こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
今回はLaBoon!!の無料でドラレコ取り付けを手伝っちゃうぞ!企画にご応募頂きましたので、N-BOX(2018年式/DBA-JF3)での2カメラドライブレコーダー取り付け方法について解説します。
写真を取り忘れていたり、事前の予測に反してハマったポイントもいくつかありましたが、なるべく難しくないパターンでN-BOXに2カメラドライブレコーダーを取り付ける方法について解説します。
取り付け機種はMAXWIN「MDR-A001B」と、駐車監視用バッテリーのikeep「EN12000」です。
写真の撮り忘れも結構ありますので、写真がないところは想像力を働かせて下さい。(笑)
フロント筐体の設置
通常の場合にはフロントミラー筐体を先に固定しておいた方が作業が楽になるかと思います。
「MDR-A001B」は純正ミラーとの交換式のスマートミラー型ですが、N-BOXの場合にはミラーマウント形状が特殊である為、別途OPのアタッチメントが必要です。
純正ミラーを外す
いきなり写真を取り忘れてますが…
ミラーの付け根がこんな感じになってまして
もともと付いていたこのカバーを
矢印の方向に押すと簡単に外れたと記憶しています。
純正の自動防眩ミラーには背面にコネクタが挿さっていますが、マイナスドライバーなどで爪を押すことで簡単抜けます。
爪が外れたらこちらのネジをドライバーで外せばミラーが台座ごと抜けます。
外した直後の写真を取り忘れた為、何故か既にケーブルが通っています(笑)
電源をヒューズから取る
この段階ではまだフロントミラー筐体の設置はしませんが、カメラの位置合わせが必要なので電源は先に確保します。
通常はヒューズボックスからドラレコ用の電源を取ります。
今回はEN12000使ってますが、EN12000をヒューズボックスにつなぐ手順とドラレコをヒューズボックスにつなぐ手順は全く同じです。
※EN12000の常時電源ヒューズは15A以上、管ヒューズは10A以上という制約があるだけです。
ヒューズ電源取り出しケーブルの使い方
N-BOXのヒューズボックスは運転席の足元から上を覗き込んだ位置にありますが、検電テスターを使って常時電源、アクセサリー電源の通電状況をチェックします。
初めての方は必ずこの動画を最後まで見た上で、一度頭の中で噛み砕いてから作業する事をおすすめします。
見ないで作業すると、ヒューズ切れなどのトラブルに見舞われる可能性が高くなりますので。
今回は常時電源とACC電源の2箇所のヒューズから電源を引き出しました。
・常時:ドアクローザー20A
なお、年式やグレードによってヒューズの種類が異なるケースがある可能性もありますので、実際に取り付けをする際には必ず検電テスターを使って「常時電源」・「ACC電源」の通電状況を確認しましょう。
因みにディーラーで取り付けた場合にも、プロによる思い込みから検電をサボってトラブったケースが何件かあります。
※ACCと書いてるヒューズをアクセサリーと思い込んでいたら、常時電源のアダプティブクルーズコントロールだった、など。
用意するヒューズ電源取り出しケーブル
N-BOXのヒューズは低背タイプですので、エーモンの20A低背ヒューズを2本使用しています。
「EN12000」を使用する場合、しない場合のいずれのパターンでも、こちらのヒューズからの電源取り出しで問題はありません。アースが取れるボルトはそこら中にあります。
ケーブルをかしめる
「EN12000」のIN/OUTケーブルには切りっぱなしの部分もありますし、「MDR-A001B」のケーブルにはN-BOXには入らないミニ平型のヒューズが付いていますので、こちらも切断してギボシ処理が必要です。
このような電工セットを用意しましょう。
ギボシのかしめ方はこちらのエーモンの動画が参考になります。
EN12000と「MDR-A001B」ケーブルの接続
EN12000を使用する場合には、EN12000のアウトプットケーブルと「MDR-A001B」をこのように接続します。
・MIGHTYCELLの白線と「MDR-A001B」ケーブルの黄線(常時・BATT線)
・MIGHTYCELLの黒線と「MDR-A001B」ケーブルの黒線(アース線)
テスト起動とカメラの位置決め
電源とカメラケーブルを本体に接続してエンジンを掛けると、接続に誤りがない限りは前後カメラの映像が筐体に映し出される筈です。
ここで起動しないなどの不具合が出る場合には、ギボシ部分の接触不良などを疑いましょう。
正常に起動した場合には、フロントカメラとリアカメラの位置合わせを行います。
フロントカメラの位置合わせ
フロントカメラの位置合わせを行った際に、仕様上の思わぬ不都合な真実が発覚しました。(笑)
それはN-BOXのフロントカメラの角度が垂直に近すぎて、フロントガラスに設置したフロントカメラを一番上に向けても、信号が映らないかも知れないと感じるほどレンズが下方向に向いてしまう事です。
垂直方向にはこんな感じの撮影範囲になってしまいます。
因みに私が所有している初期バージョンの単品では、どうにも対処不能なケースですが、現行バージョンではこのようなカメラをより下方向に向ける為のを角度調整用の台座が付属しています。
結論としてはこれでカメラの角度は問題なく調整が可能だったのですが、ケーブルを通す穴が小さ過ぎてた為、ドリルで台座を加工する必要がありました。
たまたまドリルを用意していたので事なきを得ましたが、これは仕様上問題がありますね。
ドリルがなければ詰むところでした。(ひょっとしたら、ラバーホールを外せという事かも知れませんが)
後で思い出しましたが、「MR-A002」の台座にはラバーホールが付いておらず、このようにカメラケーブルが通っていたようです。
リアカメラカメラの位置合わせ
リアカメラの設置位置は、リアガラスに付いている後方確認用のミラー生かすか殺すかにもよりますが、今回は生かす方向でこの位置に設置し、スマートミラーでの見え方を確認しました。
なるべく電熱線の映り込みを避ける形で固定します。
ケーブル類の引き込み
フロントカメラ・リアカメラを仮止めした後は、それぞれのケーブルを先程外したミラー付け根の穴まで引き込みます。
リアカメラケーブルの車体側への引き込み
リアカメラケーブルの引き込みは、思った以上に難関でした。
N-BOXの場合にはリアガラスのミラー裏に穴が空いていますので、まずはこのミラーを外します。
ミラーは左右のフックで台座に固定されていますので、このフックを押し込みながら手前に引き出します。
ミラー台座を固定している2本のネジをドライバーで外します。
フックを押し込みなあら手前に引くと台座が簡単に外れます。
針金などを使ってこの穴からラバーの蛇腹を通して車体側に引き込みたい訳なんですが…。
「MDR-A001B」の場合にはリアカメラから生えているケーブルが短い為、中継ケーブルを車両側から引き上げる形になります。
因みに今回使用した針金はこちらのセットに含まれていました。
次に最大の難関の蛇腹チューブ通しです(笑)
リアカメラ接続ケーブルとバック信号線の紫のケーブルを蛇腹チューブに通します。
これはチューブの太さと既設のケーブルの太さ、リアカメラケーブルの太さにもよるのですが、針金を一旦下から上に通して針金とケーブルをテープで固定した上で引き込みましたが…。
途中でテープで固定した部分が外れてしまい、大苦戦(笑)
なんとか蛇が獲物を呑み込む要領でケーブルを引き出す事が出来ましたが、難産でした。
今更ですが、N-BOXの場合だとケーブルを引き込むのではなく、針金にケーブルを沿わせる形で固定しつつ、押し込んだ方が良かったような気がしますね。
ケーブルを通す前に蛇腹の中にシリコンスプレーをしておくと、抵抗が少なくなって通しやすくなります。
バック信号線
紫のバック信号線はバックランプのプラス線(白線)に接続しますが、次の手順で内張りを剥がさないとこの線が見えません。
内張りは基本、引っ張りるだけで剥がれます。
まずはバンパー上のプレート(もう剥がれてます)
サイドのプレート2枚(これは完全に剥がさずに、クリップを部分的に外して浮かせる程度で行けました)
バック信号線とリアカメラケーブルは蛇腹チューブ貫通後の穴から、ほとんど垂直に落とします。
バックランプの+線にエレタップで「MDR-A001B」の紫線を割り込ませます。(ケーブル類は蛇腹で保護されていますが、場合によってはニッパーなどで必要な範囲を引き裂きます)
今回は白線がバックランプのプラス線でしたが、N-BOXでも年式やグレードで異なるケースがあるかも知れません。
リアカメラケーブルのフロント側への引き込み
N-BOXの場合にはヒューズボックスが運転席側にありますので、ケーブル類は右サイドの下側を這わせて引き込む形になります。
内張りはサイドのプレートと運転席右下のパネルのみを外し、針金を使ってピラー部分に引き上げます。
因みにN-BOXのフロントのピラーは2枚構造になっており、②のエアバッグの刻印の部分を叩くと内部のフックの傘が閉じて外れる…という事でしたが、個体差があるようで叩いても外れず、諦めて①を通す事にしました。
①は引っ張るだけで簡単に外れます。
ここから上にリアカメラケーブル、電源ケーブルを引き上げます。
フロントカメラのケーブルもこの通り、ルーフパネルに引き上げます。
フロント筐体の取り付け
ケーブルを引き上げた後はステーを車体にネジ止めしつつ、ミラー筐体をステーにネジ止めしますが、ここが軽くハマりポイントでN-BOXの場合には天井との隙間が無い為、特殊なドライバーがないとネジが回せません。
短いドライバーがあれば先にOPのアタッチメントにミラー筐体を取り付けてから、アタッチメントを固定する方法も可能かと思いますが、今回は短いドライバーが無かったので写真のような特殊な工具を使用しました。
※このようなラチェットドライバーなどを常備していると便利ですね。
余ったケーブルを押し込んでカバーを戻します。
EN12000は運転席下に固定
N-BOXはフロント側にEN12000を置くような適当なスペースがなく、やむを得ず運転席下にこのような形で斜めに設置する事になりました。
※後席側から撮影
EN12000付属のマジックテープを使用すると、かなりガッチリ固定されますので見た目はともかく運用上の問題はないかと思います。
最後に内張りを戻せば作業終了です。
まとめ
以上、N-BOXのドラレコ取付け手順について解説しました。
N-BOXにドラレコを取り付けようと考えている方は是非チャレンジしてみて下さい。
※今回はいくつかハマり箇所があったので5~6時間掛かりましたが、ハマりがなければ2~3時間で終わると思います。
ただし、慣れない方は8時間程度は見たほうが良いかも知れません。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
コメント
「N-BOXの前後2カメラドライブレコーダー取り付け方法を解説」を参考に指せていただきました。
記事の中で使用されたOPのアタッチメントの型番を教えてください。
久保様
MAXWINのOP製品はこちらでデータの管理はしていませんので正確な回答が出来ません。
直接こちらからお問い合わせ下さい。
https://maxwin.jp/contact/