※2023年9月29日更新:施工一年後のメンテナンス状況と総評を追記しました。
こんにちは!LaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
先日、雹害の修理のついでにエボ10にオールペンを施工する旨の報告をしていますが、実はこの話には続きがあって、どうせならコーティング専門店でもあるオールペン施工店舗のさいたま市の板金塗装屋さん「DRIVER’S PIT」さんにて、セラミックコーティング「セラミックプロ」も施工して貰う事にしました。
私が洗車が趣味だった頃は、エボ10にはDIYでピカピカレインなどのガラスコーティングを施工していましたが、当時は屋根付き駐車場に保管し、2週間に一度は手洗いでの洗車を欠かしていませんでしたので塗装の状態は良好でした。
ところが、その後青空駐車に切り替えた上に、手洗い洗車に割く時間が取れない状態が続いた事から、塗装がみるみる劣化して行きました。
やっぱり青空駐車は良くないですし、出来れば毎週洗車もしたいです。
けれども、それが出来る環境ではありませんので、ボディカバーで対策をする事にしたのですが、更にオールペン直後にセラミックコーティングを施工する事で、ボディの状態を長期間に渡って良い状態で維持できるのではないかと考えました。
そもそもセラミックコーティングとガラスコーティングはどう違うのか?
セラミックコーティングとガラスコーティングの違い、でググってみると、コーティング専門店の記事がいくつかヒットしますが、今のGoogleの検索エンジンではエンジニアっぽい人が書いた記事よりも、商用のセールス記事の方が上位に表示される仕組みです。(要はサービスを売る為のセールストークですね)
例えば、1位に表示される「カービューティーナビ」さんの記事では、要約するとこのような解説がされています。
■ ガラスコーティングとセラミックコーティングの違いIICが徹底解説
・ガラスコーティングに比べ、セラミックコーティングは、被膜の厚みが数倍の為に、鏡面光沢にも優れている
・ガラスコーティングに比べ、セラミックコーティングは、イオンデポジットやシミが付きにくく、青空駐車向け
・セラミックコーティングは、ナノセラミックスの金属や酸素・窒素・炭素などからなる化合物である
・セラミックコーティングは、自然劣化しない為、研磨しなければ剥がれない
・セラミックコーティングは、防汚効果がとてつもなく優れている
次に2位に表示される「ガラスコーティング名古屋.com」さんの記事にはこのように書かれています。
■【専門店が教える】ガラスコーティングとセラミックコーティングの違いとは?どちらを選ぶべき?
・ガラスコーティングに比べて、セラミックコーティングは、重ね塗りに向いている為、被膜を多層化出来る
・ガラスコーティングと比べて、セラミックコーティングは、多層化した被膜によって特有のツヤが出る
・ガラスコーティングに比べて、セラミックコーティングは、被膜の強度、防汚性、耐久性が高い
・セラミックコーティングは、一度被膜が硬化すると研磨しなければ剥がれない
次に3位に表示される「Gtechniq Japan」さんの記事にはこのように書かれています。
■ 車のセラミックコーティングの評判は?ガラスコーティングとの違いについて
・日本ではSiO2コーティングをガラスコーティング、海外ではセラミックコーティングと名付けた
・日本国内では、成分的にガラスコーティングとセラミックコーティングを明確に括り分ける事は出来ない
・日本製のコーディングをガラスコーティング、海外製のコーディングをセラミックコーティングと、「Gtechniq Japan」では定義する
・ガラスコーティングとセラミックコーティングの特性の違いは、1~2位のサイトで書かれている内容と概ね同様
ここまで調べてみて、ガラスコーティングとセラミックコーティングの成分の違いは、明確に線引きが出来ないが、要は日本のコーディング剤よりも海外の高額コーティング剤の方が優れており、性能も上位互換だと言う事のようです。(セールストークとしては)
次に、5位に表示される業界人のようなエンジニアっぽい人が書いたように見受けられる、非営利らしき「aesthetic-car.net」さんのブログの記事を見てみましょう。(こちらの方がセールス抜きなので信用出来そうです)
■ セラミックコーティングに騙されないで。注意すべきデメリットとは。
・一般的に言われている重ね塗りによる光沢効果、傷のつきにくさは眉唾?
・多層化する事でコーティングが剥がれやすくなる(3層くらいまでが適正)
こちらではセラミックコーティングそのものを否定している訳ではなく、その効果を認めつつも、過剰な重ね塗りは避けた方が良いと書かれています。
いくつかのサイトを調べた結果では、セラミックコーティングとガラスコーティングは明確に分ける事は出来ないが、従来の日本のガラスコーティングよりもグレードが高い海外コーティングが存在するのは間違いなさそうであり、それを選ぶにはある程度の目利きが必要となる、と言ったところでしょうか。
今回施工してもらう「セラミックプロ」(CERAMIC PRO)とは?
セラミックプロは、世界40ヵ国以上の国で施工店によって施工されている、台湾・香港発のコーティング剤ブランドです。
日本国内では50店舗が車向けの施工店として登録されています。
その性能は実際に施工してみなければ分からないですし、そもそも私は青空駐車に懲りてボディカバーでの対策も併用するつもりなので、耐久性や防汚性の面ではその性能を体感出来ない可能性もあります。
公式の説明を見ると、2層構造となっているようですね。(多層過ぎても剥がれやすいと書いてあったので良いのか)
それ以外の特徴は、先に見て来たセラミックコーティングのそれと同じです。
Ceramic Pro 9Hは、自動車の塗装保護のための画期的なコーティングシステムです。
3Dセラミックマトリックス分子構造を持ち、優れた耐擦傷性・耐薬品性をを誇ります。 長期間に亘って塗装を保護し、日常の洗車も簡単・迅速洗浄することができます。 Ceramic Pro 9Hは一度硬化すると薬品等では除去できません。
これが嘘か本当かは分かりません(笑)
因みにこの製コーティング剤、大阪のカーメイクアートプロさんが日本の総代理店っぽい立ち位置なのか、サポート対応先に指定されています。
8年くらい前にガラスコーティングとして動画で紹介もしてますね。
実は「DRIVER’S PIT」さんでは、別のもう少し安いコーティングを勧められたのですが、それだと記事ネタとしては面白くないので、「セラミックプロ」を選びました。
エボは9月中旬以降にならないと戻って来ませが、戻り次第に状況を報告します。
セラミックプロの施工が完了しました
板金→オールペン→セラミックプロの施工で2ヶ月以上掛かりましたが、ようやくエボが戻って来ました。
ただ、その日に車検に出してしまったので今は手元にありません(笑)
また、オールペンの直後に施工して貰っていますので、セラミックプロ単体での見た目のビフォーアフターの比較も出来ませんが、とにかくピカピカです。
今後は原則としてボディーカバーを被せて青空駐車の予定ですので、参考になるかは分かりませんが洗車ごとに随時状況を追記したいと思います。(もう洗車機には入れません)
セラミックプロ施工後の管理
これは他の一般的なコーティングと同様ですが、セラミックプロの施工後には洗車時にユーザーが行う撥水(滑水?)剤の塗り込み、1年に1度の店舗でのメンテナンスの2つの作業が必要です。
こちらは付属のシャンプーと撥水材です。
ボディカバーを使う場合にはそれほどコーティングは劣化しないと思いますが、年に1度の店舗でのメンテナンスの際には、必要に応じて研磨や1層だけのコーティングの塗り直しが入る事もあるそうです。
1度目の洗車
コーティングが終わってから車検の為に1日雨に濡れ、その後洗車をして貰っていますので、正確には2度目の洗車になります。
この1ヶ月間はエボはほぼずっとボディカバーの中でしたが、先日丸一日ツーリングで走らせました。
その5日後にもエボに乗る予定があった為、すぐには洗車せず、その間は青空駐車です。
雨も何回か降りましたのでそこそこ汚れています。(そんなに長期間放置していないので、固着している感じではない)
高圧洗浄機をぶっ放せば、見た目では分からないくらいまで汚れは落ちました。固着する前にこまめに洗車するのが吉ですね。
撥水具合はこんな感じです。撥水系のコーティング剤としては普通ですね。
セラミックプロは撥水がセールスポイントの製品ではないので、まあこんなもんでしょう。
因みにこの翌日にエボに乗り、その次の日に洗車する予定でしたので、この日はケルヒャーでの水洗い洗車+純水機での水道水飛ばしのコースで、拭き上げはなしです。
見た目は全く汚れているようには見えないのですが、試しに乾きかけの状態のボンネットをトイレットペーパーで拭いてみたところ、やはり少し黒くなりましたので、ケルヒャーだけだと汚れは落としきらないようです。
乗った後は手洗い洗車は必要ですね。本来は撥水剤も塗らなければならないので、2日後にはちゃんと洗車します。
2度目の洗車
2度目の洗車は1度目の洗車の2日後でした。
今回はその後に1ヶ月以上はボディカバーをかけっ放しの状態にする為、シャンプー後に合わせて付属のメンテナンス剤を塗布しました。
セラミックプロのメンテナンス手順はこちらの動画で詳しく解説されています。
メンテナンス剤を塗布する場合には、シャンプーを流した後にボディが濡れたままの状態で塗布し、仕上げに拭き上げ、と言った手順になります。
まだセラミックプロの施工から1ヶ月ちょいしか経っていませんし、この間車に乗ったのは2回、ボディカバーを外していたのは1週間程度ですので、セラミックプロの耐久性などはまだ良く分からないですね。
そもそも、普段はボディカバーを掛けてあり、1ヶ月に一度手洗い洗車した上にメンテナンス剤を塗布するのでは、何を以ってセラミックプロの効果が落ちてしまったかを判断して良いのか分からないような気がします…。
施工7ヶ月後の状況
施工から7ヶ月が経過しました。管理方法は特に変化もなく、ボディカバーで保管、月に1~2回ツーリングに出かけて洗車→ボディカバーと言った感じです。
メンテナンス剤は洗車2回につき1回の頻度で施工していますが、撥水具合は施工当初から変化はありません。(当たり前か…)
ボディカバー保管だと、1年やそこらでは変化は体感できなそうですね。
施工1年後の状況
施工から1年が経過しました。
この1年間、エボに乗るのは月に1~2回のツーリング時のみ、使用後には可能な限り洗車→ボディカバーで保護、のような管理を続けて来ましたが、すぐに洗車が出来ないような状況も何回かありましたので、実質2ヶ月くらいは雨ざらしになっていた期間があると思います。
洗車は手洗いで月に1回、撥水剤の塗付は2回の洗車に1回の頻度で実施しました。
このような条件で、施工直後との以下項目の変化をまとめます。(ほとんど感覚的なもの)
ツヤ感の変化について
洗車後のツヤ感の変化は全く感じられません。オールペン直後に施工した為、下地処理が完璧だった事も影響しているかと思います。
洗車傷について
洗車は手洗いのみでしか行っていませんが、残念ながら浅い洗車傷がついています。
ただし、写真には映せないような深さですので、年に1回の研磨工程が入るメンテナンスでのリカバリーは可能と考えられます。
雨染みについて
雨ざらしになった期間が正味2ヶ月程度ありますので、雨染みはそこそこ発生しています。
セラミックプロ付属のカーシャンプーでは雨染みは落ちませんが、こちらも年に1回の研磨工程が入るメンテナンスでのリカバリーは可能と考えられます。
こちらも写真では分かりにくい感じです。
撥水性について
撥水性に関しては、洗車2回に1回の頻度で撥水剤の実施していますが、雨が降ったり洗車をすると撥水効果が低下します。
以下は撥水剤の施工1ヶ月後の映像で、その間に何日か大雨の中での青空駐車を行い、その後に洗車をしています。
撥水性の最低ラインがこの程度であれば、充分であると言えそうです。
この後に年に1度のメンテナンスに出していますので、以後の状況を継続して追記します。
施工1年後のメンテナンス後の状況
2023年9月20日に、さいたま市の「DRIVER’S PIT」さんにて施工1年後のメンテナンスを実施して頂きました。
今回、研磨作業は入れていないそうですが、雨染みと鉄粉落とし+撥水コーティングを行ったそうです。
最初にセラミックプロを施工した際のヌルテカ感が戻った印象です。
洗車傷も昼間の肉眼では良く分からない状態になっています。
撥水性も明らかに回復しています。
セラミックプロの総評
セラミックプロを施工してから1年間の経過を見て来ましたが、基本は乗らない時にはボディカバー保管と言う私の環境では充分過ぎる性能であると言う印象です。
ただし、何も問題がないかと言えばそうでもありません。
年に1度のメンテナンスも2万円ちょいの費用が掛かりましたし、オーバースペックなんじゃないかと感じています。
そもそも、施工店のさいたま市の板金塗装屋さん「DRIVER’S PIT」さんでは、セラミックプロはおすすめされませんでした。
理由は価格が高いからです。
1年経過後の総評も、その通りの結果です。(性能には満足してますが…)
ここまで高いコーティングは必要か?
因みに高額のコーティングでも雨染み、洗車傷は付きます。
従って雨に濡らさないようにボディカバー保管、ガレージ保管をするケース以外では、定期的に雨染み落としのメンテナンスが必要になりますし、セラミックプロも月に1回程度の撥水メンテナンスが必要です。
この2つの工程が意外と重要だったりするのですが、これらを欠かさずに実施出来るような環境であるならば、そもそもそこまで高額なコーティングは必要ないのでは?と感じる部分もあります。
自分でガラスコーティングを施工するか、もう少し価格の安いコーティングにしても結果が大きくは変わらないのかも…。
業者さんにそこそこ高いコーティングを依頼する意味
新車の場合には別ですが、業者さんにそこそこ高いコーティングを依頼するのは、研磨などの工程を含む下地作りに大きな意味があります。
もともとガレージ保管の車は別ですが、屋外保管した車は雨染みが大量に付着しています。(色によっては目立たないですが、黒だと即死級に目立ちます)
コーティング前にこれらの雨染みや鉄粉を綺麗に落さないと、仕上がりが良くなりません。
もちろん、素人がDIYでこれらの作業をするのも不可能ではありませんが、50歳も過ぎて来ると体のあちこちが痛くなるので私は積極的にはやらないようにしています。(絶対やらない訳でもないですが)
このような事情を考えると、業者さんにコーティングを頼む場合には、下地作りをどこまでやってくれるか確認し、その店でおすすめしている商品を選んだ方が良いだろう、と言うのが現時点での私の考えです。(上から2番目くらいのとか)
洗車とDIY好きな方は、下地作りからコーティングまで自分でやるのもアリだと思います。
コメント
ディーラー施工のコーティングをやり直そうと思ってましたので興味深々です。屋根下カバーをかけて保管していましたが、5年以上経ちましたので
白狼様
私もどうなるか楽しみです(笑)
綺麗にオールペンできてますねぇパテをあまり使わずに板金するところに好感が持てます。
カーメイクアートプロさんが総輸入代理元になってるコーティングに
FEYNLAB
というものもあってこちらは同じセラミックでも擦り傷等が消える性能があるものもあります。CermicPro 9Hより耐久性も増すみたいですね。
動画の100円ライターの殴りですが、CermicPro 9H施工したものに目の前でやって貰ったことありますが、プラスチックが指で烏賊の燻製みたいになって取れるのが驚きでした。
白狼様
今回は2層のやつですね。
傷が消えるのは前にこんなニュース出てましたけど、似たような仕組みなんですかね。
https://nazology.net/archives/113142
管理人様
もう1年立つのですねぇ。
今年の4月から Ceramic Pro ION が出たみたいですね。
https://ceramic-pro.jp/ceramic-pro-ion/
耐久性について凄いこと記載してましたが、なくなっているようでこれからこちらがお勧めなんでしょうね。
1年点検の結果楽しみにしておきます。
白狼様
メンテナンスの結果、ヌルテカに戻っており、私の使い方なら従来のセラミックプロ、またはもっとグレードの低いコーティングでも良いような気がしています。
メンテナンス時のプロによる雨染みや鉄粉落としの効果が大きいと体感しました。
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