こんにちは! 元エンジン要素研究員、自称エンジニア上がりのモータージャーナリスト大林寿行です。
クルマ好きな皆様もご存じの通り、新旧純ガソリンのスポーツカーが価格高騰しております。
その理由は様々ですが、2035年には、自動車メーカーによるガソリン車の製造が廃止されてしまい、新車で買えなくなってしまう事、そして、旧車も台数に限りがある事などにより、供給に対して需要が高まっている事に他なりません。
車を所有している本人にとっては、車の価値が上がってくれる事は非常に嬉しい事ではありますが、生産される事がないので、全体の台数は減る事はあっても増える事決してありません。
そこで今回から、私が最も多感な時期に欲しいと思って購入した『永遠のピュアスポーツF355 355F1』の話題をご紹介して行きます。
超希少なフェラーリ水没車のレストア企画
ある事がきっかけで、非常に希少な水没車両を仕入れる事に巡り会う事になりました。この水没車両を6MTに換装して完動車にするレストアを実施して行くため、この世に出回りにくい、有益な知りたい情報をブログを通じて配信をして行きます。
企画の背景
水没車が直せないと思われている世の中である一方、業者間取引の中で、こういった希少価値の高いクルマは、盛んに売買されている実情があります。
参考までに、市場価格の1/3程度で購入出来るのならば、再度直して世に送り出す事がビジネスとして成り立っている背景があります。
もちろん、不動車は、元本的なパーツが用意出来なければ買う事が出来ないし、直す技術力を兼ね備えていなければ、ハードル及びリスクが高く、手に入れる意味はありません。
しかし、我々は、リスクを背負って、これまで業者内のビジネスで埋もれていた有益な情報源を得るために、あえて、一般の人間とは違う発想でクルマを仕入れ、クルマを直していく過程をきめ細かに情報発信をして行きます。
355を直すための有益な情報が得られる事によって、今乗られているオーナーさんに向けた安心材料が提供出来、これから355に乗りたい方に向けて、購入するための有益な情報源になります。
そして、最後に、我々が最も身近で美しいと思うフェラーリ、青年の頃からの憧れのフェラーリで有る355が、これからの若い世代へ受け継ぐことが我々の使命として果たして行けたらと考え、企画を果たして行こうと考えています。
具体的な配信内容
これまで355に乗ってきて、欲しい情報及び疑問に思っていた事がありました。
●1つ目
355F1に搭載されているF1マチックは、なぜ、一度壊れてしまうと不動車になるリスクを兼ね備えているのかという事。
よくECUが入手出来ないから、直すことが出来ないと言われているが、ECU自体を直す事は本当に出来ないのかという事。
●2つ目
355F1に搭載されるF1マチックから、6MTに換装が出来ないのかという事。
また、換装する場合、具体的にどの部品を揃える必要が有って、どのくらいの費用がかかるのかという事。
この2つに大きな疑問を抱えていました。
従って、クルマのレストアにまつわる過程をきめ細かに発信して行く事は元より、この2つの疑問点について明確化して行き、F355のみならず、不動車になりつつ有る355F1車両を活用する事によって、355を残して行く事を目的に、私達は社会貢献を果たして行きたいと考えています。
クルマの紹介
・フェラーリ 355 F1 ベルリネッタ
・フィオラノハンドリングパッケージ クラブイタリア
・99年式XRシャシー最終型
・前後レッドキャリパー
・前後ドリルドローター
・ステアリングギヤレシオ
・前後スタビライザー大径化
・スプリングレートアップ
・車高ダウン
・専用ABS
・レザーインテリア
・スポーツシート× オールレザー
・ロールゲージ 2点式× レザーロールバーパット
・専用ホワイトメーター(今回の車両には非装着)
・七宝焼跳ね馬エンブレム×専用フェンター
・クラブイタリアエンブレム×専用フェンダー
水没車の購入経緯
大元の目的は、No氏のPAが事故に遭って大破してしまい、そのクルマを直すハードルが非常に高く、骨格にダメージが無い今回のクルマを購入し、それをレストアして走れるようにするためです。
普通の人なら、水没車のクルマに何百万円もかけて購入せず、輸入車専門店で修理をしてもらう方が安心ですし、楽ですし、待っているだけで、走れるクルマが直って戻ってきます。しかし、No氏は、その選択を選ばず、あえて水没車を購入しました。
水没車を復活させるために、観るべき項目がいくつか有り、完動車に仕立てるためのレストア手法、F1マチックからマニュアルへのコンバージョン手法、そして、せっかくF1システムを取り外すので、F1マチックの素性の明確化について、これらの要素を踏まえて、レストアをやって行く事にしました。
クルマがNo氏の元に入り、完動車に向けて、観るべき項目について着手しました。F1マチックのリグテストを実施する事により、お伝え出来る情報が得られたので、次回の記事でお伝えをしたいと思います。
コメント
初めまして、355F1に乗ってます。ニュートラル。サイドブレーキで対応してますが、シフトが入らない事がありオイル不足でした。ECU修理の得意なメカニックさん紹介ねがいす。
初めまして。現在も355F1から6MT換装車両完成に向けて、多くの問題を解きながら作業を進めています。また、換装ではなく、F1に乗り続けたい方もいらっしゃると思いますので、換装車両完成後は、TCUの制御系のリペアまで着手出来たらと思っています。今の所、電制が専門の某フェラーリ博士でも、TCU単体修理まで着手出来ていないと思いますので、完全修理構築までには、まだまだ時間がかかると思われます。
ありがとうございます。F1街乗り楽であくまでも乗り続ける覚悟です。今後とも宜しくお願いします。
投稿を頂きありがとうございました。こちらこ、引き続き宜しくお願いを致します。
97年式MTを新車からずっと持っています。距離32000キロ。
今3回目のタイミングベルト交換で入院中です。
偶然この記事見て、応援せねばと書き込みしました。
経過を楽しみにしています。頑張って下さい。
ご声援ありがとうございます! 企画をスタートしてから2年が経過していますが、着実に完了に向けて進めております。まずは、車両が走行している所を皆様に拝見頂けるようにしたいと思っています。その後、マニュアル換装の実用化を図っていきたいと考えております。全ては、355を残していくための取り組みと考えております。
こんにちは。
355F1 を所有してますが、車検切れ以降10年ほど乗っておりませんが、ガレージ保管ですので外装上の劣化は少ないようですが、内装は例のベタベタが…
不意に思い立ち、オーバーホールして乗ろうかなと思っております。
連載楽しみです。
初めまして。私も車検が切れてから1年ほど乗っていませんが、1ヶ月に一回はエンジンを始動するようにしています。特に、F1マチック車なので、1速に入れた状態で保管しておくと、F1マチックの油圧が立ち上がらなくなり、かなりの時間をかけてオイルポンプを回し続けても、Nレンジに入らずエンジン始動が出来なくなります。既に25年が経過しているので、アキュームレーターの劣化により圧力保持出来ない事が主な原因かと思います。この企画は、私とNo氏で進めている企画になります。現在、No氏が実務、私がメディアと分担体制で進めております。なにぶん好きでやっているので、時間はかかるかと思いますが、355を乗り続けていく上で、有益な情報を提供して行きたいと考えておりますので、今後とも宜しくお願いを致します。
返信有難うございます。
通常エンジンOFF時は1速かバックギアに入れておくが普通かと思いますが、Nに入れております。
今後も有益な情報に期待しております。
初めまして。3年前に思い切ってf355F1をあまり気にせず購入しました。購入してからですが色々調べてみるとF1は故障すると中々直せないみたいで不安です。
たまたまこの記事を見つけコンバージョンが出来るか
非常に興味深いです。是非成功させて私の355もお願いしたいとも考えていますのでもしその時は宜しくお願いします。
初めまして。私も4年前になりますが、ずっと憧れていた355の程度の良さとスポーツシート、そしてキダスペシャルのマフラー音に心惹かれて購入しました。その時は、2ペダルも3ペダルも気にせず、気がついたらポルシェを売って買っていました笑 現在、マニュアルコンバージョン自体は終わっておりますが、エンジン制御をモーテックに交換しており、初爆に向けて準備をしております。走れるようになって、実走により評価をした後、問題なければコンバージョンの展開はして行きたいと考えておる所です。が、そもそも、F1にマニュアルぶひんを組みたいからと言って、部品の供給が出来ないので、キットとして作る必要があると考えております。その辺のハードルをどのように超えていくかが、今後の課題と言えそうです。ですが、F1からMTに変える事で、今まで乗っていた車が全く変わる訳ですので、実現して行けたらと考えております。
ご返信ありがとうございます。
私も色々調べたのですがどうしても部品は
そろいませんよね?なので6MTの事故車、冠水車を探すしかないと思っていていました。しかしキットを作るって手があったのですね!でも作るって言っても一筋縄では無いと思いますが是非完成出来る日を楽しみにしています。
こちらこそ、ご興味をお寄せ頂きありがとうございます。
部品は揃いません。マニュアル化を実現させるためにはマニュアル車両が必要になります。
だからこそ、マニュアル換装が浸透しておらず、F1は壊れる車両だからやめた方がよい話が流れて続けているだろうと思いますし、
市場の車両価格自体もマニュアルのように上がってこない状況です。
しかし、車両その物は、XRシャーシの後期になっておりますし、PAやPR車両以上に程度が良いクルマが多いはずです。
従って、我々は、構成部品自体は全て把握しているので、それを制作して製品化さえすれば、市場に溢れているF1車両がより付加価値の高い車両になっていくであろうと考えております。
現在は、3Dスキャンの技術も浸透しているので、一般人でも簡単にモデル及び図面が起こせる時代です。
その技術を使わない手はないと思いますので、何としても皆様の手の届く範囲での実用化を果たして行きたいと考えております。