こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
今回はLaBoon!!の読者さんの寄稿により、シエンタ・ハイブリッドX(2016年式/NHP170G)でのMAXWIN「MDR-A001B」の取り付け方法について説明します。
ご自身でシエンタ・ハイブリッドに2カメラドライブレコーダーの取り付けをやってみようと検討されている方の参考になると思います。
今回、LaBoon!!の企画に参加し、初めてデジタルミラー型ドライブレコーダー、MAXWINの「MDR-A001B」を取り付けました。
取り付けた車種はトヨタの「シエンタ・ハイブリッドX(2016年式/NHP170G)」です。
私自身はドラレコ初心者で、車そのものにも電装関係にもうとい完全なビギナーでしたが、結果的にはわりとスムーズに作業できました。
ポイントは「わからないことは、事前に徹底して調べること!」だと思います。
特に、LaBoon!!の他の方の取り付け記事を全部読み込み、理解できるまで何度も読み返して、その手順を頭にたたき込みました。
車種(シエンタ)特有のことは、ネット検索で調べながら作業を進めました。
失敗すると後戻りができないこともあるので、作業中でも不明点はスマホで確認しながらした方が良いかと思います。
それでは、以下、なるべく難しくないパターンで、シエンタに2カメラドライブレコーダーを取り付ける方法を説明します。
フロント側の取り付け
フロント側の取り付け手順はこちらの通りです。
純正ミラーを外す
まず、シエンタに付いている純正ミラーを外すために、カバーを取ります。
カバーは2枚あり、手で簡単に取れますが、カバーの奥にはトヨタの衝突軽減ブレーキシステム(セーフティセンス)のカメラやレーダーなど精密機器がありますので、慎重に取り扱います。
1枚目のカバーは下に引っ張ると外れます。
2枚目のカバーはフロントガラスに沿って前方/下方に引っ張ると外れます.
カバーを2枚外すと、純正ミラーの付け根に、固定しているネジが1本見えます。
これが「トルクスネジT20」といって、ネジ頭が星形の特殊な形状で、外すには専用のドライバーが必要です。
…が、私のシエンタでは、トルクスネジの締まりが甘く、ラジオペンチで簡単に外せちゃいました。
トルクスネジのドライバーは、百円ショップなどでも売っているようなので、ペンチで外せなければ購入した方がよいです。
その際は「T20」というサイズをお間違いなく。
ネジを外し、純正ミラーを上方/後方に引くと抜けます。
デジタルミラーの設置
シエンタなど衝突軽減システムがミラー前方に付いているトヨタの車種は、「MDR-A001B」のデジタルミラーに付いているステーそのままでは、長さが足りず、カバーが閉まらなくなるので、設置前にステーを取りかえます。
シエンタは「MR-KIT05」でぴったりでしたが、車種ごとに適合するステーの長さが異なると思いますので、事前に調べておきましょう。
付属品のうち使ったのは、写真の赤丸の部品のみで、それをデジタルミラーのステーに継ぎ足して長さを確保し、衝突軽減システムのカバーにかからないようにします。
そして待望のデジタルミラーに換装させてカバーを戻します。
デジタルミラーの方は普通のネジですので、プラスドライバーで締められます。
戻す手順は、純正ミラーを外す時の逆になります。
本体のケーブルはステーに溝があるので、そこにはわせれば、すっきりとおさまりました。
フロントカメラの設置
通常は、カメラを固定してしまう前に、先にヒューズボックスなどから電源を取って、テスト起動しカメラの仮位置決めをした方が良いかと思います。
というのも、カメラは強力な両面テープでフロントガラスに貼り付けるので、一度吸着させてしまうと、もしその後、カメラの場所や角度でベストポジションでなかったら、やり直すのは結構やっかいです。
ただ、私のシエンタの場合は、フロントガラスの上部真ん中に衝突軽減システムのレーダー装置があり、その右側にはETCのセンサーが貼り付けられていたので、レーダー装置の左側しか場所がありませんでした。
そこは運転席に座って見ると、ちょうどミラーの陰に隠れて、気になりません。
シエンタのフロントガラスの上部中央には衝突軽減システム用の黒いフィルムのようなものが貼られているので、それをカメラの視界から避けて取り付けるとしたら、ココしかないというポジションに、テスト起動せずに両面テープをはがして、ガッチリと接着させました。
全て取り付け作業が完了した後、実際に稼働させてみると、フロントカメラの視界の左側に、若干ですがその黒いフィルムが写り込んでしまっていました。
やはり先に通電作業をし、テスト→位置の調整をするべきでした。
カメラはイメージしていた以上に、撮影角度が広角だったので、カメラの右側の黒いカバーが写り込んでしまったのです。
カメラは上下にはある程度調整ができるのですが、左右の調整はできないので、取り付ける際にはご注意ください。
カメラの設置そのものは、フロントカメラも、リアカメラも、両面テープでくっつけるだけなので簡単です。
赤い部分が接着面で、薄い透明フィルムをはがすと粘着面があらわれますので、決めた位置にぐっと押し付けて、そのまましばらく固定すれば結着完了です。
事前の入念な位置調整と、最後は思い切ってくっつけてしまいましょう。
シエンタでは、付属品でついていたフロントカメラの台座とケーブルを隠す配線カバーは使いませんでした。
ケーブルを隠す
デジタルミラーとフロントカメラが無事に設置できたので、それらから伸びているケーブル類をまとめて隠していきます。
当初は、シエンタは衝突軽減システムのカバーの中にスペースがあったので、そこに余ったケーブルを入れ込んでしまおうと作業しました。
ただ、衝突軽減システムについて少し調べると、万が一、これに何らかの干渉や影響を与えてしまったり、熱がこもってしまったりすると本末転倒なのでやめました。
結局、フロントガラスと天井内張りのすき間に、地道に押し込んでいきました。
ケーブル類には途中でコネクターの接続箇所があり、そこの部分は太いので、これを押し込むために薄いプラスチック製の定規を使って、少しずつ進めました。
助手席側のフロントガラス上部をつたって、左のピラー近くまで持ってこれたら、ひとまずここまででフロント側の作業からリア側の作業に移ります。
天井の内張りのすき間から、ケーブル類がだらんと垂れた状態のままにしておき、リア側の作業が終わった後、リアからのケーブルと一緒にピラーの中に入れることにしました。
リア側の取り付け
リア側の取り付け手順はこちらの通りです。
リアカメラカメラの位置合わせ
リアカメラは、リアガラスのワイパーが届く範囲内を確認してから位置を決めます。
その際、リアガラスに付いている黒い横線(電熱線)がカメラにかぶらないよう、線の映り込みを避けるようにしました。
また、リアガラス上部の真ん中には黒いランプのカバーがありますので、ど真ん中につけるのは諦め、そのカバー横、運転席側にずらした場所にしました。
この黒いカバーは、後の作業のために、外しておかなくてはいけません。
まずは二本のビスのような楕円型のものをとります。
指や爪では抜けず、細いラジオペンチで、楕円型の端にあるすき間をつまみながら引くと抜けます。
するとその中はプラスネジですので、ドライバーで外します。
そして、シエンタはリアガラスの角度が垂直に近いため、リアカメラに付属していた角度調整用の台座のようなパーツを使いました。
このパーツを使わないと、リアガラスが垂直なミニバンや箱型の車体のクルマは、カメラの上下の角度が合わないと思います。
逆に、セタンのようなリアガラスの角度がなだらかな車種の場合は、この付属パーツを使わない方がよいかもしれません。
リアカメラも、フロントカメラと同様に、設置自体は両面テープで貼り付けるだけなので、非常に簡単です。
粘着力の強い両面テープですので、貼り付ける場所を失敗すると、やり直すのはかなり面倒ですので、事前の位置合わせは慎重に。
リアカメラケーブルの引き込み
次に、他の方の情報から「最大の難関」と覚悟していた蛇腹チューブ通しです。
現段階では、リアカメラの黒いケーブルとバック連動線の紫色のケーブルと、2本のケーブルが車内をフロント側からリア側にだらんと這っている状態です。
シエンタのハッチバックを開けると、前方に向かって左側に、車体とハッチバックを繋ぐ配線が通っている蛇腹チューブがあります。
既に他のケーブル類の束が詰まっているこのチューブの中を、あらたに黒と紫の2本のケーブルを通すのです。
誤解を恐れずに言うと「かなり無理やり突っ込まないと通らない」、でも「あまり力任せにやると他のケーブル類を傷つけてしまう」というジレンマで、非常に根気と時間が必要でした。
もし「ちょっと難しい」と思われれば、無理にこのチューブの中に入れることに固執せず、少し見栄えは悪くなりますが、外に別で配線する経路を検討した方がよいかもしれません。
いずれにせよ、私自身は自己責任で、結構無理やり力わざになりましたが、2本のケーブルを蛇腹チューブに通せました。
まずは、太目である程度の固さのある針金をリード用に使うため、用意します。
私は、他の方の情報をもとに、古い針金ハンガーを分解し、ほどいて直線にしたものを使いました。
針金の先端には、他のケーブル類や、蛇腹チューブのゴムを傷つけないように、ビニールテープを保護カバーとして巻きつけました。
次に、蛇腹チューブの両端にある、車体側とハッチバック側についているプラスチックのカバーを外します。
シエンタの場合ですが、この両端のカバーが、つける際、もどす際に、地味に面倒だったので、まず外す時にどういう構造で外れるのかを確認しておいた方がよいかと思います。
両端のカバーを外せば、蛇腹チューブの入口と出口があらわれますので、あとはひたすら慎重にリード用の針金を、既存の他のケーブル類のすき間をぬって、少しずつ滑り込ませていきます。
針金をいったん下から上に通して、その針金にケーブルをテープで固定して引き込んでいきましたが、途中でテープで固定した部分が外れてしまったりと、大苦戦。
特に、黒いケーブルの先には、リアカメラと接続するコネクター部分があり、そこがそこそこ太いのでなかなか中に入っていってくれません。
蛇腹チューブがゴム製ということもあって滑りが悪く、途中であまりにも引っかかったりつっかえたりするので、少しでも摩擦を軽減しようと、蛇腹の中にシリコンスプレーをしました。
これも他の方の情報から得ていた知恵ですが、わらにもすがる思いで、うちにあったKURE556を半信半疑で使ってみましたが、抵抗が少なくなって通しやすくなりました。
蛇腹チューブの両端もかなりめくりあげ、なんとか端から端までケーブルを引き出す事ができましたが、かなり時間と労力と、とにかく根気が必要な工程でした。
バック信号線をとる
シエンタのバックランプは、開ける際に跳ね上げるハッチバックの方に付いています。
ハッチバックの内張りは、片側だけ外せば作業できるので、ピンをラジオペンチで抜いていきます。
このピンは指では抜けにくいですが、ペンチのようなものを使えば、少し力を入れて引っ張るだけで外れます。
もしそれでも固ければ、回転させながら引き抜けば取れます。
内張りを外せば、バックランプの配線がすぐにあらわれます。
しかしここから、私はこのバック信号線を取る作業にも、苦戦しました。
まず、リアカメラの紫色のバック連動線を、バックランプ近くまで配線するのに時間がかかりました。
先程、一番の難関だった蛇腹チューブが接続される穴から、バックランプ近くまで、車体の鋼板の向こう側を1メートル弱、細い紫色のバック連動線を通さなくてはなりません。
先に、手探りで何とか長めの針金を通し、その針金をリードにしてバック連動線を少しずつ誘導していきました。
同じような場所に、車体の他の配線の束があるため、それを傷つけないように慎重に進めました。
バックランプ付近にある白いカプラーからバック信号線を含んだケーブル類を引き抜いてから作業を進めます。
もう一つ苦戦したのは、シエンタのプラスのバックランプ信号線がわからなかったことによります。
私の2016年式シエンタHVXでは、バックランプ信号線(プラス)は、黒色のケーブルでした。
バックランプには、この黒色のケーブルと、白/黒2色のケーブルと、2本配線されていました。
当初、私は「黒色ケーブル=マイナス」という思い込みがあり、逆の白/黒2色のケーブルに、リアカメラのバック連動線を接続してしまいました。
素人の私は検電テスターなどの道具を持っていなかったので、事前のテストができなかったのです。
当然、間違ってマイナス線に接続した状態では、バック信号が取れず、実際にエンジンをかけてシフトレバーをリアに入れても、デジタルミラーはバック連動の反応がありませんでした。
そこで、ネットでシエンタのバック信号線について調べまくった結果、黒色ケーブルがプラスという情報を発見し、それを信じて付け直しました。
結果、シフトレバーのリアで、無事にデジタルミラーはバックモードに切り替わってくれました。
車種や年式によって、バックランプのプラス線のケーブル色は異なると思いますので、事前に確認しておきましょう。
ちなみに、本来であれば、バックランプのプラス線に、エレタップなどの機器を使って、紫色のバック連動線を割り込ませるのが正しいやり方のようです。
ただ、私は他の方のネットの情報から判断し、バックランプのプラス線のケーブルについているビニールの被膜を1センチ程度、ものすごく慎重に削ってはがし、そこに紫色のバック連動線を直接つなげました。
かなり念入りに作業しましたが、このやり方は、ミスると車体のバックランプ線そのものを切断してしまいますので、オススメはいたしません。あくまで自己責任で。
ケーブル類の引き込み
次にケーブル類の引き込み手順について解説します。
リア側からケーブルを取りまとめて隠す
リア側でつなげたリアカメラの黒い接続ケーブルと、紫色のバック連動線を、なるべくまとめて、車内の内張りのすき間に隠していきます。
シエンタの側方の内張りは、車内上部の天井との境目に、そのすき間がつながっており、そのすき間は指や爪でも押し込んでいけるので簡単です。
車種によっては、内張はがしのような道具が必要かもしれませんが、私は指の爪と、少し固めのところは薄いプラスチックの定規を代用して、押し込んでいきました。
シエンタは、例のハッチバックをつなぐ蛇腹チューブが車体の左側にあり、かつ電源を取るヒューズボックスも助手席側にありますので、必然的にケーブルも車体左側の天井部を通します。
ケーブルが途中で垂れたり、他の配線と絡まったりしないように、所々で適当な場所と結束させながら、後ろ側から前へと進めていきました。
助手席のドアと左側のスライドドアの開口部のエッジにあるゴムモールも引っ張るとはがれますので、外しておくと作業がスムーズです。
フロントピラーの中でケーブルをまとめる
助手席ドアの開口部エッジのゴムモールをはがした状態で、助手席左前方のピラーを外します。
ピラーのカバーは、ちょっとしたコツがわかれば簡単に取れます。
イメージとしては、ピラーカバーを上と後ろ側に少しずつスライドさせながらゆっくり引っ張る、という感じです。
ピラーカバーの中は、多少スペースに余裕があるので、ココで長さが余った全てのケーブルをビニールテープや結束バンドなどでくくってまとめて収納してしまいます。
その際、電源を取るためのコード類は直下のヒューズボックス付近に落としておくこととをお忘れなく。
また、ピラー内には他の配線も通っていますので、それらに絡んだり、傷つけないようにしましょう。
ケーブルをヒューズボックスへ
電源を取るのに必要なケーブルは、電源ケーブルから伸びている、黄色のケーブル、赤色のケーブル、そして黒色のケーブル、の3種です。
黄色は常時電源を取るためのケーブル、赤色はアクセサリー電源(ACC)を取るためのケーブルで、この2つはヒューズボックス内の電源とつなげます。
また、詳しくは後述しますが、シエンタのヒューズのタイプは低背型なので、このケーブルに最初からついているミニ平型はそのままでは使えません。
今思えば、ピラーからヒューズボックス付近に落とし込む前に、後述の4-1と4-2の作業を済ませてしまった方が楽だったと思います。
私は、ヒューズボックス近くまでケーブルを持ってきてからこれらの作業をしたのですが、ただでさえ慣れない細かい作業を、ヒューズボックス周りの低い体勢でやろうとすると、非常に腰が痛くなりました。。。
黒色のケーブルはアースを取るためのケーブルで、これはそのまま使えますので、事前作業無しでヒューズボックス付近に持って行ってOKです。
ピラー付近の適当な穴から、黄、赤、黒の3本のケーブルをビニールテープなどで仮どめしてまとめた上で、ゆっくりと下方に降ろしておきます。
あとは、ヒューズを取るためにグローブボックスを外してから、下からのぞき込んで、降りてきているケーブル類を引っ張れば通ります。
このピラー付近から、助手席前のグローブボックス奥あたりは、他の配線や機器類が多いので、それらを傷つけないように、ここも慎重に作業を進めましょう。
電源をヒューズから取る
次にヒューズボックスからの電源の取り方について解説します。
ヒューズボックスの確認とグローブボックス
シエンタのヒューズボックスは助手席の足元から上をのぞき込んだ場所、グローブボックスの奥にあります。
そのため、まずはグローブボックスを取り外さないといけません。
慣れている方には簡単かと思いますが、私のようなグローブボックスを外すのも初めてという方は、少しコツが必要です。
グローブボックスの構造を無視して、無理やり力任せに外そうとすると、樹脂製?だと思うので、破損したり割れてしまったりする恐れがありますので注意してください。
まず、サイドパネルの奥に左右のフックがあるので、グローブボックス本体のこの部分を両側から内側に少しへこませる感じでフックを外しながら手前に引きます。
次に、左側の下方に、伸び縮みさせるためのダンパーがありますので、その根元のフックを外します。
すると、グローブボックス自体を手前に引っ張ることで、サイドパネルからグローブボックスがぱこっと取り外せます。
その下にあるアンダーカバーも作業の邪魔になるので外します。
グローブボックスがあった空間に頭を突っ込んでのぞき込むと、ヒューズボックスが前方向かって左側あたりにあるのがわかるかと思います。
ヒューズボックスのふたは手で取れますので、外しておきましょう。
このふたの表面にはヒューズの名前とアンペア数と場所が記載されています。
名前はアルファベットでかつ略称ですが、ネット検索すればどの機器の電力源かわかります。
また、このふたは電源取り出しヒューズを差し込んだ後は、そこから伸びるケーブルのせいで閉まらなくなります。
私は、なくならないように、ヒューズボックスの側面にビニールテープで貼り付けておきました。
ヒューズ電源取り出しケーブル
シエンタのヒューズは低背型ですので、この「MDR-A001B」に最初からついているミニ平型は使えません。
エーモンの低背型ヒューズ電源取り出しケーブルを2本、別途購入して使用しました。
またその際、接続にギボシ端子が必要ですので、同様にエーモンのギボシ端子セットを別途購入しました。
まずヒューズボックス内のどのヒューズを使うかを先に決めます。
電源取り出しケーブルもヒューズのアンペアごとに種類がありますので、常時電源、ACC電源、それぞれ何アンペアのヒューズを使うか決めた上で、それに合った取り出しケーブルを購入しましょう。
また、当たり前ですが、取り出しケーブルにも、低背型、平型、ミニ平型、と3種、3つのヒューズ形状がありますので、購入時に間違わないようにご注意ください。
ギボシ端子でかしめる
もともと「MDR-A001B」についているミニ平型のヒューズは、シエンタでは使えないので、思いきってハサミで切り落とします。
そしてその切断されたケーブルの先端を1センチ程度、被膜をむいて電線を露出させておきます。
そこに買ってきたエーモンのギボシ端子セットを取り付けます。
ギボシ端子のかしめ方は、エーモンの動画が参考になりますので、そちらをご覧ください。
他にもたくさんネット上に情報がありましたので、しっかり見て理解し、構造を把握しておきましょう。
ギボシ端子をかしめる専用器具、電工ペンチなど持っていなかった私は、ラジオペンチを代用し、それでもわりとうまく接続できました。
ギボシ端子には、オス側とメス側がありますので、エーモンのセットはオスメス両方とそれぞれのビニールカバーが入ったものを選びましょう。
使ったヒューズ
私が使ったヒューズは、以下の通りです。
こういう後付けのドライブレコーダーやデジタルミラーで、使ってもいいヒューズと、使ってはいけないヒューズがあるようなので、事前に調べておきましょう。
シエンタの場合は、私が使ったヒューズ以外では、常時電源ならSTRG LOCK(ステアリングロック)15Aや、HAZ(ハザード)10Aなどにしている方もいましたが、アクセサリー電源はたいていP/OUTLETにされているようです。
また、本来であれば、ヒューズに接続する前に、検電テスターを使って電源の通電状況をチェックすべきのようです。
ヒューズは、イメージとしては、家庭用コンセントのように、2つの穴に差し込むのですが、コンセントと違って、左右どちらかがプラス、マイナスと決まっているため、どちらの穴がプラス、マイナスなのかを調べておく必要があります。
つまり、従来から刺さっている純正のヒューズを引き抜き、電源取り出し用のヒューズを新たに差し込むのですが、差し込む方向を間違えてはいけないのです。
しかし、私はここでも検電テスターなどを持っていない初心者という理由で、それをせずに、徹底的にネットで検索し情報収集した上で、どちらがプラスか、どちら向きかを理解した上で作業しました。
あくまで私のシエンタの場合ですが、新たに差し込む電源取り出し用のヒューズは、ケーブルが付いている側面が、車体前方向かって右側にくるように接続すべきのようです。
おそらく間違えてはいけない工程ですので、できるだけ検電テスターを使っての通電チェックと、初めての方はネット上にヒューズ電源取り出しの動画などがありますので、それらを見た上で、完璧に理解してから作業することをおすすめします。
アースをとる
最後に、黒色のアース線を取り付けます。
アースが取れるボルトはそこら中にある、と調べて認識していました。
しかし、ヒューズボックス付近にあるボルトは非常に固く絞められており、私にはあけることができませんでした。
そこで、結局、頭の出ているボルトにあらたに同じ口径のナットを取り付けて、それでアース線の先のクワガタ端子を挟み込み、しっかりと締め上げて固定しました。
まとめ
以上、シエンタの「MDR-A001B」の取付け手順についてご説明しました。
シエンタにドライブレコーダー、デジタルミラーを取り付けようと考えている方はぜひチャレンジしてみてください。
初心者の方は、とにかく事前準備と下調べ、作業中でも不明点が発生したら中断して検索、と慎重に進めるのがうまくできるポイントかと思います。
私は、ご覧いただいたように完全なド素人でしたので、いくつもはまったところもあり、実は一日では作業が終わりませんでした。
所要時間は、正直なところ、3時間×3日間くらい掛かりました。
ただ、慣れた方や、もう一度私がやるとすれば、3~4時間で終わると思います。
完成した「MDR-A001B」は感動もののキレイさです。
ぜひ頑張って取り付けてみましょう。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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