※2022年9月15日更新~2022年向けに内容を更新しました。
こんにちは!Omiです。
アフターパーツのカーナビ市場は随分前からヤバいと言われてきており、その中でもポータブルナビが特に厳しく、中小の専門メーカーの中には倒産や廃業を余儀なくされているところも少なくはないようです。
ポータブルナビ市場の情勢の悪化は大手の品揃えにも大きく影響しており、ユピテルでは2022年モデルは未発表となっています。
一方で、今までは情勢が悪くても年次の更新を欠かした事がなかったパナソニックのゴリラナビも、ついに2022年のモデル更新はなし、地図のみを最新版と入れ替えて最新モデル扱いで販売する形になったようです。
※2022年6月メーカー出荷分より、新しい地図を搭載しているようですので、これから購入される方は地図の年次に注意しましょう。
2021~2022年モデルについて
パナソニックのポータブルナビ「ゴリラ」は、主に初心者ドライバーや中高年をターゲットとしており、見易さ・使い易さと、運転初心者でも走り易い道路を選択するルート探索機能が他社ポータブルナビとは一線を画する、という特徴を持ったシリーズです。
私も過去にサンプルをお借りしてテストしてみた事がありますが、ユピテルなどのポータブルナビと比べると走り易いルートを選択する傾向が強いと感じました。
ゴリラナビはポータブルナビ市場全体から見ると地図更新にも対応したアッパーミドル~ハイエンドの位置付けですが、グレードは2020年モデルから一つ減って2段階となりました。
この記事では2021~2022年のゴリラナビの特徴をグレード別にご紹介します。
2021~2022年モデルの更新ポイントと全体的な特徴
まずは2021年モデルでの更新ポイントについてですが、新たに追加された機能はわずかで、基本は2020年モデルから地図がアップデートされたマイナーチェンジとなっているようです。
2021~2022年モデルの新要素としては新GPSモジュールを搭載し、みちびきを従来の1基から3基受信できるようになった点のみとなっており、機能面ではほぼ2020年モデルと変わらないと見て良いでしょう。
従来からの他社モデルと比較した上でのゴリラナビの全体的な特徴は、以下の機能を搭載している点となります。(一部機能は上位グレードのみ)
スタンダードモデル「CN-G750D」
2020年まではこの一つ下にエントリー5型ディスプレイモデルの「CN-G540D」というグレードが存在したのですが、2021~2022年モデルではカットされ、7型のスタンダードグレードからの展開となっています。
パナソニック | CN-G550D | CN-G750D | |
---|---|---|---|
発売日 | 21.06 | ||
液晶サイズ | 5型 | 7型 | |
地図更新 | 有料 | ||
カーナビ機能 | メディア | SSD/16GB | |
ジャイロセンサー | 有り | ||
1DIN取付キット | CA-PT71D | ||
AV機能 | 地デジ | ワンセグ | |
SDカード | 音楽/動画 | ||
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上位モデルの「CN-G1500VD」との違いは次の3点です。
主な機能の特徴は以下の通りです。
道幅優先探索
道幅優先検索とは、い道路を優先してルート検索を行う機能で、一部のインダッシュナビにも搭載されているものですがユピテルのポータブルナビでは同様の機能は見られません。
また、スマホのナビアプリは最短距離や短時間で目的地に到達するルートを探すのは得意ですが、案内する道路がやたらと狭い事があります、
これは軽自動車やコンパクトカーならさほど問題に感じないものの、MT車やミニバンなどを運転する際にはちょっとしんどく感じる事があります。
到達時間はそれほど気にしないので走り易い道を案内して欲しい、と感じるユーザーにはありがたい機能ですね。(私自身は運転する車や、その時々の気分で細い道、広い道を選んでますが)
Gロケーション
Gロケーションとは、GPS・みちびき・グロナスの3種類の衛星とGジャイロと最新のCPUを組み合わせた高精度の測位システムです。
インダッシュのカーナビっであれば3種類の衛星とジャイロセンサーによる測位自体には、特にこれと言って特徴がある訳ではないですが、ユピテルのポータブルナビがジャイロセンサーを搭載していませんので、他社との差別化としての使い易さに関わる部分を強化している感じですね。
なお、このグレードの地図更新費用はダウンロード版で9,000円、SD版で21,000円になりますので毎年地図を更新したい方は3年間の地図更新が無料(全地図更新は1回)の「CN-G1500VD」がおすすめです…というかせっかくパナソニックを選ぶならやはりこれかと。
ハイエンドモデル「CN-G1500VD」
「CN-G1500VD」は現行のポータブルナビの中では最も多機能で、特に年配者の方には使い勝手が良いと感じるモデルです。
パナソニック | CN-G1500VD | |
---|---|---|
発売日 | 21.06 | |
液晶サイズ | 7型 | |
地図更新 | 3年無料(全地図更新は1回) | |
カーナビ機能 | メディア | SSD/16GB |
ジャイロセンサー | 有り | |
1DIN取付キット | CA-PT71D | |
AV機能 | 地デジ | ワンセグ |
SDカード | 音楽/動画 | |
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基本的な機能は下位モデルと変わりませんが、「CN-G1500VD」にのみ以下の機能が追加されています。
VICS WIDEを活用したスイテルート
「CN-G1500VD」のみが対応しているVICS WIDEは、東京都内を走行中のタクシーなどの業務用車両から走行データを収集しリアルタイムで渋滞情報をカーナビに配信するサービスです。(2020年4月から関東6県にエリア拡大の実証実験がスタートしました)
スイテルートは「渋滞考慮のオートリルート」ですが、ポータブルナビ業界では本機のみに実装されている機能となります。
過去に2017年モデルの「CN-G1100VD」と、ケンウッドの2015年彩速ナビの「VICS WIDE」+スマートループの2台乗せで都内をテスト走行した事がありますが、彩速ナビの方がよりアグレッシブに渋滞を回避するものの、走り易くない道も提示してくる頻度が高いのに対し、「CN-G1100VD」は渋滞を回避しつつ、走り易い道を選択するという印象でした。
バックカメラに対応
ユピテルのポータブルナビはバックカメラには非対応ですが、「CN-G1500VD」は同社のバックカメラ「CY-RC100KD」に対応しており、合わせて1DINの取付キット「CA-PT71D」を使用する事でインダッシュタイプのカーナビに近い使用感となります。
なお、実機テストについては2021年モデルとほぼ変わらない2017年モデルにて実施していますので、使用感等については以下記事をご参照下さい。
■ パナソニック ゴリラ「CN-G1100VD」のレビュー、評価
2024~2025年7月までの無料の地図更新
「CN-G1500VD」をおすすめする最大の理由は、地図の更新が発売から3年間無料である点です。(地図更新は1回)
タブレットやスマホ+カーナビアプリも良いですが、3回地図を更新して4年間使用できる事を考えると1ヶ月当たりの使用料金は1,000円程度になりますので、場合によってはこちらの方がコスパが高くなる可能性があります。
まとめ
ポータブルナビの競合は主にユピテルになりますが、パナソニックのゴリラナビは測位の精度と渋滞回避能力が高い代わりに価格も高いのが特徴です。
都心部などでは渋滞も多く、道路の本数や交差点も多いですが田舎道ではそうでもないと思いますので、首都圏や都心部周辺での利用が多いならパナソニック、そうでなければユピテルのモデルがおすすめかと思います。(ざっくり言えば)
また、ポータブルナビ自体がスマホやタブレットと最も激しく競合するカテゴリーですので、他の選択肢も検討してみる価値はあるかと思います。
コメント
車乗り換えにあたってドラレコやナビを検討している中、実際に利用してみての比較・所感が詳しくかつ専門家ならではの視点から書かれており、いつも非常に参考になる記事で助かっております。
CN-G1400VDの地図更新についてですが、3年間無料なのは部分更新のみで全データ更新(電話番号検索DBなど)については、3年間内で自身が選んだ時点の1回のみかと思います。
https://panasonic.jp/car/navi/products/G1400/db/index.html#DB03
※更新期間の記載下部に小さくグレーで書かれています笑
ですのでナビアプリとのデータ鮮度の比較で月千円で同じかというと、この点は常に最新となるアプリの方に少し利があるかと思いました。
S.T.様
コメントが自動でスパム扱いになって確認遅れまして申し訳ないです。
確かに全地図更新は1年になってますね。お知らせありがとうございます!
ポータブルナビはインダッシュに比べると、何か洗練されていない使いにくさを感じるのですが、ゴリラはその中でも別格と感じますね。
このサイトの趣旨に反している場合は削除(無視)してください。
全ゴリラシリーズで使える「ゴリラツール」を公開しています。
・登録したい地点をGoogl Mapから取得し、PCで管理する
・PCからSDカードに出力してゴリラ本体に刺し、目的地をSDカードから検索する
・PC保存するファイル名がゴリラではフォルダ名になる
・一度PCに登録すれば複数ゴリラでSDカードの使いまわしができる、機種変更の際もそのまま使用できる
・地点データをSDカードから読むので、本体への登録数の上限(2,500件)がなくなる
・PCでのルート作成にも対応
・オリジナルなフリーソフトです
「痛さん」で検索して[コンピュータ]のページをご覧ください。
痛さん様
ご本人様であれば、原稿頂けるようでしたら記事内に追記しますよ。