こんにちは!自動車系ライターの駆流斎です。
ハンドル操作を軽くしてくれるパワーステアリング。そんな便利な仕組みを支えるのが「パワステフルード(オイル)」です。
実はこのフルードにも交換時期があり、長年メンテナンスを怠るとハンドルが重くなったり、異音が出たりといったトラブルが起きてしまいます。
この記事では、パワステフルードの交換時期の目安や、交換しないことで起こる故障・不具合、DIY交換の可否まで、初心者にもわかりやすく解説します。
「車検では指摘されないけど、実は大事」なパワステフルード。この記事を読めば、あなたの愛車を長く快適に使うためのヒントがきっと見つかります!
パワステフルードとは?役割を簡単に解説
パワステフルードとは、「パワーステアリング(Power Steering)」と呼ばれるハンドル操作をアシストする仕組みに使われる専用オイルのことです。
油圧式のパワーステアリングでは、エンジンの力でポンプを回し、このフルード(作動油)を使ってハンドルを軽く動かせるようになっています。
近年は「電動パワステ(EPS)」も普及していますが、まだまだ油圧式の車も多く、メンテナンスが必要です。
パワステフルードの交換時期はどれくらい?
一般的に、パワステフルードの交換時期の目安は3〜5年または3万〜5万kmです。
車種やメーカー、使用状況によって差がありますが、以下のようなサインがあれば早めの交換を検討しましょう。
- ハンドルが重くなってきた
- パワステポンプから異音がする(うなり音など)
- フルードの色が濃くなっている、黒ずんでいる
- フルードの量が減っている
取扱説明書やディーラーでの点検履歴を確認するのもおすすめです。
パワステフルードを交換しないとどうなる?
パワステフルードを長期間交換しないまま放置すると、以下のような不具合が起こる可能性があります。
1. ハンドルが重くなり操作性が悪化
劣化したフルードでは本来の油圧が保てず、ハンドルが重くなって運転がしづらくなります。特に低速での取り回し時に違和感が出やすくなります。
2. 異音や振動の原因に
汚れたフルードではパワステポンプに負担がかかり、「ウィーン」「ゴーッ」という異音が発生することも。最悪の場合、ポンプの故障に発展する恐れがあります。

3. パワステシステムの故障リスクが高まる
フルード内の汚れや金属粉が内部に悪影響を及ぼし、シールやホースからの漏れ、パワステラックの損傷など高額修理につながることもあります。
フルードの色で交換時期をチェックする方法
パワステフルードは新品時は透明または薄い赤色をしていますが、劣化すると茶色〜黒色に変化します。
エンジンルーム内のパワステリザーバータンクを確認すれば、色や汚れ具合を目視で確認できます(※エンジン停止時・冷却状態で実施)。
ただし、色だけで完全に判断できない場合もあるので、点検時に整備士に見てもらうのが確実です。
DIYで交換は可能?それともプロに任せるべき?
パワステフルードの交換は一部DIYでも可能ですが、古いフルードを完全に抜くには専用機器(フラッシングマシン)が必要な場合もあり、エア噛みや漏れのリスクもあります。
そのため、基本的には整備工場やディーラーでの交換が安心かつ確実です。
費用の目安は5,000〜15,000円程度(車種や作業内容による)です。

電動パワステ(EPS)の車はフルード交換不要?
最近の車に多い電動パワステ(EPS)はモーター制御によってハンドルをアシストするため、パワステフルードは使用されていません。
そのため、この記事の内容は主に油圧式パワステを搭載した車向けの情報になります。
自分の車が電動か油圧式かは、車検証や整備記録簿、車種情報などから確認できます。
まとめ:パワステフルードは定期交換でトラブル予防
- パワステフルードは3〜5年または3〜5万kmが交換目安
- 放置するとハンドルの重さ・異音・ポンプ破損につながる
- 色や臭い、操作感から劣化の兆候を早めにチェック
- プロによる交換が安全・確実
パワステフルードの交換は見落とされがちなメンテナンスですが、ハンドル操作に関わる大切な部分です。
安全で快適なカーライフを送るためにも、定期的な点検・交換を心がけましょう。
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