まず、みなさんは「リセールバリュー」というワードをご存知でしょうか?
リセールバリューとは、車の再販価値のことで、車を売却・販売するときの価値のことを言います。
多くは3年落ち3万キロのときの価値を表したもので、平均する買値の40%~60%の価値になる車種が多いと言われています。
このリセールバリューを知ったうえで、車選びをすると得するってご存知ですか?
今回はそんなリセールバリューについてです。
車種ごとにリセールバリューが違う大きな理由
リセールバリューの高い車はやはり人気の高い車種と言い換えることができます。
しかし、単純に人気車種というわけではありません。
このリセールバリューの高い車の特徴は「海外でも需要のある車」という点です。
日本国内だけの人気では、リセールバリューには限界があると言っても過言ではないでしょう。
海外でも需要のある自動車と言いましたが、言い換えると定期的に海外へ輸出されていく自動車のことです。
海外でのMade ㏌ JAPANブランドはとても高級品ですが自動車も例外ではありません。
高額なうえ日本車を輸入するには多額の関税がかかります。この関税は、輸入先の国によって税率は違います。
また、輸入する車の年式によっても関税は変化するのです。
新車よりも1年落ち、3年落ちのほうが関税は低くなります。
しかし、古すぎてもダメなのだそう。
また、海外で人気のある自動車メーカーにも偏りがあります。
やはりダントツは日本の誇るトヨタブランドです。
トヨタ車は、車体の頑丈さ、エンジンの寿命の長さが評価されどのボディタイプもオールマイティに人気です。
ホンダ、日産、スバル、三菱、マツダももちろん輸出されますが、それぞれ需要のある車種は限られています。
そんなうんちくを携えて、リセールバリューの高い車種をいくつかのカテゴリー別で紹介いたします。
リセールバリューが高いミニバン
日本国内ではファミリーカーの定番車種として活躍しているミニバン。
どの自動車メーカーからも3車種ほどラインナップがある中で、特にリセールバリューの高いミニバンはどれでしょうか。
トヨタ アルファード/ヴェルファイア
絶対に外せないのがトヨタ アルファード/ヴェルファイアです。
この二つは車種名こそ違いますが、ベースはどちらも同じで、価格に差はありませんが、大きな違いは販売店がトヨペット店・ネッツ店と異なること、外観ではフロントマスク、リアテールといったところでしょうか。
トヨタが狙う客層としては、社長クラス、高級志向のファミリーをターゲットにしています。
この狙いが大当たりし、海外でも重役の送迎に使用されるなど、富裕層に大変な人気があります。
この2車種のリセールバリューが高いのは、こうした海外での需要が背景にあります。
10系、20系、現行30系どのモデルも輸出されましたが、今現在30系の中古車の輸出も絶好調です。
三菱 デリカD:5
販売台数や人気から選ぶならばニッサン セレナ!と言いたいところですが、リセールバリューという観点からすると個人的にはデリカD:5をおすすめしたいです。
こちらはアフリカや中東諸国に大変人気があり、一時期は中古価格がとても高騰しました。
アフリカは舗装されている道がほとんどないため、こうした四駆でバリバリ走ってくれる車が重宝するのだそう。日本国内でもアウトドアが好きなパパさんに選ばれています。
リセールバリューが高いセダン
セダンと聞くと、個人的にはトヨタ マジェスタやレクサス LS、日産 シーマなんかを思い浮かべてしまいますが、今回紹介するのはちょっと拍子抜けの「セダン」かもしれません。
私がこの業界に入った頃、研修で上司にある質問をされました。
「君の好きな日産シーマと、メルセデスベンツ、トヨタ カローラ。
この中で事故をしていても高値で取引されるのはどれ?」私はもちろんベンツだろうと、何を言うんだこのオッサンは!と心の中で悪態をつきましたが答えは思いもよらぬところにありました。
トヨタ カローラアクシオ
THE一般大衆車!!!
昭和の時代から愛され続けてきたカローラ。
現在はセダンタイプをアクシオ、ステーションワゴンタイプをフィールダーと呼んでいます。このカローラが、なんとものすごく海外で人気なのです。
カローラというと一般大衆車で、1300㏄、1500㏄、1800㏄と3つの排気量設定がされていましたが、1500㏄の需要があまりに高かったため現在1800㏄は生産されていません。
輸出される中東では1500㏄の車が、日本で言うレクサスLSのような存在なのだそう。
カローラは輸出されると超高級車として扱われているのです。
トヨタ アリオン/プレミオ
リセールバリューの高い車と言えば絶対に外せないのがトヨタ アリオン/プレミオ。
今「オッサンの乗る車じゃん」とか「え、営業車ですか」と思ったあなた。
バカにしないでください。
こちらも1500㏄、1800㏄、2000㏄と設定がありますがリセールバリューの高さで言うならば断然1500㏄がおすすめです。
アリオンとプレミオも販売店が異なり、アリオンがトヨタ店、プレミオがトヨペット店となっています。
また、このアリオン/プレミオの良いところは新車価格が比較的安いところです。
営業車にアリオン/プレミオを使用している会社があるのは、10万キロ走行していても値減りが少ないことを知っているからです。
トヨタディーラーに勤務する敏腕営業マンのNさんは、アリオンの購入を希望するお客様には1500㏄の黒色をおすすめするそうです。
それは、3年後、5年後の節目でお客様が車の買い替えを検討されたときに下取りが高くなるように、という配慮からです。
下取りが高額であれば、新車を検討していただける大きな材料になりますからね。
まさにリセールバリューという言葉を詰め込んだ車なのです。
リセールバリューが高いコンパクトカー
昔は良い車、大きな車に乗るのがステータスなんて時代もありましたが今は実用性!
いかに使い勝手が良くて、経済的かが求められる時代になってきました。
特にコンパクトカーというカテゴリーでは、ほとんどがハイブリッド。エコカーの激戦区となっています。
トヨタ アクア
2011年、突然現れたトヨタ アクア。
発売前は、ヴィッツクラスのハイブリッドコンパクトカーが発売されると聞いて「ヴィッツで十分人気はあるのに、また1000㏄クラスのラインナップを増やしてどうするつもりなんだろう」と疑問に感じていました。
というのも、それ以前にトヨタはIQというコンパクトカーを発売し、見事にスベッているからです。
申し訳ありません、言葉が悪いですね。
「あまり人気が出なかった」と言い換えましょう。
そんな心配をよそに、アクアは人気車種の上位に躍り出ました。
ハイブリッドなのに車体価格も安くて手ごろ、なにより男女問わず扱いやすいサイズ感で、1リットル当たり30㎞以上も走る!
そして売却するときは買取・下取り金額がいいので、中古車も多く出回っています。
トヨタ プリウス
コンパクトカーに位置づけするには少しサイズアップのプリウスですが、やはり人気は安定しています。
3代目プリウスに比べて車体もスマートになり、フロントマスクが印象的にモデルチェンジされました。
まだ発売して間もないので見慣れませんが、こちらも海外ではかなりの人気。モーターもタフで、故障はほぼありません。
初代のプリウスは、モーターに永久保証が付けられていたほど、トヨタは自信を持って販売していました。
そして、この保証を利用するユーザーはほとんどいなかったのだとか。
トヨタクオリティが世界中で愛されている理由がわかりますよね。
プリウスのリセールバリューも非常によく、中古車で購入して1年後に売却してもほとんど損はありません。
そのうえ燃費も最高で維持費も安いので、現行モデルでなくとも30系を購入するのもおすすめです。
ホンダ フィット
もともとはトヨタ ヴィッツの対抗車として発売されたホンダ フィット。初代は女性ユーザーに大変支持され、2代目3代目と安定した地位を確立してきました。
今ではヴィッツよりも販売台数も多く、ハイブリッドモデルも発売され、常に販売台数上位にランクインしています。
以前からホンダ車は欧米、中東などさまざまな国へ輸出されていましたが、フィットの1300㏄、1500㏄という排気量設定が輸出対象に当てはまり、大ヒットになりました。
リセールバリューが高いスポーツカー
13年前、アメリカで製作された「ワイルドスピード」。
この作中でフューチャーされたのが日本のスポーツカーでしたね。
1作目、2作目は特に「スポコン」と呼ばれるスポーツコンパクトカーに焦点が当てられ、現在までにワイルドスピードに登場した日本車は数知れません。
故ポールウォーカーも、プライベートでニッサン スカイラインGT-Rを所有していたほどです。
現在は、エコカー、コンパクトカー、軽自動車が市場を独占しており、趣味性の高いスポーツカーは製作も縮小され、街中でもスポーツカーをあまり見かけることはなくなってしまいました。
でも、だからこそ今も高値で取引されているスポーツカーが数多くあります。
ニッサン スカイラインGT-R
スポーツカーを語るうえで、ニッサン スカイラインは外せない存在ではないでしょうか。
特に32(サンニー)と呼ばれた32系GT-Rと、34(サンヨン)GT-Rは絶大な人気を誇り、34GT-Rは故ポールウォーカーが所有していたモデルです。
【著作者:cmonville】
新車価格も他のスポーツカーと比べるとかなり高額でしたが、今でも平成6年式の32GT-Rは400万円近い金額で売買されているものがあったり、もっともっと高額で売却されているものも。
先日はニュルと呼ばれるGT-Rグレードが600万円という価格でオークションにて落札されていました。
20年以上前の車に400万円もの価格が付くのは、異常ともいえるほどです。
GT-Rグレードがここまで高額で取引されているのには理由があります。
まず、販売台数が少なかったことです。
33GT-R、34GT-Rはそれぞれ販売台数1万5千台前後で、そのうち綺麗な状態で現存している極上車はかなり少ないはずです。
そのため、GT-Rの車両盗難も絶えません。
私の知人は自宅車庫(セキュリティ、シャッター完備)から2回も盗難に遭いました。
最初は33GT-Rで、1ヶ月経っても車両が見つからなかったため保険金が支払われました。
その保険金を頭金にして34GT-Rを購入。
シャッターにセキュリティ、防犯カメラ、後部牽引フックにチェーンを繋いで輪留めに固定。
…していたのにも関わらず、再び彼の自宅からGT-Rは消えました。
きっと同一犯、GT-Rばかりを狙うプロの犯行でしょう。それほどGT-Rには魅力があるのです。
ニッサン GT-R
平成19年、ニッサンはGT-Rグレードをスカイラインから切り離し「GT-R」という車名で確立させました。
【著作者:cmonville】
そのコンセプトはフェラーリやランボルギーニなどに並ぶハイパフォーマンス・スーパースポーツカーとしての発売でした。
価格もベースグレードで700万円台から、メンテナンスはニッサンディーラーでのみ行い、少しでも純正形を崩してしまうとメーカー保証が受けられないほど徹底し、追求されています。
そんなGT-Rも、先行投資は高額ですが、間違いなく損をすることはないスポーツカーです。
インプレッサ WRX
インプレッサの中でもリセールバリューの高さでいうならば絶対WRXです。
スバル・富士重工と言えば水平対向エンジン。
とても特徴あるエンジンですよね。
スバル車に一度乗るともう他の車には乗れない!なんて中毒者も出るほど、個性的なエンジンです。
特にWRXと言えば、手組エンジン!専門の職人さんがひとつひとつ手組で製造されたエンジンは、こだわりのあるオーナーさんの心を射止めました。
私が学生のころ、某自動車用品店でアルバイトをしていたのですが、ピットスタッフがWRXのオイル交換時にオイルコックをきちっと絞めず、気づかず帰宅したお客様が数キロ走った国道でエンジンが焼き付き停車してしまうという事故がありました。
もちろん、過失はこちらにあったため、WRXのエンジン載せ替えを申し出ました。
お客様はそれで納得してくださりましたが、なんとこのWRX手組エンジン、200万円しました。
エンジンだけで200万円するんですよ。
軽自動車のエンジン載せ替えは工賃含め40万円ほどです。
5倍です。私はこのとき、WRXのすごさを知りました。
そんな素敵なインプレッサWRXも、売却時には比較的高額で取引されます。
3年ほど前だと関東でWRX ST-Iばかりを狙った盗難事件が多発していましたね。
三菱 ランサーエボリューション
なにかと世間をお騒がせしている三菱自動車ですが、車のラインナップだって良いものもたくさん揃えています。
その中でもスバル インプレッサの対抗車種として取り上げられることが多いランサーエボリューションもその一つです。
ランエボオーナーがよく口にするのはコストパフォーマンスの良さです。
スカイラインGT-Rにも負けないパワーを持ち、ラリーカーとして活躍するほどどんな路面でも楽に走り、そのうえ新車価格も手ごろ。
子供っぽさもなく、大人が乗ってもしっくりきます。
残念ながら平成26年、エボテンを最後に生産は終了してしまいましたが、これからも値減りは少なく、取引されていく1台だと思います。
リセールバリューが高い軽自動車 ミニバンタイプ
軽自動車と言えば、従来、規格内の小さなタイプが多かったですが、最近の軽自動車は本当に高性能!多機能!!!
主に主婦層、女性に支持され、普通車に負けないほど販売台数を増やしてきました。
各自動車メーカーも軽自動車に力を入れていて、ラインナップは数え切れないほど増えています。
ダイハツ タント
不動のナンバーワンといえばダイハツ タントではないでしょうか。
ターボエンジンの設定、カスタムなど、エクステリアも万人受けするデザインになっています。
また、タントの人気を押し上げた最大の特徴は「ピラーレス構造」ではないでしょうか。
通常、フロントドアとリアドアの間にはピラーと呼ばれる柱があるのですが、ダイハツはいち早くこのピラーに着目。
ピラーをなくすことで、ドアの開口部を最大限に広くし、乗り降りのしやすいスタイルを作りました。
いずれ売却を目的とするならば、タントカスタムのターボエンジンを購入すると間違いはありません。
ホンダ N-BOX
ホンダNシリーズの1車種として発売されたN-BOXも現在ではダイハツ タントに次ぐ人気車種となっています。
スライドドアやハイルーフの広い室内、また軽自動車ながら自転車も積み込めるその使い勝手の良さが人気の秘訣です。
こちらもノーマルのN-BOXより、、N-BOXカスタムの買取金額のほうが高額となっています。
スズキ エブリィ
ワゴンタイプの軽自動車の先駆けと言えば、スズキ エブリィではないでしょうか?
商用車としてのイメージも強いですが、ワゴンタイプは使い勝手も良く、上記のタントやN-BOXが発売された以降も人気は衰えていません。
特にこの手の軽自動車は、海外でも需要があり一時期はエブリィ、ハイゼットがドバイに多く輸出されました。
海外では、こうした軽自動車のステアリングを右から左に組み替える技術も大変発達しているそうです。
リセールバリューが高い軽自動車 スタンダードタイプ
最近の軽自動車の傾向としてはミニバンタイプが多く、それ以外の車種に関しては注目されることも少なくなってきました。
ミニバンタイプ以外のリセールバリューの高い車種と言われてもあまり思い浮かぶ車種がありませんでしたが、忘れてはいけない!!
ありましたよ、高額で取引される軽自動車たちが!
スズキ ジムニー
根本的なお話ですが、自動車は経過年数や走行距離によって価格は下がり続けます。
主に、8~10年経過した車両の価値はほぼ0だとも言われています。
ですが、このジムニーは10年経過した平成18年式でも50万円以上で取引されています。
【著者: aldenjewell】
中には10万キロ近く走行しているにもかかわず150万円以上値段のついているものも。
これは本当にすごいことです。
もちろん、スズキ ジムニーも海外での需要がありますし、それに加え日本国内でのファンも多いのです。
特にジムニーファンはその四駆のボディを活かしてハイリフトと呼ばれるチューニングを施しているものもあります。
こうしたチューニングされたジムニーばかりを集めた専門店もあるくらいですから、人気の高さがうかがい知れます。
ダイハツ コペン
ミニバンタイプ以外で人気の軽自動車と言えば、こうしたスポーツタイプの軽自動車でしょうか。
小さなボディにターボエンジン、さらにはオープンカーという趣味性の高い軽自動車です。
コロンとしたボディでも本格的なシート、マニュアル設定もあり、大人でも楽しめる軽自動車になっています。
ホンダ S660
こちらも平成初期に人気を博したホンダ ビートの復刻車と言われている軽自動車のスポーツカーです。
現在比較されるのは、ダイハツ コペンですが、ビートが発売されていたころは、スズキ カプチーノの対抗車種として人気を二分していました。
こちらも、万人受けするタイプの車種では決してありませんが、売却するときにはかなり良い金額で取引されるでしょう。
リセールバリューの高い車を選んで、貯金も夢ではない?
ざっくりと現在販売されているものから、絶版車種までリセールバリューの高い車種を紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
あなたの愛車の名前はあったでしょうか?
リセールバリューを知って、自動車の購入をすると、損失が少なくお得に売却できると書きましたが、実際ピンとこないユーザー様も多いですよね。
では、ここで少し実例をいくつか挙げてみましょう。
630万円が680万円になったヴェルファイア
まず、最初に挙げたアルファード/ヴェルファイアに至っては、自動車鈑金工場を経営している知人が平成27年にヴェルファイア エグゼクティブラウンジというグレードを購入しました。
購入金額は630万円。
いやいや、一般人には到底手の出せる金額ではありません。
今年、彼はこのヴェルファイアを売却するそうです。
前に書いた通り、1年経過した中古車は輸出の関税が低くなるため、非常に需要が高くなります。
彼は、この1年を待っていました。
待っていたと言っても、普通に日常で乗っていましたが。
注目のヴェルファイアの売却金額は680万円。
一年間、普通に乗っていたにもかかわらず50万円もプラスになって売れていきました。
これがリセールバリューの高い車の面白いところです。
他にも、私が通院していた整体の先生も、友人に薦められてヴェルファイアを購入したそうです。
先生の場合は、普段は別の車に乗り、ヴェルファイアは車庫に眠らせてあるなんて言っていました。
この先生は自動車業界の友人がいるため知識も豊富で、両親にはアリオンを購入し、乗ってもらっている、という徹底ぶりでした。
アルファードもヴェルファイアと同じく海外で人気
また、アルファードに至っても同じ現象があり、我が家にあるアルファードは「訳アリ」でお嫁に来たものです。
8年前、20系のアルファードが販売されていたころ、ディーラーに1人の外国人のお客様が来店されたそうです。
この客様は、アルファード、2400㏄、ツインムーンルーフ、フロントカメラ、オールアラウンドカメラ、リアモニター、両側パワースライドドアなど、フル装備のアルファードを注文していったそうです。
納期が数ヶ月かかったため、再度連絡すると、お客様と連絡がつかなくなっていたそう。
おそらく輸出目的で発注したものの、キャンセルになったか何かしらの理由で必要なくなってしまったのでしょう。
営業担当は困ってこのアルファードを購入してくれそうな以前から付き合いのある中古車販売店をあたりました。
このアルファードこそが、現在我が家にある無駄にフル装備のアルファードです。
8年落ちの現在でも店頭価格は200万円を軽く超えます。
メーター不動の20年落ちが25万円で売れた
軽自動車でも同じです。
軽自動車スタンダードタイプのカテゴリーでは、ダイハツ コペン、ホンダ S660を紹介しましたが、廃盤となったスズキ カプチーノも未だに車両価格は健在。
以前、平成3年の走行距離不明、メーター故障のカプチーノを自家用で購入しました。
さすがにメーター不動のカプチーノを販売する勇気はありません(笑)。
60歳になる父が、楽しい!と言って喜んで乗っていたのですが、車高が低すぎて乗り降りが不便になったので4年後に売却することにしました。
普通なら、走行距離もわからない、20年経過した軽自動車なんて解体処分が妥当でしょう。
しかし、きちっと不備を申告したうえでオートオークションに出品すると、なんと25万円で落札されたのです。
逆に、自身の愛車の車両価値を知らずにいると、損してしまうことも。
ダイハツ タントカスタムを新車で購入した友人が、ご主人の転勤で1年後に売却しました。
ふと立ち寄った買取店で査定し、すぐに売却したそうなのですが、なんと70万円で契約してしまったのです。
1年落ちのタントカスタムなら、最低でも100万円はつきます。
この買取店は、タントカスタム1台でものすごく利益があがったことでしょう。
リセールバリューの高い車に共通することとは?
どの車種にも共通点などないように思いますが、少なからずボディカラーでは大きく左右されます。
基本は白・黒が査定が上がる
もちろん高く売れるのは黒・白系ですが、車種によってはブラウンが高額だったり、パープルが人気だったりします。
でも、何はともあれ黒色を選んでおくのが間違いないでしょう。
もう一つが、排気量の小さいほうを選ぶこと、です。
アルファード/ヴェルファイアは、3500㏄と2500㏄の設定がありますよね。
20系までは3500㏄と2400㏄の設定でした。
二つを比べると2500㏄のほうが高値で売れたり、買い手が見つかりやすかったりします。
ミニバンだと8人乗りよりも7人乗りに人気が集中しています。
長々とリセールバリューについて書いてきましたが、そもそも「リセールバリュー」という言葉は中古車買い取り専門店の㈱ガリバーさんの商標登録なのだとか。
現在では、買取だけではなく販売も手掛けており、事業を拡大し続けている大手ですね。
もしもリセールバリューの高い車に興味があったら
知人や中古車販売店のスタッフさんに正直に聞いてみるといいかもしれません。
「この車、売るとき高く売れますか?」「スタッフさんが選ぶなら、何に乗りますか?」知識のある人なら(意地悪でなければ)答えてくれるはずです。
また、中古車総合サイトで価格の比較をしてみるのもおすすめです。
1年落ち、3年落ち、5年落ち、価格は安くなっていくでしょうが、そんなに差がない車種があるはずです。
その車種こそ、リセールバリューの高い車です。
最初から売却の時のことを思い浮かべて車を購入するユーザーさんは少ないかもしれませんが、こうした知識を身に着けて、すこしでも損の少ない快適なカーライフが送れると楽しいですよね。
自動車が好きな人からすれば、気に入った車に長く愛情を持ち続けて乗ってあげることが一番と思う人もいます。
ですが、いろいろな車種に、損を最小限に押さえて乗り換えていくのも、ひとつの楽しみではないでしょうか。
さあ、あなたはこれからどんな車選びをしますか?
(ライター:中古車査定士ryo)
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