おしゃれなコンパクトカー プジョー208 外車試乗レポート

6月30日まで実施されているプジョーの1日試乗キャンペーン「PEUGEOT MOTION & EMOTION 体感試乗キャンペーン」を利用して、昨年10月にマイナーチェンジが行われた208に1日試乗してきました。

■ 「PEUGEOT MOTION & EMOTION 体感試乗キャンペーン」

先代の207や、フォルクスワーゲンポロ、国産のコンパクトカーなどとの比較を踏まえてプジョー208の魅力をお伝えします。

プジョー208

プジョー208の現行モデルは8グレード

プジョー208には1200ccの3気筒ターボエンジン、1600ccの4気筒ターボエンジンの8グレードが存在します。

プジョー
208
トランス
ミッション
排気量
(cc)
最高出力
(ps)
車体重量
(kg)
タイヤ
サイズ
燃費全長(mm)
スタイル5MT1,200
ターボ
821,040185/65
R15
19.0km
/ℓ
3,975
6AT1101,140185/65
R15
18.2km
/ℓ
スタイルプラス6AT1101,140195/55
R16
18.2km
/ℓ
アリュール6AT1101,160195/55
R16
18.2km
/ℓ
アリュール
シエロ
6AT1101,180195/55
R16
18.2km
/ℓ
GTライン6AT1101,160205/45
R17
18.2km
/ℓ
GTi6MT1,600
ターボ
2081,200205/45
R17
15.6km
/ℓ
GTi by
プジョー
スポーツ
6MT2081,200205/40
ZR18
15.6km
/ℓ

今回は一番下のグレードの208スタイル(6AT)に試乗してきました。

因みに「スタイル」~「GTライン」までは同じ1200ccのターボエンジン、GTiは1600ccのターボエンジンと全く特性が異なる仕様となっており、「スタイル」~「GTライン」の中でも小刻みにタイヤのインチや扁平率が刻まれていますので、グレード次第で全く違った乗り味になると思います。

208は大幅な軽量化と燃費改善が図られた

プジョー208は、今回試乗した「スタイル」がベースとなりますが、現行モデルは先代207と比べると全体的にシャープでキレのあるデザインとなっています。

プジョー208.02

DSC_0007

DSC_0008

DSC_0009

207でやや大きくなったボディも、208では小型軽量化が図られ、よりメリハリのあるエクステリアへと変貌を遂げた印象です。

スタイル
グレード
トランス
ミッション
排気量
(cc)
出力
(ps)
重量
(kg)
タイヤ
サイズ
燃費全長
(mm)
2074AT1,6001201,210185/65
R15
11.2km
/ℓ
4,045
2086AT1,200
ターボ
1101,140185/65
R15
19.0km
/ℓ
3,975

スペックの面では、全長がマイナス70mm、車体重量は70kgの軽量化、それに伴い燃費も大幅に向上し、11.2km➡19.0km/ℓとなっています。

インテリアもスッキリ、ナビやメーターの視認性も向上

207はカーナビがセンターパネルの下の方、エアコンの吹き出し口の下についていたのですが、208では車両のインフォーメーションの表示に伴い、最上段に移動した事で、視認性が向上しています。

DSC_0003

大きなポイントとしてはステアリングホイールが小径化され、メーター類をステアリングの上から見下ろす形になっている為、こちらも視認性が向上した印象です。

DSC_0002

DSC_0005

メーター類のレイアウトも、かなりスッキリと収まりが良くスポーティーでスタイリッシュになっています。

シートはステッチ使い、車内インテリアは全体的にカーボン調の素材が使用されている為、コンパクトカーにありがちな、プラスチッキーで安っぽい印象は全くなく、207と比べてもかなり質感が向上しています。

1200cc 3気筒ターボと6ATの組み合わせは?

試乗前から一番興味があったのが、軽量ボディをわずか1200ccのエンジンととターボチャージャーの組み合わせで、どこまで軽快に走らせる事が出来るか?という点です。

スペック表では1,500回転で最大トルク20.9kg・mとなっていますので、かなり低回転から大きなトルクが発生する事は分かっていました。

従って高回転時のトルクの落ち込みが最も気になる部分でした。

実際に乗ってみて分かったのですが、1tそこそこのボディで20.9kg・mのトルクだと、思ったよりグイッと来る加速感が味わえます。

このクラスの車だと、非力なエンジンをターボチャージャーで補う、というイメージが強いですが、補うというよりも、「元からこういうコンセプトの車なんだぜ!」と車が自己主張しているように感じます。

6ATで細かく刻んでいる為、通常のDモードだと比較的ポンポンとシフトアップされて行くのですが、それでもトルクの落ち込みは感じられず、時速60kmくらいまではどのギアに入っていても、アクセルを踏んだ分だけ加速して行くという印象です。

しかも1,500回転で最大トルクを発生し、高回転までトルクをほとんど落とさずに回って行きますので、スポーツモードをオンにしておくことで、いざという時はスポーティーな走りも楽しめます。

因みに207は1,600ccNAの4ATですが、4,250回転で最大トルクが16.3kg・m、上り坂だとやや息切れ感がありますので、乗り易さの面では小型軽量化された208の方が断然上です。(この辺りはスペック表の額面通りと言った感じです)

それでいて、燃費についても11.6km/ℓから18.2km/ℓへと大幅に改善しています。

208は207のイメージ的な部分は引き継いでいますが、中身に関しては全く別の車です。

アイシン製のトランスミッションはかなり良かった

先日、ロードスターを試乗した際に、アイシン製のATの変速時のショックが気になる旨の記事を書いていすのですが、208に搭載されている6ATのトランスミッションは全く別物という印象です。

変速もスムーズで、変速ラグによる無駄な吹け上りもありません。

乗り心地はグレード次第

今回試乗した、208「スタイル」のタイヤは「185/65 R15」の為、かなり乗り心地優先に振ってあります。

足回りは軟らか目ですが、ぐにゃぐにゃという感じの嫌な軟らかさではありません。

しっかりと衝撃を吸収してくれた上で、ワインディングでも安定した接地感とコーナリング性能が感じられました。

この辺りはグレードでタイヤサイズが変わってきますので、扁平タイヤのグレードを選べば全く違った印象になると思います。

208「スタイル」の「185/65 R15」は、乗る人を選ばないセッティングで、ワインディングでもそれなりに安定した走りを楽しめる感じです。

個人的にはワインディングを走るなら「205/45 R17」の設定の「GTライン」が気持ちよさそうに感じます。

その分、万人受けはしない乗り心地になりますので、人を頻繁に乗せてスポーティーなお手軽にスポーティーなフィーリングを体感しないのであれば、やはりボリュームゾーンであるアリュールがバランスが取れていると言えます。

6ATと1200ccターボ、「195/55 R16」の組み合わせて、かなりキビキビと走る事が出来るでしょう。

競合車種はフォルクスワーゲンポロ、マツダデミオ辺り?

国産コンパクトカーは、軒並みCVT化、もしくはMTのガチンコスポーツモデルの2極化が目立ちます。

トルコン仕様のATを搭載しているモデルを生産しているメーカーは数少なく、マツダのデミオくらいです。

または、同じ欧州車のVWポロ辺りが7ATを搭載しています。

モデル/
価格
トランス
ミッション
排気量
(cc)
出力
(ps/rpm)
トルク
kg/rpm
重量
(kg)
タイヤ
サイズ
燃費全長/
室内
プジョー
208
スタイル
217万
6AT1,200
ターボ
110/
5,500
20.9/
1,500
1,140185/65
R15
18.2km
/ℓ
3,975/
プジョー
208
スタイルプラス
237万
6AT1,140195/55
R16
18.2km
/ℓ
VW
ポロ
TSI
199万
7AT1,200
ターボ
90/
4,400
~5,400
16.3/
1,400
~3,500
1,130185/60
R15
22.2km
/ℓ
3,995/
マツダ
デミオ
13S-TL
174万
6AT1,30092/
6,000
12.3/
4,000
1,030185/65
R15
24.6km
/ℓ
4,060/
1,805

デミオもポロもエクステリアのイメージが全く異なりますし、少なくとも「おしゃれ」という感じではありません。

燃費の部分では、やはり国産車には劣りますが、エンジンのトルク特性を考えると、軽快さではデミオもポロもちょっと208には及ばなそうです。

一番のポイントは、やはりフランス車として特徴的なエクステリアだと思いますので、おしゃれにコンパクトカーを乗りこなしたい人には208が一番おすすめだと思います。

6月30日まで試乗キャンペーン実施中ですので、是非プジョー208の軽快な走りを体感してみて下さい。

これで1200cc?と感じるはずです。

■ 「PEUGEOT MOTION & EMOTION 体感試乗キャンペーン」

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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