キューブの中古車選びのポイント

自動車産業が世界的にも有名な日本ですが「日本の自動車メーカー」と聞かれて、あなたならどう答えますか?

私の暮らしている地元はトヨタ自動車のお膝元なので「日本の自動車メーカーと言えば?」と聞かれるとこの地方では「トヨタ自動車」と答える人が多いのですが、ひとつ県をまたいで三重県へ入ると「ホンダ」と答える人が増えます(三重県には本田技研工業の生産工場が所在しています)。

ではニッサンは?

日産自動車の設立は1933年と、実はトヨタ自動車よりも4年も早いって知っていましたか?

日産自動車は設立当初より、アメリカから自動車設計に関する設備を購入し、足らない知識や技術力を補うためイギリスの自動車メーカーと技術提携をし、日本の自動車産業の最先端を突っ走ってきました。

80年以上経った現在でも、日産自動車の技術力は他社より群を抜いています。

そんな日産自動車の人気車種の一つに「キューブ」があります。

老若男女問わず人気の車種ですよね。今回はそんなニッサン キューブについて紹介いたします!

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【http://www.nissan.co.jp/】

販売国は全世界?!人気のニッサン キューブとは?

生き残るのが難しく、シビアな自動車業界ですから、フルモデルチェンジを迎えることなく、後継車種に引継ぎという形で幕を閉じてしまう車種も数多くいます。

そんな厳しい中でも、独特なボディで初代から人気なのが「ニッサン キューブ」です。

「キューブ」と聞けば自動車のキューブを連想させる人も多いほど、世間にはキューブという車種が浸透していますよね。

ニッサン キューブも今年で発売18年目。

現在のモデルで3代目です。

独特なボディタイプで注目を集めたキューブの対抗車種として発売されたのがトヨタbBでした。

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【http://www.goo-net.com/index.html】

トヨタが対抗車種を新規で生産しなければならないほど、当時のキューブは斬新なモデルだったと言えます。

試作当初の車体ベースはニッサン マーチ。

あのコンパクトなマーチから、ハイトールワゴンスタイルのキューブは生まれました。

とても意外ですよね。

内装にも当時生産されていた人気車種のステアリングやメーターを使用するなどして作られました。
その一年後の1998年には完成形のZ10型のキューブが発売されました。

10152029_199812 (1)【http://www.goo-net.com/index.html】

なんとZ10型キューブは発売1年未満で10万台以上を生産。

異例の大ヒットとなりました。

これほどの人気にもかかわらず、Z10型キューブはなんと4年で生産終了。

4年でのフルモデルチェンジはかなり短いスパンでの販売となりました。

2002年には2代目となるZ11型キューブが発売。

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みなさんには、このZ11型キューブが一番見慣れたモデルなのではないでしょうか。

Z10型では全グレード1300㏄で統一されていた排気量も、Z11型では1400㏄に排気量アップ。

マイナーチェンジではさらに1500㏄も追加設定されました。

このZ11型キューブでは「キューブ CUBE3(キュービック)」という派生モデルも発売。

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こちらも見た目の可愛さ、使い勝手の良さから一般ユーザーに大変支持されました。

キューブキュービックに至っては、見た目やボディカラーなどはキューブと区別がつかないほど、そのまま。

しかし、室内は通常のキューブが運転席、助手席、後部座席の2列シート5人乗りなのに対してキューブキュービックはキューブよりも全長が15㎝ほど長く、室内もさらに1列多い3列シート、7人乗りの設定となっています。

この「コンパクトなのに7人も乗れてしまう便利さ」のターゲットは若者だけではなく、ファミリー層へもアプローチされました。

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ファミリーカーというと、やはり“荷物がたくさん載ること”、“人数がたくさん乗れること”が大前提となります。

そうなると、ミニバン、ワンボックスであるセレナやエルグランドが主流になるわけですが、排気量も大きいものが多く、もう少しコンパクトなファミリーカーとなると、一気にティーダやキューブのような5人乗りクラスになってしまいます。

このキューブキュービックは、ボディサイズもコンパクトなまま、排気量も1500㏄クラス、そのうえ7人乗りという当時は希少設定だったわけです。

ですが元々5人乗りで開発された車体。

やはり7人乗り仕様としては少々室内空間が圧迫されていたようで、キューブキュービックの生産台数はそこそこだったものの、Z11型キューブの生産終了とともに次期モデルに受け継がれることはありませんでした。

Z11型キューブは6年の販売期間を経て、2008年にZ12型、現在のモデルにフルモデルチェンジされました。

Z12型キューブはこれまでのZ11型キューブの原形を残しつつスタイルアップ!

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なめらかなボディに、人気のボディカラーを揃えました!さらに、Z11型で課題となった室内空間の向上にも成功。

車体の全長を16㎝延長し、車幅や車高もアップ。

圧迫感の在った室内は広々快適空間へとチェンジされました。

2008年の発売から8年経過したZ12型も、販売期間が長いために人気はやや下降気味。

しかし2016年に入ってから、キューブのフルモデルチェンジの噂も耳にするようになりました。

はっきりとした発表はまだですが、新型キューブ。

どんなマスクを見せてくれるのか、楽しみでなりませんね。

キューブのおすすめポイントとは?

ざっくりとニッサン キューブについて紹介しましたが、キューブのおすすめポイントを紹介いたします。

まずキューブの人気となったのは、良い意味で中性的なデザインではないでしょうか。

女性から見ても男性から見ても誰が乗ってもさまになるスタイルや使い勝手の良さ、また普通車でも1500㏄なら割と維持費のかからない排気量ですよね。

例えば、母親と成人した息子さんがキューブをシェアして普段使いしても、まったく問題ありません。

そしてニッサンの中でもキューブはインテリジェントキーを早くから採用していました。

インテリジェントキーとは手ぶらでロックが開閉できる便利な機能です。

また、キューブは世界中のいろいろな国で販売されているって知っていますか?

キューブはZ12型から北米、欧州、韓国でも「キューブ」という車名で販売されている世界で愛されている自動車なのです。

キューブのマイナスポイントとは?

万人受けする見た目に、優秀な装備でマイナスポイントなんてなさそうなキューブですが、値落ちが早いのが唯一の難点…。

正直、中古車査定士としても値段がつけにくい車種でもあります。

それは、年式に対して中古車相場が低い、というものです。

これから購入するユーザーさんにとっては嬉しい話ですが、それが手放す側になるととってもシビアなお話になってしまうのです。

中古車の買い取り業をしていて、キューブの値段を伝えるときほど心苦しく思うときはありません。

やはりユーザーさんは高年式だと高価買い取りを期待されていますからね。

以前、日産ディーラーの営業さんと世間話をさせていただいた時、こんなことを聞きました。

「ニッサンは技術もデザインも他社よりも最新、最先端を行くんだけど、ニッサンが開発した“いいところ”をトヨタが改良して発売して、日産のユーザーさんまで持ってっちゃうんだよね(笑)」

なるほどなぁと共感する言葉です。

こうしてニッサンの後を追ってトヨタが発売した自動車がヒットするんですよね。皮肉なものです。

キューブを買うならこの年式!!おすすめなキューブの中古車相場とは?

中古車を購入するときに絶対に譲れないポイントってありますよね。

きっとそのポイントは人それぞれだと思います。

それが「金額」なのか「年式」なのかは、購入者さんの希望によります。

今回は、予算別で購入可能なものをピックアップしてみました。

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予算30万円

2003年(平成15年)3.1万キロ・1400㏄・修復歴無し→28万円

2004年(平成16年)13.3万キロ・1400㏄・修復歴無し→15万円

2004年(平成16年)9.9万キロ・1400㏄・修復歴無し→30万円

2005年(平成17年)4.9万キロ・1400㏄・修復歴無し→30万円

2007年(平成19年)12.2万キロ・1500㏄・修復歴無し→33万円

■ カーセンサーで価格をチェックしてみよう!

予算50万円

2004年(平成16年)2.3万キロ・1400㏄・修復歴無し→35万円

2006年(平成18年)1.7万キロ・1400㏄・修復歴無し→46万円

2009年(平成21年)9.2万キロ・1500㏄・修復歴無し→53万円

2010年(平成22年)13.8万キロ・1500㏄・修復歴無し→35万円

2011年(平成23年)10.8万キロ・1500㏄・修復歴無し→50万円

■ カーセンサーで価格をチェックしてみよう!

予算100万円

2009年(平成21年)0.1万キロ・1500㏄・修復歴無し→95万円

2012年(平成24年)2.2万キロ・1500㏄・修復歴無し→90万円

2012年(平成24年)2.4万キロ・1500㏄・修復歴無し→90万円

2013年(平成25年)6.2万キロ・1500㏄・修復歴無し→99万円

2014年(平成26年)5.8万キロ・1500㏄・修復歴無し→94万円

■ カーセンサーで価格をチェックしてみよう!

なんと予算30万円でもZ11型のキューブが購入可能です。

中には総額15万円のものまで…!この15万円の車両に関しては、年式が10年落ちなこと、走行距離が13万キロを超えているために、こうした低価格での販売になっています。

中古車相場では多くの場合、年式や走行距離に販売金額が比例します。

年式が古くなればなるほど、走行距離が多くなればなるほど販売価格は安くなるのです。

ざっとピックアップした中古車も、年式が古ければ予算30万円でもZ11型キューブが買えますし、走行距離が多ければ予算50万円でもZ12型キューブが購入できます。

さらに予算100万円であれば走行距離の浅い現行モデルが購入できるうえ、おつりまできます!

中古車の選び方は人それぞれだと書きましたが、予算が同じならばあなたなら何を第一条件にしますか?

1⃣ 年式

2⃣走行距離

3⃣モデル(例えばキューブだと同じ2008年式でもZ11型とZ12型があります)

4⃣グレード

5⃣車体の程度

この4つを組み合わせて自分の中で優先順位を決めておくと、中古車探しに役立つかもしれません。

ちなみに私は、欲しい車によって違いますが⑤車体の程度→③グレード→②走行距離→④モデル→①年式で決めています。

やはり、年式が古くて走行距離が多くても、外装や内装、メンテナンスがしっかりとしてある中古車は寿命が長いと思うからです。

年に数回ですが、初年度登録から3年落ちや2年落ちのほぼ新車で、走行距離も3万キロや4万キロの走行距離が浅い車の査定を依頼されます。

と言っても“普通”の中古車ではなくて、エンジンパンクによって不動車となってしまった車の査定依頼なのです。

なぜエンジンパンクになってしまったのかを聞くと、全員が全員「購入してからメンテナンスをしていなかった」と答えます。

新車で車を購入すると最初の車検は、初年度登録から3年後です。

その3年もの間、オイル交換のようなメンテナンスを一切せずに走行しているとどんなに年式が新しくてもエンジンは壊れてしまうのです。

そうなってからでは取り返しがつきません。

しかも、修理をしようとするとエンジンの交換には莫大な費用が必要になります。

私の友人Aは、家族から初年度登録から2年落ちの軽自動車を譲り受けたのですが、車検以外メンテナンスを一切せずに乗り続けていたら、初めての車検を受けて1年後にエンジンパンクになりました(初年度登録から4年後です)。

特にターボエンジンを載せた軽自動車だったので、焼き付いてしまったようです。

その時、エンジン内のオイルはほぼ空っぽ。

黒いすすの混じったオイルが少し残っていただけでした。

こうした場合は、その後いくつかの選択肢があります。

1⃣ 廃車

2⃣ 現状車として買い取ってもらうか、下取りにして次の車を購入

3⃣ 修理

どれを選択しても費用がかかるのは必至なのですが…自分が招いた結果として受け止めざるを得ない状況なわけで…。

友人Aは自費での修理を選びました。

彼が修理を任せたのは正規ディーラーでしたので、もちろんエンジンは新品。

エンジン載せ替え工賃を含めた請求額はなんと48万円でした。

中古車を購入する場合、以前のオーナーがどんな乗り方をしていたのか、どういうメンテナンスをしていたのか、知る由もありません。

そういうわけで中古車には当たり外れができてしまいます。

そこで、中古車を購入するときには、車体の程度というものが大切になってきます。

外装や内装が綺麗に使用してある人は、メンテナンスも最低限手をかけているものです。

また、整備に出していれば車内やエンジンルームにオイル交換の履歴がステッカーやタグとして残っていたりもします。

こうしたものを目安にすると、その車は大切にされていたのかが想像できると思います。

ノーメンテナンスの4万キロよりも、しっかり手をかけてある9万キロのほうが絶対的にエンジンは元気ですからね!

ニッサン キューブおすすめのグレードと装備とは?

どんな車種にもグレードというものが存在します。

ベースグレードは廉価グレードとも呼ばれ、車体価格も比較的安いもの。

トップグレードは一番高額なグレードです。

見た目は同じでも、搭載されているエンジンが違っていたり、内装や装備が差別化されていることがほとんどです。

では、キューブにはそんなグレードがあるのでしょう?

一番人気 15X Vセレクション

15X Vセレクションは、ベースグレードの15Xに標準でオートライトシステム、オートエアコン、メッキドアハンドル、本革巻きステアリングなどの装備がついたグレードです。

15x_exterior【http://www.nissan.co.jp/】

15X(新車価格162万円)と15X Vセレクション(新車価格178.2万円)の新車価格での差額は約16万円。

その上の15Gになると一気に198.8万円とぐっと金額が跳ね上がりますので、15X Vセレクションはとてもお買い得なグレードなのです!

こだわり派には絶対Rider!

Riderとは、オーテックが手掛けるカスタムグレードです。

rider_exterior【http://www.nissan.co.jp/】

見た目にも華やかで、アクセントにメッキパーツを使用したりとパッと目を引くスタイルが印象的。

ベースグレードの15Xとは40万以上高額なグレードです。

最近の人気の傾向としては、車両の盗難防止を兼ねてイモビライザー機能の付いたインテリジェントキーがおすすめ。

キューブでは全グレード標準装備なので、中古車を購入するときも必ずインテリジェントキーがついてくるはずです。

また、キューブはこのクラスにしては珍しくメーカーオプションでサンルーフの追加も可能。中古車でも探せばサンルーフの付いた車両があるはずなので、要チェックです!

point_05【http://www.nissan.co.jp/】

ここ数年、どの車種も共通して人気のボディカラーがあるのをご存知ですか?

それは「ブラウン」「ショコラ」カラーです。

このブラウン系ボディカラーの人気が上昇し始めたのはこの数年なのです。

昔は車と言えば白、黒、パール、シルバーが人気の定番カラーでしたが、そこへブラウンも参入!ブラウン系のボディカラーは、年代問わず人気があり、また海外でも非常に人気の高いボディカラーなのです。

キューブに至っては、パールやブラックよりもブラウンのほうが人気なのではないでしょうか。

「ボディの形も四角くてボディカラーまでブラウンだと本当にチョコレートみたい!」なんてスイーツ女子にも大人気の様子。

単色のブラウンのほか、ルーフとボディの色が違う2トーンタイプも最近の流行です。

キューブには、ルーフ:パール×ボディ:ミントカラーや、ルーフ:パール×ボディ:ブラウン、ルーフ:パール×ボディ:スミオブルーなんていうちょっと変わったボディカラーもあるんです。

どれも個性的で目移りしてしまいますね。

あなたはどのボディカラーが好みですか?

そろそろフルモデルチェンジの噂もありますし、キューブの中古車は今が狙い目かもしれません!

(ライター:中古車査定士ryo)

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