすめしたいのが、ドライブレコーダー専用の外部電源です。
こちらのikeepの「MYGHTYCELL」を使用した場合、「N4」では最大で30時間以上の連続駆動が可能ですので、長時間の駐車監視をされる方は合わせて検討されると良いでしょう。
旅行やドライブの際の景色撮影に強いドライブレコーダー
旅行やドライブで景色をキレイに撮影したい方には4Kの超高解像度で全天球の録画を行い、スマホアプリで動画の再生が出来るカーメイトの「ダクション360S」がおすすめです。
この製品は通常の360°ドライブレコーダーとは異なり、前後にレンズを搭載した全天球の録画を行いますので、例えばオーブンカーなどに取り付けた場合には、前後左右だけでなく上下もすべて死角なく撮影する事が可能です。
また、OPで充電式のバッテリーにも対応していますので、旅行先で全天球のアクションカメラとしても活躍する、旅行やドライブに特化した製品と言えます。
迷ったらコレ!スタンダードな2カメラ限定で一番おすすめの製品
ここまでにご紹介した製品はそれぞれの目的に合わせた特徴が強い特化型の製品になりますが、一般的な2カメラのドライブレコーダーに比べると価格が高いので、普通の方にはなかなか手を出しにくいところもあるかと思います。
そこで皆さんにおすすめしたいのが、リーズナブルな価格で事故の際の状況、あおり運転の被害に遭った時のナンバーの記録、駐車監視などののバランスに優れたコムテックの「ZDR025」です。
こちらはスタンダードな2カメラドライブレコーダーですが、録画視野角が360°ではない2カメラタイプとしては①最も広く、②リアカメラについては一般的なドライブレコーダーと比べると夜間の撮影能力が非常に高く、暗い場所でも非常に明るく映ります。
価格帯的にも2万円台半ばとそれほど高くはありませんので、細かい条件なしにおすすめのドライブレコーダーを一台教えて欲しいと言われた時には、こちらのコムテック「ZDR025」をおおすすめします。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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