こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
今回は主にディーラー向けの販路の専用品として販売されているコムテックの2カメラドライブレコーダー「DC-DR653」についてご質問を頂きましたので解説します。
本機はベースモデルがコムテックの2カメラ最上位機種「HDR965GW」ですので、ディーラー向けの製品の中でも最もバランスが良い優良機種です。
「DC-DR653」のスペックと特徴
「DC-DR653」のスペックは「HDR965GW」とほぼ同じで、こちらの表の通りとなっています。
DC-DR652 |
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フロント:1920×1080/27.5fps/HDR/WDR リア:1920×1080/28fps/HDR |
レンズ視野角 フロント:水平136° リア:水平136° |
LED信号対応 |
microSD付属32GB/最大32GB |
GPS内蔵 |
フォーマット不要 |
駐車監視モード |
衝撃録画/自動起動 常時録画+衝撃録画/自動起動 タイムラプス/自動起動 |
専用ケーブル付属 |
「HDR965GW」との相違点は以下の4つです。
・付属するケーブルがシガータイプではなく、3芯の直結ケーブル
・駐車監視のタイマー設定が最大12時間まで
・駐車監視のエリアON機能がない
画質や画角の面では「HDR965GW」と全く同様と考えられ、前後ともに2カメラドラレコとしてはほとんど最大視野角の水平136°の録画視野角となっているのが大きな特徴です。
何故かコムテックのプロダクトページには水平視野角の表記がありませんが、説明書には「HDR965GW」と同じ、前:水平136°、前:水平130°の記載が見られます。
最近のコムテックのベースモデル事情
コムテックの箱型2カメラドライブレコーダーには、主力のZDR系と、ハイエンドモデルに冠されるHDR系の2系統がありますが、最近ではZDR系が一般向け、HDR系が専門店・ディーラー向けと言った形の色合いが強くなっているように感じます。
ベースモデルの「HDR965GW」と、一般向けの最新モデル「ZDR035」では、過去の同系統の製品のテスト結果では夜間の明るさの面でZDR系の方が優れており、HDR系は保証期間を3年とする事でZDR系に対する差別化を打ち出していましたが、現状ではZDR系も3年保証となっている事から、明らかにHDR系が優れていると判断出来るようなポイントはありません。
なお、ベースモデルの「HDR965GW」の実勢価格は2.5万円程度、「ZDR035」の実勢価格が2.1万円程度、「DC-DR653」の価格はかなり高めに設定されるであろう事を考えると、コスト重視なら「ZDR035」を選択した方が良い様にも思います。
駐車監視について
「DC-DR653」の駐車監視に関わる仕様は、以下の3点を除いて「HDR965GW」と同様です。
・駐車監視のエリアON機能がない
・タイマーが最大12時間まで
録画方式はこちらの3種類からの選択式です。
・常時録画+衝撃検知(常時録画と合わせて、衝撃の前後の状況をイベントロック)
・タイムラプス(1fpsの常時録画)
コムテックのドラレコの駐車監視は非常に利便性が高く、衝突前後の状況をイベントロックする機種が多いので証拠能力は強力です。
ただし、駐車監視中の消費電力が走行中のそれとほとんど変わらないので、長時間の駐車監視はカーバッテリーの寿命を縮めます。
バッテリーへの配慮から、タイマーが最大12時間までとなっているものと考えられます。
バッテリーの劣化が気になる場合には、外部バッテリーと組み合わせるなどの対策を検討しましょう。
その他の付加機能
「DC-DR653」は事実上コムテックのフラッグシップの構成ですので、その他の付加機能も豊富です。
・安全運転支援機能(先行車発進/先行車接近/車線逸脱/後続車接近/ドライブサポート/車速アラーム)
・GPS警報(逆走お知らせ/事故ポイント/ヒヤリハット/速度監視路線)
これらはドラレコとしては必須ではありませんが、あればあったで便利と感じる方も多いでしょう。
まとめ
以上、「DC-DR653」の特徴について解説しました。
ベースモデルの「HDR965GW」と比べると価格がかなり高くなりそうなのが難点ですので、車両価格と合わせて値引きの材料として使うのが吉だと思います。
なお、ディーラーによっては「DC-DR653」ではなく、ベースモデルの「HDR965GW」に差し替えという弾力な対応をしてくれるところもあるようなので、一応ダメ元で聞いてみても損はないと思いますよ。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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