こんにちは!ドライブレコーダー専門家で開発にも携わっているLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
ドライブレコーダーの「駐車監視機能」は、当て逃げやイタズラの被害に備えるための機能として、多くのユーザーに支持されています。
車を離れている間に事故やトラブルが発生した場合でも、映像が残っていれば証拠として活用できるため、安心を買うという意味では非常に価値の高い機能と言えるでしょう。
しかし一方で、従来型の駐車監視にはいくつかのデメリットがあります。
主なものは次の3点です。
- 車両バッテリーへの負荷が大きい
- ドラレコ本体の発熱が増える
- microSDカードの書き込み負荷が大きく寿命を縮める
特に夏場の車内は非常に高温になるため、長時間の録画はドラレコやmicroSDカードにとって厳しい環境になります。
そこで近年、これらの問題を解決する方法として注目に値するのが、マイクロ波を利用したレーダー動体検知型の駐車監視です。
これは常時録画を行うのではなく、低消費電力のレーダーで周囲の動きを検知した時だけドラレコを起動して録画するという仕組みです。
つまり、
- 「必要な時だけ録画する」
という合理的な駐車監視の考え方です。
LaBoon!!でも2018年にレーダー駐車監視の検証を実施
この発想自体は、実はそれほど新しいものではありません。
LaBoon!!でも2018年の時点で、データシステムのセンサースイッチコントローラー
を使用した検証実験を行っています。
この製品はマイクロ波センサーによって人や物の動きを検知し、外部機器をONにする仕組みの製品でした。
当時の実験では、ドラレコの駐車監視を省電力化できる可能性があるという点で、一定の可能性を感じました。
しかし、実際に運用してみるといくつかの問題点も見えてきました。
主な問題は次の通りです。
- 常時監視ではなく間欠動作が前提
- 人感センサーとしては優秀だが車両検知精度が低い
- 検知後の録画開始がドラレコの起動時間に依存する
つまり、
- 「理屈としては面白いが、実用性には課題が多い」
という評価でした。
過去にはレーダー検知型ドラレコも存在した
その後、マイクロ波レーダーを利用した駐車監視機能を搭載したドライブレコーダーは、いくつかのメーカーから発売された時期があります。
代表例としては
- VANTRUE
- コムテック
などの製品があります。
しかしこれらの製品は現在では廃番となっており、レーダー駐車監視は一時的に市場から姿を消していました。
理由としては
- 検知精度
- 録画開始の遅れ
- ドラレコとしての機能構成と、レーダー機能とのミスマッチ
など、複数の課題があったと考えられます。
現在販売されているレーダー動体検知型ドラレコ
現在、マイクロ波によるレーダー動体検知を利用した駐車監視は、いくつかの製品で採用されています。
代表的な例として以下の2つの系統があります。
- iReco(LaBoon企画品)
- ユピテル OP-MDS1対応モデル
それぞれの特徴を見ていきましょう。
iReco
iRecoは、従来のレーダー検知型ドラレコが広く普及しなかった理由をLaBoon!!が独自に分析し、その課題を解決する形で設計された後発モデルです。
単に「レーダー検知」をセールスポイントにした製品ではなく、
- ドラレコとしての基本性能を極限まで高めた上でレーダー機能を組み合わせた製品
という位置付けになります。
主な特徴は次の通りです。
- 4K × 360° × 3カメラ構成
- STARVIS 2センサー採用
- 高精度レーダー駐車監視
iRecoは、LaBoon!!が企画・開発を主導した製品であり、これまで11年間にわたり数百機種のドライブレコーダーをレビューしてきた経験をもとに設計されています。
LaBoon!!では従来から、ドラレコの性能評価において次の要素を重視してきました。
- 録画視野角
- 逆光補正
- 夜間の明るさ
- ナンバー認識性能
iRecoではこれらの画質面だけではなく、
- 画面の見やすさ
- 操作性
- 取り付けの汎用性
など、実際のレビューで感じてきた疑問点や不満点を解消することを目的として、一から設計を行っています。
一般的なメーカーは、自社製品を丸裸にするような比較プロモーションは行いません。
しかしiRecoでは、各機能について他社製品との比較を公開していますので、興味のある方はぜひ確認してみてください。
なお、iRecoのレーダー検知の思想は
- 「疑わしきは録画する」
というものです。
つまり、当て逃げ対策を最優先にした設計思想です。
ユピテル OP-MDS1対応機種
ユピテルでは、マイクロ波レーダー検知ユニット
- OP-MDS1
を使用することで、レーダー動体検知による駐車監視を実現しています。
対応機種は次のようなモデルです。
- Y-3300
- Q-33R
- Y-4K-02
- NV-8000M
それぞれの特徴を簡単に整理すると次のようになります。
Y-3300
広角フルHD×3カメラ構成。
広い範囲を録画できるが、広角フルHDのためナンバー認識はやや弱め。
Q-33R
360°カメラ+リアカメラ構成。
録画範囲は広いが、ナンバー認識性能はやや弱い。
Y-4K-02
フロント4K+リアカメラ構成。
ナンバー認識に特化しているが、360°モデルと比べるとサイド方向が映らない。
NV-8000M
前後2カメラのデジタルミラー型。
ミラーとしての利便性は高いが、ドラレコとしてはハイエンドには分類されない。
iRecoとユピテルの設計思想の違い
ユピテルの製品は、
- 広範囲モデル
- 高解像度モデル
- デジタルミラー型
といったように、ユーザーのニーズを細かく分けて製品をラインアップしています。
つまり、
- 「用途に応じて製品を選んでください」
というマーケティング型の設計です。
一方でiRecoは、
- ドラレコに必要な性能・機能を一から見直し、すべてを高次元でまとめる
という設計思想です。
特化型ではなく、
- 総合性能を最大化する
ことを目的としています。
レーダー検知の思想の違い
レーダー検知の考え方についても、両者には違いがあります。
ユピテルのレーダーは、検知範囲が車両周辺に限定されています。
これは主に
- イタズラ対策
を目的とした設計です。
つまり、
- 怪しいものだけ録画する
という考え方です。
一方、iRecoは
- 当て逃げ対策を主目的
として設計されています。
そのため、
- 疑わしきは録画する
という思想になっています。
まとめ
駐車監視は非常に便利な機能ですが、従来方式では
- バッテリー負荷
- 発熱
- microSDカード寿命
などの問題がありました。
マイクロ波レーダーを利用した駐車監視は、これらの問題を大きく改善できる可能性があります。
iReco開発者としての立場から言えば、WiFi機能やデジタルミラー機能を除けば、「あれはあるけどこれはない」という歯がゆさを取り除くことを目指して作ったのがiRecoです。
ドラレコとして必要な性能を一つ一つ見直し、
- 高画質・広範囲録画・レーダー駐車監視
を高い次元で両立させた製品になっています。





コメント