今回は初めてコペン号のスタビライザーブッシュの交換に挑戦してみました。
スタビライザーとはサスペンションの受けになっている左右のアーム繋ぐバーツです。
以下の写真のコの字型のバーの事ですね。
スタビライザーの役割は、左右のサスペンションの伸び縮みを一定の範囲に収めるように制御し、(片方のバネだけが過剰に伸びたり縮まないようにする)コーナリング時の車両のロール(左右の傾き)挙動をマイルドに抑えて乗り心地や安定性を改善させるのが主たる目的と言われています。
このスタビライザーは金属性ですので、車両やアームなどとの接続部分には摩耗や破損、異音を抑える為にゴムのブッシュがかませてあります。
【フロント部分のブッシュ】
【アーム部分のブッシュ】
ブッシュは消耗品ですので、硬化してガビガビにひび割れたりすると、異音の原因になったり、スタビライザーが正しく機能せずにハンドルのセンターがずれたり、というような事があるようです。
なお、サスペンションとスタビライザーを直接接続する「スタビライザーリンク」はコペンにはありませんので、接続部分は上の写真の4点だけになります。
スタビライザーブッシュの交換手順
まずはジャッキアップの前に4輪のナットを緩めておきます。
ジャッキアップ後にフロントの両サイドにウマをかませます。
ロアアームをジャッキで固定しておく
タイヤを外したらロアアームとスタビライザーが接続されている部分のボルトを緩めますが、その前にロアアームが傾かないようにジャッキなどで持ち上げておきます。
ロアアームの位置が元の場所からずれてしまうと、スタビライザー・ロアアームともに結構な重量がありますので、ネジ位置が調整できずにドツボにハマります。(ボブサップ並みの筋力がある方は問題ないかも?)
私はジャッキが2台あったので問題なかったのですが、1台しかない場合には片方はウマなどに雑誌を挟んだりして高さを調整すると良いかも知れません。
ロアアーム側のナットから外す
車体側のボルトを先に外してしまうと、最後にスタビライザーが落下してしまうのでロアアーム側のナットから外す事にしました。
で…ここでいきなり問題発生(笑)
このナットはボルトのかなり奥まで締めるタイプなので、通常のレンチソケットでは外せず、ディープソケットが必要だと分かりました。(事前の準備不足ですね)
…という訳でホームセンターにディープソケットを買いに走りました。(笑)
かなりのトルクで締まっていましたが、以前買っておいたハンドルを使用する事で簡単に外せました。
ハンドルの出口が12.7mm、ディープソケットの入り口が9.5mmなので、以下の12.7mm→9.5mmの変換アダプタも併せて使用しています。
スタビライザーブッシュの打ち換え
左右のナットが外れたら、フロント部分のボルトを外します。
ボルトが外れればスタビライザーがフリーの状態になりますので、左右のロアアームからボルト部分を抜きます。
フロントの方も少し亀裂が入っている状態でした。
サイドの方はガビガビです。(笑)
スタビライザーの取付け
ブッシュを新しいものに変えたら次の手順でスタビライザーの取付を行いました。
- ロアアーム側のナットをそこそこのトルクで締める
- フロントのボルト4本を仮止めする
- ロアアーム側のナットを規定トルクで締める
- フロントのボルトを規定トルクで締める
最初はフロントから締めようと思ったのですが、スタビライザーがそこそこ重い上になかなか穴の位置が思うように決まならなかったので上のような順番となりました。
気合でどうにかなるかと思ったのですが、腕が棒のように重くなったので左右のアーム側をそこそこのトルクで締めてから、そこに入っていたジャッキを抜いてスタビライザーのフロント側を支えるのに使用するという塩梅です。
多分、この方法が一番力を使わないので楽かと感じます。(プロはどうやるのか知らない)
スタビライザーブッシュの交換の効果
スタビライザーブッシュの交換の効果はあくまでも体感ですが、ステアリングのセンターが微妙に変わった感じです。(笑)
もともと盛大にズレていたのを応急処置でハンドルを抜いて直していたのですが、そこから少しだけまた動いた感じですね。
本来ならタイロッドエンドの長さの調整をした方が良いのですが、これらのブッシュ類の交換やタイロッドエンドブーツの交換、フロントロアアームの交換をしてからやろうと思っていました。
まあ、応急処置でハンドルのセンターをいじくったので、ハンドルの左右で最大切れ角が微妙の異なっています。(笑)
まずは最大切れ角が均等になるようにハンドルのセンターを調整して、それからタイロッドエンドの調整ですね。
ショックもヘタっている感じがするので、近いうちにバネとショックを交換してから最終調整するかも知れませせん。
スタビライザーブッシュの交換方法のまとめ
今回は初めてスタビライザーブッシュの交換をDIYで実施してみましたが、掛かった費用は以下の通りです。
スタビライザーブッシュ(フロントのブッシュ)×2~1,382円
クッションストラットバー(ロアアームを挟むブッシュ)×2~1,556円
クッションストラットバー(ロアアームを挟むブッシュ)×2~3,068円
合計 6,006円
工具も必要になりますが、ディーラーや整備工場にお願いした場合は工賃込で1.5~2.0万円くらいになりそうですので、DIYでやればこの作業単体で考えても工具を含めてお釣りが来ますね。
興味がある方は自己責任ででどうぞ(笑)
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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