オイルパンのドレンボルト付近からエンジンオイルが漏れていると、その量によっては車検に通らなくなるのですが、今回はコペン号でドレンボルトからのエンジンオイル漏れに見舞われましたので、その顛末と対策を書き留めておきます。
事の発端はエンジンオイル交換
コペン号は昨年の8月末の納車、9月に自分でエンジンオイルを交換しているのですが、特にその時にはエンジンオイル漏れなどもなく、2月には問題なく車検に通っています。
前回のオイル交換から2,500km程度しか走っていないのですが、9ヶ月程度経過していた為、再びオイル交換を行った際に問題が発生しました。
オイルが抜けきった後にボルトを締め直しても最後の辺りでほとんど手応えがなくなり、ボルトがクルクル延々と回り続ける状態に(笑)
一応、念のため規定トルクを超えないようにトルクレンチを使用していたのですが、規定トルクに達する前にオイルパンのネジ穴がなめてしまった?ような状況です。
その後にブレーキパッドの交換作業を実施する予定でしたし、手で回しても全く動かない程度には固定されていたので、どうにか漏れない事もある?と考え、多少漏れても液体ガスケットでコーキングすればどうにかなるかと思っていたので、そのまま新オイル投入!
…が、やはり締め付けトルクが足りないらしく、ブレーキパッドの交換中にドレンボルト辺りからエンジンオイルが滴り落ちているのに気がつきました。
液体ガスケットでコーキングしたものの…
そこまで盛大に漏れていた訳ではないので、パーツクリーナーで脱脂後にオイル用の液体ガスケットでコーキングしてみました。
オイルが漏れていたのは当然のごとくドレンパッキンとドレンボルトの付け根の部分でしたので、とりあえずその辺りだけに液体ガスケットでコーキングし、硬化後に再度チェックしてみるとまだ漏れが止まっていなかった為、一度ガスケットを剥がしてから、盛大に液体ガスケットを塗りたくってやりました!
…が、何度やっても漏れは止まらず、液体ガスケットでのコーキングは断念、おそらくオイルパンのネジ山が死んでいるのだろうと予測し、一度オイルを抜いてロングのドレンボルトとシールテープで対処する事にしました。
最近の車のオイルパンは軽量化の為にアルミなどが使用されている事が多いそうで、ネジ穴が舐める事が結構あるそうです。(コペンの場合にはアルミなのかどうか不明)
補修に準備したもの
オイルを抜いて状況を確認するまで原因が分からなかったので、ネジ穴がなめているという前提で以下のロングのドレンボルトと、シールテープを手配しました。
ネジ穴がなめている場合、新しいネジを使用してもゆるゆるになってしまいますが、シールテープを何度もボルトに巻く事でしっかり奥まで締まる事もあるようです。
シールテープを使用してもダメな場合は、ボルト穴をリコイルする事も検討した方が良さそうですが、古い車なのでお金を掛けずに騙し騙し乗るつもりですので、とりあえず不完全でも当面問題なさそうな対処を選択しています。
ネジ穴ではなく、ネジ山がなめていたという話…
オイルを抜いてドレンボルトを確認してみると…なんとネジ山が綺麗サッパリ無くなっていたというオチ…。
ツルツルじゃないですか!
本来なら最初に緩かった時点でネジ山を確認すべきところなのですが、その日はブレーキパッドの交換と記事投稿を行うつもりで、さっさとエンジオイル交換を終わらせたい一心だったので全く確認せず、余計な手間が掛かってしまいました。
…という訳で、新しいロングボルトを使用したところで一件落着…と言いたいところですがそうは行きません(笑)
ネジを抜く際にかなり引っ掛かりがあった
思い起こせば、先日のエンジンオイル交換でドレンボルトを緩めた際に、途中で何か軽く引っ掛かりがあってスムーズに抜けなかったような記憶があり、今回ボルトを緩める時にも同様の感触でしたので、ボルトを抜く際に斜め方向に力が掛かってしまった可能性があります。(まぁ、割と慎重にやったつもりなのでそれが原因ではないかも知れませんが)
ネジ山がつぶれた原因は今となっては分からないのですが、問題は新しいドレンボルトを締める際にも相変わらず引っ掛かりがある事です。
古いネジ山のカスが残っているのかと思い、ワイヤーブラシで出来る範囲で掻き出したのですが症状は改善されず、どうやらねじ込むごとにネジ山がつぶれていく様子です。
ネジ山がおかしな形に矯正されちゃったんでしょうね…。
ただ、引っ掛かりながらも奥までボルトを締める事が出来ましたし、ドレンボルトからのエンジンオイル漏れはなくなりましたので、とりあえず問題はない状態にはなったかな?というところです。
エンジンオイル一回分を丸々捨てたようなものですが、多分あれはフラッシングだったんだと思うようにします。(添加剤も入れてたんですが…)
ドレンボルトからのエンジンオイル漏れの原因と対策についてのまとめ
古い車はもちろんの事、最近の車であっても、ドレンボルトからのオイル漏れはそこそこ発生しているようで、ディーラーでしかオイル交換の作業を行っていないのにネジ山がなめたという話もなくはありません。
原因はボルトの脱着時のトルクの掛け過ぎや、ねじ込み角度のズレなどが考えられますが、ネジ穴の強度がもともと不足していたり、走行距離が伸びている車はエンジンオイルの交換回数も増えてきますので、パーツや作業手順に問題がなくてもオイル漏れに見舞われる事があるかも知れませんね。
オイル交換後にオイル漏れに気付いた場合には、漏れの度合いにもよりますがとりあえず液体ガスケットでのコーキングを試してみるのも手だと思います。(軽くにじむ程度であれば問題ないかと)
漏れる量が多いようなら、やはり応急処置では間に合いませんので、一度オイルを抜いてボルトの交換や、シールテープなどを試してみる事をおすすめします。
それでダメならネジ穴のリコイルが必要になるかも知れませんね。(結構お金が掛かるので、なるべくそれ以外でどうにか間に合わせたいところですが)
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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