自動車が日本の主な交通手段になってから、さまざまな車種が世に生み出されてきました。
現在、あなたの愛車はどんなタイプのものですか?
昔に比べると、自動車のボディタイプもとても増えましたよね。
私は自動車と言えば「セダンタイプ」のものを思い浮かべますが、みなさんはどうでしょう?
今回紹介するトヨタ カローラアクシオも、代表的なセダンタイプの一台です。
では、カローラアクシオってどんな車なのかご紹介いたします。
【http://toyota.jp/corollaaxio/gallery/】
自動車界の長老!カローラアクシオの歴史は長かった!
現在トヨタ自動車が販売しているカローラアクシオの初代はなんと1966年に発売されました。今年、2016年でちょうどカローラが誕生して50年目を迎えます。
発売当初から現在まで受け継がれている自動車としては、マツダ アクセラ(1963年~ 発売当初はマツダ ファミリアという名前での販売)に次いで2番目に長寿車種になっています。
トヨタ自動車は、トヨタ店・トヨペット店・トヨタカローラ店・ネッツトヨタ店の4つの販売店舗を展開しており、トヨタカローラ店においては「カローラ」のブランド名が前面に出たネーミングとなっています。
トヨタカローラが今までに発売した「カローラ」の名前を持つ車種は数多く、中には「こんなものまであったのか」とあなたの知らない車名や「なつかしい!」と思うものもあるのではないでしょうか?
そもそも「カローラ」の名前の由来はどこからきたのでしょうか?
カローラとは、英語で「花冠」のことをいいます。
【著作者: freedesignfile.com】
意外にもなんだか優し気で可愛らしい言葉が由来になっていたのですね。
そんなカローラの名前を持つ車種は
☑カローラフィールダー→CMにタレントの木村拓哉さんを起用して注目を集めましたよね。(現行モデルあり)
☑カローラランクス→小型ハッチバックでとても人気の高い車種でした。
姉妹車がネッツ店からアレックスという名前で販売されていました。(廃盤しています)
☑カローラスパシオ→カローラでは珍しくミニバンタイプのカローラです。(廃盤しています)
☑カローラレビン→言わずと知れたカローラレビン。
中でもAE86と呼ばれるモデルは若者から絶大な人気を集めたスポーツカーでした。
現在販売されている「86(ハチロク)」は、このカローラレビンAE86の後継車とも言われています。
姉妹車にはスプリンタートレノがあり、人気を二分した存在です。(廃盤しています)
☑カローラⅡ→カローラⅡと聞くと「カローラⅡに乗って~♩」というフレーズのCMが思い出される人も多いのではないでしょうか(年がバレます)。(廃盤しています)
☑カローラFX→ハッチバックタイプのカローラ。
スポーツカーとしてホンダ シビックの対抗とされていました。(廃盤しています)
☑カローラルミオン→ワゴンタイプのカローラ車。カローラ唯一の3ナンバー車種です。(現行モデルあり)
記載した以外にもカローラの名前を持つ車種はたくさんあるのですが、みなさんが耳にしたことがあるのはこれくらいでしょうか。
カローラ(セダン)としては、現在のアクシオでなんと11代目。
小型一般大衆車として広く親しまれてきました。
カローラ アクシオと名付けられ、カローラから派生したのは10代目から。
それ以前はただの「カローラ」でした。
カローラフィールダーが誕生したことにより、セダンタイプを「アクシオ」として区別するようになったのがきっかけです。
細かく言えば現在のアクシオはカローラセダンとしては11代目、カローラアクシオとしては2代目という位置づけになるようです。
庶民派カローラ その魅力と海外での評価とは?
カローラと聞くと、やっぱり大衆車というイメージが強くてランドクルーザーやクラウンのように「華のある車」ではないですよね。
私の知人で、大手化粧品メーカーの美容部員をしている先輩がいました。
彼女は同じ女性の私から見ても容姿・性格ともに魅力的な女性で、比較的裕福な家庭で育った人でした。
そんな彼女が数年間彼氏のいないまま20代も後半に足を突っ込んだころふと「私は自分のコツコツ貯めたお金でカローラを買うような普通のオンナを目指している」という謎の名言を言い放ちました。
【著作者:hyakushiki_thebest】
「カローラ=普通」という世間のイメージを表現したかったのでしょうね。
その数年後、彼女は本当にカローラ (と言ってもヴァンガード)を購入しましたが、その後年上の彼氏と結婚。
31歳になった今はベンツEクラスに乗っています(嘘つき!!!)。
そんな余談はさておき、カローラは大衆車なわけですが、日本国内でのカローラのイメージとは異なり、海外ではとても絶大な人気を誇っている車種でもあります。
上記で紹介したような、カローラランクス、カローラスパシオ、カローラフィールダーは海外からバックオーダーがかかるほど。
オートオークションに出品されている事故現状車も、ものすごい金額で取引されています。
みなさんがメルセデスベンツと聞くと「高級車」「お金持ちの乗る車」「一般人には乗れない」というイメージがあるように、海外でのトヨタブランドも同じ位置づけにいます。
メルセデスベンツもBMWもAudiも、欧州では大衆車です。
その中でもSクラスやMシリーズ、R8のように高級な車格があるだけで、欧州の人たちはメルセデスやBMWが彼らの“アシ”なわけです。
それは私たち日本人がトヨタ車に乗るのと同じ感覚です。
しかし、メルセデスベンツやBMWよりも優れているのが「トヨタ品質」。
通常自動車は自国の気候や風土に合わせた車体づくりをしています。
さまざまな外車に故障が多いのはほとんどの場合こうした気候や風土の違いが理由だと言われています。
日本の気候は高温多湿。真夏のじとっとしたあの暑さは日本特有のもの。
海外の夏は、湿度が低いため炎天下でもからりとした暑さなのだそう。
特に日本には四季もありますから、暑い夏もあれば大雪の降る冬も来ます。
日本の自動車はこうしたふり幅の多い気候にも耐えられるよう設計されています。
しかし、海外で設計製造されている外車はそうはいきませんから、日本の気候に合わず故障に繋がるのだと言われています。
日本の国土に合わせて作られていますが、トヨタブランドはとにかくタフ。
ボディはもちろんエンジン・ミッションもよほどのことがなければ壊れません。
カローラアクシオのおすすめポイントとは?
カローラアクシオのおすすめポイントは何といっても親しみやすさ。
そして用途に合わせて選べるグレード設定です。
【http://toyota.jp/corollaaxio/gallery/】
10代目カローラには1500㏄と1800㏄の2つの排気量設定がありました。
1.5X、1.5G、1.8LUXEL(ラグゼール)のグレードがあり、ベースグレード1.5Xの下にビジネスパッケージグレードが設定されており、商用向けとして人気があります。
ビジネスパッケージは、無駄な装備が一切ついておらず、必要最低限の装備ですが、素人目には判断できないくらいの違いです。
11代目モデルでは、ハイブリッド、ハイブリッドG、1.5X、1.5G、1.3Xのグレードが設定されました。1300㏄グレードは、9代目のカローラから復活した排気量です。
カローラアクシオは、自家用車としても人気ですが、かねてより企業の社用車としても幅広く活用されています。
最小排気量は1300㏄で、グレードはX。
このモデルは現行モデルでも新車価格で149万円~。
軽自動車と同じような金額で販売されています。
価格に比例して装備は必要最低限
タイヤも14インチ、エアコンもマニュアルなど、あくまで商用車にプラスアルファといった仕上がりにされています。
そんな1.3Xグレードに比べ、ハイブリッドモデルは本革巻きステアリングや、オートエアコン、ディスプレイ式メーターなどグッと装備も充実しています。
しかし、新車価格は203万円~。
ハイブリッド車でこの価格はとてもお値打ではないでしょうか。
新型のプリウスは新車価格がベースグレードで245万円~ですから、40万円以上も安価でハイブリッドカーを所有できるという点でのメリットは大きいです。
以前記載したように、カローラアクシオも海外ではかなり人気があります。
そのため、もしも売却することになったとき高値で買い取ってもらえる可能性もあります。
一般的には自動車の中古車評価というのは年式・走行距離・修復歴などを加味しますが、過走行のカローラアクシオでもオートオークションでの落札希望者は多くいます。
極端な例ですが、20万キロでも値段が付くのです。
のちほど各年式・モデルの中古車相場を紹介いたしますが、新車価格と比較しても、リセールバリューの高さはトップクラスと言っても過言ではありません。
不思議なもので、新車価格を上回る金額で取引されていくものもあるほどです。
カローラアクシオは国内外問わず、支持されている車種なのです。
私も取引先であるカローラ店からアクシオの査定依頼をいただくと嬉しくて「すぐ行きます!」と飛んでいったものです。
自動車業界ではカローラは大げさに言えば宝石の原石のようなものです。
素人目にはその価値はわからないけれど、プロから見るととても価値があり“化ける可能性のある”石のようなものなのです。
カローラ アクシオ、そのマイナスポイントとは?
カローラアクシオはどかーんと販売台数が上がることはありませんが、安定した販売台数を残しています。
しかし、カローラアクシオという車種は可もなく不可もない車種と評価せざるを得ません。
免許を新しく取得した若者に人気があるかと言えばそうではありません。流行の車種のような華やかさはありませんし、内装、外装ともに普通です。
レクサスや、クラウンなどのハイセダンを所有しているオーナーさんからすると「安っぽい」という評価をする人もいるでしょう。
その反面、それがアクシオの良さなのです。
また、いずれ売却することを仮定して購入するのならば、ボディカラーや排気量に注意して購入しなければ“ハマる”車種でもあります。
やはり1800㏄よりも1500㏄のほうが需要はありますし、売却相場も高いです。
カローラアクシオを買うならこの年式!
カローラアクシオの中古車相場も海外への輸出でかなり左右されます。
ですから新車登録から3年経過の中古車は価格が高め。
下手すると新車価格とあまり変わらないものもあります。
「車は中古車でもできるだけ新しい方がいい!」というユーザーさんは3年落ち以降、「車は距離や程度が大事!」というユーザーさんには年式を問わず、走行距離の浅いものをおすすめします。
同じ予算100万円で、2年経過の事故車を買うか、6年経過の1.0万キロを買うか?といったところでしょうか。
買い方は人それぞれです。
価値観も人それぞれ。
ですから、十人十色の選択肢や購入方法があって当然です。正解は本人にしかわからないものです。
カローラアクシオの中古車相場は?
カローラアクシオは現在2代目。カローラから派生して初めて「アクシオ」として発売されたのは2006年でした。2008年にはマイナーチェンジをおこない、後期モデルが発売。
その後、2012年に2代目カローラアクシオが発売されました。2015年には現行モデルとなる後期モデルへマイナーチェンジ。
販売台数も平均して毎月10位圏内に入る人気車種になっています。
通例からいけば、再来年あたりフルモデルチェンジでしょうか。次期カローラアクシオも気になるところです。
そんなカローラアクシオの中古相場は…?
では、カローラアクシオの中古車相場を見てみましょう。
初代前期モデル
2006年(平成18年) 6.3万キロ・1500㏄・事故歴無し→58万円
2007年(平成19年) 5.1万キロ・1500㏄・事故歴無し→72万円
2007年(平成19年) 4.1万キロ・1800㏄・事故歴無し→68万円
初代後期モデル
2009年(平成21年) 6.6万キロ・1500㏄・事故歴無し→78万円
2009年(平成21年) 6.9万キロ・1800㏄・事故歴無し→65万円
2代目前期モデル
2012年(平成24年) 1.5万キロ・1500㏄・事故歴無し→140万円
2012年(平成24年) 5.7万キロ・1300㏄・事故歴無し→117万円
2代目後期モデル
2015年(平成27年) 0.8万キロ・1500㏄・事故歴無し→151万円
2015年(平成27年) 0.2万キロ・1500㏄・事故歴無し→225万円
ざっと紹介しましたが、距離の浅い1800㏄よりも、距離の多い1500㏄のほうが販売金額の高さが一目瞭然ですよね。
また、当然ではありますが、ハイブリッドグレードはカローラアクシオの中古車の中でもかなり高額になっています。
大衆車でも技術はトップレベル
記事の冒頭部で、カローラは一般大衆車だと表現しましたが、日本の自動車は世界中の自動車と比較しても、かなり上質であると言えます。
それは一般大衆車であるカローラでも同じです。
私が自動車に携わる仕事を始めてから12年。毎月100台以上の自動車を査定してきましたが、やはり国産車の仕上がりは輸入車とは比べ物にならないほど質がいいです。
私個人もかなりのクルマ好きですが、独身の頃“いつか乗りたい車”の一台にアメリカのクライスラー300Cがありました。
見た目の洗練された感じと迫力が魅力で、漠然といつか乗りたいなぁと思っていたのですが、仕事をしている中でクライスラー300Cを査定する機会があったのですが、内装の質素さに愕然とした記憶があります。
質素と表現することが正しいのかはわかりませんし、300Cに乗っているユーザーさんには大変失礼な発言ですが、クライスラー300Cは新車価格で700万円オーバーの超高級車。
ベースグレードでも400万円以上はします。
正直、その価格に見合っていない内装だと感じたのです。
グローブボックスの開閉も、コンソール、ダッシュバンも、日本のカローラクラスと同等ではないか?と思うほどの作りでした。
その時私はデイヴィッド・ベッカムの声が想像よりも高くてガッカリしたのと同じくらいガッカリしました。
みなさんは国産車に慣れてしまって当たり前なことも、輸入車と比べてみるといかに国産車が素晴らしいかがわかるはずです。
今から10年ほど前の話になりますが、友人の母親が懸賞に応募するのが好きで、一人一口しか応募できない懸賞に友人の名前でハガキを送ったのですが、なんと当選。
「ヒュンダイ」の下取り相場がゼロだった話
その商品が韓国のヒュンダイという自動車メーカーの新車だったのです。
当時学生だった友人は新車のヒュンダイに乗っていましたが、2年後にトヨタ自動車に入社が決まったのでヒュンダイを売却することにしました。
新車から2年乗ったヒュンダイは、雪が積もっただけで屋根がへこみ、塗装も剥げて、アウターハンドルも傷んでいたそう。
某大手買い取り店へ査定に出すと見事に「0円」。
国産車では絶対にありえないですよね。
ヒュンダイを売却したお金を次の車の頭金にしたいと思っていた友人は、これを「話しのネタとしていい経験だった」なんてふざけていましたが、実際は心中ガッカリしていたと思います。
日本の自動車技術は年々新しく、画期的になっています。
技術面だけではなく、エクステリア(見た目)の面でも非常にスタイリッシュで、オシャレな欧州車にも負けないデザインになってきています。
それは車格に関係なく、660㏄の軽自動車から、カローラアクシオのような1500㏄クラス、4000㏄超えの大型車まで、どれも斬新で魅力の塊と言えます。
あなたは次に買うならどの車に乗りますか?カローラアクシオも、候補に入れてみてはいかがでしょうか?
(ライター:中古車査定士ryo)
コメント
前はゴルフ7に乗っていましたが、あまりに壊れやすいので、1年以内にカローラアクシオハイブリッドGに変えました。ガソリンの心配しなくていいし、哲学的に言えば、’中庸が一番!’
奥野隆彦様
確かにトヨタのこのクラスはトータルバランスでは一番優秀かも知れませんね。