ホンダS2000(AP1)はVTECスポーツの頂点!走りの楽しさで選ぶならAP3より断然AP1

こんにちは!自動車系ライターの駆流斎です。

ホンダのVTEC搭載スポーツカーの中でも、最も「気持ちよく走れる」ライトウェイトFRオープンスポーツとして圧倒的な支持を得ているのが、S2000(AP1)です。

この記事では、VTECエンジンの官能性、高回転NAエンジンの魅力、他のVTEC車両やAP3との違いを比較しながら、AP1の唯一無二の魅力を解説します。

S2000は他のVTECスポーツと何が違う?

他のVTEC車と比べてもS2000は若干重いものの、オープンカーならではの爽快感、そして9,000回転まで回るレブリミットが生み出す官能性という点で、群を抜いた魅力があります。

特に「走る楽しさ」を重視するドライバーにとっては、FRレイアウト×オープン×高回転VTECという組み合わせは唯一無二です。

さらに、ポルシェなどの輸入車NAモデルと比較しても、S2000はギア比がクロス気味に設定されており、高回転を積極的に使える仕様。峠道やサーキットで「エンジンを回して楽しむ」走りに最適です。

VTEC搭載スポーツカーとのスペック比較

車種 排気量 最高出力 最大トルク レブリミット 車重
S2000(AP1) 1997cc 250ps / 8,300rpm 22.2kgm / 7,500rpm 9,000rpm 1240kg
インテグラ タイプR(DC2) 1797cc 200ps / 8,000rpm 18.5kgm / 7,500rpm 8,400rpm 1100kg
インテグラ タイプR(DC5) 1998cc 220ps / 8,000rpm 21.0kgm / 7,000rpm 8,000rpm 1190kg
シビック タイプR(EK9) 1595cc 185ps / 8,200rpm 16.3kgm / 7,500rpm 8,200rpm 1070kg
シビック タイプR(FD2) 1998cc 225ps / 8,000rpm 21.7kgm / 6,100rpm 8,000rpm 1270kg

この比較からも、S2000(AP1)はトルクウェイトレシオの面でも優秀で、なおかつ唯一のオープンFRレイアウトである点が、走りの質と気持ちよさに大きな影響を与えています。

S2000(AP1)の魅力とは?

  • 9,000rpmまで回るF20Cエンジン:自然吸気2.0Lとして世界トップレベルの出力を誇るF20C。VTECの切り替わりから一気に高回転まで吹け上がり、回転数そのものが快感に変わるフィーリングを体験できます。
  • 世界が賞賛した6速マニュアルトランスミッション:ショートストロークでダイレクトな操作感。ギアチェンジ自体が楽しいと感じられる数少ない車です。
  • ヒラリと曲がるピーキーな挙動:AP1はサスペンションもハード寄りで、限界域でのコントロール性に優れた仕上がり。ドライバーの腕次第で挙動を楽しめる「乗りこなす喜び」があります。
  • ボディ剛性とオープンの両立:オープンカーながら、専用設計シャシーにより驚異的なボディ剛性を確保。風を感じながらもスポーツ走行に耐える性能を誇ります。

AP3との違い:「完成度」か「走る悦び」か?

S2000 AP3(タイプS)は、専用エアロやセッティング変更により高速安定性を重視した最終進化版です。

AP1に比べて扱いやすさや安定性は向上していますが、逆にドライバーとクルマが一体となって走る「研ぎ澄まされた感覚」はややマイルドに。

特にVTECの切り替えの「ドラマ性」やピーキーさを楽しむという意味では、AP1の方が圧倒的に「走りの快感」に振ったモデルです。

S2000(AP1)とAP3のスペック比較

項目 S2000(AP1) S2000(AP3/タイプS)
エンジン型式 F20C F20C(最終型)
排気量 1997cc 1997cc
最高出力 250ps / 8,300rpm 250ps / 8,300rpm
最大トルク 22.2kgm / 7,500rpm 22.2kgm / 7,500rpm
トルクウェイトレシオ 約55.86(1240kg) 約56.76(1260kg)
車体サイズ(mm) 4135×1750×1285 4135×1750×1285
車重 1240kg 1260kg
サスペンション形式 F/R:ダブルウィッシュボーン 同左(専用セッティング)
特徴 高回転・ピーキー・軽快 安定志向・完成度重視

パーツ供給状況と維持のしやすさ

S2000(AP1)は販売終了から20年以上が経過していますが、現在も多くの純正部品がホンダ正規ディーラー経由で注文可能です。

ただし、供給状況は年々厳しくなっており、以前より入手しづらくなっている傾向が顕著です。

特にF20Cエンジン関連や6MT部品、足回りなどの主要パーツはまだ入手可能な場合が多い一方で、細かな内装部品や電子制御部品などは在庫が希少となっており、廃番リスクの高まりには十分注意が必要です。

また、NSXを対象にスタートした「Honda Genuine Compatible Parts(旧Honda Refresh Plan)」が今後S2000に対応する可能性もありますが、2025年6月時点では正式な対応は未定です。

純正部品の入手性は年々厳しくなっている

近年、S2000(AP1)の純正部品については「注文しても納期が不明」「突然廃番になった」といった報告が相次いでいます。

特にステアリングラックやトルクセンサーなど重要な電子制御部品は、在庫希少もしくはすでに廃番となっており、今後さらに供給が不安定になることが懸念されます。

そのため、パーツの確保は計画的に行い、整備のタイミングを見越して早期注文を行うことが推奨されます。

また、社外パーツやOEM再生品を活用することで、維持コストや可用性を確保しながら長期所有を実現できます。

信頼できる専門ショップとの連携も、安心してS2000と付き合っていくための重要なポイントです。

社外パーツも豊富に存在し、エンジンマウントやクラッチ、サスペンションなどはチューニングメーカーからリプレイス品が多数販売されています。

走行性能を維持しながら自分好みにアップデートできる点も、S2000オーナーにとっての大きなメリットです。

結論:VTECスポーツのベストバイはS2000(AP1)!

S2000 AP1は、ホンダのVTECエンジンを最も官能的に楽しめる1台であり、自然吸気エンジンの気持ちよさとFRスポーツの操る楽しさを両立した名車です。

今後このような車はもう登場しないかもしれません。

「走ることが楽しい」「エンジンを回したい」というドライバーには、S2000 AP1こそが最良の選択です。

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