こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
コムテックの「ZDR037」は2021年モデルの360°ドライブレコーダーとしては非常にナンバー認識精度が高く、私が一番におすすめしている万人向けの製品ですが、コムテックのドライブレコーダーは駐車監視の利便性に優れている事から、本製品に関しても駐車監視を目的に購入されるユーザーが多いようです。
そこで今回は「ZDR037」の駐車監視の仕組みと使い方について解説します。
「ZDR037」の駐車監視モードの仕組み
「ZDR037」の駐車監視モードは、エンジンがOFFになると自動で予め設定しておいたこちらの録画モードに切り替わるものです。
「常時録画+衝撃録画」モードは、走行中と同様に常時録画を行いながら、衝撃を検知した時だけその前後の映像を切り取って保護する録画方式で、当て逃げの際の詳細な証拠が最も残り易いモードです。
従ってLaBoon!!では「ZDR037」で駐車監視を行う際には、この「常時録画+衝撃録画」モードをおすすめしています。
「ZDR037」の駐車監視モードを使う為に必要な手順
「ZDR037」で駐車監視モードを使用する為には、こちらのOPの黄・赤・黒の駐車監視用3芯ケーブルが必要です。
このケーブルを使用する事で、エンジンをOFFにすると自動で駐車監視モードが起動し、エンジンをONにすると駐車監視モードが終了するようになります。
それぞれのケーブルの役割はこちらの通りです。
ドライブレコーダー側は駐車中も走行中も常に黄線から電力を貰えるような状態になっており、エンジンに連動する赤線の通電状況によって、①走行録画、②駐車監視モード、③シャットダウンの制御を行っているという塩梅です。
3芯ケーブルの取り付け方法
このケーブルの根元は黄・赤・黒の3色のケーブルに分岐していますが、これをこちらのようなヒューズ電源取り出しケーブルなどを使ってヒューズボックス内のヒューズに接続します。
このケーブルを使った上で駐車監視の設定をONにしておくと、エンジンのON/OFFに連動して自動で駐車監視に入り、常時録画モードに戻ります。
駐車監視の設定項目
「ZDR037」には、録画方式以外にも駐車監視に関する細かい設定項目があります。
ONに設定しておくとエンジンがOFFになると自動で駐車監視モードに移行し、エンジンがONになると駐車監視を終了し、走行時の録画モードに戻ります。
駐車監視の設定をONにしてある場合には、外出先などでエンジンをOFFにすると自動で駐車監視モードに入りますので便利ですが、自宅駐車場で駐車監視をしない場合にはエンジンをOFFにする前にこちらの「かんたんスイッチ」を長押しする事で、1度だけ駐車監視をキャンセルする事が出来ます。
このボタンを押し忘れると自宅駐車場でも延々と駐車監視を行い、無駄にバッテリーを傷める事になります。
この操作を忘れてしまいそうな方は、駐車監視の設定をOFFにしておき、外出先で駐車監視が必要な時に先ほどの『かんたんスイッチ』を長押しする事で一度だけ駐車監視を行う事が出来る状態になります。
その都度『かんたんスイッチ』での操作が面倒だ、という方には、こちらの「iZONE」との併用がおすすめです。
「iZONE」に自宅などの駐車監視が必要ない場所を登録しておくと、「ZDR037」の駐車監視の設定がONであっても、その場所ではエンジンをOFFにすると自動的に電源が落ちるようになります。
「ZDR037」では駐車監視の際の衝撃感度を細かく調整する事が出来ます。
ドアパンチなどの小さい衝撃も検知したい場合には、最高感度の0.02Gがおすすめですが、雨や風などであまりにも無駄な検知が多い場合には徐々に感度を落としましょう。
※最高感度でドアパンチを確実に検知出来るという保証はありません。また、「ZDR037」は夜間のナンバー認識精度が致命的に低いので、夜間の駐車監視も考慮する場合には3カメラのVANTRUE「N4」の5fpsタイムラプスモードがおすすめです。
こちらは駐車監視のタイマー設定です。必要な場所では常時ONが理想ですが、ドラレコの駐車監視は確実にバッテリーを傷めますので、バッテリー保護を優先する場合にはタイマー設定を活用して下さい。
こちらは車のバッテリーの充電量が減った事で電圧が下がった時に、バッテリー保護の為に強制的に電源をOFFにする機能です。
通常の場合には11.7V設定でもそうそうバッテリーが上がる事はないですが、車種や環境次第では11.7Vのカットオフ電圧でバッテリーが上がったとの報告もぼちぼちあります。
バッテリーの寿命が気になる方は、12.2Vに設定した方が良いでしょう。
高い電圧でカットオフすると駐車監視時間が短くなるというデメリットもありますので、バッテリーを傷めずに長時間の駐車監視をしたい方は、ドラレコ駐車監視専用の外部バッテリーを検討すると良いでしょう。
こちらは駐車監視の際に衝撃を検知した後に、エンジンをONにしたタイミングで衝撃検知のお知らせをするかどうかの設定項目です。
ON(録画停止+お知らせ)の設定は、その後の録画による上書きを防止する為に自動で電源をOFFにしますが、衝撃検知のファイルは128GBのmicroSDカードを使用した場合、最大で248ファイルも保存できますので、通常は「お知らせのみ」を行う設定がおすすめです。
こちらの2つは車を降りる際、乗る際のドアの開閉の衝撃をカウントしない為の設定です。
普段のエンジンOFFから車を降りるまでの時間、車に乗ってからエンジンをONにするまでの時間に合わせて設定しましょう。(私はどちらも1分です)
駐車監視の消費電力と外部電源を使用した駐車監視
次に「ZDR037」の消費電力ですが、おすすめの駐車監視モード設定である「常時録画+衝撃検知」モードでは4.16W程度でした。
ドラレコ専用の急速充電バッテリー「iCELL」ではこちらのような駆動時間の予測となっています。
型番 | B6A | B12A | B40A |
---|---|---|---|
容量 | 76Wh | 153Wh | 422Wh |
駆動時間 | 16.4時間 | 32.8時間 | 90時間 |
満充電 | 50分 | 100分 | 150分 |
iCELLと「ZDR037」との取り付け方法はこちらの3芯ケーブルパターンです。
まとめ
以上、「ZDR037」の駐車監視モードの使い方、取り付け・設定方法について解説しました。
「ZDR037」のレビュー本編についてはこちらの記事をご参照下さい。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
コメント
コムテックのドラレコは駐車監視の一時キャンセルも、その逆に一時的に駐車監視モードにもできるのでとても便利ですよね。
昨年、HDR752Gを購入して画質等にとても満足していましたが、やはりサイド部分も録画したくなり、6月に車を買い替えた際にZDR037に買い換えました。
ただ、やはり画質がイマイチ(少し遠くなったりすれ違いとかでのナンバー認識が…)なので、ZDR037の横にHDR752Gを追加で取り付けました。
できればHDR752Gに車内用(サイド用)カメラを追加して、プラスでリアカメラを付けられるような商品が欲しいです。
VANTRUEの「N4」や「N2S」も考えたのですが、コムテックの駐車監視モードの仕様がどうしても欲しかったので。
おすすめの「ZONE」も良いのですが、車内にGPSアンテナとか別の機器類をあまり取り付けたくないので(笑)
水野様、ZDR037はかなり良い線ま来ていると思いますので、正常に進化したらあと2年くらいで突っ込みどころがなくなるような製品も出てくるかも知れません。
レーダー探知機レーダの電波違反の対応が今後ドラレコの開発にどのような影響を及ぼすかが懸念されるところですが。(ドラレコも同じ韓国のメーカーでOEM生産している製品も多そうです)
LaBoonの記事を参考にさせて頂きドライブレコーダーを検討しました。
ZDR037とiCell B12Aの組み合わせで業者に依頼して
新型NXハイブリッド車にiCell
取説の接続で取付けを行いました。
車のバッテリー寿命を極力延ばすことを考慮した駐車監視モードの設定(使い方)は以下の理解であっていますでしょうか?
常時録画+衝撃録画
駐車監視録画時間:常時ON
駐車監視録画停止電圧:12.2V
ハイブリッドのため電圧は高めだが12.2V以下でB12Aの電源に切り替わるため車バッテリー
寿命にあまり影響しない。
B12Aの電源電圧が低下すると
ZDR037の電源が落ちて駐車監視は終了する。
宜しくお願い致します。
トーマス様
iCELLのご購入ありがとうございます。
iCELLを使用した場合、駐車監視中には車の補器バッテリーの電力は使われないですよ。
なので影響はナシです。
そしてカットオフ電圧は最低値をおすすめします。
鈴木様
ご連絡有難うございます。
iCELLを使用した場合、駐車監視中には車の補器バッテリーの電力は使われないということで先ずは
安心しました。
icell取付け実績があるという
業者さんが勘違いしているようで
疑問に思い今回の質問に至りました。
回路接続はあっているということですが 心配性のため、
駐車監視のときに車バッテリーからの供給ではなくicellから電源供給されているかを確認する簡単な方法がもしありましたら
教えて頂けると助かります。
(電圧を確認するテスタはあります)
トーマス様
>icellから電源供給されているかを確認する簡単な方法がもしありましたら
教えて頂けると助かります。
駐車監視中にIN側の端子を抜けば分かると思います。
ガチで電流を計測するなら、テスターでIN側端子を外して計測出来ますよ。
※テスターテスターによる直流電流測定方法(一般的な方法ですが、テスターにより若干仕様が異なる可能性があるので、テスターメーカーに確認するのが確実です)
https://www.hioki.co.jp/jp/products/listUse/?category=42
鈴木様
ご連絡有難うございます。
駐車監視中にIN側の端子を抜いて
動作確認したいと思います。
的確なアドバイスを頂き
大変助かりました。
宜しくお願い致します。
また何がございましたらご相談下さい。
スイッチ1つで駐車監視モードにできる便利さに
惹かれてコムテックのZDR037を購入致しました。
平日の5日間の1日1時間の走行で
土日の買い物などの週1、2回の2〜3時間ぐらい
車から離れる時にだけ駐車監視機能の使用を
考えているのですが車載バッテリーのみで
問題なさそうでしょうか?
だい様
週に2~3時間の駐車監視を2回程度なら問題ないと思います。
出先でのみ駐車監視をしたいとの考えから、iCELLとZDR037の組み合わせでショップに取り付けて頂きました(そのショップではiCELLの相談はあるものの合計金額から敬遠され、今回初めてとの事で、興味を持って取り付け下さいました)。
さて、1つ気になる点があり、質問させて下さい。
上述の通り、出先での駐車監視のため、駐車監視モードはOFFに設定し、外出先でエンジンOFFにした際に、かんたんスイッチを長押しし、一時的に駐車監視モードをONにしております(常時·衝撃録画)。
マニュアルによりますと、このワンタイム監視モードはキースイッチをONにする事で解除されると記載があります。
確かにキースイッチONにより駐車録画は終了しているのですが(駐車録画ファイルが生成されないことで確認)、その後、移動したり自宅駐車(駐車監視せず)したりして、別の外出先でエンジンスイッチをOFFにして、かんたんスイッチを長押ししますと、「駐車監視モードを終了します」と音声が流れます。
長押しを数回(2回?)繰り返すと、「駐車監視を開始します」との音声がやっと発話され、監視モードへ移行します(それまでは、終了します音声が流れます)。
オプションの3芯ケーブルを使って接続しておりますが、何か配線間違え等考えられますでしょうか?
コムテック様へ聞くべきかとも思いましたが、iCELLの絡みもあり、まずはこちらで質問させて頂きました。
maximaQX様
本件についてはiCELLによって挙動が変わる事は考えられません。
※iCELLは常時電源を補器バッテリーの代わりに供給しているだけですので、ZDR037がそのような仕様であると考えらえます。
鈴木様
早々の返答、ありがとうございました。
一時駐車監視を利用する時は、車に戻ってきた際に、手動で監視をOFFにしたいと思います。
maximaQX様
また何かございましたらご相談下さい。
かんたんスイッチ長押しで、駐車監視モードへ移行できないことがあると相談させて頂きました件、コムテック様にお聞きして解決しましたので、共有させて頂きます。
マニュアルには、スイッチを長押しするとだけ記載があり私は、本体から何かしらの音が発話されるまで押し続けると読み取っていましたが、押し続ける時間は3秒程で良いとの事でした。
実際に、上記操作へ切り替えたところ、正しく移行出来るようになりました。
マニュアルに、長押しする(3秒ほど)等と記載すると確実なように感じました。
アドバイス、ありがとうございました。
maximaQX様
また何かございましたらご相談下さい。