こんにちは!LaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
今年の春にMR-Sでジムカーナを走った際に、スラロームでやたらとステアリングが重くなる症状に見舞われました。
これは公道やサーキットでは出た事がない症状で、フロントへの荷重の掛け方違いが影響している可能性が考えられます。
ジムカーナは年に一回も走りませんので、気にしなければ何も問題は起きないような気もしますが、精神衛生上よろしくないので今回はMR-Sのパワステフルードを交換してみました。
MR-Sのパワステは電動油圧パワステと言う特殊な機構…らしい
現代の車両は電動パワステ、旧車は油圧パワステが主流ですが、MR-Sには電動油圧パワステと言う特殊な機構が採用されているそうです。
電動油圧パワステとは
電動油圧パワステは、名前の通り「電動」と「油圧」を組み合わせた方式です。
旧来の油圧パワステはエンジンの回転でポンプを駆動し油圧を発生させていますが、電動油圧パワステは電動モーターでポンプを回すのが大きな違いです。
この仕組みにより、エンジンの回転数に依存せず安定した油圧を供給できるため、アイドリング時でも十分なアシスト力を発揮する事が可能との事。
一方で、電動モーター+油圧ポンプという二重構造のためシステムが複雑になり、ポンプやフルードの管理が必要、特にフルードの劣化や油圧ポンプの不調は、今回のように操舵時の重さとして症状が出やすいそうです。
パワステフルードの交換手順
今回用意したフルードはトヨタの純正パワステフルードEH「08886-01206」です。
これ以外は使わないようにリザーバータンクのキャップに明記されています。
初めにリターンホースより上の液面のフルードを抜きます。
※オイルチェンジャーを使用しました。
リターンホースを抜いて、フルードを補充した時に漏れないように粘着テープで蓋をします。
リターンホースから出て来るフルードを受ける為にペットボトルをセットします。
前輪がフリーになるようにフロント側をジャッキアップしてエンジンを掛けます。
通常の油圧パワステではエンジンを掛けただけでは、それほどフルードはリザーブタンクから放出されなかったように記憶していますが、電動油圧パワステの場合にはエンジンを掛けただけで300~350ml程度のフルードが出て来ました。
エンジンを掛けた瞬間にこんな感じに溜まってしまったので、ジャッキアップは不要だったかも知れません。
また、このタイミングでリザーバータンクが空になっていましたのでエア噛みもあり得ます。
これを3回繰り返し、フルードを1.3~4ℓ使用したところで排出されるフルードが綺麗になりましたので、ここで作業終了としました。
まとめ
今回のフルード交換は、ジムカーナで感じたステアリングの重さをきっかけに行ったものですが、そもそもその症状の原因がフルードの劣化によるものなのかは分かりません。
電動油圧パワステは構造が複雑で、ポンプや配管、制御系など複数の要因が関わるため、単純にフルードだけが原因とは言い切れない部分があります。
それでも、長年使われてきたフルードを新しくしたことで精神的にはすっきりしましたし、今後の安心感にもつながりました。
実際の変化についてはまだ検証できていないので、これから走行を重ねながら様子を見ていこうと思います。
同じようにMR-Sで「なんとなく気になる症状」が出ている方にとって、フルード交換は一つのリフレッシュ手段として検討してみても良いかもしれません。
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