L880Kコペンのサスペンション交換方法とおすすめサス

コペン号の足回り、ブッシュ類のオーバーホールの仕上げとして、サスペンションをDIYで交換しました。

おそらく…私のコペン号は16万キロ走行している車なので7~8万キロ以上はサスペンションを交換していない状態かと思います。

因みにバネの方は表面が錆びていようが使用には問題ないそうですが、社外品のダンパーは4~5万キロ、純正品であれば8~10万キロで衝撃の吸収力が極端に落ちるそうです。

私のコペンに入っていたサスペンションは純正オプションのスポーツサスらしいので、ひょっとすると16万キロ無交換なのかも知れません。

コペンを購入する計画段階から、消耗品パーツは積極的に交換する前提で乗り出し価格を出来るだけ抑える方向性で考えていたところ、運良く乗り出し34.5万円の弾が見つかったので即購入しました。

■ 10万キロオーバー(16万キロ)のコペン レストア計画

 

14年落ちで16万キロの走行距離なので、当然ですが壊れている…というよりも要交換の消耗パーツはたくさんありました。(まあ、乗り味を気にしなければ良いですが、気持ちよく乗りたいので)

足回りに関してはそこそこ異音があるのと、ステアリングのセンターが微妙にずれている、段差の突き上げのバタバタ感強いのが気になる点でした。

固いけど粘らない足…というヘタりの典型的な症状のような。(笑)

 

異音に関しては足回りやブッシュ類を全て交換する予定でしたのであまり気にしていませんでしたし、ステアリングのずれの修正はサスペンションを交換してからタイロッドエンドの調整をする予定でした。

この時点でスタビライザーブッシュやタイロッドエンドブッシュ、ロアアームを交換していましたが、まだ異音は収まりませんでしたので原因はやはりサスペンションかとほぼ特定できました。

今回コペンに選んだサスペンションはSHOWAのスポーツサス

コペンはアフターパーツが豊富なので足回りの類も様々なメーカーから発売されています。

ただ、サーキットなどを走るわけではなく、現状のヘタった乗り心地を改善するのと、もう少ししなやかで粘り強さをストリートで感じられるようにしたかっただけなので、純正のサスをOEMで製造しているSHOWAのスポーツサスを選びました。

なお、SHOWAからはこのスポーツサス以外にもストリートようにコンフォートサスも発売されています。

みんカラなどではこのスポーツとコンフォートの装着率は7:3程度の印象ですが、どちら評判は良いみたいです。

評判が良いという事はユーザーの目的への適合率が高いという事ですから、スポーツの方は純正よりもしなやかで粘り強く、コンフォートの方は乗り心地がかなり改善されるという事の裏返しかと思います。

 

因みに私は一度レンタカーでこのSHOWAのスポーツサスの入ったコペンに乗っていますが、やはり16万キロのヘタったサスに比べると乗り心地も粘りも随分違いました。

それが気に入ったのでスポーツサスを選んだ次第です。

コペン自体がスポーツ寄りのコンセプトの車なので、基本的にはメーカーの意図する車の楽しみ方を追求するならスポーツサスがおすすめかと思いますが、腰が痛くなるとか通勤に使用する為に乗り心地を求めるような方がコンフォートサスを選択しているようですね。

私も結構迷いはしたのですが、やはり近所のちょっとした買い物などでもキビキビ走った方が楽しいと思ったのでスポーツサスを選びました。

サスペンションの交換手順

サスペンションの交換に当たって、ついでにマウントやブッシュ類は(金属製は除く)全て交換することにしました。

どのみちかなりヘタっていることは容易に想像できましたし、それが原因で異音が収まらなかったらかなり悲しい事になると思ったからです。

何度もバラすのは面倒ですから、一発で周辺を全て交換した方が良いに決まってますよね。

事前に準備したパーツ類

事前に手配したのは以下のパーツ類です。

・SHOWA スポーツサスキット~57,369円

・フロントアッパーマウント×2~5,616円

・リアスプリングシートアッパー×2~1,534円

・リアスプリングシートアンダー×2~1,144円

・バンパーリヤスプリング~3,736円

 

上手の赤丸がディーラーで注文したパーツです。

フロントのスプリングアッパーシートは金属製の為、再利用しました。

ジャッキアップ前にやる事

フロントサスペンションのアッパーマウントは、左右別々の単品で取り付けの向きも決まっています。

事前に古いサスペンションが付いた状態でアッパーマウント部分の写真を撮っておきます。

黄色いペイントがある方が左のアッパーマウントで、ペイントがあるボルトがボンネット内側になります。

一方で右のアッパーマウントのボルトの青いペイントがある方がボンネットの外側になります。

ショックの最上部についているロックナットとアッパーマウントの両サイドのナットを緩めます。

なお、この両サイドのナットは片方にはソケットが入る隙間がない為、スパナ等を使用しましたが全く動かず、仕方がないのでフェンダーのボルトを片側3つ外してから、少しめくり上げながらソケットレンチを使用しました。

外したボルトはボンネットの2つとドアを前回にすると見える部分の1つです。

左右ともにナットを緩めたら、フロント2輪のナットを緩めてジャッキアップ、ウマ掛けします。

フロントサスペンションを外す

あとは大体構造を見ればわかるのですが、ホース類のボルト2つとフックを外します。

次にサスペンションのボルトを外しますが、固着している可能性大なので556などの潤滑油を吹いた方が良いかも知れません。

私の場合、今回のサスペンション交換はボルトやナットの固着との戦いが全てでした。(笑)

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下回りのボルトを外したら、アッパーマウントのナットを外すとサスペンションが落ちてきます。結構重いので勢いよく落ちてブレーキホースなどを傷つけないように注意が必要です。

サスペンションが外れたら、以下のアッパーシートを再利用する為に上部のロックナットを外します。

スプリングを組む

次にスプリングコンプレッサーを使用して、サスペンションキットにアッパーシートとマウントを組み付けます。

これは慣れないと難しいですが、あまり片方だけ締めすぎずに交互にやりながらスプリングの位置がずれないようにするのがポイントかと思います。

1本目は苦戦しましたが、2本目は割とスムーズに出来ました。

スプリングはロゴのペイントが入っているので上下の向きを間違うことはないと思いますが、間違うと異音の原因になることもあるようです。

この際にショックのてっぺんのロックナットも締まるところまで締めます。

フロントサスペンションの取り付け

後はフロントサスペンションを外した逆の手順で取り付けます。

ボルト類を仮止めしたら、1Gの負荷を掛ける為(車が4輪設置した状態と似たような負荷を掛ける)にロアアームをジャッキで持ち上げてウマが浮くくらいで止めます。

以下は写真を撮り忘れたので別の時のものです。

冒頭で説明したようにアッパーマウントとの取り付けには向きがありますので、ペイントの位置を間違えないように注意します。

左側のサスペンションは黄色

右側のサスペンションは青

この状態ですべてのナット、ボルトを規定トルクで本締めします。

ショック上部のロックナット以外は問題なく締まると思いますが、ロックナットに関してはショックと供回りしてしまうと思います。

本来は以下のようなSSTという専門工具が必要になります。

要はショック上部の6角の穴を回す感じなのですが、外側のロックボルトが供回りしないように抑える工具が必要になる訳です。

手配出来なかったので以下のもので代用しました。

AN94411 ヘキサゴンソケット 差込角9.5 対辺6mm
iDECA(イデカ)

両面ラチェットレンチでナットを押さえつつ、ヘキサゴンソケットにトルクレンチを使用することで締め付けが可能です。

これでフロントサスペンションの交換は終了です。

フロントサスペンションを外す

コペンのリアサスペンションはトーションビームなので、ボルトの固着がなく、慣れると超簡単です。

まずはタイヤのナットを緩めて、フロントタイヤに車止めを設置してからリアをジャッキアップします。

サイドブレーキはフロントには効かないので、車止めを設置しないと車が動き出します。

ウマを掛けてタイヤを外したら、下からナットで止まっている「バンパーリヤスプリング」と呼ばれているこれを外します。

次にショックの上下のボルトを緩めてショックを外します。

この2つのボルトが固着してなかなか外れませんでしたので、こう言った工具は準備しておいた方が良いかと思います。

私は手を滑らせて指をどこかに強打しました・・・軍手をしていたので外傷は軽微でしたが2週間経ってもちょっと指が痛むので軽く骨にヒビが入ったかもしれませんね(笑)

外した後の写真を撮り忘れましたが、ショックを外した後は以下の部分を強めに踏みつけてやるとスプリングを引き出せます。

スプリングを抜いたらアッパーのシートを交換してから、新しいスプリングをセットします。

その際にアンダーシートをスプリングに養生テープなどで固定しないと、シートがめくれ上がる可能性があります。

※ショックが外れている状態だとスプリングのエンドの部分とスプリング受けの切り欠きの部分だけで固定されるような形になりますが、ショックをはめるとピッタリと合うようになります。

スプリングをはめたら「バンパーリヤスプリング」(例のゴムの塊みたいなやつ)をセットしてショックを固定します。

ジャッキでドラムを持ち上げながら仮止めし、ウマが浮くくらいまで持ちあがったら本締めします。

まあ、コツが分かれば超簡単なんですが、運が悪いとボルトの固着で苦労するかと思います。

L880Kコペンのサスペンション交換のまとめ

これで一通り足回り、下回りの交換が終わったのですが、やはりサスペンション交換で乗り心地や粘り、操舵性が大きく改善しました。

異音は新しいサスペンションがなじむまで1~2回くらいはあったかと思いますが、1日で異音はなくなりました。

タイヤがヨコハマのエコスなのが微妙なんですが、ほぼ新車に近い乗り味になったかと思います。

ここまで交換して「ほ~、コペンってこういう車なのか?なるほど!」とようやく実感できるようになりましたね。

前のオーナーさんはひょっとするとこの乗り味を知らないのでは?と思いますのでだとしたらちょっと勿体ないですね…と思うくらい劇的な変化です。

この後秩父の峠道やメルヘン街道、甲府から奥多摩に抜ける道を走ってみましたが、低速でもかなり楽しい走りが出来る車だと改めて体感できました。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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コメント

  1. 匿名 より:

    質問させて下さい。
    アッパーマウントを締め付ける際、「両面ラチェットでナットを押さえつつ、ヘキサゴンソケットにトルクレンチを使用することで締め付けが可能です。」と記載がありますが、トルクレンチは、時計回りですか?それとも半時計回りですか?
    私のトルクレンチは時計回りのみなので、質問させて頂きました。

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

      かなり前の事なので覚えてないですが、多分時計回りだと思います。

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