山口県と言えば萩などの史跡で有名な場所もありますが、今回は車で走り抜けると気持ちが良いおすすめのドライブコースを3つ紹介します。
角島(つのしま)~美しい橋がドライブ好きにたまらない
橋ランキングで入賞常連の若き大御所、本州最西端を踏んだ後に瓦焼きそば元祖の名店で食事を楽しむフルコースの旅。
口々に絶景と評される人気急上昇中のドライブスポット
その形から牛の角を連想することで名付けられた島、最近の日本の風景についての検索をしてみると安定してその名を上位に送り込んでいます。
トリップアドバイザー「口コミで選ぶ 日本の橋ランキング」で堂々の1位の栄冠に輝いたことは記憶に新しく、「死ぬまでに行きたい! 世界の絶景」にも3位にランクインしたり、多くはドライブと結びつけて評される全国屈指の名スポットです。
映画のロケ地になったり車のCM撮影にも使用されているため、2000年建設の比較的新しい橋ながら急激に知名度を上げてきた新名所です。
全長1780mの角島大橋、離島に架かる橋としては全国2位の長さを誇ります。
本土側の展望台から眺める姿は流麗な美しさで、遥か先で放物線を描くように左へと越えていく設計は、全体の調和と橋の造形美をより一層引き立てています。
まさにエメラルドグリーンの海と白い砂との融合、考えてみれば非常にシンプルな要素なのですが、これが人々を惹き付けてやまない心のときめきを与えてくれるのです。
いざ、角島へ
海へランディングするかのように滑り下りていく爽快感の中延々と続く直線を走れば、白い砂を反射して眩しいエメラルドグリーンに包まれる贅沢な時間。
私が行ったときは曇天でしたので上の紹介文は地元山口の知人からの受け売りです(笑)、それでも暗い海に静かに内包された美しい色を十分に感じ取ることができました。
ふわっと高揚感のある坂を左へ越えていくと角島に上陸します。
瀬崎陽の公園(せさきあかりのこうえん)は橋を渡ってすぐ左手にある展望所です、早速渡って来た橋を眺め返してみましょう。
しばらく西へ進むと、道の駅的な「しおかぜの里角島」があり、新鮮な海の幸を堪能できます。
変わり種が好きなわたしは、むしろ「全国一の品ぞろえと称するラムネのデパート」の方が気になったのですが、残念ながら開いていませんでした。
そしてやっぱり「わかめソフトクリーム」なる冗談か本気かわからないものを入れ込んでくるあたり、好きですこういうの(笑)。
しおかぜの里の道を挟んで北に広がる「しおかぜコバルトブルービーチ」、言うまでもなく海水浴超人気スポットで、ドライブがてら砂浜を歩いて美しい風景を楽しんでください。
角島のシンボル「角島灯台」は1876年初灯の灯台で、灯台好きの私もイチオシの一つです。
まず日本に2塔しかない無塗装の総御影石造りの灯台で、もう一つの男木島灯台と共にその重厚なたたずまいは貴重かつ圧倒的な存在感を放ちます。
灯台へ登れる数少ない施設ですので、是非とも登って絶景を楽しんでください。
周辺は「夢崎波の公園」が整備されていて、イングリッシュガーデン風のデザインの中に花畑が揺れる、夢ヶ岬の名の通り灯台の姿と調和の取れた岬の桃源郷となっています。
角島最北端「牧崎風の公園」、遊歩道をのんびり散歩、日本海の厳しさの中に牧歌的な優しい雰囲気漂う公園です。
*後で知ったのですが、角島のワカメは奈良時代には献上品として納められていた絶品なのだそうです。
本州最西端へ
何となく買ってしまった焼きサヨリを噛みしめながら国道191号線を一路南へ、まずは道の駅北裏街道豊北へ・・・と息まいて入ったのですが、残念ながらお休みでした。
さて、このあたりからイマイチ意味がよく分からない文字が目に付くようになります。
「特牛」・・・、とくうし?、はて、何なんでしょう、しかもこの文字結構目につきます。
実はこれ「こっとい」と呼びます、難読ですよね!、しかし漢字変換で一発で出てビックリです。
角島大橋が出来る前はここから連絡船が出ていたそうで、イカが名産のようです。
毘沙ノ鼻へは駐車場から500メートルほど、高さ120mの断崖からの絶景は楽しいドライブに花を添えます。
本州の西の果ての風景を満喫してください、特に響灘に沈む夕陽は最高のシーンでしょう。
南には北九州市の工場群が立ち並び、何とも重厚な景観を作り出していて迫力がありました。
この近郊には樹齢千年を超す巨樹「川棚のクス」がありますので併せて訪れてはいかがでしょうか?
元祖瓦そば「たかせ」
ドライブの最後はお約束のグルメ!、複数の別館を持つ老舗にて名物の瓦そばを食します。
野戦に従事する兵士たちが瓦で野菜や肉を焼いたという言い伝えから考案した、野趣あふれる豪快なオリジナル料理です。
アツアツに熱した瓦の上には最高級宇治抹茶を練り込んだ蕎麦が乗り、さらに錦糸卵、牛肉、海苔、レモンにもみじおろしがトッピングされた個性的なビジュアルで、焼ける蕎麦から立ちのぼる香気は食欲をそそります。
これを上品に薫るだしで食べると美味いのなんの!、食べ方によって常に味に変化を付けることができますし、最後に残る蕎麦のお焦げなんてもうたまらんです!
周防大島一周~西瀬戸内に浮かぶみかんの島、手軽に南国を味わえるドライブコース
周囲約160kmの周防大島(正式名は屋代島)、昭和51年に開通した立派な大島大橋を渡って島を巡るコース、丁度いい距離感のドライブが楽しめます。
周防大島って?
瀬戸内海では淡路島、小豆島に次いで3番目に大きい島で、人口は20000人前後で推移しており、島の形から「金魚島」との愛称もあります。
またみかんの特産地としても有名で、山口県に流通するみかんの80%は島産とのこと。
島の花: みかんの花、島の木: みかんの木という徹底ぶり、島中のいたるところにみかんの木が見られます。
みかん鍋(文字通りみかんの鍋)というチャレンジング?な新名物もあり、攻めのスタイルを貫く本気のみかん島です。
因みに周防大島でみかんの花が咲く時期は、その年の気温の変動にも左右されますが例年だと5月初旬が多いようです。
ハワイのカウアイ島と姉妹島だそうで、夏休みの毎週土曜日にはサタフラこと「サタデーフラ」が開催されているという、景観だけでなくライフスタイルも南国なのです!
さぁ、「瀬戸内のハワイ」周防大島へ!
連続トラス橋としては世界2位の長さを誇る全長1020mの大島大橋、美しい黄緑の橋を渡って周防大島へ渡るとそこは南国!
橋は徒歩でも渡ることができ、厳しい潮流の中で巻き起こる迫力のうず潮も楽しめます。
大島大橋の好眺望、飯の山
この島は時計回りのドライブがオススメ、まずは先ほど渡ってきた大島大橋を俯瞰できる眺望スポット、飯の山に登ってみましょう。
車で頂上までアプローチでき、五階建ての展望台からは「日本三大潮流の1つ大畠瀬戸」の激しい潮流の中を船が行き交う様子が躍動感たっぷりに飛び込んできます。
展望スポット嵩山山頂へ
こちらも車で行ける眺望スポット。
展望台からは360度の眺望で、瀬戸内を眺めるには絶好の高見櫓。条件が良ければ四国の石鎚山まで見えることもあるのだそう。
ここはパラグライダーの離陸基地で、タイミングが良ければ次々にパラシュートが花開き飛び立っていく様子を見ることができます。
大空いっぱいに色とりどりのパラシュートが咲く光景は圧巻の一言!
お問い合わせ: 橘ウインドパーク TEL 0820-77-2513
道の駅サザンセトとうわ
大島の名物・特産物が集結する充実した物産コーナー、2Fのお食事処では地産地消へのこだわり、ドライブの際には必ず立ち寄りたい施設。
島の周囲は潮流の良い好漁場で、特に鯵は絶品!、オススメ「あじ定食」は是非とも食していただきたい逸品でございます。
なぎさ水族館
周防大島の最奥地にある人気の水族館、おさわりコーナーという怪しげなネーミングの「タッチングプール」で磯の生き物に素手で触れ合えます。
看板には「日本一小さい水族館」と表示されています、日本一収集家にはたまりませんね!
さらに!、この周防大島町近海には世界最大級の「ニホンアワサンゴ」の群生地があり、当館でも展示してあります。
お問い合わせ: なぎさ水族館 TEL 0820-75-1571
片添ヶ浜海水浴場
海水浴シーズンには多くのお客さんで賑わう人気スポットで、砂浜は白く光輝いて美しく、立ち並ぶヤシの木はリゾート感を高揚させてくれます。
シーズン中でなくとも砂浜を歩き、トロピカルな雰囲気を味わいたいものです。
沖家室島(おきかむろじま)
大島の南端からチョコっとくっついてる感の島です。
離島好きのワタクシ、橋を見れば渡らずにはいられないのです。
結論から言いますと、何もありません。ただただ、島の人々が脈々と受け継がれてきた変わらぬ生活の姿があります。
何も無いと思いきや・・・
ウェブサイト:ようきたのんた沖家室
現在サイトへの不正侵入で不具合が発生しているという何ともシュールなメッセージがありますが・・・。
コツコツと積み上げられた記事、現在も更新され続けている素晴らしいウェブサイトです!
運が良ければ・・・「スナメリ」に会えるかも!
スナメリとは小型のイルカで、愛嬌ある笑顔が可愛く、ひとなつっこくてお調子者という水族館の大人気者なのです。
特に前島とつながる定期船では遭遇率が高く、100頭以上の大きな群れが発見されて話題になったこともあります。
ジャンプする姿を見れることもあるそうで、そうなったらラッキー感倍増ですね!
巨大な鍾乳洞やカルスト台地を車で駆け抜ける「秋芳洞」
暑い夏の季節がやってくると、ドライブに出かけた際にも涼しさを体感できる立ち寄りスポットを求めがちです。
涼しさを体感できる場所と言って真っ先に思い浮かぶのは、室内の冷房が効いたスポットですが、室内スポットばかりだとせっかくのお出かけも飽きてしまいます。
そんな時におすすめのスポットが山口県にはあります。
秋芳洞と呼ばれる鍾乳洞で、真夏の猛烈な暑さを感じさせないとても涼しい場所です。
しかも、周辺には秋吉台とよばれる美しい緑豊かな絶景広がる台地が広がり、ドライブウェイも整備されていて、夏に絶好のドライブコースといえます。
秋吉台は最高のドライブスポット
全国的に有名な秋芳洞があるエリアは、秋吉台と呼ばれるカルスト台地に位置します。
この秋吉台は、車で走ることができるようにドライブウェイが整備されています。
このドライブウェイが車で駆け抜けるには最高の場所です。
四季折々に豊かな自然を感じることが出来ますが、夏場には、広大に広がる緑の草原の中を車で走るととても気持ちよく、ドライブウェイの途中には展望台などもあるので、休憩しながら景色を楽しむのがおすすめです。
オープンカーなどをレンタルして、自然の爽快な風を感じながらドライブしてみるのもお勧めです。
草原の中に大小さまざまな岩が突き出ていて、日本の中にいるとは思えないような不思議な光景が広がります。
また、夏は夜もお勧めで、秋吉台には周囲に民家などの建物が無いのでとても美しい星空を眺めることが出来ます。車の中から美しい星空を眺めるととても心が癒されます。
さらに、7月には花火大会が開催されるので、花火大会に訪れるのもまた風流でおすすめです。
一度は訪れたい秋芳洞
秋芳洞とは総延長が約9kmにも及ぶ天然の鍾乳洞で、そのうちの1kmが一般に公開されています。
その昔、昭和天皇が皇太子時代に行啓された際に、自ら秋芳洞と命名したという由緒正しい場所で、秋芳洞は天然記念物にも指定されているとても貴重な場所です。
洞窟内には、自然が織りなす数々の鍾乳石による美しい光景が広がります。
秋芳洞は総延長がとても長いので、一般公開されている秋芳洞の入口から最奥部までは、高低差が40mもあり、入り口側からでは上りになります。
最近は、入り口もスロープ化されているので、車いすなどでも介助者がいれば観光することが出来るように配慮されています。
洞窟内は天然のクーラー
秋芳洞を訪れる際、洞窟に近づくにつれて、杉林が広がってだんだんと体感気温が下がってきます。
洞窟内から流れ出てくる水が川となって、その川の水のしぶきもとても冷たくて心地が良いです。
いざ秋芳洞の中に入ると、夏場はとても涼しく感じます。秋芳洞の中は年中17℃程度の温度なので、夏は涼しく、冬は暖かいという理想的な環境になっています。
当然洞窟の中なので、夏場の太陽の直射日光を受ける事もなく、ゆっくりと洞窟探検をすることが出来ます。
数々の鍾乳石はまさに絶景
秋芳洞の中には、何千年といった長い年月をかけて作られた鍾乳石がたくさんあります。
お皿のような形をした鍾乳石が無数に並ぶ「百枚皿」や金色に輝く鍾乳石の柱のようなものがある「黄金柱」などとても美しい光景が広がり、自然にこのような物が出来たのか不思議に思ってしまいます。
数々の鍾乳石はライトアップもされていて、照明の光を受けて一段と美しさが増します。
美しい鍾乳石を見ることが出来る場所は少ないので、とても貴重な体験が出来ます。
秋芳洞へのアクセス
秋吉台へのアクセスは、中国自動車道十文字出口から、小群萩道路に入り秋吉台出口で降りて、県道435号線を西方向へ進み、県道242号線を直進すれば秋芳洞へつきます。
(ライター セレス)
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