※2024年4月21日更新:最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
後付けのスマートミラーが初めて登場した2018年頃から6年が経ち、スマートミラーの画質は大きく向上しました。
ところが、実は最近まではスマートミラーには、多くのメーカーが超えられない60fpsの壁と言う物が存在していました。
fpsとは1秒当たりのカメラのシャッター回数を表現する単位ですが、初期のスマートミラーは25fpsが主流、その後には27.5~30fpsの製品が増えています。
一般的なドライブレコーダーは30fpsで撮影されますので、特別にコマ数が少ない訳ではないのですが、テレビやパソコンのモニター類は1秒間に60回の画面の切り替わりをするもの、即ち60Hzの製品が主流です。
従って30fpsのドライブレコーダーで撮影した動画は、少なからずカクツキを感じるものですし、スマートミラーの場合にも、このカクツキが気になる方が多いようです。
そこでこの記事では50fps~60fpsの高フレームレートで、滑らかに見えるスマートミラーを4つご紹介します。
AKEEYO「AKY-X6」
AKEEYOの「AKY-X6」は、60fpsのスマートミラーとしては初物の2021年の年始に発売された製品です。
本機の特徴は、取付が簡単で価格もリーズナブルな貼付け型である、と言う点です。
ただし、画質の面では60fps化の実現の為に多くの物を犠牲にしており、昼夜ともに白飛びが強く出る上、夜間も一般的な30fpsのスマートミラーよりも暗く映ります。
なお、一般的なスマートミラーではリアカメラにHDR補正が使われていますが、このHDR補正とは異なる露出で連続撮影した映像を1枚に合成する技術です。
30fpsで出力するスマートミラーの場合には、60fpsで撮影した2枚の映像を合成して30fpsで出力しています。
従って60fpsでHDR動画を撮影する為には、120fpsの高速での撮影した2枚の映像を合成する必要があるのですが、一般的なドラレコ用イメージセンサーは120fpsでの高速撮影には対応していません。
そこで「AKY-X6」ではHDRとは異なる「Hyper Motion」と言う技術を採用していると書かれていますが、それで出来上がった映像はイマイチと言う結果です。
※実は2021年初頭にレビューしているのですが、あまりにも想定外の画質と言う事でボツにしました。(1週間の作業が無駄になりましたが、もう時効だと思いますのでこの記事ではその結果を公開する事にしました)
MAXWIN「MDR-A002」
MAXWINの「MDR-A002」は、2022年8月に発売された最新型の純正ミラー交換式の60fpsの出力に対応したスマートミラーです。
60fpsモデルは、前述の「AKY-X6」の苦い経験があったので、実はいくばくかの不安要素を抱えつつ、レビューに臨んだのですが、結果は想像以上の高画質でした。
何故、同じ60fpsの「AKY-X6」とここまでの差が出て来てしまったのかと言うと、それは「MDR-A002」のリアカメラに使われているイメージセンサーが、普通のものではないからです。
「MDR-A002」に使われているSONYの「IMX462」と言うイメージセンサーは、過去にドラレコでの使用事例が見つからない、120fpsでの撮影に対応した、暗視に非常に強いセンサーです。
「MDR-A002」では、この「IMX462」を上手く制御出来ており、通常の30fpsのスマートミラー以上の逆光補正、夜間の明るさを実現した異次元モデルと言えます。
MAXWIN「MDR-PRO1」
MAXWINの「MDR-PRO1」は、機能的には「MDR-A002」とよく似た2カメラドラレコ+60fpsスマートミラーですが、純正ライクなデザインがセールスポイントの製品です。
イメージセンサーは「MDR-A002」とは異なるOminivison製を採用する事で、センサーの発熱を抑えて安定動作を目指している製品と見受けられますが、夜間の暗視能力では「MDR-A002」よりも格下の画質となります。
また、ドラレコ機能の面でもリアカメラの映像がミラーに映し出されるエリアしか録画されないなど、割り切った面もありますので、機能面よりも純正ライクなデザイン、品質や動作の安定性を好むユーザーにおすすめの製品です。
LaBoon!!「LMR-001」
「LMR-001」は、ドラレコは好きな製品を選びたい方向けのスマートのみに機能を絞り込んだ50fpsの純スマートミラーです。
従前から余計な機能を省いた純スマートミラーを要望される方が一定数いらっしゃった事から、LaBoon!!が企画・販売を行っている製品です。
イメージセンサーは「MDR-PRO1」と同じく、Omivision製ですので画質も「MDR-PRO1」と近いものとなっています。
まとめ
以上、50fps~60fpsで撮影できるスマートミラーを4機種ご紹介しました。
目的に合わせて製品をお選び下さい。
コメント
はじめまして
私もこの商品が気になっていて、実際に購入しました。
結果は残念ながらリヤカメラの暗視性能が低いです。
昼間はフロント・リヤともにヌルヌル動いてよかったのですが夜間はフロントは問題なしですがリヤに難ありです。
メーカーに問い合わせたところ、仕様ですとの回答でした。
KOTA様
本機のテスト中ですが、昼間の白飛びがキツく夜間も従来機よりも暗いのでファームウェアで露出調整して貰っています。
ただし、夜間の暗さは改善出来なそうですね。これは原因がシャッタースピードに由来しているようなので難しいそうです。
30fpsに変更すれば改善出来ますが、それでは本末転倒ですからね。
私個人の感覚としては、フロントカメラなんて無くても良いから従来と同水準の明るさ、防眩を備えた60fpsの方が良いです。
FFシリーズで言うところの赤魔道士みたいな奴はちょっと…って感じです(笑)
Omiさん返信ありがとうございます。
私はAKY-V360Sからの交換だったのですが・・・
デジタルインナーミラー初の60fpsを楽しみにしていただけに非常に残念です。
ファームウェアの更新でも改善できないようでは使い物になりませんね。
どうにか改善してほしいものです。
たしかに赤魔導士は・・・(笑)
KOTA様
ファームウェアで少しでも良くなることを祈ります。
aky-x6、とても気になっています。
暗さに対応した対策品が5月中に出るという情報もありますが、ファームウェアのアップデート等含めて何か情報が有りましたら是非教えて頂きたいです。
ラビリントス様
こちらには何も情報ないですね。
正直なところ、今のところ変にこちらからAKEEYOさんにサンプル依頼はしたくないのが本音です。
何故かと言うと、X6のファーストサンプルが4~5日かけてテストしたレビューをボツにしなければならないほどの出来だったので、向こうから声が掛からない限り触れたくないですね。
omi様、ありがとうございます。
そんな出来だったんですね。
大人しく今は30fpsの他製品にしようと思います。
60fps に負けて、購入してしまいました(笑)
見やすさは、段違いですね、目の疲れが全くなくなりました、前回はakeeyoの360stを取り付けていましたが、30fpsに目がついていかず、一ヶ月ほど使用して、公式に相談したところ無償でaky-x6のに交換していただけました。
説明の通り、白飛びはフレームレートの違いで仕様とのことです、夜間は車のライトでまともに使えないです
メーカーからメールがあり、開発中のカメラが五月中頃に無料配布されるとのことなので、期待して待つことにしました。
ryunosuke様
この機種は白飛びがきついので、一旦レビューを停止して調整後に再開の予定です。
カメラ交換って事はハードウェア変えないと調整できないって事なのかも知れないですね。
はじめまして。AUTO-VOX X2からこの商品に買い換えました。
夜間、街灯などが無い場所での暗さにはかなりショックを受けています。
上記コメントの「開発中のカメラが五月中頃に無料配布される」と言うのが気になりますが。
AKEEYOから【AKY-V360S & AKY-X3汎用 車内用】としてカメラが販売されていますが、
互換性についてはメーカーに質問しましたが回答がありません。
こちらのカメラに交換することで、60fpsは諦め夜間の暗さを改善することはできるのでしょうか?
SAKURA様
X6のカメラはPINの数が違うので互換性はないですね。