※2022年3月24日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
最近の新車は、カーナビやディスプレイオーディオが標準装備化されているものも多く、それに合わせて純正OPにバックカメラを取り付けるケースも増えているように思います。
とは言え、全ての車種で社外品のナビが取り付けなられない訳ではなく、中古車を購入される方も多いと思います。
車外カーナビを選択する場合、一般的にはカーナビメーカーのOP品のバックカメラを合わせて選ぶ事が多かろうとは思いますし、敢えて個別にバックカメラを選ぶほどこだわるがある方は少ないような気はします。
しかしながら、最近はHDR対応で視認性が大幅に向上した製品も登場していますので、この記事では2022年の最新情勢に合わせておすすめのバックカメラをご紹介します。
バックカメラの選び方
これは2020年までの情勢ですが、バックカメラの性能はそれまで過去数年間はほとんど進化しない状態が続いており、カーナビの解像度に合わせた30万画素のダイナミックレンジもさして広くない、塩スペックで耐久性だけが重視された製品ほとんどでした。
まぁ、かく言う私もこの塩スペックのバックカメラでそれほど不便は感じていないので、大抵の場合はカーナビメーカーごとの推奨品を取り付ければ良いじゃん!という考え方が一般的だと思います。
ただし、カーナビを生産していないメーカーからも、安価なバックカメラや高機能な汎用製品が販売されており、カーナビと適合に問題のない製品が多いのも事実です。
そこでこの記事では
の2つのカテゴリーごとにおすすめの製品をご紹介します。
なお、最近ではドライブレコーダーにバックカメラ機能を付加させたような製品も増えていますので興味のある方は以下の記事もどうぞ。
カーナビメーカーごとの推奨バックカメラ
まずはカーナビメーカー各社が主に自社カーナビ向けに販売しているバックカメラについて、特徴を解説します。
パイオニアのバックカメラ
パイオニアのバックカメラで現行のパイオニアカーナビ用として販売されているのは2016年に発売された「ND-BC8Ⅱ」となります。
カメラから出ているケーブルはRCAではなく、パイオニアカーナビ用の形状ですが、付属のRCA変換ケーブルを使用する事で、他社カーナビやその他のRCA入力ディスプレイへのカメラ映像の出力が可能です。
主なスペックは以下の通りです。
・視野角 水平129°、垂直105°
因みにアルファードにサイバーナビと合わせて設置した際の映像は以下の通りとなります。
使用感については、特に可もなく不可もなく、安定感があり無難な選択肢かと思いますが、視野角は他社のモデルと比較すると、やや狭い方に入ります。(その分歪みも少ない)
パナソニックのバックカメラ
パナソニックのバックカメラで現行のパナソニックカーナビ用として販売されているのは、こちらの2機種になります。
CY-RC100KD
このうち30万画素の「CY-RC100KD」に関しては、パイオニアと同様にRCAケーブルが付属していますので他社カーナビへの流用が可能です。
主なスペックは以下の通りです。
・視野角~水平146°、垂直114°
・CMOS~1/3.7型
・F値~2.0
・HDR対応
本機は最近のスマートミラーでは標準となりつつある、明暗差に強いHDR対応製品となっており、汎用のバックカメラとしては高画質であると言えそうです。
CY-RC500HD
「CY-RC500HD」は、同社のフローティングナビ100画素モデルの専用100万画素カメラとなります。
主なスペックは以下の通りです。
・視野角~水平180°、垂直100°
・CMOS~1/3.8型
・F値~2.0
・HDR対応
視野角はバックカメラとしては最大の水平180°で、横方向まで映りますので、現行のバックカメラとしては最も使い易い部類に入りそうです。
ケンウッドのバックカメラ
ケンウッドのバックカメラで現行のケンウッドカーナビ用として販売されているのは、こちらの3機種になります。
CMOS-C230
このうち「CMOS-C230」は、RCA出力ではないのでケンウッドのカーナビ専用品となります。
主なスペックは以下の通りです。
・画素数~33万画素
・視野角~水平128°、垂直103°
・CMOS~1/3.6型
・F値~2.2
特にこれと言って特徴のない製品ですが、ケンウッドのカーナビと合わせるならとりあえずコレで、と言ったところでしょうか。
CMOS-C320
「CMOS-C320」も同様にケンウッドカーナビの専用品ですが、「ワイドビュー」「ウルトラワイドビュー」「俯瞰ビュー」「コーナービュー」の4つの視点を切り替え可能な多機能モデルです。
主なスペックは以下の通りです。
・画素数~33万画素
・視野角~水平195°、垂直145°
・CMOS~1/3.6型
・F値~2.0
CMOS-C740HD
「CMOS-C740HD」は最新のケンウッド100万画素カーナビ専用のHDR対応高解像度モデルです。
パナソニックのHDRモデルと同様にダイナミックレンジが非常に広く、白飛び・黒潰れに強い高性能モデルが、同社100万画素のカーナビしにか適合しません。
主なスペックは以下の通りです。
・画素数~130万画素
・視野角~水平180°、垂直103°
・CMOS~1/3.8型
・F値~2.0
同社100万画素のカーナビに合わせるなら折角ですのでコレをおすすめします。
イクリプスのバックカメラ
イクリプスのバックカメラにはイクリプスカーナビ専用品の「BEC113」とRAC出力の汎用品「BEC113G」の2つの型番がありますが、スペック的には同様です。
主なスペックは以下の通りです。
・画素数~31万画素
・視野角~水平135°、垂直110°
・CMOS~1/4型
こちらも特徴の薄いモデルですので、ほとんどイクリプスカーナビ専用となるかと思います。
アルパインのバックカメラ
アルパインのバックカメラはほとんど単体での運用が前提とされておらず、同社のカーナビと合わせる2~4カメラでのマルチビューモデルとなっています。
従ってバックカメラ単体での後付けには向いていません。
高機能な汎用バックカメラ
ここでは日本のメーカーの製品のうち、機能面でカーナビメーカーの製品とは差別化されている機能特化モデルをいくつかご紹介します。
MAXWINの超暗視・近接警報付きバックカメラ
MAXWINの「CAM21」はドライブレコーダーで多く採用実績のある、SONYの夜間特化型STARVIS対応イメージセンサー「IMX307」を搭載した暗視特化型で近接警報に対応したHDR対応のバクカメラです。
昼間の映像にはそれほど特徴はありませんが、高性能なイメージセンサーの使用により夜間の明るく色や輪郭のメリハリが強いパキっとした映像が特徴的です。
また、動体検知によりバック中に危険を検知し、音と映像で警告する近接警報もなかなか実用的な仕上がりとなっています。
主なスペックは以下の通りです。
・画素数~207万画素
・視野角~水平140°、垂直105°
・CMOS~1/2.8型
・F値~不明
ケンウッド・パナソニックのHDRモデルとは比較していませんが、旧来のバックカメラとは一線を画した高画質となっています。
データシステム「SKY812」アラウンドビュー的なバックカメラ
データシステム「SKY812」は単眼カメラでこのように俯瞰映像を合成する、珍しいタイプのバックカメラです。
アラウンドビューは複数のカメラの映像を合成してこのように前後左右の状況を上から見下ろす俯瞰映像として出力するものです。
一方で「SKY812」は1カメラのキットですので、前後左右ではなくこのように後方の映像だけを合成した俯瞰映像(スカイトップビュー)を表示します。
アラウンドビューと比べると前方や横方向のリアルタイムの障害物が映らないというデメリットもありますが、アラウンドビューを検討しているユーザーの中には「後退時の左右の車両との距離感や車の向きを把握できれば良い」と考えている方も多いでしょうし、私もそのような考え方を持っています。
周囲の安全確認はバックカメラの映像と目視にて行い、俯瞰映像で車の向きを調整する、と言った使い方になります。
おすすめバックカメラまとめ
以上、2022年の情勢に合わせておすすめのバックカメラをご紹介しました。
現状ではアラウンドビュー的なシステムを採用した「SKY812」が気になりますね。
基本性能ではMAXWINの「CAM21」、パナソニックの「CY-RC100KD」辺りが高いと思います。
なお、バックカメラの取り付けについては以下の記事で説明しています。
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