最近では高圧洗浄機も洗車アイテムとして比較的メジャーな存在になり、パワー(水圧)だけで選ぶならかなりコスパの高いモデルも続々と発売されていますね。

ただし、住宅地で使用する事を前提に高圧洗浄機を選ぶのであれば、水圧だけでなくモーターの音の大きさなども気になるところではあります。

今回購入したケルヒャー「K5サイレント」は、高圧洗浄機としては今のところまだレアな水冷式モーターを採用した「静音」を前面に謳っているモデルで、私はこの静音性に惹かれて「K5サイレント」を購入するに至りました。

洗車におすすめの高圧洗浄機の選び方

以前から使用している空冷静音モデルのHIDAKA「HK1890」と比べて、どれくらい体感音が小さくなるのか、はたまた音の大きさは変わらない可能性もあるのですが、個人向けの高圧洗浄機の中では最もハイエンドと言われている「K5サイレント」について、洗車での使い勝手を中心にレビューを行います。

「K5サイレント」の特徴

最近増えている1~2万円台の高圧洗浄機と比較した場合の「K5サイレント」の特徴は以下の通りとなります。

吐出圧力について

吐出圧力については、メーカープロダクトページには最大吐出圧力と言う項目で12.0MPaと記載されており、この数値に関してはほぼ業界最大値かと思います。

ただし、この最大吐出圧力は通常の使用方法で得られる数値ではなく、何かの拍子で想定外の圧力が掛かってしまった場合でも、12.0MPaまでは壊れませんよ、と言う圧力に対する耐性を示すものです。

一方で通常使用の際に得られる常時圧力は8.0MPaとなり、業界MAXの常時圧力の製品と比べると若干圧力は落ちます。

電力的にはかなりのエコ

ハイパワーな高圧洗浄機は、概ね1.2~1.4kW程度の電力を使用する物が多いですが「K5サイレント」に関しては1.0kWとかなりのエコ仕様となっています。

ただし、電気代と高圧洗浄機の使用時間を考えると、お財布に及ぼす影響は気にしてもほとんど意味がないレベルかと思います。

静音性に優れた水冷式モーター

現時点ではほとんどの高圧洗浄機には水冷式モーターのモーターが採用されていますが、ケルヒャーにはK3、K4、K5と3つの水冷モデルがあり、そのうちK5が最も機能的に充実した最上位モデルとなります。

静音性だけで考えると、最も優れているのはK4になります。

ホースリールと電源ケーブルの収納が便利

収納時の事を考えると、ガレージが広くガレージ内に倉庫などがある場合には、ホースや電源ケーブルのまとまりが多少悪くてもあまり気にならないかも知れませんが、ガレージに置きっぱなしにする場合にはホースやケーブル類の収納方法が気になるところです。

「K5サイレント」は上部に巻き取りに便利なホースリールを搭載し、サイドには電源ケーブルを巻き付けるフックを備えています。

洗車以外の用途でも便利な12mの高圧ホース

一般的な高圧洗浄機には5m~10m程度の高圧ホースが附属します。

洗車用途だけを考えれば8m程度でも充分かと思いますが、家の外壁などの洗浄に使用するかも知れない場合には、ホースは長ければ長いほど便利です。

オプションでバケツなどからの自吸も可能

これは「K5サイレント」に限った話ではありませんが、ケルヒャーの高圧洗浄機はほぼ全てのモデルでオプションのフィルターをホースを使用する事でバケツなどに汲み置きした水を自給して吐水する事が出来ます。

水道が近くにないガレージの場合には便利な機能ですね。

また、これらの自吸オプションを使用すると、水道の蛇口から吸水した場合に比べると70%の節水が可能との事です。

水道につなぐホースがオプションなのが残念

他社の高圧洗浄機は水道に繋ぐホースが付属しているものが多いのですが、ケルヒャーのモデルはオプション扱いになります。(普通のホースにコネクタを装着しても問題なさそうな気もしたのですが、径が合わないものもある)

なお、このホースですが高圧洗浄機側はコネクタ式ですが、水道側は金具で締め付けるタイプになっていますので、ホースを水道に繋げたままにしたくない場合には、以下のような汎用の水道コネクタが別途必要になります。

「K5サイレント」のセット内容

「K5サイレント」はバカでかい箱で、各パーツが組みあがっていない状態で納品されます。

ざっくりとした内容物は以下の通りです。

①高圧洗浄機本体

②テラスクリーナーキット

③回転ブラシ

④ホースリール

⑤持ち運び用ハンドル

⑥洗浄剤調節ダイヤル

⑦高圧ホース

⑧トリガーガン

⑨ノズル3種類

⑩洗浄剤

 

「K5サイレント」の組み立て

3年前に購入したHIDAKA「HK1890」は、確かあらかた組みあがった状態で納品されたと記憶しているのですが、「K5サイレント」はタイヤや取っ手、フックの類が全てバラバラの状態で納品されます。

そして組み立てが結構大変でした…。このスタンスは日本のユーザーにはちょっと敷居が高いと感じますね。

説明書を見れば組み立て方は分かりますが、そこそこ力が必要な工程もあり、非力な女性にはしんどいかも知れません。

組み立て手順は以下の通りです。

タイヤの取り付け

納品段階ではタイヤすら組付けられていませんので、まずはタイヤを取り付けて自立させます。

説明書では本体背面を下にして組み付けるとありますが、その方法だとタイヤが床に干渉して上手くハマりませんでしたので、側面を下にして組み付けました。

両側のタイヤを取り付けたら自立が可能になります。

ノズルガードの取り付け

ノズルガードは、保管時にノズルの先っぽが地面に接触しないように保護するパーツです。本体の正面左下に設置します。

本体にフックの部分を押し込んで手前側にスライドさせますが、固くてなかなかチリが合いませんので、強めに手前に引きます。

トリガーガンホルダーの取り付け

トリガーガンホルダーは先程のノズルガードの真上のレールに設置します。

こちらも同様に固くてなかなか入らないので力ずくで下まで押し込みました。

電源コードフックの取り付け

電源コードフックはトリガーガンホルダーと逆側の上部のレールにスライドさせて取り付けます。

コイツもとにかく固く、しかも説明書の取り付け案内にパーツごとの完成図が記載されていない為、どこまでスライドさせて良いのか良く分かりませんが、力ずくで行けるところまで行きます。(笑)

洗浄剤吸引ホースの差し込み

この工程が最も苦戦した部分になります。

なお、説明書ではハンドル取り付け後に実施となっていますが、ハンドルを取り付けた後だとどう考えてもホースは挿入出来ませんし、説明書の図でもこの段階ではハンドルは付いていないように見えます。

ハンドルを先に付けてしまうと指が入らず、どう考えてもホースは挿さらなそうです…。

しかも、パイプの外径よりもホースの内径の方が小さいので、かなり力を掛けないと奥まで入りません。

最初はホースをグルグル自転させながらネジ込んでいましたが、なかなか進まずに指が痛くなりました。

そこでやり方を変えて、チューブを押し広げるようにパイプの回りを公転させるイメージで押し込んだところ、結構すんなりハマりました。

ハンドルの取り付け

ハンドルはレールを奥までスライドさせてから、2ヶ所をネジ留めします。

こちらも、かなり力を掛けて奥までスライドさせないと、ネジがネジ穴に届きません。

ネジがネジ穴に届いてない状態でドライバーを使うと、ネジ穴以外の場所にネジが挿さってしまう可能性があります。

洗浄剤調節ダイヤルの取り付け

洗浄剤調節ダイヤルはハンドルの間をくぐらせて水平方向にネジ留めします。

左右がハンドルに少し干渉しますが、構わず押し込む感じです。

ホースリールの取り付け

ホースリールの取り付け前に上記のダイヤル下部の穴にホース先端を通します。

この段階ではまだホースリールは仮留めの状態です。

ホース巻取りハンドルでリールを固定

正面向かって左側からホース巻取りハンドルを挿し込み、リールを固定します。

この工程は珍しく、サクッと終了しました。

高圧ホースのコネクターカバーを装着

ホース巻取りハンドルと逆側に高圧ホースのコネクタがあります。

このコネクターをカバーで保護して2ヶ所でネジ留めします。

高圧ホースを挿し込み、フックで固定

ホースリールの本体側を先程のコネクタに挿し込みます。

挿し込み具合が良く分からなかったのですが、フックを挿してホースが抜けなければOKのようです。

以上で本体の組み立ては終了です。

水道ホースの取り付け

水道ホースはオプション扱いとなっていますが、市販のホースでも問題ないような気もしますね。

まずは付属のカップリングを本体に取り付けます。

続いてオプションのホースに付属しているカップリングを挿し込みます。

水道側との接続は以下のようなリングが付属しています。

このようなコネクタを使うと水道からの脱着が楽になります。

トリガーガンと高圧ホースの接続

トリガーガンについては以下の向きでホースを挿し込んだところ、簡単に固定されました。

ノズルの種類

ノズルについては以下の4種類が同梱されています。ノズルの種類は他社の高圧洗浄機に比べてかなり豊富ですね。

用途が洗車オンリーだと無駄になってしまいますが…。

①バリオスプレーランス

②サイクロンジェットノズル

③フォームジェット

④テラスクリーナーキット

⑤回転ブラシ

バリオスプレーランス

主に洗車に使用するのはこのノズルです。

ノズルの先端を捻る事で水圧を調整可能で、本体に洗浄剤をセットして噴射する場合には低圧、水圧で洗浄する場合には高圧で使用します。

水の出方はコイン洗車上の高圧洗浄機のイメージで、吐出口から扇状に広がります。

サイクロンジェットノズル

このノズルは苔や頑固な汚れを剥がす為に、狭い範囲に強い勢いの水を噴射する時に使用します。

車の塗装面や強度の低い部分には使用しないようにと注意書きがありますが、至近距離で垂直に当てたり、塗装が剥がれかけているところに使用しなければ問題ないように思いますが(過去の経験上)

メッシュタイプのホイールの洗浄などに向いてそうですね。

フォームジェット

フォームジェットは良くあるアレです(笑)

洗剤を水で希釈して泡状に噴射する奴です。

洗剤を泡立てて噴射して、その後に高圧モードで吹き飛ばす方法がどれだけ油脂汚れを落とすのに有効かは分かりません。洗剤の種類にもよるかと思いますが、そんな簡単には落ちないんじゃないかと…。

以前使っていたHIDAKA「HK1890」にも似たような機能がありましたが、洗剤の濃度の調整が難しく、すぐに無くなってしまったような記憶があり、あまり使ってませんでした。

ケルヒャーの場合にはボトル直付けなのでその点は問題なさそうですが。

空いたボトルを保管しておけば、他のカーシャンプや鉄粉落としなどでも応用は効きそうですね。

回転ブラシ

回転ブラシは一見洗車に便利そうですが、細かい傷が付く可能性がある為、濃色車には使用不可とあります。(それじゃ白でも使いたくないですな!)

 

因みに…アマゾンのレビューを見ると、洗車に使ってボディが傷だらけになった方がいます。

見た目も洗車に使うには結構固そうなブラシなのですが、交換式でも構わないのでスポンジバージョンがあると便利ですね。(今のところないっぽい)

窓ガラスなどにはちょうど良さそうですが、車のガラスに使用するとボディに掛かる可能性がありますのでやらない方が良さそうです。

「K5サイレント」の洗車レビュー

前振りが長くなってしまいましたが、ようやく洗車レビューです。

水冷静音モーターの音の大きさ

まず、最も気になっていた音の大きさですが、空冷静音のHIDAKA「HK1890」と比べると、劇的にとは言えませんが、体感で2割くらいは小さくなっているかと思われます。

以下の騒音計で計測したところ、「K5」の体感音はどのシチュエーションにおいても概ね「HK1890」の2割減程度でした。

なお、以下のデシベルについては倍率の単位ですので、1デシベルでも10%ちょいの体感音の大きさの差があります。

◆目の前での計測

HK1890~90.9デシベル(35,100倍)

K5サイレント~89.3デシベル(29,200倍)

K5の音の大きさはHK1890の83%程度

◆4m道路を挟んだ向かい側の家の前での計測

HK1890~64.0デシベル(1,585倍)

K5サイレント~62.2デシベル(1,288倍)

K5の音の大きさはHK1890の81%程度

◆4m道路を挟んだ向かい側の家の玄関(ドアを閉めた状態)

HK1890~44.7デシベル(172倍)

K5サイレント~43.0デシベル(141倍)

K5の音の大きさはHK1890の82%程度

 

まぁ…、距離が離れたり壁などで遮られると音の減衰率の上昇が大きくなるので、高圧洗浄機そのものの音の大きさよりも、近隣の家との距離や壁の防音能力などの影響の方が大きそうですが、周囲の環境は変えられませんので、気になる方はなるべく静音のモデルを選んだ方が良いでしょう。

なお、近隣の家の中で聞こえる音の大きさは40デシベル台になりますが、40デシベルは「閑静な住宅地の昼」「図書館内」の騒音に当たり、50デシベルだと「家庭用エアコンの室外機の音を間近で聞いた程度」となります。

洗車用ノズルの水圧について

常時吐出圧力はK5が8.0MPa、「HK1890」が9.0MPaですが、体感的にはやはり高圧の「HK1890」の方が1~2割くらい汚れが落ち易い印象です。

ただし、高圧洗浄機はボディを傷付けそうな砂ぼこりや泥汚れなどの粗い粒子の汚れを落とす為に使用し、その後にシャンプー手洗い、仕上げに高圧洗浄機でシャンプーを洗い流す、と言う流れであれば運用面では大差はありません。

何れにせよ「HK1890」を使用しても汚れが完全に落ちる訳では無いので…。

フォームジェットの泡噴射は面白いが…

フォームジェットノズルを使用して、付属の洗剤で泡洗車をしてみました。

この洗剤は洗車専用ではなく、ホーム&カー専用で洗車専用は別の物があります。

洗剤の噴出は見た目が派手で面白いのですが、洗剤を掛けて流しただけでは汚れは落ちませんので、スポンジなどで汚れを落とす必要があります。

洗剤はあくまでも油脂成分を浮かせるだけの物かと思います。

まぁ、特にミニバンなんかだと泡を噴射して柄の長いスポンジを使用すれば、足場を動かさないで済みますので、楽と言えば楽ですね。

ただし、今回はフォームジェット使用時の水圧の調整をしなかった為か、1回の洗車で洗剤が1/3も減ってしまいました。

洗剤の価格を考えると1回の洗車で400円くらい掛かってしまいますので、コスパが悪すぎますね。

因みにこの車は2年前の納車時にラディアス川崎のリボルトプロと言うガラスコーティングをDIYで施工しているのですが、メンテナンス剤の量が少ない割に価格が高く、ここ一年くらいはガラスコーティングの上にテストで余ったコーティング剤を適当に使用しています。

なので、管理はかなり適当ですが、どうせなら以下のようなワックスとシャンプーが一緒になったもので、さっくり洗車&コーティングしちまうのが一番楽かな…、と考えています。

400ml入りですが、250倍に希釈すれば40回分の洗車が可能とあるので、これなら1回当たり100円も掛かりません。

ホイールはサイクロンジェットノズルで洗車

ボディの洗車にはバリオスプレーランスとフォームジェットノズルを使用しましたが、ホイールには最も高圧での放水が可能なサイクロンジェットノズルを使用しました。

床の汚れなどは流石にバリオスプレーランスに比べると良く落ちます。

ホイールに関しては手が入りにくいメッシュや細いスポーク系の洗浄に便利です。

今回はブレーキダストクリーナーなどは使用せず、手洗いも行わずにサイクロンジェットノズルの水圧だけで汚れを落としてみました。

【使用前】

【使用後】

ホイールのコーティングなどは数年間何もしてませんので、粗汚れは落ちますが流石にピカピカにはならないですね。

クロスで拭き取れば随分変わると思うのですが、手抜き洗車ではこんなもんです。(笑)

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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