※2020年4月17更新~2020年の最新情勢に合わせて内容を見直しました。
パイオニアのドライブレコーダーはどちらかというと自社カーナビ連動タイプのイメージが強く、一般向けはコムテックやケンウッド、ユピテルなどにシェアを独占されていた印象ですが、2019年以降は1カメラ・2カメラタイプの一般向けモデルの開発にも力を入れ始めています。
一気にモデル数が増えた為に2020年の4月時点では12モデルと展開モデルが多く、分かりにくくなっている為、2カメラモデルに関しては別に記事を起こしていますので以下記事をご参照下さい。
この記事では1カメラモデルについてのみ、以下の4つのカテゴリーごとにそれぞれの違いをご説明します。
①スタンダードな箱型モデル
②コンパクトな平型モデル
③液晶なしのWiFiモデル
④カーナビ連動モデル
スタンダードな箱型モデル
パイオニアのスタンダードな箱型モデルは、オリジナリティの薄いケンウッドの旧規格のパクリのような製品で基本設計は2016~2017年のものとなっています。
※型番のみ変更して2018年に再販
VREC-DH400 | VREC-DH600 |
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18.10発売 | 18.10発売 |
1920×1080/27.5fps/WDR | 2304×1296/27.5fps/WDR |
LED信号対応 | |
録画視野角 水平105° | 録画視野角 水平110° |
microSD付属32GB/最大32GB | microSD付属16GB/最大32GB |
GPS内蔵 | |
駐車監視モード | |
動体検知+衝撃検知/自動起動 | |
内蔵バッテリー50分 | |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
「VREC-DH400」は2016年春モデルの「ND-DVR10」の再販モデルで、フルハイビジョンの解像度に水平105°のスタンダードな録画視野角、「VREC-DH600」はその高解像度版となっていますが、ハードウェア構成が古くなっていますので最近のスタンダードクラスのドラレコと比べると画質面では劣ります。
従って2020年の段階ではこの系統をおすすめする理由はほぼないと言えます。
コンパクトな平型モデル
最近のパイオニアのドライブレコーダーは、スタンダードな箱型ではなく平型のや液晶なしのコンパクトタイプへのシフトが進んでおり、そのうち主力の平型タイプはスタンダード・ハイエンドの2クラスでの展開となっています。
スタンダードクラスの「VREC-DZ200」
「VREC-DZ200」はパイオニアのスタンダードクラスのドライブレコーダーの中では最も録画視野角が狭い水平95°のエントリーモデルとなります。(ベースは2017年12月モデルの「ND-DVR40」)
VREC-DZ200 |
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19.07発売 |
1920×1080/27.5fps/WDR |
録画視野角 水平95° |
LED信号対応 |
microSD付属16GB/最大?GB |
GPS内蔵 |
駐車監視モード |
動体検知+衝撃検知/自動起動 |
内蔵バッテリー50分 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
特徴としてはマウント部分が板状になっている為、運転の際の邪魔にならないという点が挙げられますが、フルハイビジョンの解像度で狭めの録画視野角という割に、価格はそれほど安くはありません。
※コムテックやユピテルの同クラスのモデルは1万円程度
パイオニア唯一の機能としては、内蔵バッテリーによる駐車監視が挙げられ、一定時間振動を検知しない事をもって、動体検知+衝撃検知の駐車監視を最大で50分間行います。(満充電までに3時間かかる)
パイオニアの製品が希望の方でも、「VREC-DZ200」は録画視野角が狭いので、デザイン的にどうしてもコレ!という事でなければ、同社の他のモデルをおすすめします。(多分ディーラーなどでは「パイオニア」というブランド名だけで結構売れてるのでは?でも敢えてネットで検索しに来た方にはおすすめはしません)
夜間特化STARVIS対応のハイエンドモデル
「VREC-DZ600」「VREC-DZ600C」の2モデルは、同社の2カメラモデル「VREC-DZ700DLC」「VREC-DZ700DSC」のフロント単体バージョンのような特徴を持ったWiFi対応の製品です。
VREC-DZ600 | VREC-DZ600C |
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19.07発売 | |
1920×1080/27.5fps/WDR | |
録画視野角 水平128° | |
LED信号対応 | |
microSD付属16GB/最大128GB | |
GPS内蔵 | |
WiFi対応 | |
駐車監視モード | |
衝撃検知/自動起動 | |
内蔵バッテリー90分 | 内蔵バッテリー90分 専用ケーブル 同梱? |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
これらの2モデルは付属する電源ケーブルが異なり、「VREC-DZ600」はシガープラグタイプ、「VREC-DZ600C」は3芯直結タイプとなっています。
いずれもフルハイビジョンの夜間特化型STARVISセンサーを搭載し、録画視野角は水平128°程度とドライブレコーダーとしては最高クラスとなっていますので、単体モデルとしては最も幅広い状況を抑える事が出来る超広角モデルの部類に入ります。
駐車監視については、シガープラグタイプの「VREC-DZ600」は内蔵バッテリーによる50分間の駆動で、衝撃が加わった際の前後を録画します。
直結ケーブルの「VREC-DZ600C」の方はこれに加えて内蔵バッテリーを使い切った後に、微電力を消費する衝撃後のみの録画モードに切り替わります。
画質についてはおそらく2カメラの700系に準ずるものと思われ、夜間の明るさ超特化のチューニングが入っていると考えられます。
液晶なしのWiFiモデル
「VREC-DH200」は2019年に発売されている液晶なしの超コンパクトタイプのWiFi対応モデル、「VREC-RH200」はそのリア専用バージョンです。
VREC-DH200 | VREC-RH200 |
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20.02発売 | 20.02発売 |
1920×1080/27.5fps | |
録画視野角 水平114° | |
LED信号対応 | |
microSD付属16GB/最大128GB | |
GPS内蔵 | |
WiFi対応 | |
フォーマット不要 | |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
解像度はフルハイビジョン、録画視野角は水平114°とスタンダードなスペックではありますが、一辺3cmのコンパクトな箱型筐体が特徴的です。
リア専用バージョンの「VREC-RH200」の方には、マウントの可動範囲と電熱線を避ける接着面の切り欠き、電源ケーブルに9mのロングタイプが付属する点がフロント用の「VREC-DH200」と異なるようです。
とにかく筐体のコンパクトさが命!と考えている方向けの製品です。
カーナビ連動モデル「VREC-DS600」
「VREC-DS600」は他社に先駆けて発売されたカーナビ連動タイプのドライブレコーダー、「ND-DVR1」の後継モデルです。
「ND-DVR1」がフルハイビジョンの解像度ながら水平視野角は120°とかなり広めであることからなかなか実用性の高いドライブレコーダーだという印象を持っていたので̪すが、2018年モデルでは録画視野角が水平107°と狭くなってしまいました。
VREC-DS600 |
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18.10発売 |
1920×1080/27.5fps/WDR |
LED信号対応 |
録画視野角 水平107° |
microSD付属16GB/最大32GB |
GPSはカーナビより受信 |
駐車監視モード |
衝撃検知/自動起動 |
専用ケーブル同梱 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
また、駐車監視に関しては衝撃検知となっている為、万全とは言えない部分もありますが、総合的にはバランスが取れているモデルだと思います。
パイオニアのドライブレコーダーのまとめ
以上、2020年4月時点でのパイオニアのドライブレコーダーのシングルモデルの特徴についてご説明しました。
エントリー~スタンダードクラスではイマイチな製品が多いですが、上位になるとそれなりに独自の特徴が出てきますので他社製品と比較の上、検討してみて下さい。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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