「YPB733/743」はユピテルのポータブルナビのど真ん中に当たるスタンダードモデルですが、「YPL523」に引き続きこちらもユピテルさんからお借りしましたのでレビュー報告致します。
なお、「YPB733」と「YPB743」は販売店の違いで中身は同一モデルとなります。
「YPB743」を検討している方は、次の4つの条件に当てはまる方が大半だと思います。
1⃣今まで使用していたポータブルナビが壊れた、古くなった
2⃣とりあえずスマホのナビアプリを使ってみたが、画面が小さくて見にくく、つかにくいと感じている
3⃣携帯電話としてスマホを使用していないし、インダッシュナビもポータブルナビも使った事がない
4⃣これからカーナビレスの車を購入予定で、携帯電話はスマホは使用しているが果たしてカーナビアプリで大丈夫か不安に思っている
1⃣と2⃣のケースの場合には下位モデルの「YPL523」も視野に入ると思いますので、「YPL523」のレビューを先に参照して頂くと説明が分かり易くなるかと思います。
なお、このサイズになるとスマホではなくタブレットが競合デバイスになってくるかと思いますが、この点については奥が深いのでインダッシュナビ、ポータブルナビ、タブレット・スマホの無料有料ナビの比較を後日実施する予定です。
スマホもタブレットも所有していない方はモバイル通信回線の費用が月額3,000円程度になる為、3年使用で通信量だけで10万円を超えてしまいます。
スマホを使用している場合、スマホでのテザリングが使用出来ますので通信料は大して変わらないかと思います。
気になる方はこちらの記事もどうぞ。
「YPB733/743」のスペック
「YPB743」のスペックは以下の通りです。
メーカー | ユピテル | |||
---|---|---|---|---|
メーカーサイト | YPL523 | YPB553 | YPB733/743 |
|
発売日 | 17.04 | 17.04 | 17.04 | |
モニターサイズ | 5型 | 7型 | ||
カーナビ機能 | メディア | メモリ/4GB | メモリ/8GB | |
住所検索 | 3,600万件 | |||
電話番号 | 640万件 | |||
フリーワード検索 | 740万件 | 1500万件 | ||
周辺検索 | 240万件 | 500万件 | ||
観光情報 | 8万件 | |||
地図更新 | - | |||
ジャイロセンサー | - | |||
VICS | - | |||
OBD2対応 | - | |||
バックカメラ | - | |||
レーダー探知機機能 | オービス/取締データ | 6.7万件 | ||
AV機能 | 地デジ | - | ワンセグ | |
SDカード | 音楽 | |||
ヘッドホン ステレオ端子 3.5mm | ○ | |||
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下位モデルの「YPL523」「YPB553」との違いは次の4つのポイントです。
1⃣液晶のサイズが5インチから7インチで、高精細になっており地図が見易くなっている点大幅にアップしている点
2⃣カーナビメディアが4GBから8GBにアップしており、収録データが2倍以上になっている点
3⃣メニューにまっぷるマガジンのデータベースを参照できる「おでかけBANK」が追加されている点
4⃣液晶を視認し易い位置に設置する為にマウントがフレキシブルになっている点
5⃣ワンセグが視聴できる点
7インチのWVGAと5インチのQVGAの違い
7インチWVGAの液晶の面積は、5インチQVGAのおよそ2倍となりますが、画素数は4倍となりますので、画面が大きい事で操作性が向上しているだけでなく、地図の細かい部分や文字もかなり見易くなっています。
スタンダードのインダッシュナビが7インチのWVGAなのでそれと同様ですが、5インチの「YPL523」と並べて見ると違いが分かり易いかと思います。
7インチのスタンダードな2DINのインダッシュナビと液晶は同じ大きさです。
7インチモデルの「YPB743」は、5インチの「YPL523」と同様に感圧式タッチパネルなので操作感はあまり変わらないかと思ったのですが、画面が大きい分、地図の操作がし易く、ボタン類も押しやすくなっている為、想像したよりも操作性は悪くない感じです。
スマホのようにピンチ系の操作で拡大縮小は出来ませんが、パイオニアの楽ナビもピンチ系の操作は不可です。
この辺りはスマホの操作に慣れてしまっているとストレスを感じるかも知れませんし、私の場合はスマホを使いまくりでカーナビも普段はピンチ系の操作が可能なケンウッドの「MDV-Z702」を使用しているので、この操作系は苦手です。
ただし、ピンチ系の操作が不可のインダッシュナビと比べるとそこまでは変わらないような気もします。
収録データが2倍以上で「まっぷる おでかけBANK」が追加
「YPB743」はフリーワード検索、周辺検索などの登録件数が「YPL523」の2倍以上となっていますので、場所によるものの検索を掛けた時の候補が多めに表示されます。
まあ、この部分は100件が200件になっても体感的に便利とは感じられない部分ではあるかと思いますが、「YPB743」の方がより多くの選択肢を提示してくれるのは確かです。
また、下位モデルにはない「まっぷる おでかけBANK」というメニューが追加されており、まっぷる130冊分、8万件の情報が収録され、まっぷるコード以外にも観光スポットの情報を調べながら目的地に設定する事も可能になっています。
観光地やドライブ先などで空き時間の時間調整の際などに使用すると便利ではないかと思います。
なおその他のルート探索についての操作系は「YPB743」と差はないですが、やはり画面が大きい分操作し易いのがポイントかと思います。
液晶を視認し易い位置に設置出来る
「YPB743」ではマウンド部分が前後上下の可動式になっていますので、ダッシュボードの上に設置して運転の邪魔になる場合には、高さを調節してダッシュパネル前面に液晶を配置する事が可能です。
マウント部を手前に設置する事が出来れば液晶が手前にせり出しますので、画面が見易く操作も楽になるというメリットもあります。
ワンセグについては感度はイマイチ
「YPB743」はワンセグが視聴できるようになっていますが、Amazonの他の方のレビューにもある通り外部アンテナがない為か、感度は悪く私の自宅では屋内では使用不可、駐車場では他のインダッシュナビのフルセグが比較的安定している場所でも映像に乱れが出ました。(場所と状況によるかも知れませんが)
従ってこの点についてはあまり期待せず、オマケ程度に考えておいた方が良いかもしれません。
「YPB733/743」のおすすめポイントはやはり価格
最初に説明したように現在のカーナビはインダッシュ・ポータブル・タブレット・スマホと非常に選択肢が多いのですが、価格面を考えるとインダッシュナビの場合取付工賃まで考えると5万円台~、「YPB743」は2万円程度、タブレットは1万円代(通信料含まず)、今使っているスマホでカーナビアプリを使用するなら無料となります。
インダッシュナビのメリットは、細かい機能面を挙げると個々のモデルで差がありますが、共通して言えるのはやはり「ダッシュパネルとの一体感」、オーディオユニットも兼ねているので「高音質の音楽が聴ける点」の2点ではないかと思います。
ただし、価格が高く取り付けにもそれなりに工賃が掛かり、地図更新費用も1回で1万円程度必要になります。
ポータブルナビ・タブレット・スマホの場合には、BluetoothやUSB入力可能なオーディオユニットがを別途使用するなら車のスピーカーから高音質の楽曲の再生は可能です。(音質はスピーカーやウーファーに依存します)
そうでなければトランスミッターを使用してFMラジオ出力で音楽再生をする事になります。(因みに「YPB733/743」は案内中の音楽再生は出来ません)
■参考 「JAPAN AVE」のトランスミッターのレビュー、評価
JAPAN AVE.® FMトランスミッター Bluetooth 4.2
私は昔のトランスミッターしか使用した事がないので、最近のハイエンドモデルがどれくらい音質の劣化が抑えられるか分かりません。(今度試してみようと思います)
車のスピーカーがしょぼい場合はそこがボトルネックになりそうなので、トランスミッターだろうがハイレゾだろうが同じように聞こえてしまうかもしれません。
また、ポータブルナビ・タブレット・スマホをカーナビとして使用する場合には、当然ですがダッシュパネルとの一体感は損われます。
また、案内の精度やルート探索時の渋滞回避能力などに関しては今のところ体感的には以下の順位かなと思います。
1⃣精度の高いインダッシュナビ(10~30万円くらい)
2⃣普通の精度のインダッシュナビ(7~10万円くらい)
3⃣精度の高いポータブルナビ(3~5万円くらい)
4⃣スマホ・タブレットのYahoo!カーナビ(本体+通信料)
5⃣精度の低いインダッシュナビ(4~6万円くらい)
6⃣精度の低いポータブルナビ(1~3万円くらい)
※厳密には案内の精度と渋滞回避能力は別物なので、「Yahoo!カーナビ」については施設の登録が若干ずれていたりするのでおかしな経路になる事もあります。渋滞回避については通信能力を生かせるのでそれなりに高いと感じます。
ポータブルナビには他にもパナソニックの「ゴリラ」がありますが、価格的にはユピテルに比べてかなり高めの設定になっています。
ユピテルのポータブルナビの特徴は、ジャイロセンサーもVICSにも非対応なので案内の精度や渋滞回避能力は低いです。
都心部は道路の数や渋滞も多い為、混雑するエリアを走行する機会が多いのなら、パナソニックのゴリラかタブレットのYahoo!カーナビをおすすめします。
逆に普段使用する場所が渋滞の少ない田舎が多いのであれば渋滞回避などはあまり意味をなさなくなると思いますので、その場合には2万円そこそこで7インチモデルが買えてしまうユピテルの「YPB733/743」がおすすめになりますね。
なお「YPB733/743」には他にもオービスポイントや取締ポイントの警報などもありますし、先にも紹介した「まっぷる おでかけBANK」などもありますので、結構面白く遊べるポータブルナビではないかと思います。
ユピテル 7インチ ワンセグ オービス情報収録 ポータブルカーナビ YPB743
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
コメント
とても参考に成りました。
そこで質問なのですが
十字路等で右折の際、右側に大きく地図が出ますが
その地図の自車位置(赤色三角)の現れる位置を教えてください。
・YPB740(前に使用していた機種)は、「間もなく」の音声時は既に赤色三角が見えています。
・YPB7420(現在使用中の機種)は、「間もなく」の音声時は赤色三角が 見えるか見えないか キワドイ位置です。
そこで
・YPB743は、「間もなく」の音声時 赤色三角は「キワドイ」か「既に見えているか」 をお教えください。 サポートに問い合わせたら 町店舗でデモ機を見てくださいと言われ 6店舗回ったがデモ機どころか機種も有りませんでした。
勝手な質問ですが 宜しくお願い致します。
はみい様、ご質問ありがとうございます。
「間もなく」の音声時 赤色三角は「キワドイ」か「既に見えているか」
については、見えていた方が使い易いという事でしょうか?
既にサンプルは返却していますので実機での確認は出来ませんが、公式サイトのでも画面を見る限りは見えています。
https://www.yupiteru.co.jp/products/navi/ypb743/navi.html
7530についても見えていますね。
https://www.yupiteru.co.jp/products/navi/ypf7530/navi.html
YPB7420のデモが実際の走行時と同じ動作であれば、上記のデモは実際の動作に近いと思いますが、現物が手元にないので確実なところはわからないですね(笑)
返信ありがとう御座います。
赤色三角が早くから見えていた方が運転しやすいです。
2件のデモをよく観察すると 743が若干早く見えているようです。
現行品 一ヶ月も使用していないのですが743へ乗り換えます。
今まで 色々検索したのですが デモ画面を見つけられませんでした。
サポートですら店舗で確認と言われ デモ画面を教えてくれませんでした。
とても 参考に成りました。
まだまだ暑さが続くと思いますので 水分を多めに摂取し頑張ってください。
この度は ありがとうございました。
はみい様
お気遣いありがとうございます。
お役に立てて何よりです。