夏が近づけば、緑豊かな山並みを見ながらのドライブに心が躍るものですね。
今日は、一泊二日の余裕あるスケジュールで、爽やかな高原ドライブをたっぷり堪能したい方にお勧めのドライブコースを2つ紹介します!
世界遺産と爽やかな高原を楽しみたい方におすすめの八ヶ岳
始めは「何処かに行く事」というよりも「何処かを走る事」を主目的とした「八ヶ岳高原線」の愛称を持つ「JR小海線」沿いのルートと、その途中での立ち寄りお勧めスポットの紹介です。
まずは途中にある世界遺産の見学を
東京から長野県の「八ヶ岳高原」を目指すには、山梨県からの時計周りと、埼玉県経由で群馬県からアクセスする反時計回りのルートがあります。
そこで今回は、関越自動車道⇒藤岡JCT⇒上信越自動車道⇒富岡IC、そしてそこからは一般道の国道254号線で行く反時計回りのルートとします。
実はそうする事で、平成26年に世界遺産に登録された「富岡製糸場」に立ち寄る事が出来るからです。
そこへは都内から関越自動車道に乗り、途中休憩を入れても約2時間で到着出来ますので、昼食前の名所観光には最適でしょう。
この富岡製糸場は明治初期に建てられたもので、当時としては世界最大級であったそうですが、その大きな建物の外観を見るだけでは産業遺産としての価値が分かり難いので、是非内部ガイドツアーへの参加をお勧めします。
製糸場観光後の昼食には、上州名物の「おっきりこみ」を試してみては如何でしょう。
たっぷりの野菜と鶏肉が入った麺料理です。近くには何軒かの食事処が有りますが、製糸場の正面前にある「はや味」や、テレビでも紹介された「みの助茶屋」が人気です。
群馬から長野へは一般道でのんびりと
群馬県の富岡市から長野県に向かうには、上信越自動車道に戻ってから高速を行くルートが時間的には早いのですが、今回は「何処かを走る事」が主目的ですので、ここは国道254号線「西上州やまびこ街道」を使ったローカル・ドライブを楽しむ事にします。
富岡市から長野県の佐久市までは50km余りですので、のんびり走っても2時間程で長野県入りが出来ます。
なお、途中の「峠の茶屋」からは街道の呼称が「富岡街道」に変わりますが、同じ254号線ですのでそのまま進んで下さい。
例え峠の茶屋で小休止をしたとしても、そこから佐久市までは後30分程ですので、午後3時前後には「千曲川」を越えて佐久市内の国道141号線に入れるでしょう。
そして、そこから山梨県に向かう「佐久甲州街道」そしてその途中の「メルヘン街道」こそが、今回の高原ドライブのメインイベントとなるのです。
メルヘン街道経由で八ヶ岳周辺の宿へ
141号線(佐久甲州街道)を山梨県方面に十数キロ走り、「清水町」を右折するとそこからは県道299号線、メルヘン街道の山岳ドライブになります。
この街道は、2,000m級の山々が連なる八ヶ岳連峰を横断し、長野県の蓼科高原を通って茅野市に至る国道ですが、途中の「麦草峠」は標高が2,100m以上あり、日本で2番目に高い峠越えとなる人気のドライブコースです。
今回は、麦草峠で折り返し、7・8km程戻った所から県道480号線で「松原湖」方面に向かい、その周辺の宿で一泊するプランが良いでしょう。
その辺りにはリゾートインやペンションが点在していますが、人気の宿は是非早めの予約をお勧めします。
爽やかな八ヶ岳高原でリフレッシュ
翌朝は、宿での朝食の前か後に、是非八ヶ岳の新鮮な空気を胸いっぱい吸いながら高原の散歩をお楽しみ下さい。
それから141号線(佐久甲州街道に戻って、幾つかの立ち寄りスポットを巡りながら山梨県の「清里」までのドライブを再開します。
先ずは松原湖から約30分、JRグループの駅の中で最も高い標高にある八ヶ岳高原線「野辺山駅」と、その先の141号線沿いにある、「JR鉄道線の最高地点(1,375m)」の記念碑です。
その次は、2・3Km先を右折し、県道615号線を数キロ走った所にある「美し森」の駐車場に車を停め、軽い登山気分で標高1,500m程の小高い丘に登り、その展望台から「清里高原「や「南アルプス」の山々を臨むのは如何でしょうか。
きっとその雄大さに感激されるでしょう。
その後は、登山疲れ?後の休憩として、近くに有る清里のシンボル的スポット「清泉寮」での休憩です。
絶景のパノラマに囲まれた広大な牧草地にはミュージアム、レストラン、そしてショップ等があり、そこでの濃厚なソフトクリームは大人気です。
清里から小淵沢までの高原ドライブ
さてその後は、八ヶ岳高原線「清里駅前」に行き、そのメルヘンティックな街並みのどこかで昼食です。
山梨県と言えば「ほうとう」という麺料理ですが、昨日も上州名物の麺料理「おっきりこみ」でしたので、ここでは、地元の高原野菜を使った自家製サンドウィッチや美味しい手づくりソーセージを使ったメニューがある「メリーゴーランドカフェ」や、清里高原の新鮮な牛乳を使ったホワイトソースが評判の「グラタン専門店 アミ」等は如何でしょう。
さて、食事の後はいよいよ最終章です。
清里から小淵沢までの県道11号線「八ヶ岳高原ライン」のドライブです。
約20Kmのこの山岳ルートの途中には「山梨県立まきば公園」や「八ヶ岳牧場」等がありますので、時間の許す範囲で立ち寄りながら最後の高原ドライブをお楽しみ下さい。
そして小淵沢ICからは中央自動車道での帰路になりますので、東京まで約160Kmの高速道路、どうぞ気を付けてお帰り下さい。
日本を代表する名所と温泉を周りたい方におすすめの日本ロマンチック街道
秋の紅葉時には渋滞で有名な栃木県の「日光」周辺も、春夏は比較的スムーズに走れますので、次は、この機に日光から長野県の上田市まで続く「日本ロマンチック街道」を、一泊二日でゆっくり周りたい方にお勧めのドライブコースを紹介します!
全長約320Kmの日本ロマンチック街道は、ドイツのロマンチック街道をイメージしたものとの事ですが、ご本家の街道を走った事の有る人は勿論、無い人でも、この街道にドイツを思わせるような所は少ないと感じるかも知れません。
それでも途中には、白根、浅間などの火山が創り出した自然の造形美、そして、古くからの温泉町、宿場町等がありますので、是非「日本の街道」としてお楽しみください。
「日光を見ずして結構というなかれ」
あまりにも有名な言葉で、もう「結構」と言えない人は少ないかも知れませんが、日光には世界遺産にも指定されている「日光東照宮」を始め「華厳の滝」や「中禅寺湖」など「結構」見所があります。
そしてその日光が今回のロマンチック街道ドライブの出発地になりますので、もしまだ「結構」と言えない方は、出発前に一通り名所回りをしておきましょう。
日光東照宮へは都内から、東北自動車道⇒宇都宮IC⇒日光・宇都宮道路⇒日光出口⇒国道119号線⇒「神橋」のルートで行き、そこから国道120号線に移って約1kmです。
高速道路を含めて約160kmのドライブとなりますので、途中の休憩時間を入れて2時間半程見ておく必要があります。
従って都内を朝9時に出発すると、東照宮で「陽明門」、「見ざる 言わざる 聞かざる」そして「眠り猫」などの見学を終えた時点で丁度昼食の時間になるでしょう。
特にお勧めという訳ではないのですが、「湯葉」が日光の名物である事から、湯葉料理を味わえる店は近辺に何軒かあります。
「日本ロマンチック街道ドライブの始まり」
東照宮へのアクセスで通った国道120号線、実はこの道路は既に日本ロマンチック街道だったのです。
厳密に言えば、その前の119号線の一部も含まれますが、今回のドライブでは、この120号線を日本ロマンチック街道のスタートとします。
この街道を「中禅寺湖」に向けて走り出し、最初に通る名所が、秋の紅葉時に大渋滞になる「いろは坂」です。
この曲がりくねった坂道は、下り専用の第1いろは坂と、上り専用の第2いろは坂に分かれていますので、第2を登ります。
全長約10kmのこの坂を登り切った所には有名な「華厳の滝」が有りますので、立ち寄り名所としては外せない所でしょう。
そこでの記念撮影後のロマンチック街道は、数キロ程「中禅寺湖」沿いとなります。
そしてその湖畔には小休憩に適した場所が何箇所か有りますので、車を少し停めて、湖を眺めたり写真を撮ったりするのも良いでしょう。
「日光から群馬県の草津温泉まで」
中禅寺湖畔から次の立ち寄りポイントまでは1時間半余りのドライブになります。
途中、「菅沼」「丸沼」「大尻沼」近くを通りますが、そこはもう群馬県です。
そこから、とてもロマンチックとは言い難い普通の街道を1時間程走り、「利根川」を渡るとロマンチック街道は国道145号線に変わります。
そしてその先を10分程走ると突然ロマンチックな建物が現れます。
それが「ロックハート城」です。
この城は、中世スコットランドの本物の古城を移築、復元したもので、広大な敷地内には石づくりの教会やギャラリー、そしてレストランやショップもあります。
またその本物感により、テレビドラマのロケにもよく使われているようです。
この古城の見学を終えて次に向かう場所は、この日の最終目的地、そして宿泊地の「草津温泉」です。
そこまでは国道145号線と292号線で約1時間半、16時に「古城」を出発すれば17時半には到着出来ますので、この日のドライブ疲れを日本屈指の温泉でゆったりと癒して下さい。
「草津温泉から長野県の軽井沢へ」
草津温泉では朝風呂でも楽しみ、遅めの出発で日本ロマンチック街道のドライブを続けましょう。
この日の目的地は長野県の「軽井沢」です。
夏の避暑地として有名な所ですが、この日は東京へ戻る日ですので、ここでの名所巡りは「軽井沢 白糸の滝」だけにしておきましょう。
草津温泉からは、国道292号⇒国道146号線で「峰の茶屋」迄行き、ここで日本ロマンチック街道とはお別れして「白糸ハイランドウェイ」に入るルートで約1時間です。
ここの滝は、高さは低いのですが幅が70mと広いので、写真に収めるにはパノラマ撮影が適しているでしょう。
さて、国道146号線から別れた時点で「日本ロマンチック街道」のドライブは終わっていますので、後は軽井沢土産にちょうど良い「軽井沢チーズ」の販売店に寄ってから、昼食にお勧めの場所へ向かいます。
地元の牧場から毎朝集められたミルクを使ったチーズの熟成所「アトリエ・デ・フロマージュ」は、白糸ハイランドウェイを「軽井沢駅」方面に30分程進んだ所にありますので、チーズが嫌いでなければ是非立ち寄ってみて下さい。
その後の昼食は、軽井沢駅の反対側(南口側)にある「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」が良いでしょう。
敷地内に数ある食事処の中からお好きなものを選べます。
以上で今回のドライブも帰路を残すだけとなりました。「碓氷軽井沢IC」から「上信越自動車道」に乗り、「藤岡JCT」経由で「関越自動車道」に入る約170Kの高速ドライブです。
どうぞ安全運転でお帰り下さい。
(ライター ゴル)
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